arrow_back 原神 任務
レイピアの章 第一幕

サイレント·ナイト


「審判の時」
フォンテーヌ廷の街角で、二人の友人が助けを必要としているようだ…
フォンテーヌ廷·リヨンエリアへ向かう
パイモン:
ん?あれってクロリンデとナヴィアじゃないか?
パイモン:
でもなんだか、雰囲気が…なにか困ったことでもあったのか?聞いてみようぜ。
クロリンデ、ナヴィアと会話する
クロリンデ:
…やはりダメだったか?
ナヴィア:
そうなの…フォンテーヌ廷を探し回ったんだけど…
ナヴィア:
リネットは数日外で走り回ることになるって言った瞬間、耳をペタンと伏せちゃった。フレミネは知らない人が多そうだと思ったのか、ヘルメットで顔を隠しちゃったよ。
クロリンデ:
千織やシャルロットはどうだ?彼女たちになら任せられると思う。
ナヴィア:
聞いてみたんだけど、二人とも最近忙しくて、時間がないんだって。うちのメンバーたちには数日ゆっくり休んでって言ったばかりだから、みんなに声を掛けるのも気が引けて…
クロリンデ:
…困ったな。
パイモン:
よう、ナヴィア!クロリンデ!
ナヴィア:
あら!相棒とパイモン!やっほー!
クロリンデ:
…ナヴィア!
ナヴィア:
…あっ!もしかして…!
クロリンデ:
ああ、チャンスだ…
パイモン:
おまえら、なにか困ったことでもあったのか?
ナヴィア:
そうなの。相棒!今…とんでもない難題を抱えてるんだけど、あんたたちにしか解決できないことなの!
パイモン:
大げさじゃないのか?
クロリンデ:
いや、全然大げさじゃない…もうどうしようもないんだ。
ナヴィア:
旅人、パイモン…
ナヴィア:
——『ファントムハンター:審判の時』を一緒に遊んでくれない!?
パイモン:
…なんだって?
クロリンデ:
フォンテーヌの「テーブルトークシアター倶楽部」が出した、テーブルゲームのシナリオだ。
ナヴィア:
テーブルトークシアターゲームって聞いたことある?友達とテーブルを囲んで、キャラクターを演じながらシナリオを進めていくゲームなんだけど、あたし、小さい頃から大好きなの。
パイモン:
へえ、面白そうだな!
ナヴィア:
あたしもクロリンデも昔からこの会のメンバーよ。で、最近メンバーが新しいシナリオを作ったから、試しに遊んでみてほしいって言ってきたの。
ナヴィア:
だからこれは新しいシナリオなのよ!でもって、あたしたちが初めてのプレイヤーってわけ!
クロリンデ:
試遊段階のシナリオは普通、多くの問題点があるものなんだ。けど、今回のものは完成度が高いし、作者の考察も行き届いていて…なかなかよくできていると思う。
ナヴィア:
ストップストップ!あたしはシナリオ読まずにあんたに渡したんだから、ネタバレしないで!
クロリンデ:
…とにかく、このシナリオには四人のプレイヤーが必要なんだけど、一人足りないんだ。
旅人:
…本当にとんでもない難題だね!
ナヴィア:
あんたもそう思うでしょ?相棒。
パイモン:
でもオイラと旅人って二人だけど、いいのか?
クロリンデ:
問題ない。プレイ体験を損なわないよう、実際の参加者数に応じて進行は調整する。
パイモン:
へへっ、どうする?遊んでみるか?おまえに任せるぜ。
クロリンデ:
よかった。これで問題解決だ。
ナヴィア:
よし!じゃあ、さっそくシナリオ担当を呼んでくるよ!
パイモン:
シナリオ担当?シナリオってクロリンデが持ってるんじゃないのか?
クロリンデ:
このシナリオに合わせ、倶楽部は新しい遊び方を考えた。
クロリンデ:
最初、進行役である「ゲームマスター」が持っているシナリオは完全なものではない——初めのストーリーをクリアしてやっと、シナリオ担当から次の章のシナリオを受け取れるんだ。
クロリンデ:
さらに、参加者に臨場感を与えるために、倶楽部はシナリオのシチュエーションを再現する。そして初日の集合場所は、シナリオ担当が教えてくれるまで分からないというわけだ。
パイモン:
おお、シナリオの作者も、かなりこだわってるんだな!
ナヴィア:
へへっ、ワクワクしてきたでしょ?ゲームマスターですら、物語の結末を知らないんだもの!
