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予見鳥の章 第一幕

帰途の羽ばたき


冠奪祭開幕!
ナド・クライで穏やかなひとときを過ごした。キャサリンに最近何か変わったことはないか聞いてみよう。
キャサリンと会話する
キャサリン:
星と深淵を目指せ。こんにちは、本日はどのようなご用件ですか?
パイモン:
へへっ、久しぶりだな!最近、なにか面白そうな依頼はないか?
キャサリン:
近頃のナド・クライはとても平穏で、日常的な依頼ばかりですね。
キャサリン:
でもそういえば、霜月の子が大規模なイベントを企画しているようで、協会にも物資の調達依頼が多数届いていますよ。
パイモン:
霜月の子が開催するイベント?祈月の夜じゃないだろうし…他にも祭りがあったのか?
キャサリン:
動物の仲間たちに勝負をさせるそうですよ。「御使いの冠奪祭」というイベントです。
キャサリン:
はい、霜月の子は「自然との共生」という理念のもと、信徒たちにも野生動物と良好な関係を築くことを推奨しています。
キャサリン:
同時に、動物の仲間たちに災害に抗う力を身につけさせるため、心を通わせた仲間を選び出して、特訓を施しているんです。
キャサリン:
「御使いの冠奪祭」では、試合を通して最強のコンビを決めるそうですよ。
キャサリン:
例年は霜月の子内部のみで開催されていましたが、今年は世界各地から参加者を広く募集するとか。賞金も出るとのことです。
パイモン:
えっ?じゃあオイラたちも試合に参加できるのか?
パイモン:
え、オイラが出るのか!?
キャサリン:
お二人の絆や通じ合う心は素晴らしいと常々思っておりますが、今回のエントリー規則にはそぐわないかと思います。
キャサリン:
過去に、極めて稀少で強力な相棒を連れて参加した方がいたようで…その後、ルールが明確化され、試合に参加できるのは一般的な生物、あるいは一般的な生物の亜種に限ると定められました。
旅人:
パイモンは出場できないみたいだね。
パイモン:
い、いやあ~、残念だぜ!かっこよく登場して、ビュビューンって試合を勝ち抜きたかったけど。ルールで参加できないんじゃ、しょうがないな。
パイモン:
うーん…でもそしたら、いったい誰と参加すればいいんだ?
キャサリン:
思い浮かばないようでしたら、冒険者協会の「顧問」に相談してみてはいかがですか?
パイモン:
冒険者協会の顧問?いつから顧問なんていたんだ?
キャサリン:
ふふっ…協会には常に、駆け出しの冒険者たちをサポートするための顧問を置いているんですよ。
キャサリン:
ただ、あなた方のような「有名な冒険者」をお手伝いできる顧問は多くないのです…今はちょうど、つい最近ナド・クライに戻ってきた方がいます。
キャサリン:
とても博識な方で、普段はスペランザで講義をなさっているんですよ。迷うことがおありでしたら、ぜひ意見を聞いてみてください。
パイモン:
すごいやつみたいだな。へへっ、オイラたちもいろんなところに行ったことあるし、博識さで言えば、負けないかもしれないぞ。
パイモン:
その謎めいた冒険者顧問ってやつに会いに行ってみようぜ!
スペランザへ行き、謎の「顧問」を探す
???:
よし、それじゃあ、ナド・クライの冒険豆知識について引き続き話していきましょう。
???:
野外でお腹が空いた時、どんな物なら食べられますか?
ゼリブラット:
そんなの簡単だよ。ホワイトベリーとかソマルの実とか、食べられるものは結構あるぜ。
???:
ピンポーン!10点あげます!
???:
やっふぅ!
パイモン:
こいつがキャサリンの言ってた顧問か?見た目は若いな…本当にキャサリンが言うほど博識なのか?
オルヴォッキ:
でも、そんな果物なんて手に入らない場所もたくさんありますよね。そういう時は何を食べればいいんですか、リンネア先生?
リンネア:
いい質問ですね!実は、これから話そうとしていたのがまさにそのことなんです。皆さん、このキノコを見たことはありますか?
ゼリブラット:
色からすると食べられそうだけどな?毒はなさそうだし。
リンネア:
ブッブー!——不正解です。
リンネア:
これはチャガサキノコです。見た目は食べられそうですが、食べると幻覚を見てしまいます。
リンネア:
かつて、うっかりものの冒険者さんがこれで鍋いっぱいのキノコスープを作ったことがありました。その後、野外でワイルドハントと踊っていた冒険者さんを、通りかかった釣り人が苦労してなんとか助け出したそうです。
ゼリブラット:
怖すぎる!
リンネア:
そうですよ、野外での冒険は大変なんです。次はこれ——この植物が何か分かる人はいますか?これは食べられるでしょうか?
ゼリブラット:
ヴィンテル草の葉っぱかな?
オルヴォッキ:
ヴィンテル王とソマル王は犬猿の仲だそうですよ。ソマルの実が甘くておいしいのですから、ヴィンテル草はきっと苦くて食べられないに決まってます…
パイモン:
ふん、楽勝だな。ヴィンテル草の葉っぱは食材じゃないけど、お茶を淹れるのには使えるぜ!
ゼリブラット:
何?
パイモン:
「フラッグシップ」で美味しいものを食べてた時に、バーテンダーのデミアンが教えてくれたんだ。ルーレットカクテルの一杯にもヴィンテル草を使ってるって言ってたぞ。
リンネア:
おや?君は…
リンネア:
今日のクイズコーナーには強敵が来たみたいですね。それでは、次の質問です——準備はいいですか?
???:
やっほーぅ!
パイモン:
なんでもこい!
リンネア:
冒険に出る時はコンパスとマップが必要ですけど、どこで買えばいいですか?
パイモン:
コホン!——答えは…冒険者協会だ!
リンネア:
でも、ミーミル書店でも売っているらしいですよ?しかもとても安いとか。
パイモン:
ふふん、もう調べはついてるんだ。あそこの店主はいつも粗悪品を良いものだって嘘ついて、騙して売りつけてるんだぞ!
リンネア:
うん——でも、いくら質の良いマップやコンパスがあっても、野外では危ない目に遭うことがあります。もし倒せない魔物に目をつけられたら、どうすればいいでしょう?
旅人:
巡回中のライトキーパーに助けてもらう。
リンネア:
そうです!ライトキーパーの本職はワイルドハントの災害に対処することですが、もし本当に厄介なトラブルに遭遇した時は、彼らに助けを求めましょう。
リンネア:
ちなみに、とある冒険者は集光の異獣の縄張り意識を利用して、魔物をそこに誘い込み、お互いに戦わせました。でも、この方法はおすすめしません。両方から攻撃されるってこともあり得ますから。
リンネア:
さあ、それでは最後の質問です!よく聞いてくださいね、遠くから友達がナド・クライへ遊びに来たら、絶対に行くべき場所はどこでしょう?
旅人:
絶対に行くべき場所?
パイモン:
うーん、難しいぜ!霜月の里、スターダストビーチ、青い琥珀…どこもすごく良さそうだぞ。ヴォイニッチ商会、フラッグシップ…いい店もたくさんあるしな。
リンネア:
この質問に決まった答えはありません。でも、もし私が選ぶとしたら、一番行く価値のある場所はここ、スペランザです。
リンネア:
理由はシンプルです。ここが、私のかつての家だから。最後の質問はちょっとした宣伝なんです。えへへ。
リンネア:
美味しいナド・クライ・ホットドッグや鳥肉のホワイトベリー漬け焼きがあるんですよ。お腹が減ってなくても、ソマルケーキを頼んで子供たちの噂話に耳を傾けるのもアリ!
リンネア:
今日の講義はここまでとします。明日からは霜月の里で試合に参加するので、質問は冒険者協会にお願いしますね。他の顧問が答えてくれますから。
顧問のリンネアと会話する
リンネア:
私のペースについてこられる冒険者なんてなかなかいませんよ。すごいですね。
パイモン:
おまえもいろんなこと知ってるんだな!さすが冒険者協会の顧問…って——!!
パイモン:
近すぎるだろ!なんなんだ!?旅人、こいつなんか変だぞ!
リンネア:
へへっ…ぐへへ…さっきからずっと聞きたかったんですけど…
リンネア:
この子、頭が良くて可愛いし、飛び回ってるし…!ちょっと触らせてもらえませんか?
パイモン:
うわっ!来るな——!!
リンネア:
怖がらなくていいよ。へへっ…私は悪い人じゃないからね。ほら、こっちにおいで——
リンネア:
へへっ…コホン。ごめんなさい、ちょっと調子に乗っちゃいました。
リンネア:
私はリンネア、冒険者協会の顧問をしてます。あの…本当に怪しい者じゃないので!
リンネア:
お詫びに、美味しいものをご馳走させてください。はい、ちょうどソマルケーキを頼んでありました。
パイモン:
ふう、ビックリした。情熱的っていうか、なんていうか…こんなやつ初めてだぞ。
リンネア:
授業中からずっと気になってたんですけど、我慢できなくなっちゃって。
リンネア:
本題に戻りましょう。二人の出会いのお話を聞かせてもらえませんか?どうやって出会ったんです?
旅人:
(パイモンと出会った経緯を話した…)
リンネア:
え——!!こんなに可愛い子を海から釣り上げたんですか!?
リンネア:
ばばば、場所を教えてもらえませんか?生きてるうちに、絶対にその浜辺へ行ってみたいです。
パイモン:
なに考えてんだ!オイラは唯一無二の存在だぞ!おまえがあそこで何十年待ったって無駄だ。
リンネア:
そうなの?残念。
パイモン:
おっと!肝心なことを忘れるとこだったぜ。オイラたちも「御使いの冠奪祭」に参加したいんだけど、キャサリンに、おまえに相談してみろってすすめられたんだ。
パイモン:
おまえの相棒は…こいつだろ?
???:
やーはー?
リンネア:
はい——この子はルミって言います。頼れる相棒なんです。
旅人:
初めて見る生き物…
パイモン:
よ、よう。
ルミ:
やっほーぅ!
リンネア:
お二人は、ナド・クライよりもさらに北の地に行かれたことはありますか?
パイモン:
まだ行ったことないな。えっ、もしかしてこいつは北の凍土から来たのか?
リンネア:
そうなんです。広大な凍土でよく見られるのが、六種類のフェイです。この子はその中の一種で、「霜の精ジャックフロスト」と呼ばれています。
パイモン:
霜ってついてると冷たそうな生き物をイメージするけど、こいつはどう見てもそんな感じしないぞ?
リンネア:
鋭いね——ルミは普通の霜の精とは違って、特別なんです。ジャックフロスト
リンネア:
私が最初にこの子と出会った時、この子はへんてこな落書きの描かれた紙の殻を被ってました。普通の霜の精に紛れ込もうとしてたみたいです。ジャックフロスト
リンネア:
しばらく観察してたら、見た目が変わっているからって、意地悪な霜の精たちがみんなでこの子をいじめてることに気づきました。この子が集めた食べ物を奪ったり、寝床を横取りしたりジャックフロスト…
リンネア:
ルミはその霜の精たちにかなわなかったけど、行く場所もなかったからジャックフロスト…誰も欲しがらない段ボールを集めて青く塗り、頭に被って群れに紛れ込んでいました。
リンネア:
気づかれると殴られるから、いつもビクビクしてました…ある日、雨宿りしている時に私にくっついてきて、それで相棒になったんです。
パイモン:
そうだったのか…大変だったな、ルミ。
ルミ:
やー!ほー!