クロリンデ:
あなたたちと一緒に結末を見届けられるのを楽しみにしている。
ナヴィア:
他のみんなは千織屋で待ってるから、先に合流しておいて。あたしはあとでシナリオ担当と一緒に向かうよ。
クロリンデ:
ああ。焦らず、足元に気をつけてな。
ナヴィア:
もう、子ども扱いしないでってば。
ナヴィア:
うーん…そうね…今回はどんなキャラクターを演じようかしら?
クロリンデ:
…今回は普通の技能を習得してくれ。それと、動物を見かけるたびに「説得」しようとするのはやめてくれ…
「千織屋」で他のメンバーと合流する
クロリンデ:
待たせたな。
フリーナ:
おや、戻ってきたのかい。あれ?旅人にパイモン?
リネ:
驚いたよ。一緒に遊んでくれるのは君たちなのかい?
パイモン:
リネ!それにフリーナ!残り二人のプレイヤーっておまえたちだったのか!おまえたちもテーブルトークシアター倶楽部のメンバーなのか?
旅人:
二人とも、こんにちは。
リネ:
僕はあくまで「幽霊部員」って感じかな。あんまりイベントには参加してないんだ。ブーフ·ド·エテの館ではよく進行役として、リネットとフレミネに付き合って似たようなゲームをやってるけど。
リネ:
プレイヤーとして参加するのは初めてだから、みんなと一緒に楽しめるといいな。
フリーナ:
僕はメンバーじゃない。ただ、朝からクロリンデがうちのドアをノックする音で起こされてね。いいシナリオがあるって聞かされたから、参加するって決めたんだ。
クロリンデ:
興味がおありなら、紹介しましょう。入会費用が四割引きになりますよ。
フリーナ:
それは今回のシナリオのクオリティを見てから考えるよ。楽しかったら入らせてもらうね。
パイモン:
クロリンデはよく「テーブルトークシアター」をやってるのか?
リネ:
クロリンデさんは倶楽部屈指の「ベテランゲームマスター」なんだよ。
フリーナ:
ああ、まだ上下関係があった頃から、噂には聞いてたよ。
クロリンデ:
…ただの趣味だ。驚くほどのことでもない。
パイモン:
そうだったのか。厳かな決闘代理人としてのおまえしか知らないから、テーブルトークシアターの進行を取り仕切ってるとこなんて、全然想像できないぜ。
クロリンデ:
面白い冗談だ。プレイヤーを困らせたりしない。
クロリンデ:
仕事とプライベートは別だ。法廷での私は、フォンテーヌの法律と規則を代表し、己の名誉を守りたい者に公平な決闘の機会を与える。私情は一切挟まずにな。
クロリンデ:
しかしプライベートでは——私も皆と同じ、ごく普通の人間だ。怒ることもあれば、悲しむこともある。
フリーナ:
嘘だろう?キミとあんなに長く一緒にいたけど、一度も泣いてるとこなんか見たことないよ。怒ってるとこは結構見たけど…それともあれは怒ってるように見えただけ?
クロリンデ:
あれはすべて仕事の時の私ですので。
フリーナ:
そうだったんだね…?プライベートでも、キミは気持ちの浮き沈みが少なそうだけど…
クロリンデ:
泣いているところが見たいのですか?それは少し難しいかもしれません。怒るのであればもう少し簡単なのですが。
フリーナ:
いやいやいやいや、そういうわけじゃ…
ナヴィア:
みんなただいまー!紹介するね。こちらがシナリオ担当のフロリアンさん!
フロリアン:
皆さん、初めまして。
パイモン:
よろしくな!…あれ?フロリアンも決闘代理人なのか?
フロリアン:
あっ、いえ、これは倶楽部の保有している衣裳です。ゲームで、他のキャラクターを演じることがあるので。
リネ:
大変な仕事だね。
フロリアン:
大したことではありません。プレイヤーによりストーリーに没入してもらい、楽しんでもらうのが私たちの役目ですから。
フロリアン:
それでは、簡単にご紹介しますね——
フロリアン:
今回のシナリオは、ファントムハンターの歴史をモデルにしています。皆さんにはとある時代のファントムハンターになりきって、街で起きた一連の事件を解決していただきます。
パイモン:
えっと…ファントムハンターの歴史なんて、オイラそんなに知らないけど…大丈夫なのか?
フロリアン:
はい、まったく問題ありません。簡単にご紹介しますね——「ファントムハンター」とは特殊な剣術を受け継いで魔物を狩り、街を守る人々のことです。
フロリアン:
彼らに関する物語は、昔々のレムリア王国、そして最初の狩人「カッシオドル」の時代まで遡ります…
フロリアン:
詳細は、また皆さんご自身で調べてみてください。
クロリンデ:
ああ。私もやりながら詳しく説明しよう。
フロリアン:
さて…コホンッ!——勇敢なハンターたちよ、未知なる冒険の旅に出る準備はできていますか?
パイモン:
おお!一気にそれっぽくなってきたな!
フロリアン:
いいでしょう。あなたがたの決意に満ちた眼差しは確かなもののようです。それではこちらへ…さあ、旅を始めてください!
フロリアンはクロリンデに封筒を渡すと、その場を去った。
フリーナ:
ストーリーの流れに合わせて、特定の「シーン」に向かうというわけかい?斬新なアイデアだね。それで、手紙の内容は?
クロリンデ:
第一段階のシーンの具体的な場所と…会場の使用許可書ですね。用意周到だ。
クロリンデ:
皆、忘れ物がないよう、持ち物を確認してくれ。準備ができたら、一緒に指定の場所へ向かおう。
パイモン:
よし!ファントムハンター小隊、出発!

ハンターの集い
「遥か昔…」
シナリオに書かれたゲーム会場へ向かう
ナヴィア:
わあ!いろいろ揃ってるね。「運命判定カード」まで用意されてる。
フリーナ:
…「運命判定カード」って何だい?
リネ:
行動が成功するか失敗するかを判定するためのカードです。持っている技能を使うときに必要になります。
ナヴィア:
お菓子とお茶も自由に食べたり飲んだりしていいの?
クロリンデ:
手紙にはそう書いてあった。
フリーナ:
いいね!まるで友達とのパーティーみたいだ。
パイモン:
じゃあ、ここのお菓子は全部食べていいんだな!?
リネ:
ははっ、パイモンは「ファントムハンター」というより、「お菓子ハンター」だね。
パイモン:
お菓子ハンターパイモン、参上!美味しいお菓子ならどんなものも見逃さないぜ。
フリーナ:
でもお菓子以上に、物語が楽しみだ。
クロリンデ:
そうですね——そろそろ始めましょう。
クロリンデ:
では皆、まずは目の前の空白のキャラカードに、名前と職業を書いてくれ。
クロリンデ:
簡単な記入ルールはキャラカードの裏面に書いてある。分からないところがあったら、直接私に聞いてくれ。
クロリンデ:
今回のシナリオで、皆の職業は全員「ファントムハンター」だ。倶楽部はあなたたちのために、身分を証明する小さなバッジを用意した。
パイモン:
おおっ!なかなかいいじゃないか!
クロリンデ:
それと、職業のおかげで、あなたたちは最初から高い剣術と格闘の技能を持っている。そこにリソースを割く必要はない。
パイモン:
剣術?戦闘もあるってことか?えっと…オイラは単独行動に向いてないから、やっぱりおまえの助手をやるぜ。
クロリンデ:
ではパイモンと旅人は一枚のキャラカードを使うか?ファントムハンターとその精霊の助手ということで。
ナヴィア:
ははっ、あんたたちにぴったりね。
フリーナ:
名前というのは「キャラクター」の名前かい?
クロリンデ:
はい、好きなように名前を付けられます。
ナヴィア:
別に本名を使ってもいいよ。新しい名前を考えるのが面倒な時はそうしてるしね。
フリーナ:
ほう!自分の名前で別の人生を体験するということかい?悪くなさそうだ。
リネ:
なら、僕も「リネ」にしようかな。
クロリンデ:
次は技能の欄だ。限られた技能ポイントを使って様々な技能を習得できる。技能ポイントが高いほど、対応する判定が成功しやすくなる。
ナヴィア:
じゃあ…まずは「説得」と「捜査」!これは「テトシア」には欠かせない技能なんだから。
パイモン:
情報収集に使えそうな技能だな。さすがベテランだぜ!
フリーナ:
じゃあ、僕たちもこの技能を取ったほうがいいのかな?
リネ:
そうとは限りません。チームであることを生かして、交渉が必要な時はナヴィアさんに任せるのもいいと思いますよ。そうすれば僕たちはポイントを他の技能に振れます。
リネ:
例えば…僕は「潜入」と「器用」を習得するとしましょう。万が一、交渉が役に立たないことがあっても、もう一つの道を選べますから。
フリーナ:
そこまで考えて選んでいくのか…劇団の役者みたいに、みんながそれぞれの役割を果たしているんだね。
フリーナ:
そうだな…じゃあ僕は、「芸術」と「演技」にしよう。役に立つかは分からないけど、他の技能については詳しくないから、うまく演じられないかもしれない。
パイモン:
最後はオイラたちだな。旅人、おまえはなにを習得するんだ?
パイモン:
おまえらしいな。料理ができたら、大事な時にみんなの士気を上げられると思うぜ!