リンネア:
どうしてルミは普通の霜の精と違うのかジャックフロスト…私はずっとこの問題を研究しています。突然変異か、先祖返りか…それとも何らかの呪いなのか。
リンネア:
いつか答えを見つけます。たとえ答えが出なくても、私たちは心が通じ合った友達ですけどね。
リンネア:
試合に参加するなら、仲良しの子を選ぶのが一番ですよ。そうでないと、関係を築くのにすごく時間がかかるし…試合でいい成績を取るのは難しいです。
パイモン:
仲良しの動物の仲間か…
パイモン:
いっぱい思い浮かぶぞ!誰と参加するのがいいと思う?
旅人:
(誰を選ぶか慎重に考えないと…)
???:
キュイ!
パイモン:
あれ…アグワラ!どうして出てきちゃったんだ?
アグワラ:
キュイ!キュイ!
アグワラ:
キュイッ!
リンネア:
わぁ——ナタのテペトル仔竜ですね!?可愛い~!
リンネア:
すごく仲が良さそう。きっと、いい仲間なんですね。
ルミ:
やっほー!
アグワラ:
キュイ!キュイ!
パイモン:
もうすっかり仲良しだな!へへっ、これからも仲良くするんだぞ。
リンネア:
この子たちは人懐っこいですから。きっとすぐに友達になれるでしょうね。
リンネア:
それじゃあ早速、エントリーしに行きましょうか!
霜月の里の会場に行く
パイモン:
うわ、こんなにたくさんの人がエントリーするのか…
ムアラニ:
旅人、パイモン!こんなところで会えるなんて奇遇だね♪
ムアラニ:
それからリン先生、また会ったね。みんなも試合に参加するの?
リンネア:
そうなんです。あはは…
パイモン:
ムアラニ、久しぶりだな。リンネアと知り合いだったのか?
ムアラニ:
冒険者協会の顧問さんだからね——ちょっと前にナタに来てたんだ。すっごく物知りで、あたしたち「リン先生」って呼んでるんだよ。
ムアラニ:
そういえば、この前の質問の答え、聞きそびれちゃった。コホラ竜とクク竜が結婚したら、ダイビングも飛ぶこともできるめちゃくちゃ強い竜の仲間が生まれるのかな?
リンネア:
どう考えても無理でしょう。あの子たち、違う種だと思いますよ。
ムアラニ:
え~、残念!聞いた?ママラ、花翼の集にプロポーズしに行くお手伝いはできないみたいだよ。
ママラ:
ギャウ…
パイモン:
なんだ、おまえクク竜が好きになったのか?
荒瀧一斗:
ガッハッハッハ!賑やかだと思ったら、みんな揃ってんじゃねぇか!
パイモン:
一斗!?オイラの目がおかしいのか?おまえ…まさか試合に参加しに来たのか?
荒瀧一斗:
当たり前じゃねぇか。俺様は苦労に苦労を重ねて、やっとこの「ナド・イクラ」まで来たんだぜ。
パイモン:
「ナド・クライ」な。
ムアラニ:
こんにちは、あたしはムアラニ。君も旅人とパイモンの友達?
荒瀧一斗:
おうよ。よろしくな、俺様は稲妻で一番有名な集団——荒瀧派の親分、「荒瀧・オニカブトムシ剣闘士・一斗」だ!
ムアラニ:
すっごく長い名前!
ムアラニ:
(あ、でも…荒瀧派ってどこかで聞いたことあるかも…)
パイモン:
荒瀧一斗って呼んでいいぞ。こいつはバカだからな。
荒瀧一斗:
あ?誰が馬鹿だって?この白チビスミレウリが——
リンネア:
白スミレウリ?君ってスミレウリの変異体だったんですか?そうは見えませんけど…
パイモン:
スミレウリなわけないだろ!スミレウリはオイラみたいに可愛くないぞ!
荒瀧一斗:
それがよぉ、荒瀧派の経費が今のところ俺様の分しかなくてよ。まあ安心しろ、優勝したら賞金で忍たちも呼ぶぜ。
ムアラニ:
忍…あっ!思い出した!久岐忍ちゃんだよね?荒瀧派のこと、忍ちゃんから聞いたんだった。
荒瀧一斗:
お?お前、俺様の子分と知り合いなのか?
ムアラニ:
うん。少し前に花翼の集に飛行テストを受けに来てたんだけど、チャスカがすっごく才能のある女の子だって褒めてたよ!
ムアラニ:
でも待って、そんなにすごい人が君の部下なの?ってことは、君の実力はもっとすごいってことじゃん!ママラ、あたしたち本気を出さないとね!
荒瀧一斗:
ガーッハッハッハッ!そうだそうだ、かかってこい!俺様も誰が決勝戦の相手になるのか、楽しみだ。
荒瀧一斗:
早くエントリーした方がいい抽選結果が出るらしいからな。俺様はお先に失礼するぜ!
ムアラニ:
そうなの?ママラ、急ごう!
リンネア:
そんなことはありませんよ——
リンネア:
はぁ、私たちも行きましょうか。
パイモン:
旅人、気づいたか?オイラたちの友達もいっぱい来てるぞ!
パイモン:
エントリーする前に、みんなに挨拶していくか?
「御使いの冠奪祭」にエントリーする
ヴォイト:
「御使いの冠奪祭」へのご参加、誠にありがとうございます。
ヴォイト:
今回は参加人数が多いので、まず予選を行い、本戦に進む16名を選出いたします。予選から準決勝までの対戦相手は、すべて抽選で決められます。
ヴォイト:
なお、会場は二つ用意されており、抽選で決まった対戦相手とともにランダムに割り振られます。他に何か質問はありますか?
パイモン:
抽選はどこでやるんだ?
ヴォイト:
ここです。明日のエントリー締め切り後、こちらで予選の抽選に参加できます。ご健闘をお祈りしています!
リンネア:
緊張してる?ルミ、アグワラ?
アグワラ:
キュイ!キュイ!
ルミ:
やっ、ほぉぉ!
リンネア:
いいね、その勢いだよ!
予選の抽選を行う
パイモン:
オイラたちの最初の相手は誰になるんだろうな。
パイモン:
あんまり強い相手じゃないといいけど…そしたらアグワラもゆっくり成長できるだろ。
パイモン:
抽選結果が出たぞ。どれどれ…オイラたちの対戦相手は…
パイモン:
「荒瀧・天下第一・一斗」!?別れたばかりなのに、もう会場で再会することになるのかよ?
旅人:
決勝戦で会うのは難しそうだね。
パイモン:
と、とにかく油断は禁物だぞ!最初の試合なんだから、勢いを見せないとな!
アグワラ:
キュイ!キュイ!
リンネア:
へえ、君たちは第一会場なんですね。私は第二会場だったので、試合後また会いましょう。
リンネア:
まだ序盤ですから、負けないように頑張ってくださいね。
パイモン:
おう、リンネアとルミも頑張れよ!
予選に参加する
ジェスラワ:
皆さま、こんにちは!今回の大会で司会を務めさせていただきます、ジェスラワです。これから予選が始まりますが、自分のグループは確認できたでしょうか。
ジェスラワ:
今回試合を見せてくれるのは——旅人と相棒のアグワラ、そして…えっと…「荒瀧・天下第一・一斗」と相棒の赤紅一杵です!
荒瀧一斗:
ガーッハッハッハッハ!こんなに早く会うことになるとはな。お前とはもっと上の会場で会いたかったぜ。
荒瀧一斗:
行け、赤紅一杵!
パイモン:
頑張れアグワラ!オイラたちの強さを見せてやれ!
アグワラ:
キュイッ!
ジェスラワ:
双方ともやる気満々ですね。それでは早速、試合開始——
予選で、荒瀧一斗と対決することになった…
荒瀧一斗:
ハッハッハッ、なかなかやるじゃねぇか!だがな、俺様がそう簡単にやられるわけがねぇ!
荒瀧一斗:
そろそろ俺様たちの血湧き肉躍るコンビネーション必殺技を使う時だ。丑雄、赤紅一杵——
荒瀧一斗:
赤紅一杵、俺様はかつてお前に「メカ」の力を授けようと思ってた…だが、今のお前じゃまだそれを扱えねぇ。だから強者と戦って、成長するんだ。
荒瀧一斗:
丑雄、俺様たちは一緒に数々の強敵を倒してきた。今、俺様たちが一つになれば、無双できるに決まってる!
荒瀧一斗:
いけ——!!
「赤紅一杵」が敗退寸前になったその時、荒瀧一斗は突然丑雄を呼び寄せ、こちらのペアに攻撃を仕掛けてきた。
危機一髪のところで、審判を呼んだ。思った通り、荒瀧一斗の行動は確かに反則だった…
スラヴォミル:
試合中断。
スラヴォミル:
その牛は…丑雄というのですか?
荒瀧一斗:
おう、文句あっか?
スラヴォミル:
荒瀧一斗選手は他の動物を出場させたため、ルール違反により失格となりました。勝者は旅人とアグワラ!
荒瀧一斗:
あぁ??
スラヴォミル:
各参加者は動物の仲間を一体のみ出場させられるルールです!他の選手の皆さんはご注意ください。
荒瀧一斗:
俺様と赤紅一杵と丑雄は、一心同体だ!一人として数えるべきだろ。おい!やめてくれ——
アグワラも反応することができず、丑雄と「赤紅一杵」に突き飛ばされてしまった…
アグワラ:
キュウ…
パイモン:
アグワラ——
荒瀧一斗:
ガーッハッハッハッ!見ろ、勝利は俺様のものだ!
スラヴォミル:
ちょっと待ってください。
スラヴォミル:
その牛は…丑雄というのですか?
荒瀧一斗:
おう、文句あっか?
スラヴォミル:
荒瀧一斗選手は他の動物を出場させたため、ルール違反により失格となりました。勝者は旅人とアグワラ!
荒瀧一斗:
あぁ??
スラヴォミル:
各参加者は動物の仲間を一体のみ出場させられるルールです!他の選手の皆さんはご注意ください。
荒瀧一斗:
俺様と赤紅一杵と丑雄は、一心同体だ!一人として数えるべきだろ。おい!やめてくれ——
危機一髪のところで、丑雄と「赤紅一杵」の攻撃による攻撃を避けるべく、アグワラに地面に潜るよう指示した。
アグワラ:
キュイ!
スラヴォミル:
そこまで。
パイモン:
なんだ?
スラヴォミル:
その牛は…丑雄というのですか?
荒瀧一斗:
おう、文句あっか?
スラヴォミル:
荒瀧一斗選手は他の動物を出場させたため、ルール違反により失格となりました。勝者は旅人とアグワラ!
荒瀧一斗:
あぁ??
スラヴォミル:
各参加者は動物の仲間を一体のみ出場させられるルールです!他の選手の皆さんはご注意ください。
荒瀧一斗:
俺様と赤紅一杵と丑雄は、一心同体だ!一人として数えるべきだろ。おい!やめてくれ——
荒瀧一斗の反則により、勝利した。
パイモン:
うーん…ヒヤヒヤしたけど、とにかく無事に予選を通過できたな!
パイモン:
リンネアのほうはどうなってるだろうな?行ってみようぜ。
パイモン:
それと…ついでに一斗を慰めてやろうぜ。あいつもツイてなかったな、へへっ。
リンネアの試合を観戦する
リンネア:
左に避けて、ルミ!
ルミ:
やぁ?ほ~!
イルゼ:
どうして先が読まれてるの——!
リンネア:
すかさず反撃に出て、叩きのめして!
ルミ:
んやぁっ、ほー!
リンネア:
いい調子だね。行くよ!
???:
…ふん。
???:
知らないって幸せね、リンネア。いずれ…
旅人:
(この人…リンネアを見てる?知り合いなのかな?)
アルズベータ:
ここまで、勝負あり!
アルズベータ:
勝者はリンネア選手と相棒のルミ!本戦進出、おめでとうございます!
イルゼ:
そんな…私のイク・トゥルソが…
リンネア:
頑張ったね、ルミ!
ルミ:
やっ!ふーぅ♪
リンネア:
旅人、パイモン。試合は順調ですか?
パイモン:
へへっ、オイラたちも勝ったぜ。
旅人:
君とルミ、息ぴったりだね。
リンネア:
ありがとうございます——今日はいい感じに戦えました。ルミだけじゃなくて、私のコンディションも良かったです。
リンネア:
どう言えばいいんでしょうか。時々相手の動きが読めるような感覚があって。何度も危機一髪で正しい判断ができたんです。
リンネア:
北でルミと出会ってから、時々こんな状態になるんです…まあとにかく、一緒に勝ち進めたことをお祝いしましょう!
リンネア:
スペランザへ行きましょう。今日は私のおごりです。
パイモン:
やったー!

二つの視線が交わる時
無事予選を突破したことを記念して、リンネアはスペランザで盛大にお祝いをしようと提案した…
スペランザの食事会に行く
メイジー:
コホン——おきゃくさま、ご注文は何になさいますか?
リンネア:
せっかくお友達をもてなすんですから、お店で一番おいしいものを頼まないとですね。
メイジー:
ああ…もしかして、「裏メニュー」をごしょもうですか?
リンネア:
もちろんです。料理人に伝えてください——包丁をよく研いでおくように、と。手際よく仕事を済ませてもらわないといけませんから。
パイモン:
な、なんなんだ、それ?
メイジー:
親友のヘルカが璃月から送ってくれた『隠侠』って小説の一場面なの。すごく腕の立つ料理人が出てくるんだけど、包丁で悪者をやっつけちゃうのよ!
ミッコ:
メイジーはこのシーンが大好きで、いつもリンネアに一緒にやろうってせがんでるんだ。
メイジー:
ねえ——リンネアお姉ちゃん、ユルヴァお兄ちゃんも料理人に変装した侠客かもしれないよね?だって、野菜を切るの、すごく速いんだよ。
リンネア:
あり得るかもね。
ユルヴァ:
それは絶対にないな。こんばんは、何にする?
リンネア:
任せるよ——今日は私のおごり。予選を無事に突破したお祝いなんだ。
ユルヴァ:
そうか、なら得意料理を振る舞おう。おしゃべりでもして待っててくれ。
ボジスワフ:
すみません、注文を——
メイジー:
はーい、今行きます!
メイジー:
じゃあ、手伝いに行ってくるね。リンネアお姉ちゃん、また遊ぼうね!
パイモン:
リンネアはここの人たちと仲がいいんだな。授業の時もここは「昔の家」だって言ってたよな?
リンネア:
はい。両親がいなくなってから、私はずっとホラガイ団のみんなとここで暮らしてきました。
リンネア:
あっ…!そういう意味じゃありません、まだ元気に生きていますよ。ただ私のそばにいないだけです。
リンネア:
そういえば、まだ私の身の上話をしていませんでしたね。気づいてましたよね?私の頭には翼が一対あるんです…人ならざるものの証明です。
パイモン:
そうだな、確かに気になってたぜ。でも、聞いていいのか?
リンネア:
はい——もうずっとずっと昔の話です。
リンネア:
子どもの頃は、この翼もまだ目立たなくて、ちょっと跳ねた髪の毛みたいな感じでした。
リンネア:
だから当時は、私に何か特別なところがあるなんて、誰も疑いませんでした。パパとママも忙しくて、気づきもしませんでした。
リンネア:
でも私自身はずっと、何か変だなって感じていたんです。私には不思議なところが色々あって、周りの友達とは全然違っていましたから。
リンネア:
その後、本の中でとある伝説を見つけました。「取り替え子」についての伝説です…
パイモン:
取り替え子?なんだそれ?
リンネア:
北に住むフェイの中には、人間の子供を連れ去って、自分の子供とこっそりすり替えて人間に育ててもらう者がいるそうです。
リンネア:
伝説だけを見ると、親が子供を驚かすために作った話みたいですよね。
リンネア:
「言うことを聞かないとフェイに連れて行かれて、いい子と取り替えられちゃうよ」…そんな警告から生まれた噂話で、現実的な根拠は何もない、みたいな…
リンネア:
だから私も、最初は気にも留めていませんでした…でも後になって、私の体にはフェイの特性がどんどん現れ始めたんです。
リンネア:
例えばほら、私の肌にあるこの結晶は、フェイにしか現れない印なんです。
パイモン:
なるほどな、それで両親には言ったのか?
リンネア:
まあまあ、それはこれから話しますから。
リンネア:
最初は隠そうとしたけど、勇気を出して打ち明けました。どれだけ不安でも、目の前の生活と向き合わなきゃいけませんから。
リンネア:
真実を知った両親はとても驚いて、何度も確認した末にようやく信じてくれました。その後、父に相談されたんです。北へ行って、自分の本当の子供を探したいんだけど、いいかって。
リンネア:
二人は本当にいい人たちで、私を長年育ててくれただけでなく、緊急時のためにお金まで残してくれました。
リンネア:
その後、私はホラガイ団の友達と一緒に育ちました。みんな、家族が揃っているわけじゃないですけど、お互いに助け合って、それでも充実した日々を送っていたんです。
???:
……
ユルヴァ:
お待ちどおさま。昔話?
リンネア:
そうだよ、話の流れでね…おっ?今日はずいぶんご馳走だねぇ!
ユルヴァ:
おごりなんだろ?「元ボス」がそう言ってくれたからには、腕によりをかけないとな。
パイモン:
元ボス?それってリンネアのことか?
リンネア:
もう、どういう反応ですか。
ユルヴァ:
はは、リンネアは小さい頃からとても博識で、理路整然としてて…みんなリンネアを尊敬してた。だから「ボス」に選ばれたんだ。
ユルヴァ:
でも、ホラガイ団は子供たちの集まりで、ある程度の年になったら卒業するから、今のリンネアは「元ボス」なんだ。
リンネア:
私、その呼び方は非効率的だと思うんだけど。だって、今は「元ボス」だけど、そのうち「元元ボス」になって、ひょっとすると「元元元元元ボス」になっちゃうんじゃないの?
ユルヴァ:
その頃には俺たちもホラガイ団にはいないだろ。俺たちにとっての「元ボス」は世界でたった一人、リンネアだけだよ。
リンネア:
なんか、じーんと来ちゃった。
ユルヴァ:
それではチップとして2000モラお納めいただければ幸いです。ミッコがもうすぐ誕生日だから、みんなでお金を出し合って新しい服を買ってあげるんだ。
リンネア:
なるほどね!じゃあ3000モラ出してあげる。でも、今回だけだよ?私もお金を貯めてるところなんだから。
メイジー:
何のためにお金を貯めてるの?
リンネア:
へへっ、大きな科学調査船を買って、みんなと一緒に世界の神秘を探究する旅に出たいんだ。
リンネア:
いろんな国へ行って、ジャングルの鼓動を感じたり、風と岩石のささやきに耳を傾けたりするの。そうしていつか私が歩けなくなったら、見聞きしたことを全部まとめて、博物誌を書くよ。
リンネア:
その過程で謎が解けたらもっと最高。たとえば、ルミって一体何なのか、それから…私の本当の両親はどこにいるのか、とか。
旅人:
両親を探したことはあるの?
リンネア:
ずっと昔は、夢うつつの時に、何度も不思議な歌を聴いたんです。
リンネア:
「フェイの子よ、行きなさい。」
リンネア:
「村や町へ行き、人の友人と手を取り合いなさい。」
リンネア:
「…フェイの世界は、お前にはわからぬ憂いに満ちているのだから。」
リンネア:
それはフェイの言葉で歌われたもので、優しくて温かい歌でした。そして、理由は分かりませんけど…私に自分の出自を探ってほしくないと思っていることは確かでした。
リンネア:
その後、私も…凍土まで足を伸ばして、手がかりを探し歩いてみたんです。でもあそこにいると、すごく居心地が悪くて…いつも本能的に離れたくなっちゃうんですよね。
リンネア:
不思議ですよね。私の故郷のはずなのに、まるで帰ってくるなと拒まれているような気がして。もしかして私は鳥のフェイで、だから暖かい場所のほうが好きなんでしょうか?
旅人:
あり得るかもね。
リンネア:
でも…何か別の理由があるような気がします。分からないからこそ、好奇心が膨らむんです。いつか必ず、真相を突き止めてみせます。
リンネア:
——今は、私たちの勝利を祝いましょう。乾杯!
旅人:
乾杯!
パイモン:
乾杯!いっただっきまーす!
リンネア:
お腹いっぱい…みんなはどうですか?
パイモン:
オイラもお腹いっぱいだぞ。
リンネア:
えっと…まだ寝るには少し早いですね。アグワラとルミに特訓してもらいましょうか。これから先の敵はもっと手強くなるでしょうし。
ルミ:
やぁ~ほ~!
アグワラ:
キュイ!キュイ!
旅人:
やる気満々だね。
リンネア:
へへっ、なら早速行きましょう。
リンネアと特訓を行う
リンネア:
…完全に互角ですね。
リンネア:
おかしいですね…君と対戦すると、これまでの好調さが消えてしまって、君の動作が読めなくなるんです。
ルミ:
やふー?
アグワラ:
キュイ!キュイ!
リンネア:
そういえば、どうしてアグワラの尾にはリボンが結んであるんですか?どういう経緯で知り合ったんです?
パイモン:
それは話すと長くなるぜ…
リンネアに『森の中の迷子』とアグワラの話を少しだけ語った。
リンネア:
素晴らしい冒険をされたんですね。
リンネア:
…いつか、私もルミと世界中を旅して、自分だけの冒険を成し遂げたいです。きっと未知の物語がたくさん待っているはずですから。
ルミ:
やっふー!
リンネア:
ルミも楽しみ?
リンネア:
でももっと大事なのは、君の正体を突き止めることだよ。そうすれば、本当の仲間のところに連れて行ってあげられるから。
リンネア:
そうすれば、もう孤独を感じなくて済む。
旅人:
リンネア…
リンネア:
そろそろ休みましょうか。今日の特訓はここまでです!
リンネア:
明日は会場で会いましょう!あ、待って、そういえば明日はまた抽選ですけど…まさか、そんなに早く当たらないですよね…?
リンネア:
コホン、縁起でもないですね。それじゃあ、また。
リンネア:
ルミ!
パイモン:
またな。美味しいもんをごちそうしてくれてありがとな!
リンネア:
どういたしまして。おやすみなさい——
「フラッグシップ」に戻って休む
夜、隣の部屋の客が苛立たしげに歩き回っていた。不規則な足音を聞きながら、次第に夢の中へと落ちていった…
トーナメント戦の抽選を行う
パイモン:
どれどれ、次の対戦相手は「ハニヤー」か。どっかで聞いたことある名前だな。
パイモン:
あっ、思い出したぞ!オイラたちが知り合ったキノコンの仲間は、あいつが世話してくれてるんだよな。
パイモン:
今回はどんな相棒と一緒に参加するんだ…?ちょっと気になるぞ…
パイモン:
よし、会いに行こうぜ!