クロリンデ:
どれどれ…皆、残りポイントで技能をもう一つ習得できそうだな。
ナヴィア:
けっこうオーソドックスなのを選んだね。もうちょっと自由に選んでいいのに!
クロリンデ:
(…また難題が出されそうな予感が。)
ナヴィア:
例えば…えーっと…「召喚」!すごく神秘的な感じがしない?
フリーナ:
僕もさっきそれを見ていたよ。説明文は…「特定の場面で、シナリオの設定に合ったキャラクターや生物を召喚できる。」
リネ:
ファントムハンターに召喚されるのって、どんな生物なんだろう…?
ナヴィア:
まあ、それはあたしたちが心配してもね!興味があるなら選べばいいと思うよ。どう解釈するか考えるのはゲームマスターの仕事なんだから!
クロリンデ:
……
パイモン:
よし、ナヴィアがそこまで言うのなら、オイラたちも「召喚」を学ぼうぜ!正直、オイラも結構気になってたんだよな。
クロリンデ:
…皆のキャラクターも大体固まったことだし、そろそろ始めよう。
クロリンデ:
初めてテーブルトークシアターをプレイする人たちに、一つ確認したい——
クロリンデ:
「本気モード」と「イージーモード」、どちらでやりたい?
フリーナ:
ん?二つは具体的にどう違うんだい?
クロリンデ:
「テーブルトークシアター」のストーリーは、プレイヤーの選択肢や技能を使ってする行動の「判定結果」によって変化することがあります。
クロリンデ:
もし行動が「失敗」した場合、技能をうまく使えません。それどころか、「大失敗」が出たら、さらに不利な状況に陥ってしまう可能性もあります。
クロリンデ:
「本気モード」を選んだ場合は、技能を使用するたびに「運命判定カード」を使って判定を行い、結果を受け止めねばなりません。
クロリンデ:
もちろん、「イージーモード」を選択していただいても構いません。そうすると行動はデフォルトで成功と判定されますので、運の悪さを悔しまずにすむでしょう。
フリーナ:
うーん…僕はストーリー重視でいきたいから、「イージーモード」にしようかな。判定が失敗してみんなの足を引っ張ったら、申し訳ないし…
ナヴィア:
ええ?そんな心配しなくていいのに!ランダム性こそがまさに「テーブルトークシアター」のロマンなのよ!あたしは「本気モード」一択だけどなぁ。
ナヴィア:
何が起こるか分からない。だからこそワクワクすると思わない?
フリーナ:
えっと…ぼ、僕はこれから起こることに、心の準備をしておいたほうがいいかなって…
クロリンデ:
分かりました。それではフリーナ様は「イージーモード」で行きましょう。行動はデフォルトで成功と判定されます。そしてナヴィアとリネ、二人は毎回「運命判定カード」を使って判定を行う必要がある。
ナヴィア:
相棒は?どっちがいい?
リネ:
うん。びくびくしながら判定カードを引かなくてすむし、悪くない選択かもしれないね。
ナヴィア:
判定結果がどうであれ、クロリンデはあたしたちを苦しめたりしないはずよ。そうでしょ?
クロリンデ:
どうかな。
パイモン:
えっ…クロリンデのその返事、全然安心できないじゃないか!
ナヴィア:
大丈夫大丈夫。さ、早く始めましょ!今日はストーリーをいっぱい楽しみたいの。
フリーナ:
ところで、どうして一日目は海辺なんだい?
クロリンデ:
それは——
ゲームマスター:
遥か昔、人類の文明がまだ発展していなかった頃…世界を支配していたのは悪魔と邪悪な魔法使いたちだった。彼らは様々な魔物を創りあげては、人々を虐げた…
ゲームマスター:
やがて、それに抗う者たちは集結していった。剣を手にし、魔物を暗闇に葬ることを誓った彼らは——「ファントムハンター」と呼ばれる。
ゲームマスターを務めるクロリンデの解説を聞く
ゲームマスター:
ファントムハンターであるあなたは、とある依頼の手紙に書かれていた地を目指し、船でこの見知らぬ街へとやって来た。
ゲームマスター:
あなたは埠頭のほのかにしょっぱい空気を吸い込んで、辺りを見渡した。人の気配は少ないが、自分と同じようにきょろきょろと街の様子をうかがう者が他にもいることに気がついた。
ゲームマスター:
目が合った瞬間、あなたたちは理解した…彼らは同じ依頼を受けてここに集まったファントムハンターの仲間なのだと。
ナヴィア:
みんな、ファントムハンターよね?まずは自己紹介をさせてちょうだい!あたしはナヴィア。普段は魔物の討伐だけじゃなくて、近所の人たちを手伝って、ちょっとした商売をしてるの。
ナヴィア:
一緒に行動するのはどう?何かあれば、お互い助け合うこともできるでしょ。
リネ:
ああ、もちろん構わないよ。
リネ:
僕はリネ。幼い頃からあちこちを放浪してたから、トリックをいくらか知ってる。僕を養子として引き取ってくれたのがファントムハンターで、その人の意志を受け継いでファントムハンターになったんだ。
フリーナ:
(みんな、自分のキャラカードを説明してるのか…慣れたものだな。)
フリーナ:
僕はフリーナ。えっと…貴族の家に生まれ育って、芸術と演劇に興味を持っている。ファントムハンターではあるけど、実は僕は、芸術家になりたいんだ…
ナヴィア:
それも素敵じゃない!