トーナメント戦に参加する
ジェスラワ:
これより、ベスト16からベスト8を決める試合が始まります。
ジェスラワ:
本試合の出場者は——旅人と相棒アグワラ、そしてハニヤーと相棒モコモコ大王花です!
ハニヤー:
また会えたわね、「ゴールド流星」と「シルバー伴星」!サウマラタ蓮杯の後、本気で勝負する機会がなかったけど…
ハニヤー:
今度ナド・クライには、昔の駄獣の相棒を連れてきたの。あなたたちの仲間も変わったみたいだし…もう一度勝負といこうじゃない!
ベスト8進出をかけた試合で、ハニヤーとの対決に臨むことになった…
「モコモコ大王花」が敗北寸前になったその時、ハニヤーの指示で必殺技が放たれた。「モコモコ大王花」はアグワラに向かって猛烈に突進してきた…
ハニヤー:
前よりもさらに手ごわくなったわね!
ハニヤー:
でも知ってる?駄獣の最も誇れるポイントはスタミナなの。簡単には倒れないからこそ、一歩一歩、雨林や砂漠を踏破できるのよ。
ハニヤー:
全速力で駆ければ——巻き上げた砂塵が、太陽も月も覆い隠してしまうほどよ。
ハニヤー:
吹っ飛ばして、モコモコ大王花!
パイモン:
気を付けろ——
旅人:
アグワラ、早く逃げて!
アグワラは指示通りに「モコモコ大王花」の突撃を巧みに回避した。一方、「モコモコ大王花」は突撃の勢いを止められないまま気絶した…
ハニヤー:
え?モコモコ大王花!早く目を覚まして——
ハニヤー:
モコモコ大王花——
アグワラに「モコモコ大王花」に突撃するよう指示を出した。しかし、躊躇している間に逆に「モコモコ大王花」に突撃され、アグワラは吹き飛ばされてしまった…
アグワラ:
キュウ?
パイモン:
そ、そんな無茶な…あんなデカブツに体当たりで勝てるのか?
アグワラ:
キュイ!キュイ!
ハニヤー:
…残念だったわね。でかしたわ、モコモコ大王花!
パイモン:
アグワラ——
旅人:
背中に飛び乗って!
アグワラ:
キュ…キュウ!
間一髪のところで、アグワラは指示通りに「モコモコ大王花」の背中に飛び乗った。そして「モコモコ大王花」はそれに気づかず、アグワラを乗せたまま会場の外まで突っ走っていった…
ハニヤー:
なんですって!?
ハニヤー:
くっ…この作戦は通用しないみたいね。
スラヴォミル:
両者の動物パートナーは速やかに会場に戻ってください。さもなければ棄権扱いとなります!
ハニヤー:
まずい、戻って、モコモコ大王花!
激闘の末、アグワラとともに、ハニヤーと「モコモコ大王花」のペアに打ち勝った。
トーナメント戦を完了する
スラヴォミル:
勝負あり!モコモコ大王花、敗北!勝者は旅人とアグワラ!
ハニヤー:
惜しい…!あと一歩だったのに!
ハニヤー:
相棒が変わっても、相変わらず規格外の強さね…はあ、あなたと当たるのはもう少し後が良かったわ。
ハニヤー:
私を負かしたんだから、サウマラタ蓮杯の時みたいに、一気に優勝を勝ち取ってよね。優勝者に負けたなら、私も恥ずかしくないでしょ?だから、がんばって!
旅人:
ハニヤーの分まで頑張るよ。
パイモン:
やったぜ!次はベスト8からベスト4に進む試合だな?くじ引きに行こうぜ!
トーナメント戦の第二試合の抽選を行う
パイモン:
えっと。次の相手は…ムアラニか?
パイモン:
げげっ、あのデカいコホラ竜と戦うのか?アグワラ、頼んだぞ!
アグワラ:
キュ…
アグワラ:
キュイ!
パイモン:
そういえば、くじ引きの時、他の参加者たちが自分の仲間に称号をつけてたぞ。オイラたちもアグワラにつけてやらないか?
アグワラ:
キュイ!キュイ!
パイモン:
へへ、気に入ったみたいだな。さてと、次の試合に向かおうぜ!
トーナメント戦の第二試合に参加する
ジェスラワ:
準備はいいですか?これより準々決勝が始まります!
ジェスラワ:
激しい戦いを勝ち抜いてきた選手たちは、いずれも実力者揃いです。果たして誰が準決勝に進出するのか、ぜひその目でお確かめください!
ジェスラワ:
本試合の出場者は——旅人と相棒アグワラ、そしてムアラニ選手と相棒ママラです!
ムアラニ:
今日の調子はどう、ママラ?
ママラ:
グオォォーッ
ムアラニ:
気合入ってんじゃん♪よーし、じゃあ行こう!ナド・クライのみんなにも、あたしたち「流泉の衆」の情熱を感じてもらおう~!
ベスト4をかけた試合で、ムアラニと対決することになった…
ムアラニ:
粘り強すぎ!もうちょっと楽勝かと思ったのにな~…さっすが、君の竜の仲間だね!
ムアラニ:
次は——接近戦で勝負をつけるよっ!
ムアラニ:
水面から飛び出して、ママラ!
「ママラ」が敗北寸前になったその時、ムアラニの指示で必殺技が放たれた。「ママラ」はアグワラに向かって猛烈に突進してきた…
旅人:
(たしか、ママラは左目に眼帯をつけてた。それを利用すれば…)
その場で防御するようアグワラに指示を試みたが…残念なことに、アグワラは突進してきた「ママラ」によって、あっけなく気絶してしまった…
ムアラニ:
逃げずに立ち向かってくるんだ?
ムアラニ:
でも、まだおチビちゃんのテペトル竜が成体のコホラ竜に勝てるわけないでしょ。パワーの差は歴然なんだもん。
ムアラニ:
無理しちゃダメだよ!
好機を逃さず、アグワラは指示通りに「ママラ」の死角を狙って右へ回避し、重い一撃を与えた。
ムアラニ:
気をつけて!
ママラ:
アオーン?
アグワラ:
キュイ!キュイ!
ムアラニ:
わっ!ママラの死角を突いてくるなんて…やるじゃん!
ムアラニ:
まる見えだよっ。
ムアラニ:
陸上だとテペトル竜が有利かもしれないけど、水中だったら話は別だよ。
ムアラニ:
返り討ちにしちゃえ、ママラ!
アグワラは指示通りに左へ回避した。しかし、それを見破った「ママラ」から重い一撃を受けてしまった…
アグワラ:
アオーン…
激闘の末、アグワラとともに、ムアラニと「ママラ」のペアに打ち勝った。
クライノとヤフォダの試合を観戦する
スラヴォミル:
勝負あり!ママラ、敗北!勝者は旅人とアグワラ!
ムアラニ:
うっそ?あたしが負けちゃった…
ムアラニ:
アグワラ…!こんな小さいのに…すっごいじゃん!
アグワラ:
キュイ!
ママラ:
ギャウ…
ムアラニ:
君もすごかったよ、ママラ。判断ミスをしちゃったのはあたしだもん。ごめんね!
ムアラニ:
頑張ってね、アグワラ!もっといろんな相手を倒すところが見てみたいよ。今日の君は最高のチビ竜だね!
アグワラ:
キュイ!キュイ!
ムアラニ:
あたしとママラは先に行くね。ほ~ら、落ち込まないの。美味しいもの食べに連れてってあげるから、ね?
ママラ:
ガゥー!
パイモン:
ホントにハラハラドキドキのバトルだったな…
パイモン:
そういえば、リンネアのほうも終わったんじゃないか?見に行こうぜ!
パイモン:
リンネア!
旅人:
バトルは終わったの?
リンネア:
終わりましたよ。どっちが勝ったと思います?
パイモン:
そんなに嬉しそうにしてるからには、順調に勝ち進んだんだろ?
リンネア:
えへへ、ピンポーン。今から他の選手のバトルを観戦しようと思ってたんですが、一緒にどうですか?
リンネア:
次のバトルは重要ですよ。クライノっていう選手と、前回チャンピオンのヤフォダの対戦です。
パイモン:
もちろんだ!ヤフォダはオイラたちの友達だから、応援しないとな。
リンネア:
ちょうどよかったですね。それじゃあ一緒に次のバトルが始まるのを待ちましょう。
リンネア:
まさかクライノ選手の相棒が、集光のブレイドライノだなんて…!とっても野性味が強い子たちなのに、言うことを聞くなんて信じられません。
リンネア:
厳密に言えば集光のブレイドライノは魔物に分類されるんですが…野外に生息していて、個体数も多いからルール違反ではないんですね。見るからに手ごわそうです…
パイモン:
ヤフォダ——頑張れ——!
旅人:
(……)
???:
知らないって幸せね。いずれ…
旅人:
(彼女がクライノ…リンネアがバトルしてた時も観戦してたな。あの時はリンネアに対してなんだか敵意を抱いてるように見えたけど…)
旅人:
(この反応…ただの参加者としてしか見てないみたい。リンネアのほうは彼女を知らないのかな。)
クライノ:
速ければ捕まらないとでも?
ヤフォダ:
やれるもんならやってみなよ。
ヤフォダ:
レッド・ミラー13世、そのでっかいのを翻弄して、電光石火の勢いで——
クライノ:
右後ろよ。
ヘルメス:
ガルル…!
ヤフォダ:
レッド!
リンネア:
すごい強さです!まるで…まるで…
リンネア:
相手の動きを完全に読んでるみたい!
旅人:
(……)
リンネア:
左に避けて、ルミ!
リンネア:
ありがとうございます——今日はいい感じに戦えました。ルミだけじゃなくて、私のコンディションも良かったです。
リンネア:
どう言えばいいんでしょうか。時々相手の動きが読めるような感覚があって。何度も危機一髪で正しい判断ができたんです。
旅人:
(あの時、リンネアも似たようなことを言ってたけど…偶然かな?)
ヤフォダ:
諦めるな、レッド。ジャンプ——
クライノ:
背中に飛び乗ろうとしているわよ、ヘルメス。そんなチャンスを与えては駄目。
クライノ:
風の刃で動きを制圧して。
ヤフォダ:
うぅ…
ヤフォダ:
強いな。仕方ない、切り札の必殺技だ!
ヤフォダは「レッド・ミラー13世」に雷を蓄えさせ、ヘルメスと正面から対抗した。
ヤフォダ:
レッド、雷を溜めて一気に放て——
クライノ:
押し返して、ヘルメス。
ヘルメス:
グォオオ!
レッド・ミラー13世:
キューン!
クライノ:
ふん…危なかったけど、結末は変わらなかったようね。
アルズベータ:
勝負あり!レッド・ミラー13世、敗北!勝者はクライノと相棒ヘルメス——
クライノは勝利を収めたが、その戦いの余波によって帽子が吹き飛ばされた。それにより、頭上にあるリンネアとよく似た翼が露わになった…
リンネア:
……
リンネア:
翼…
クライノ:
…!
リンネア:
ちょっと待ってください!あなたは何者ですか?どうしてあなたの頭の上には——
リンネア:
私と同じような…ものが…
クライノ:
……
クライノ:
何度もこのシーンを想像したわ…あなたが私と同じ苦しみを分かち合う場面を。
クライノ:
せいせいすると思っていたけど、そんなことなかった。リンネア、あなたはこれまで通り、何も知らずに生きていた方がいい。
リンネア:
うぅっ…頭が…行かないで。待って、待っ…
パイモン:
リンネア!
パイモン:
どうしたんだ、リンネアが急に倒れちゃったぞ?
パイモン:
とにかく横になれる場所を探さないと——急げ!
ヤフォダ:
何があったんだ!?あ、あ、あたい、鹿ねえを呼んでくる!
リンネアを休ませる
ラウマ:
呼吸は安定している…重篤な状態ではない。静かに休養させれば問題なかろう。
パイモン:
ふう…それなら安心だな。ありがとな、ラウマ。
ラウマ:
礼には及ばぬ。今後何か問題があれば、すぐに連絡してくるがよい。
パイモン:
頼んだぜ。
パイモン:
リンネア…早く目を覚ませよな。
リンネアが目を覚ますと、周りには一人もいなかった。ルミの姿もなかった。
リンネア:
(——おはよう!あれ、ここ…どこだろう?)
リンネア:
(ルミ——ルミ——おかしいな、どこに行っちゃったんだろう。)
リンネア:
(どれくらい気を失ってたんだろう…とりあえず外に出て確認してみよう。)
準決勝に出場する
リンネアは会場に現れた。
リンネア:
(ルミ!ここにいたんだ、すごく探したんだよ。)
リンネア:
(ちょっと、どうしたの。そんなに緊張して…)
ジェスラワ:
ご覧の通り、両名の参加者とその相棒たちが無事に配置につきました。
ジェスラワ:
一方はリンネアと相棒のルミ、もう一方はクライノとヘルメス!白熱の準決勝戦がいよいよ開幕です——
ルミ:
やっふー!!
リンネア:
(ちょっと待って、どうして急に準決勝が始まってるの!どうやってここに来たのかも覚えてないんだけど!)
リンネア:
(わかった…まだ夢の中なんだ。)
ミッコ:
頑張れ!元ボス——!!
リンネア:
(仲間の応援が聞こえる。夢の中でも全力を尽くさなきゃ。)
リンネア:
(行くよ、ルミ。私たちの実力を見せつけてあげよう!)
ルミ:
やっふー…
ジェスラワ:
素晴らしい対決でしたね!——決勝戦進出は、クライノとヘルメス!
リンネア:
(え?どういうこと、もう私の負けが決まっちゃったの?)
リンネア:
(なんてひどい夢なの!早く目を覚まさないと。)
リンネア:
(そうだ、夢の中で思いっきり目を見開けば、目が覚めるって聞いたことがある。えいっ——)
日記を完成させる
リンネア:
(目が覚めた…かな?)
リンネア:
(まだダメみたい…あれ?夢の中の私、日記を書いてるの?)
日記:
「冒険者協会の報酬だけじゃ、科学調査船を買うのは難しい。顧問から冒険者に転身するしかなさそう。」
リンネア:
(科学調査船…?夢の中の私も、ちゃんと目標に向かって頑張ってるんだ。でも調査船を買うには数えきれないほどのモラが必要だし、すごく長い時間がかかるんだろうな。)
日記:
「初日、魔物に襲撃された。」
日記:
「五日目、ルミと一緒に逃げ回って、前よりもずっと速く走れるようになった!」
日記:
「二十日目、商人に話を聞いてみた。船って、あんなにお金がかかるんだ…!まあいいや、まずはたくさん食べて…悩むのはそれからにしよう。」
日記:
「七十二日目、誰も欲しがらない超特大の宝箱を見つけた。ふふふ。」
日記:
「冒険一周年!だけどまだまだお金が足りない…」
日記:
「危うく騙されるところだった!中古船なんてやっぱり信用できないな。用心して念入りにチェックしてよかったよ…やっぱり安物買いの銭失いっていうのは本当だね。」
日記:
「ようやくあいつを倒せた。戦利品はきっといい値で売れるはず…」
リンネア:
(日記はここで終わってる。でも、これは…)
リンネア:
(大型船舶の購入契約書…これ、私のサインだ!まさか——)
リンネア:
(…夢が叶ったんだ。)
リンネアは埠頭に現れた。その傍らには、真新しい船がある…
航海図を確認する
リンネアは船内に現れた。あるいは、この船が彼女の「ゴールデンビーグル号」なのかもしれない。
リンネア:
(ゴールデンビーグル号…ふふっ、なんて素敵な夢なんだろう。)
リンネア:
(揺れる船が私を遥か彼方へと運んでくれる…最高の気分だよ。)
リンネア:
(航海図を見てみようっと。次の停泊地は孤雲閣か…絵本で見たことある!伝説がたくさん残ってる場所だよね。)
リンネア:
(孤雲閣を抜けてドラゴンスパインへ…雪山だ!ずっと行きたかった場所…!)
陳列棚を確認する
リンネア:
(これって…清水玉?沈玉の谷でしか採れないはずだけど…きれいだな。)
リンネア:
(この船、すでにいろんなところを回ってきたみたい。それもそっか…私だって船を買ったら、休む間もなくあちこち調査しに行くだろうし。)
コヴァスチャ:
リンネア——
コヴァスチャ:
ここ数日ずっと元気がないみたいだけど、船酔いしちゃったの?
コヴァスチャ:
お昼ごはんはドアの前に置いておくからね。食べたらゆっくり休んで。
リンネア:
(はーい…)
船倉を出る
リンネアが目を開けると、そこは見知らぬ洞窟だった…
リンネア:
(うーん…ここはどこ?)
リンネア:
(うう…身体中が痛い…それに疲労や眠気も感じる。変だな…夢を見てるはずなのに、どうしてこんな感覚があるんだろう?)
リンネア:
(まさか明晰夢とか…?とりあえず、外に出て見てみよう。)
物資を調べる
リンネア:
(この清水玉…さっき船の上で見たものだよね?どうしてこんなにバラバラに…)
リンネア:
(それに、この本…どうして洞窟の中に?)
声の出所を確認する
リンネア:
(ルミ…どうしてそんなに悲しんでるの?)
リンネア:
(怖がらないで…大丈夫だよ。私はここにいるからね。)
洞窟を出る
リンネアは洞窟に沿って外へ出たが、見えてきたのは「ゴールデンビーグル号」の残骸だけだった…
リンネア:
(何が起きたの?さっきまで船の上にいたはずなのに——)
リンネア:
(……)
リンネア:
(これって…ゴールデンビーグル号…?)
リンネア:
(どうして…)
リンネア:
(ゆ…夢だよね?落ち着いて、これは全部嘘。嘘なの…)
日記を完成させる
日記:
「ゴールデンビーグル号が沈没してから、長い月日が経った。」
リンネア:
(また日記…あの恐ろしい夢はまだ続いてるの?)
日記:
「もう気にしてないって言いたいけど、やっぱり時々悲しくなって、胸に石がつっかえたような気分になる。」
日記:
「庭を散歩でもしよう。そろそろお姉ちゃんが来るはずだから、待つのにちょうどいいや。」
庭で「お姉ちゃん」と会う
???:
リンネア!
リンネア:
(あれ、この声は…)
クライノ:
こっちよ。リンネア、手紙は届いた?
クライノ:
悪い知らせでごめんなさい。一緒に北へ帰って、父さんと母さんに最後のお別れをしましょう。
リンネア:
(クライノが私のお姉ちゃん?)
リンネア:
(お父さんとお母さん?最後の別れ?)
クライノ:
生老病死は自然の摂理。私たちも人より少し長く生きてるだけで、いずれその日は来るの。
クライノ:
…悲しくないと言えば嘘になるわ。
クライノ:
でも…もし普通の人がこの知らせを聞いたら、どんな気持ちになるのかしら?少なくとも、目は潤むのに涙はこぼれない…こんな苦々しい思いはしないのでしょうね。
クライノ:
だって、私たちにはとっくにこの光景が見えていたんだもの。
クライノ:
覚えてる?あのバトルの最中、あなたは眠りの中でこれを見たのよ——あの時は、ただの夢だと思っただろうけど。
リンネア:
(どういう意味…?)
リンネア:
(そんな…まさか…)
クライノ:
あなたの気持ちはよく分かるわ。過去から未来を見つめる視線と、終点に立って過去を振り返る視線——その二つが交わった時、この旅路を夢のように感じてしまうのは無理ないもの。
クライノ:
時は流れ、いつか私たちも老いていく。この一生を、何一つ後悔することなく過ごせると思う?
ぼやけた文字:
「ずっと昔、友達と夢について語り合ったことがありました。」
ぼやけた文字:
「大きな大きな科学調査船を買って、世界の神秘を探究する。そして、いつか動けなくなったら、見聞きしたものを全部博物誌にまとめる…」
ぼやけた文字:
「私の人生はここに詰まってます。もしかしたら遠い未来で誰かがこの本を開いた時、一部の生物や、地理環境の形成と発展のページが空白のままだと気づくかもしれません。」
ぼやけた文字:
「その補完は君たちに任せます。私の命は終わりを迎えようとしていて、もう遠くへは行けないから…」
永遠の静寂を見届ける
リンネアは一人で進み続けた。しかし、その足取りは次第に重いものとなり、周りの景色も徐々に色彩を失っていった…
リンネア:
(伝わってくる感覚は虚構のようで、現実のようでもある。)
リンネア:
(命の終わり…死ぬって、こんな感じなんだ。)
リンネア:
(硬直した身体にはまだ少しだけ感覚が残ってるけど、意識は指一本さえ動かせない。体の内側から温度が抜けてく…痛みはなく、ただすべてが尽きた後の虚無だけが広がっていく。)
リンネア:
(やっぱり、これは夢じゃない…これは…)

正しい道を歩むこと
夢から覚めたリンネアは、全ての真相を明らかにするため、再びクライノのもとへ向かうことを決意した。
夢から目覚める
パイモン:
リンネア!やっと目が覚めたか!
パイモン:
ずっと気を失ってたからな、お腹ペコペコだろ?なにか食べるか?
リンネア:
……
パイモン:
な、なんで泣いてるんだ?
リンネア:
今は…いつ?私…
パイモン:
いつって…今は夜だぞ。えっと、準々決勝が終わってから一日経ったところだな。
パイモン:
オイラたちがクライノとヤフォダのバトルを見てたら、突然おまえが飛び出して、クライノの腕を掴んで、そのまま倒れちゃったんだ。覚えてないのか?
リンネア:
……
リンネア:
色んな光景が頭の中に流れ込んできたんです。これからの試合とか、もっと先のこととか。人生の最期を迎えて、この世界に別れを告げなきゃいけない自分の姿まで…
リンネア:
楽しかった瞬間も、苦しかった時のことも、すごくリアルで…どう表現すればいいのか分かりませんが、とにかく…とても怖かったです。
旅人:
(バトルのとき、リンネアは相手の行動が見抜けるような、不思議な感覚があると言ってた。)
旅人:
(クライノも試合でそれに似た力を使ってるようだった…リンネアが見た夢と何か関係があるのかな?)