ナヴィア:
(頑張って、フリーナ。その調子よ!)
パイモン:
オイラはパイモン。ファントムハンターのこいつの仲間だ。
旅人:
以前は二人とも医者だった。
旅人:
子供の頃から医学を学んでたんだ。魔物を退治するだけじゃなくて、学んだ知識で人々の傷を癒したいと思ってる。
ナヴィア:
歓迎するよ!魔物が襲ってきたら、あたしが最前線に立ってあんたたちを守る。治療は任せたからね!
旅人:
以前は二人とも料理人だった。
旅人:
子供の頃から料理を学んでたんだ。普段から美味しい食べ物で人々の心を癒したいと思ってる。
フリーナ:
いいね。旅の途中でキミたちの料理が食べられることを楽しみにしているよ。
リネ:
みんな、同じ依頼を受けてきたんだよね。まずは依頼の内容を確認しようか。
ゲームマスター:
あなたたちは封筒を一斉に開けた。中にはこう書いてあった——
ゲームマスター:
「頼もしきファントムハンターたちよ。我が国は今、大きな危機に直面しています。」
ゲームマスター:
「王都の外には魔物がはびこり、民が惑わされています…どうかこの危機を解決し、この街に平和と安寧を取り戻してください。」
パイモン:
さっきから思ってたんだけど、この王国の街並みってモンド城に似てるよな。
ナヴィア:
たぶんシナリオの作者がマップを作ったときに、参考にしたんでしょうね。
ゲームマスター:
コホン…王国の首都の街並みは百戦錬磨のファントムハンターたちに、過去に訪れた場所を思い出させた。それは木々に囲まれた、平和と安寧の保たれる場所であった。
ゲームマスター:
しかし…目の前の街はまるで抜け殻のようだ。寂しい門があなたたちを迎え入れる——あなたたちの救いを待ち望んでいるのだ。
リネ:
手紙の内容を一字一句逃さずチェックして、署名欄を確認してみたけど…依頼を出したのは一体誰なんだろう?
ゲームマスター:
すると、見知らぬ名前が並んでいるのを見つけた。どうやら、街の住民たちの共同署名のようだ。彼らはここの異変に気付き、外に助けを求めたのだろう。
フリーナ:
じゃあ、まずは街を見て回って、住民から情報を聞き出してみるのはどうだい?
ナヴィア:
いいね。魔物や悪者の手がかりも手に入るかも!
ゲームマスター:
改めて街を見渡すと、すぐ近くに酒場を見つけた。ちょうど営業中のようだ。
フリーナ:
とりあえずあそこに行って聞いてみるのはどうだい?小説の世界では、酒場は決まって「情報の行きかう場所」だからね。
王都の酒場に行き、情報を聞く
ゲームマスター:
酒場には、素朴な服を着た女性がいた。彼女は眉をひそめている…どうやら、何かを憂いているようだ。
物憂げな女性と会話する
ナヴィア:
こんにちは、美しいお姉さん!今日は天気がいいね。そう思わない?
物憂げな女性:
あら、こんにちは…確かに今日はいい天気ね。暴れるあの魔物たちがいなければ…もっとよかったのに…
フリーナ:
(シナリオに登場するすべてのキャラクターは、多かれ少なかれ役に立つ情報を持ってるらしい…このまま質問を続ければ、きっと手がかりが見つかるはず。)
ナヴィア:
まあまあ、そんなに暗い顔しないでさ!人生は前を向いていかなきゃ。ところで、今朝は何を食べたの?
物憂げな女性:
…え?
フリーナ:
(えっと…それはさすがに脱線しすぎなんじゃ…?)
ナヴィア:
美味しい物を食べると気分も良くなるって言うでしょ!ねえ、マカロンを作ってあげよっか!
フリーナ:
(…キミ、そもそも「調理」できないだろ?)