パイモン:
そうだな、クライノに触れた途端におまえは気を失ったんだ。あいつ、妙なことを言ってたし、絶対なにか知ってるはずだぜ。
パイモン:
でも、本当に探しに行くのか?もし接触したら、また…
旅人:
またその光景を見てしまうかもしれない。
リンネア:
……
リンネア:
前にスペランザで、子供の頃の話をしましたよね。でも実は、言いづらくて話せなかったことがあるんです。
リンネア:
子供の頃の私は今ほど明るくなくて、勇敢でもありませんでした。人間の両親に本当のことを話す決心がつくまで、何日も眠れないことがあったんです。
リンネア:
それを打ち明けるとどうなるか、本心ではよく分かってました。それでも私はこう言ってほしかったんです…「リンネア、たとえ私たちの本当の子供じゃなくても愛しているよ」——と。
リンネア:
そんなことはあり得ないって…心の底では知ってたんですけどね。彼らには実の子供がいて、私にも生みの親がいる…いつまでも騙し続けることはできません。
リンネア:
だから、怖くてたまらなくても、誰からも見放される子になるかもしれなくても、勇気を振り絞って二人に打ち明けたんです。
リンネア:
…それが、正しいことだと思ったから。たとえ良い結果に繋がらなくても、私は自分の選択を信じます——クライノに、会いに行きます。
パイモン:
リンネア…!
リンネア:
えっと…とは言ってみたものの、彼女はどこにいるんでしょう?次の試合まで待たなきゃいけないんでしょうか?
アグワラ:
キュー!キュー!
パイモン:
おっ、アグワラ!おまえ、クライノがどこにいるか知ってるのか?
旅人:
どこかへ連れて行きたいみたい…
リンネア:
もしかして、彼女の匂いを覚えてるの?すごい!ありがとう、アグワラ!
アグワラ:
キュイッ!
リンネア:
ふぅ…よし!覚悟はできました。思い立ったら即行動です!さっそく出発しましょう!
クライノと会話する
アグワラ:
キュ!
パイモン:
クライノはオイラたちの隣の部屋に泊まってたのか?どうりでアグワラが自信満々だったわけだな!
リンネア:
誰かいますか?
リンネア:
…ここで合ってるよね?
アグワラ:
キュイッ!
リンネア:
クライノ、部屋の中にいるのは分かってます…お願いします、話があるんです!
リンネア:
クライノ——
クライノ:
いないから!
リンネア:
いるじゃないですか!
クライノ:
だから、いないって言ってるでしょ!私に構わないで!
リンネア:
イヤです!開けてくれないなら、出てきてくれるまでここで待ち続けます。
リンネア:
聞きたいことが山ほどあるんです。せめて一つだけ教えてくれませんか?あなたは何者なんですか?私は…あなたをお姉ちゃんって呼んでもいいんですか?
クライノ:
…!
リンネア:
あけてくださーい!
クライノ:
やめて。
クライノ:
…入りなさい。
リンネア:
えへへ、そうこなくっちゃ。
クライノ:
座って。言っとくけど、お茶やお菓子は出ないから。
クライノ:
好奇心って本当に厄介なものね。リンネア…いつか、今日私の元を訪れた事を後悔することになるわよ。警告はしたから。
リンネア:
そうでしょうか?でも来なかったら、もっと早く後悔してたと思います。
リンネア:
——教えてくれませんか?どうしてあなたの頭には私と同じ翼があるんですか?どうしてあなたに触れた途端、私は気を失ってしまったんですか?どうして私は夢の中で…
クライノ:
自分の「未来」が見えたのか…でしょ?
リンネア:
……
パイモン:
じゃあ、リンネアが見たのって…やっぱり普通の夢じゃなかったのか?
クライノ:
もちろん。
クライノ:
リンネア、あなたは物知りだから、凍土に多い六種類のフェイについてはわかるわね。
リンネア:
風の精、小さ{RUBY#[D]ドモヴォーイ}き者、木の{RUBY#[S]レーシー}精、異怪{RUBY#[D]ヴァルコドラク}の獣、雪の{RUBY#[S]スニェガヴィーク}精、そして霜の{RUBY#[S]ジャックフロスト}精ヴィラ…ですよね。
クライノ:
他にも、珍しい種族がたくさんいるのよ。例えば伝説のランプのフェイ、魅惑的な歌声を持った海の精セイレーン…そして私たち、「予見の鳥アルコノスト」。
クライノ:
「我らは災いと喜びを言い当て、過去と未来を見通す。人々は我らを崇め、畏れるが、我らは己を強く厭う。」
リンネア:
…そんな種族も歌も、聞いたことありません。
クライノ:
当然よ。生きている予見の鳥なんて、あなたと私を含めても、数えられるほどしかいないんだから。アルコノスト
リンネア:
じゃあ、やっぱり私たちは家族なんですね。
クライノ:
家族…ふん。
旅人:
(家族の話題になった途端、不快そうな表情になった。でも、はっきりと否定はしない…複雑な感情を抱えてるみたい。)
クライノ:
予見の鳥は生まれながらにして特別な能力を持ってるわ。それは、アルコノスト「運命の結び目」——つまり、長い未来の中で「変えることができない箇所」を見通す力よ。
パイモン:
だから…「予見の鳥」なのか。
旅人:
俺たちも予言できる人に会ったことがある。
クライノ:
不思議じゃないわ。人間は星空や地脈…いろんなものを使って運命を観測できるもの。それに比べたら、私たちの能力なんて大したことない。
クライノ:
私たちに見えるのは、自分自身の運命だけ。友人に占いを頼まれても、世界の未来を憂う人に相談されても、何もしてあげられない。
クライノ:
運命を見るという体験がどんなものかは…もう知ってるでしょう。
リンネア:
あまり気持ちのいいものではありませんでした。高揚感、挫折、苦渋…様々な感情が「予見」と一緒に心に流れ込んできて、最終的に虚しさだけが残って…
リンネア:
希望を胸に目標を定めた瞬間、努力もしないうちに、その結果を突きつけられる——まるで、大好きな物語の結末をネタバレされるようなものです。
クライノ:
運命に抗って、抗って、それが徒労に終わった時、その痛みはより深く身に染みるわ。
旅人:
(……)
ヴェズルフェルニル:
「ああ、すべて見た通りだよ。でも、この後に起こる出来事について、私ができることといえばため息をつくことだけだ…この世の運命とはこれほどまでに揺るがぬものなのか、とね。」
ヴェズルフェルニル:
「運命を見通す力を与えられた者は、むしろ心の衰弱を早めてしまうだけなのかもしれない。」
旅人:
(あの時…「予言者」ヴェズルフェルニルも似たようなことを言ってた…)
旅人:
(もし運命が簡単に変えられるものなら、「未来を予知する」ことは間違いなく大きな利便性をもたらし、誰もがその力を求める…)
旅人:
(だけど…運命が揺るがないものなら、「予言」の力はむしろ重い負担でしかないのかも。)
クライノ:
人生の悲喜、そのすべてを事前に知っておきながら、ただ見守るしかない…あなたの言う通り、最後に心に残るのは、虚無感だけよ。
クライノ:
予見の鳥は代々そうだった。でも、あなたが生まれた時、私たちの両親はその場しのぎのアルコノスト「解決策」を編み出したの。
クライノ:
——フェイから遠く離れた地に送り、人の社会で育てれば、予見の力の発現を遅らせられる。
リンネア:
それで、私は取り替え子になったんですか?
リンネア:
私と取り替えられた子は、元気にしてるんでしょうか?
クライノ:
安心して。彼女はあなたとは正反対で、「フェイの中でしか生きられない」人間だったの。生まれつき人間には治療できない奇病にかかってて、取り替え子にならなければ、とっくに死んでたわ。
クライノ:
父さんと母さんは彼女の命を救い、無事に大人になるまで育て上げたわ。今はスネージナヤ・グラードで、実の両親と一緒に暮らしてる。
リンネア:
…そうだったんですね。
リンネア:
よく分かりました。ですが、まだ肝心な質問が残ってます。私が気を失う直前のあなたの言葉…あれはどういう意味だったんですか?
クライノ:
そのまんまの意味よ。私はあなたのことが嫌いなの。
リンネア:
どうしてですか?
クライノ:
どうでもいいでしょ。
リンネア:
そうですか…教えてくれないなら、勝手に推測します。
リンネア:
…私の生活が羨ましいんですか?
クライノ:
…!
クライノ:
はっ、その通りよ。正確には「羨ましい」というより…「嫉妬」だけど。
クライノ:
父さんと母さんがあなたを人間の世界へ送ることを思いついたとき、私はすでに予見の力に苦しんでたわ。たった数年早く生まれただけなのに…運命って不公平よね。
クライノ:
両親は時々、こっそりナド・クライに来ては遠くからあなたを見守って、家でもあなたの話ばかりしてた。あの人間の子にさえ、私以上の関心を向けてたわ。
クライノ:
一度、私も一緒にナド・クライに来て、無邪気にはしゃぐあなたを遠くから眺めたことがあるの。羨ましくて仕方なかったのに、平然を装って祝福した…
クライノ:
誰も私の気持ちなんか考えてくれなかったわ…私は一体何なの?失敗作?運命に見捨てられた哀れな存在?
パイモン:
クライノ…
クライノ:
だから、ずっと前から考えてたの。あなたが大人になったら、会いに行こうって。そしてすべてをありのままに話して…この苦しみを味わわせてやるって。
クライノ:
酷いでしょう?でも、それが私なの。
リンネア:
だったら、どうしてあれから私を避けるようになったんですか?
クライノ:
……
リンネア:
…話してくれないなら、また勝手に推測しちゃいますからね。
クライノ:
…私の目に映ってた「幸せそうなあなた」も、「両親に愛され、運命に恵まれたあなた」も、私の一方的な思い込みに過ぎなかったって気づいたからよ。
クライノ:
スペランザであなたが過去の話をしてるのを聞いてたの。人間らしく振る舞おうと必死だったこと、ホラガイ団の仲間と助け合って過ごした日々のこと…
クライノ:
何でもないことのようにあなたは話してたわね。でも…私の胸は苦しくなったわ。
クライノ:
あなたが辛い思いをしてたなんて、知りたくなかった…これじゃ恨むことも、嫉妬することもできないじゃない…ただ抱きしめて、「大丈夫、あなたには『家族』がいるのよ」って、慰めたくなっちゃったじゃない…
リンネア:
お姉ちゃん…
リンネア:
悪役、失格ですね。
リンネア:
先に泣かれちゃったら…私が慰めなきゃいけないじゃないですか。
リンネア:
でも、気持ちは分かります。最初から、恨んだり嫉妬したりしてたんじゃなくて…ただ寂しかっただけなんですよね。
リンネア:
私の家族ってどんなだろうって、ずっと想像してたんです。こうして会いに来てくれて、本当に嬉しいです…お姉ちゃん。
クライノ:
ありがとう。まさか逆にもてなされちゃうなんてね。
パイモン:
どういたしましてだぞ。
パイモン:
その…オイラは本音で話し合えてよかったと思うぞ。これからは素直に楽しく話せるだろ。
リンネア:
えへへ、その通りです。こんなに嬉しい気持ちになったの、久しぶりです。
ルミ:
やっふぅ!
リンネア:
ところで、お姉ちゃんはどうやってブレイドライノと仲良くなったんですか?私が外で出会った子はみんな凶暴で、触らせてもくれなかったのに。
クライノ:
以前、あなたを見に来た時に出会ったの。あの頃はこの子もまだ小さくて、親ともはぐれちゃってたから、しばらく面倒を見てたのよ。
クライノ:
これも運命の出会いってやつかしら。これから迎える私の勝利と同じ、あらかじめ見通せる、変えようのない規定の事実よ。
リンネア:
変えようのない?
クライノ:
もちろん抗ってみるのは自由よ。運命の残酷さを知ることになるだけだけど。
クライノ:
例えば、遠くへ逃げて、次の試合を放棄するという選択もできるわ。でもその後必ず、戻らざるを得なくなる何かが起こる。
クライノ:
あなたも、真っ向から私を倒す自分を想像することはできるはずよ。でも、実力と運の差はそう簡単に埋められるものじゃない。
クライノ:
私たちの「予見」は、本質的には一種の「収束」なのよ。道はいくつもあるけど、たどり着く場所は一つだけ。
リンネア:
運命を見ることの苦しさや辛さは、身をもって体験しました…お姉ちゃんはこれまでどうやって過ごしてきたんですか?
クライノ:
私は運命に従い、すべてを黙って受け入れることにしてるの。
クライノ:
結果が変えられないのなら、過程に意味はないわ。目に映る運命の結び目は、一つ一つが呪いみたいなもの…だから私は、見えない未来の中でささやかな幸せを追い求めるしかないのよ。
クライノ:
リンネア、あなたはどう思う?
リンネア:
そうですね…私はちょっと違うと思ってます。
リンネア:
話の続きは、試合が終わってからにしましょう。質問の答えは、その時に。
クライノ:
いいわ。でも、未来には期待しすぎないことね…そうすれば、深く失望することもないから。
リンネア:
大丈夫ですよ、お姉ちゃん。それじゃ、また会場で。
「フラッグシップ」の部屋に戻って休む
パイモン:
旅人、もう寝たか?
パイモン:
オイラもだ。明日はリンネアとクライノの試合だけじゃなくて、オイラたちの準決勝もあるんだよな。相手の強さもわからないし…
パイモン:
どうせ眠れないなら、ちょっと出かけないか?そうだなあ…なにかおいしいものを食べて、それからアグワラを試合会場に連れていって、雰囲気に慣れさせようぜ。
訓練場へ行ってみる
リンネア:
よく聞いてね、ルミ。お姉ちゃんのブレイドライノは力が強いだけじゃなくて、すごくすばしっこいみたい。
リンネア:
その二つの長所を活かすなら、きっと突進させるはず。どうにか回避して、反撃のチャンスを探して。
パイモン:
リンネア!
旅人:
明日の試合の準備?
リンネア:
はい。君たちもですか?
リンネア:
今、ルミと作戦会議をしてたとこなんです!せっかくですし、一緒に特訓しませんか?
ルミ:
やっふー!
アグワラ:
キュイ!キュイ!
リンネア:
柔軟に牽制して、勝機を見つけ出す…今のところ、これが最善策です。
リンネア:
ですが、お姉ちゃんのブレイドライノはとても強いので、たとえ弱点を突いたとしても、防御を崩せるとは限りません。何か別の策を考えないと…
リンネア:
ありがとうございます。敗ける未来を見てしまいましたが、だからって何もしないわけにはいきませんから。
リンネア:
運命…他の人の口から聞くのも、自分で言うのも、なんだか不思議な感じがしますね。
旅人:
リンネアは運命をどう捉えてるの?
リンネア:
えっ?うーん…自分のことを知ったばかりで、まだ真剣に考えたことはないんです。
リンネア:
顧問として、誤った情報を教えるわけにはいきませんし…万が一、誤解を与えてしまったら大変です。
旅人:
ただの雑談だよ。リンネアの考えを聞きたい。
リンネア:
分かりました。ちょっと考えさせてください——未来を知ることは確かに憂鬱ですが、人生には憂鬱なことなんてたくさんありますよね。
リンネア:
例えば、子供の頃の私にとっての最大の苦痛は「未知」でした。両親に真実を伝えたらどうなるのかということ。一人になった後も、どこに行けばいいのか分からなくて…
リンネア:
あの頃は、むしろ未来が見えたらいいのにって思ってました。運命が道を示してくれたら、生きる勇気も湧いてくるんじゃないかって。
リンネア:
まあ、その祈りは誰にも届かなかったんですけどね。私が今ここにいるのは、私自身に強い意志があったからです。やっぱり、頼れるのは自分だけなんですよ!
リンネア:
…かつて未知に対する恐怖を味わった私は、今は今で知ってしまうことの悩みができました。それでも世界は何も変わらず、私も私のまま。何も怖がる必要なんてないんです。
ルミ:
やっふー!
アグワラ:
キュイ!キュイ!
パイモン:
特訓おわり!へへっ、ますます仲良くなってるな。
リンネア:
よし!できることは全部やりました。あとはしっかり休んで——
リンネア:
運命に立ち向かうのみです。
運命の対決を行う
ジェスラワ:
皆さま、こんにちは!続いて準決勝、第一試合が始まります!
ジェスラワ:
両参加者の準備が整いました!一方は旅人と相棒アグワラ、もう一方はヴィリアナと相棒ゴルィニシチェです!
パイモン:
頑張れよ、アグワラ!
アグワラ:
キュイッ!
昨夜の特訓の成果か、アグワラは絶好調の様子で、見事に勝利を収めた。
アグワラ:
キュイ!キュイ!
ジェスラワ:
勝負あり!ただいまより休憩時間を挟みます。休憩後、第二試合開始です!
パイモン:
アグワラ、よくやったな!
パイモン:
旅人、次はリンネアとクライノのバトルだぞ!応援しに行こうぜ!
ジェスラワ:
ご覧の通り、両名の参加者とその相棒たちが無事に配置につきました。
ジェスラワ:
一方はリンネアと相棒のルミ、もう一方はクライノとヘルメス!白熱の準決勝戦がいよいよ開幕です——
ルミ:
やっふぅぅぅー!!
ミッコ:
頑張れ!元ボス——!!
パイモン:
リンネアー!頑張れー!
movie
リンネアとルミは、クライノとヘルメスのペアと戦いを繰り広げた。戦いの中で、ルミは次第にヘルメスに圧倒されていく…しかし、倒されそうになったその瞬間、ルミはリンネアと初めて出会った光景を思い出し、過去の記憶がルミに新たな力を与えた!大きくなったルミはヘルメスを圧倒したが、今度は心の中に渦巻く破壊衝動を抑えきれなくなった。ルミは、その手に持つ巨大なハンマーをクライノとヘルメスの頭上に振り下ろそうとした——しかし危機一髪のところでリンネアが駆けつけ、必死にルミを制止する。そしてついに、バランスを崩したルミは地面に倒れ込み、我に返ったのだった…
リンネア:
ルミ…
ルミ:
や…ほぅ…
リンネア:
すっごい…!まさかあんなに——大きくなれるなんて!
ルミ:
やっほやっほ!
リンネア:
でも岩元素を吸収したら、ますますジャックフロストっぽくなくなったね。あれ?もしかして…
パイモン:
リンネア!無事か?
リンネア:
旅人、パイモン、こっちです!
リンネア:
ルミが他の霜の精と違う理由が分かりました。これまでいろんな可能性を考えていたのに、ずっと見落としてたことがあったんです。ジャックフロスト
リンネア:
ルミは生まれつき他の子と違うわけじゃなくて、食習慣の影響で特別になったのかもしれません。大量の希少な鉱石を摂取したことで、岩元素が外見に新たな特徴を生み出したんじゃないかと…
リンネア:
ヴィシャップと同じです!異なる元素のヴィシャップは外見に大きな違いがありますが、生物学的には同じカテゴリーに分類されますよね。
リンネア:
つまり…ルミ、本当の「仲間」が欲しいなら、自分を理解してくれて、同じ好みを持つ子を探せばいいんだよ。長い長い進化を待つ必要なんてなかったんだ!
リンネア:
これに気づけたのも、ルミがいつも以上の力を発揮してくれたおかげだよ!じゃなきゃ、そんなこと考えもしなかった!
ルミ:
やっふー!
旅人:
(試合に負けて、少しは落ち込んでるかと思ったけど…リンネアらしいね。)
クライノ:
リンネア…
クライノ:
さっき、どうして攻撃を止めたの?
リンネア:
何言ってるんですか。ルミの一撃が当たったら、お姉ちゃんもヘルメスも危ないところだったんですよ。
クライノ:
だとしても…
クライノ:
(ハンマーが振り下ろされる瞬間、見えてたはずの未来が真っ白になった…)
クライノ:
(危機への恐怖が錯覚を生んだの?それとも、この子が本当に一時的に運命を超越したっていうの?)
クライノ:
(いや…どうでもいいことね。結局、私たちは運命から逃れられなかった。太陽が変わらず昇るように、今回も予見の通りになった。)
リンネア:
お姉ちゃん、何を考えてるんですか?
クライノ:
…ただ残念に思っただけよ。あなたは全力で戦ったのに、結局何も変わらなかった。
クライノ:
違う道をたどっても、行き着く先は同じ。これが運命の残酷さというものなの。
リンネア:
…試合が終わったらお姉ちゃんの質問に答えるって言ったこと、覚えてますか?
クライノ:
ええ。あなたがなんて答えるか、気になってたわ。
リンネア:
お姉ちゃんは、「道はいくつもあるけど、たどり着く場所は一つだけ」って言いましたよね。でも、それって逆だと思うんです。「たどり着く場所は一つしかないけど、道はたくさんある」。
リンネア:
いつかは運命によって、同じ場所にたどり着くのかもしれません。でも、結果よりも、自分自身の道を歩むことのほうが私にとっては大事なんです。
リンネア:
お姉ちゃんとの試合で敗けることが決まっていても、私は全力で戦いました。
リンネア:
買った船がいつか沈むとしても、その船で世界中を巡りたいです。
リンネア:
結果だけを気にするなら…死は誰もが予見できる究極の運命です。でも、死を恐れて日々の生活を諦める人はいないでしょう?
リンネア:
私の気持ち、私の考え、そして私が見てきたすべては、運命を超えた存在です。どれも私だけのもので、誰にも左右されません。
ルミ:
やっふ~…
リンネア:
ルミもそう思うよね?
ルミ:
やっほやっほ!
クライノ:
リンネア…
クライノ:
…知らないって幸せね。
リンネア:
どれだけ不安でも、目の前の生活と向き合わなきゃいけませんから。
リンネア:
そうでしょうか?でも来なかったら、もっと早く後悔してたと思います。
クライノ:
(初めて会った時、その楽観的な性格を羨ましく思った…運命を知らないから、そんなに明るく振る舞えるんだと。)
クライノ:
(でもあなたは、運命を見て、失敗を経験した後も、くじけなかった。)
クライノ:
(私は最初から間違ってたのかもしれない…私たちの違いは「運命を知っているかどうか」ではなく、「運命の重さを受け止める勇気があるかどうか」だったのね。)
リンネア:
お姉ちゃん?またボーッとしてるんですか?
クライノ:
ふん…今喜んでたのよ。
クライノ:
私は運命に定められた勝利を手にして、あなたは運命の外に答えを見つけた。
リンネア:
なんだか、私の方が得したみたいですね。私とルミの挑戦はまだまだ終わりませんよ!
リンネア:
勝利の栄光は一旦、お姉ちゃんに預けておきます。ですが、油断してると私の友達が取り戻しますからね。
アグワラ:
キュー!キュイ!
ルミ:
やっほぅ!
クライノ:
こんなおチビちゃんにできるものならね。
リンネア:
私たちは強い友情で結ばれていますから!
リンネア:
行きましょう!今度は私が特訓に付き合いますよ!
ナタに向かい、特訓をする
リンネア:
またナタに来ましたね。ちょっと待っててくださいね…前にナタで買ったテントがあるんです。
パイモン:
オイラたちも手伝うぜ!