物憂げな女性:
あっ…いえ、遠慮しておくわ。あなたも料理ができる人には見えないし。それに、甘いものはあまり好きじゃないから…
ナヴィア:
甘いものに興味がなくて、あんまり笑わない…あんたって、あたしの友達に似てる。
物憂げな女性:
チッ…
ナヴィア:
えっ?この人、今舌打ちしなかった?
フリーナ:
(たぶんクロリンデの心の声だろうな…!)
パイモン:
このままじゃなにも進まないぞ…旅人!なんとかしてくれ。
旅人:
ここで料理の腕を見せてみる!
ゲームマスター:
…本気なのか?
旅人:
本気だよ!
ゲームマスター:
では「運命判定カード」を引いてくれ。
パイモン:
やった。成功だぞ!
ゲームマスター:
みんなに注目される中、あなたは黙々と鍋を用意し、火を起こした。あなたが食材を切り、慣れた手つきで具材を鍋に入れてかき混ぜるのを、女性は茫然と見つめている。
ゲームマスター:
しばらくすると、鍋から香ばしい香りが漂ってきた。通りすがりの猫までが、こちらを見つめている。
旅人:
食べてみて。美味しいものを食べたら、心がちょっと楽になるかもしれないよ?
ナヴィア:
わぁ、すごい!
フリーナ:
(なんだこれ…テトシアでは判定さえ成功すれば、何が起きてもおかしくないのか?)
物憂げな女性:
ありがとう…
物憂げな女性:
はぁ、美味しいものは本当に、気分を良くしてくれるわね…
パイモン:
それで、さっきはなにを悩んでたんだ?聞かせてくれよ。
物憂げな女性:
はぁ…実は…
パイモン:
え?失敗だったのか…
ゲームマスター:
みんなに注目される中、あなたは黙々と鍋を用意し、火を起こした。あなたが食材を切り、慣れた手つきで具材を鍋に入れてかき混ぜるのを、女性は茫然と見つめている。
ゲームマスター:
しかしずっと料理をしていなかったせいか、あなたの腕はなまってしまったようだ。しばらくすると、焦げた匂いが辺りに充満していった。
旅人:
あちゃー…やっちゃった。
ナヴィア:
焦げちゃったね!
物憂げな女性:
お気持ちはありがたいけど…やっぱり結構よ。
リネ:
コホンッ…「魔物」に関する話をもうちょっと詳しく聞かせていただけませんか、レディ。悩みを聞かせてくれれば、僕たちがそれを解決できるかもしれない。
フリーナ:
(「説得」を習得したのは一体誰なんだか…)
物憂げな女性:
わたしの悩み、ね…はぁ、そう簡単に解決できるわけがないことなんだけど…でも、別に隠すようなことでもないわ…
パイモン:
これ…大成功か!?
ゲームマスター:
…みんなに注目される中、あなたは黙々と鍋を用意し、火を起こした。あなたが食材を切り、慣れた手つきで具材を鍋に入れてかき混ぜるのを、女性は茫然と見つめている。
ゲームマスター:
スープがコトコトと音を立て、立ち昇る湯気とともに、肉の香りが広がっていく。物憂げだった女性も、いつの間にか完成を待ちわびるような、期待に満ちた表情を浮かべていた。
旅人:
食べてみて。美味しいものを食べたら、心がちょっと楽になるかもしれないよ?
物憂げな女性:
はぁ…本当にありがとう。
物憂げな女性:
夫が魔物を討伐しに行って以来だわ…こんなに風にちゃんとご飯を食べたのって。
パイモン:
旦那さんもファントムハンターなのか?
物憂げな女性:
ファントムハンター?いいえ…夫はただの王都の衛兵よ。
物憂げな女性:
最近、王都の周辺に急に魔物が大量発生して、衛兵はみんな…討伐に駆り出されたの。
リネ:
魔物が現れたのがいつかは、知っていますか?
物憂げな女性:
…さあ。夫が派遣されたのは三日前ってことしか…
フリーナ:
じゃあ、魔物を討伐するためにどこへ行ったのかは知ってるかい?
物憂げな女性:
いえ、あんまり急だったから…でも見送ったとき、夫も目的地を知らないと言ってたわ。
ナヴィア:
きっとご主人を見つけるから、心配しないで。ポジティブに考えましょ。笑顔でいい知らせを待っててちょうだい!
旅人:
ちゃんとご飯を食べてね。
物憂げな女性:
ありがとう。そうするわ…そうする…
パイモン:
う…うそだろ!?
ナヴィア:
(しまった。大失敗!)