リンネア:
さてと…アグワラ、これからルミの奥義の一つを伝授するね。
アグワラ:
キュウ?
リンネア:
よーく見ててね。ルミ!
ルミ:
やっふー!
旅人:
岩石ハンマー!
パイモン:
おおっ…アグワラもこういう武器を使えってことか?
リンネア:
軽く観察したところ、アグワラとルミの戦い方は似ていると思います。どちらも素早さを活かして相手を翻弄しながら、勝機を見つけ出すタイプです。
リンネア:
でも、ヘルメスの防御を打ち破るには、この子たちのパワーでは不十分です。もし武器を使えるようになれば、何とかなるかもしれません。
リンネア:
大地から岩元素の力を抽出して、それを使いやすい岩のハンマーに鍛え上げる…言葉にするのは簡単ですが、実際にマスターするのはなかなか難しいんですよ。やってみる?
アグワラ:
キュ!
アグワラ:
キュイ?
リンネア:
大丈夫、最初は失敗して当たり前なんだから。練習あるのみだよ。
リンネア:
君ならきっと大丈夫。ルミ、アグワラを指導してあげて。
ルミ:
やっ!ほ~!
リンネアと会話する
リンネア:
ふぅ…あっという間に二日が過ぎましたね。
リンネア:
星空も、観測すれば運命を占えるんですよね。そう考えると、私たちってずっと運命に見守られてるみたいじゃないですか?
リンネア:
ふわぁ…もう寝ますね。おやすみなさい。
旅人:
(……)
旅人:
(降臨者である俺の運命は干渉されることがないから、運命に縛られる感覚を味わったことがない。)
旅人:
(世界のルールには、必ず存在する理由があるはず。運命だってそう。でもこれまでの旅で、運命に抗おうとする人たちをたくさん見てきた。)
旅人:
(運命の収束...果たしてそれはいいシステムといえるのかな?もし、いつか俺が…)
アグワラ:
キュイー!!
アグワラ:
キュ…
???:
キュウ。
{REALNAME[ID(2)|SHOWHOST(true)]}:
キュキュ!
アグワラ:
キュイ!キュイ!
パイモン:
ふわあ~。よく寝たぜ。
パイモン:
おっ?グレインの実がこんなに…!アグワラ、オイラたちのために用意してくれたのか?
アグワラ:
キュウ!
パイモン:
おお!!その技、ついに覚えたのか!
ルミ:
やっふー!
アグワラ:
キュイ!キュイ!
リンネア:
えっ…他の仔竜が手伝ってくれたって?一体どの子が…
旅人:
……
霜月の里に戻って決勝戦を行う
パイモン:
よし!アグワラも必殺技を覚えたことだし、ナド・クライに戻るとしようぜ。
パイモン:
今からだと…オイラたちが着く頃には決勝戦が始まりそうだな!
ヴォイト:
まもなく決勝戦が始まります。出場選手は位置につき、観客の皆さまは会場の外でお待ちください。
パイモン:
ついに決勝戦まで来たな。アグワラ、頑張れよ!
アグワラ:
キュー!
ルミ:
いやっふぅ!
リンネア:
旅人、任せましたよ。やるべきことはやりました。あとは自分を信じるだけです。
リンネア:
世界にアグワラの名前を刻み、私たちの努力を知らしめるんです。絶対に勝ってくださいね!
ルミ:
やっほやっほ~!
霜月の里に戻って決勝戦を行う
ジェスラワ:
皆さま、お待たせいたしました!これより、注目の決勝戦が始まります!
ジェスラワ:
出場選手は皆様ご存じのクライノ選手と相棒の集光のブレイドライノ、ヘルメスです!順調に勝ち上がってきたこのコンビも、準決勝ではギリギリの戦いを繰り広げていました。
ジェスラワ:
そしてもう一方は、旅人とその相棒アグワラです!見た目こそ可愛らしいものの、勇敢に戦い抜き、今この決勝の舞台に立っています。
ジェスラワ:
果たして勝利の栄冠は誰の手に?さあ、共にその瞬間を見届けましょう!
クライノ:
特訓してきたの?
アグワラ:
キュウゥ!
クライノ:
それじゃ、始めるわよ。実力を見せてちょうだい。
リンネア:
頑張れ、アグワラ!緊張しないでね!
決勝戦が始まった。最後の相手は、クライノとヘルメスだ。
クライノ:
なかなかやるわね。
クライノ:
ヘルメス。角に風を集めて、走り抜けるのよ。
クライノ:
…力の差を思い知りなさい。
クライノの指示で、ヘルメスは角の先端に風を集めた状態で、アグワラに突撃してきた。
クライノ:
地中に逃げてやり過ごす気?
クライノ:
走り続けるのよ!地面を揺らして引きずり出して!
今度はアグワラを地中に潜らせ、ヘルメスの腹部を狙って攻撃を仕掛ける作戦に出た…ヘルメスの反応からして、効果てきめんのようだ。
クライノ:
くっ…ヘルメス、大丈夫?
ヘルメス:
ぐおぉ!
ムアラニ:
ちょっと待って!テペトル仔竜のツノはまだ成長しきって——
アグワラ:
キュ!
アグワラにはヘルメスと正面からぶつかってもらったが…テペトルの角はまだ成長しきっておらず、アグワラはヘルメスに弾き飛ばされてしまった…
クライノ:
いつまで様子見してられるかしら?
クライノ:
息をつく暇を与えないでね、ヘルメス。
ためらって、もう少し様子を見ることにした。アグワラも防御の姿勢を取ったが、次の瞬間、ヘルメスに弾き飛ばされてしまった…
アグワラ:
グルル…
クライノ:
今よ、ヘルメス!踏みつけて!
クライノ:
邪魔するものは全部踏み越えて、勝利を掴むのよ!
ヘルメスは危機を感じ取り、クライノの指示で足を上げ、力強く踏みつけようと構えた。
再びアグワラにヘルメスの腹部を狙ってもらったが、それを予測していたクライノはヘルメスに防御を指示した。今回の攻撃は、徒労に終わってしまったようだ…
クライノ:
…想定内よ。
パイモン:
当たったけど…効いてないのか?
クライノ:
そうくるだろうと思ってたから、あらかじめヘルメスの腹部の防御を強化させておいたのよ。
次は、ヘルメスの下肢を狙って攻撃を仕掛けた。効果てきめんのようだ。
パイモン:
やった!
リンネア:
頑張ってください!その調子です!
アグワラに防御態勢を指示したが、ヘルメスの脚力によってやすやすと防御を崩されてしまうのだった…
クライノ:
恐怖するあまりに判断力が鈍ったの?
クライノ:
全力で踏みつけるのよ、ヘルメス!
アグワラ:
グルル…
旅人:
(ヘルメスの体力は残りわずかみたい。でも、アグワラももう限界が近い…)
旅人:
(ここで決着をつける!)
旅人:
アグワラ、「あの技」を使って!
アグワラ:
キュウ!
movie
アグワラに、リンネアから伝授された「必殺技」を繰り出させた——それはルミの奥義でもあった。これまでの過酷な訓練の甲斐あって、アグワラはヘルメスを打ち破ることに成功した。
激闘の末、クライノとヘルメスのペアに打ち勝ち、アグワラとともに本大会のチャンピオンとなった。
試合後のインタビューを受ける
スラヴォミル:
勝負あり!ヘルメス、敗北!よって、優勝は——
スラヴォミル:
旅人とその相棒、アグワラです!
観客席:
アグワラ!アグワラ!
クライノ:
私の負けね。
クライノ:
よくやったわ。ゆっくり休んで、ヘルメス。
ヘルメス:
ぐるる…
クライノ:
こんなおチビちゃんが本当にヘルメスに勝つなんて…大したものね。
リンネア:
ふふん、友達が勝利を取り戻すって言ったでしょ。
アグワラ:
キュー!
ルミ:
いやっほーぅ!
ジェスラワ:
それでは両選手と会場の皆さま、しばらくお待ちください。まもなく最後の表彰式を行います!
ジェスラワ:
参加者の皆さま、素晴らしい試合をありがとうございました!これより準決勝以上に進出した四名の選手にインタビューを行いたいと思います。
ジェスラワ:
まず最初にお話を伺うのは、今大会の優勝者、旅人とアグワラです!
アグワラ:
キュウー!
ジェスラワ:
ご存知の通り、アグワラはまだ幼いテペトル仔竜ですが、試合では多くの強敵を打ち破ってきました。何か秘訣があるのでしょうか?
ジェスラワ:
なるほど。やはり、チャンピオンには陰で支えてくれる仲間がいるのですね。
ジェスラワ:
今後のアグワラのさらなる成長が楽しみですね。ぜひ意気込みを聞かせてください!
アグワラ:
キュイ!キュイ!
ジェスラワ:
続いて、今大会準優勝のクライノ選手です。クライノ選手、今後もヘルメスと一緒に旅を続けるおつもりですか?
クライノ:
…いいえ、ヘルメスには行くべき場所があるわ。私は、この子が野原を自由に駆け回る姿が見たい。
クライノ:
言うまでもないけど…この子は人間慣れしてるから、冒険者のみんなは見かけても傷つけないでやって。
ジェスラワ:
ヘルメスは自由を愛するブレイドライノなんですね。冒険者の皆さん、今後は十分に注意して、誤って攻撃しないようお願いします。
ジェスラワ:
さて、次はこちらにいらっしゃる、準決勝に進出したお二人にお話を伺いましょう。
ジェスラワ:
まずはリンネア選手からインタビューしていきたいと思います。クライノ選手との一戦では、暴走したルミを止めるために自ら勝利を手放してしまいましたが、後悔していませんか?
リンネア:
全く後悔してないと言えば、嘘になります。
リンネア:
でも、一切後悔のない人生を過ごしてる人なんていませんよね?私たちが一生懸命生きてるのは、いつか過去を振り返った時に感じる後悔を、少しでも減らすためだと思います。
リンネア:
今回の大会はとても楽しかったです!本当の家族に会えて、ちゃんとお互いを愛し合ってることを知れましたから。
ジェスラワ:
感動的なコメントをありがとうございます。ヴィリアナ選手も同じくスネージナヤ・グラード出身だそうですが、ご感想をお聞かせください。
ヴィリアナ:
ナド・クライには面白い物がたくさんあるのね。しばらくここに滞在するつもりだから、見かけたらぜひ声をかけてね!
ジェスラワ:
ありがとうございます!それでは、選手の皆さんのインタビューが終了したところで、最後に——全員で記念撮影をしましょう!
ジェスラワ:
「御使いの冠奪祭」にご参加いただき、ありがとうございました。次回の大会でまたお会いしましょう!
クライノに別れを告げる
クライノ:
私はもう行くわ、リンネア。あなたの現状を父さんと母さんに伝えなくちゃ…きっと喜んでくれる。
クライノ:
それに、私に触れなければ予見能力だってまだ完全には発現しないだろうから。まあ…すでに北には行ったみたいだし、他のフェイとも接触してるから、時間の問題だけどね。
リンネア:
私の答えは、もう分かってるはずですよね。怖いのは、未来を見ることじゃありません。その未来にお姉ちゃん、そしてお父さんとお母さんの姿がないことです。
クライノ:
分かってる。もし私に会いたくなったら手紙を書いて。会いに来るから。
クライノ:
準備ができたら北へおいでなさい。これが住所だから。
リンネア:
ありがとうございます、お姉ちゃん。また会いましょう!
ルミ:
や~!ほ~ぅ!