ゲームマスター:
…みんなに注目される中、あなたは黙々と鍋を用意し、火を起こした。あなたが食材を切り、慣れた手つきで具材を鍋に入れてかき混ぜるのを、女性は茫然と見つめている。
ゲームマスター:
ガタ——ゴト——ガッシャーンッ。
パイモン:
ガッシャン!?
ゲームマスター:
あなたはかき混ぜる力をうまくコントロールできず、うっかり鍋をひっくり返してしまった。湯気の立ったスープが一斉に飛び出し、テーブルや椅子、そして女性のスカートにまで飛び散った…
旅人:
あちゃー…やっちゃった。
物憂げな女性:
…えっと、どういうつもり?
旅人:
ごめんなさい…!
ナヴィア:
ごめんね…!でもこの子は美味しいものを作って、あんたを元気づけようとしてただけで、わざとじゃないんだ。
フリーナ:
(この状況で、挽回できる余地なんかあるかな?)
物憂げな女性:
…ふぅ。
物憂げな女性:
しばらく一人にさせて。
リネ:
でも…
物憂げな女性:
ごめんなさい。もう一度言うつもりはないわ。
ナヴィア:
あはは…じゃあ、片付けよっか。
リネ:
大失敗しちゃったんじゃ、仕方ないさ。気を落とさないで。他の人に聞いてみよう。
旅人:
彼女の心を「洞察」して悩みを推理してみる!
ゲームマスター:
「洞察」の判定結果は開示されないから、私が「運命判定カード」を引く。
ゲームマスター:
——あなたは女性の様々な表情や仕草を細かく観察し、今まで学んできたことを基に考えた。
ゲームマスター:
黙っているとき、彼女は虚ろな目で遠くへ思いを馳せているようだ。一方、話しているときは、時々無意識に左手の薬指の指輪に触れている。
旅人:
旦那さんに何かあったの?
物憂げな女性:
あら、そんなに分かりやすかったかしら…お恥ずかしいわ。
旅人:
リネ、何とかして!
リネ:
コホンッ…「魔物」に関する話をもうちょっと詳しく聞かせていただけませんか、レディ。悩みを聞かせてくれれば、僕たちがそれを解決できるかもしれない。
フリーナ:
(「説得」を習得したのは一体誰なんだか…)
物憂げな女性:
わたしの悩み、ね…はぁ、そう簡単に解決できるわけがないことなんだけど…でも、別に隠すようなことでもないわ…
物憂げな女性:
最近、王都の周辺に急に魔物が大量に現れて、衛兵たちはみんな…討伐に駆り出されたの。夫も…そのうちの一人だった。
リネ:
魔物が現れたのがいつかは、知っていますか?
物憂げな女性:
…さあ。夫が派遣されたのは三日前ってことしか…
フリーナ:
じゃあ、魔物を討伐するためにどこへ行ったのかは知ってるかい?
物憂げな女性:
いえ、あんまり急だったから…でも見送ったとき、夫も目的地を知らないと言ってたわ。
リネ:
ありがとうございます、美しいレディ。僕たちが魔物たちを一刻も早く見つけて、倒して見せますから。あなたの愛する人が、一日も早く戻ってきますように。
物憂げな女性:
ありがとう…
ナヴィア:
きっとご主人を見つけるから、心配しないで。ポジティブに考えましょ。笑顔でいい知らせを待っててちょうだい!
ナヴィア:
天気は決められないけど、朝食と気持ちぐらいは自分で決められるはずよ。いつかあんたも、お菓子の魅力を感じてくれるといいんだけど!
物憂げな女性:
…が、頑張ってみるわ。
ゲームマスター:
女性に別れを告げ、あなたたちは街の奥へと進んでいった。
辺りを探索する
ゲームマスター:
閑散とした街の通りで、あなたたちとすれ違ったある老婦人は、首を横に振りながら、空っぽの財布をしまった。
ゲームマスター:
商人の男は両腕を抱え、瞳に軽蔑をたたえている。目の前の光景を見慣れているらしかった。
荒っぽい商人と会話する
フリーナ:
あんまり友好的には見えないけど…商人って、色々と情報源を持っているものだよね?
リネ:
あの、こんにちは。ちょっと伺いたいことがあるのですが…
荒っぽい商人:
いくら払う?
リネ:
これで、どうかな?
荒っぽい商人:
あん?冗談じゃねぇや!これじゃ、玉ねぎ半分も買えやしねえよ!
フリーナ:
玉ねぎは…そこまで高くないだろう?
荒っぽい商人:
お前さんに何がわかる。もうすぐ戦争が始まるってんで、今は何でも高くなってんだ!買う気がねぇならさっさと失せな。
パイモン:
うわっ、気が荒いな。オイラ、話したくないぞ…
ナヴィア:
でも、何か情報を握ってるかも。旅人、あんたはどう思う?
ナヴィア:
おじさん、あたしたちは街の危機を解決しに来たの。今、戦争って言ったけど…それって、街の外にいる魔物たちと関係があるの?
ナヴィア:
もし何か知ってるなら、教えてちょうだい。問題が早く解決すれば、安心して商売できるでしょ。
荒っぽい商人:
フンッ、嬢ちゃんの言う通りだ。
荒っぽい商人:
魔物たちが街の外で待ち構えてるもんで、仕入のルートが全部塞がれちまった。
荒っぽい商人:
街にあるもんなんざ限られてる。このままだと、誰も生きていけねぇ。
フリーナ:
そんな?物資を調達したり、秩序を維持してくれる人はいないのかい?
荒っぽい商人:
フンッ、何があっても王宮の貴族たちは飢え死にしたりしないさ。
荒っぽい商人:
もしかしたから、あいつらは魔物の味方なのかもな。
リネ:
それは厳しい状況ですね…
荒っぽい商人:
もういいだろ?さあ、行った行った。お前さんらがここにたむろしてるんじゃ、商売もできやしねぇ…
ナヴィア:
笑顔でいれば、もっと商売がしやすくなるし、人生も楽しくなってくるよ!あんたに役立つかどうかは知らないけど、ちょっとした個人的なアドバイス。
辺りを探索する
パイモン:
人の多そうなところに行ってみるか?
ナヴィア:
それじゃ、街の広場とかどうかしら!ついて来てちょうだい!
王都の中央にある広場に行き、情報を聞く
ゲームマスター:
もう少し行けば、街の広場だ。一人の青年が、俯いたまま焦ったように歩き回っている。
焦った男性と会話する
ゲームマスター:
青年はあなたたちに気付いていないようだ。やがて首を横に振ると、深いため息をついた。
フリーナ:
(なんだか情報を聞き出せそうだ。僕がやってみるよ!)
フリーナ:
こんにちは。何かお困りかな…
焦った男性:
……
焦った男性:
待て、君は!
フリーナ:
僕は?
焦った男性:
君…いや、あなたたちは…ファントムハンターだな!
リネ:
僕たちのことを知ってるんですか?もしかして、手紙の差出人の一人…?
焦った男性:
ああ、そうだ!まさか本当に来てくれるとは…!ああ、よかった!この街は救われる!
フリーナ:
ここで一体何があったんだい?
焦った男性:
はぁ…最初のファントムハンター、「黄金の狩人」カッシオドルがこの街を解放して以来、ぼくたちは豊かな生活を送っていたんだ…
焦った男性:
でも…魔物の封印が弱ったのか、それとも邪悪な魔法使いの暗躍のせいか…近頃、王都の周辺には魔物がはびこっていて、人々は安寧を失っている。
ナヴィア:
王国の兵力じゃ、魔物たちに対抗できないの?
焦った男性:
兵力が足りないというより、衛兵たちは魔物とどう戦えばいいのか分からないんだ…
焦った男性:
ぼくみたいに若い世代の人間は、魔物なんて見たこともなかったのに…ましてや倒すなんてできるわけがない!それどころか…多くの人はすでにファントムハンターの時代を忘れてしまっている…
焦った男性:
でも、ぼくは小さい頃、祖父からファントムハンターが魔物と戦う話を聞いていたから…もしかしたら、あなたたちに助けを求められるんじゃないかと思ったんだ…
焦った男性:
正直言うと、こうしてあなたたちと会うまでは、ファントムハンターなんてただの伝説なんじゃないかって疑ってたんだ。
ナヴィア:
それなら安心してちょうだい!今、あんたの目の前にいるのは強くて正義感に満ちたファントムハンターなんだから!
ゲームマスター:
あなたたちの毅然とした態度を見て、男はほっとしたようだった。感動のためか、今にも泣きそうな表情をしている。
フリーナ:
手伝うには、魔物の場所を知らないとね。何か心当たりはあるかい?
焦った男性:
街の外が危険だと聞いただけで…具体的な場所は分からないんだ。
焦った男性:
街の門を出て、道沿いに歩くと、衛兵が沢山いる。彼らなら魔物が出没する場所を知っているかもしれない。
ナヴィア:
そうなの?それじゃ、街を出てみるね。
焦った男性:
ああ、気を付けて。それと…外に魔物がいる以外にも、王都には邪悪な魔法使いが潜んでいる。くれぐれも用心してくれ。
焦った男性:
彼らは魔物と組んで、邪悪な魔法で国の大臣を惑わし…王国をめちゃくちゃにしたんだ…
焦った男性:
優しかった大臣も、最近は気が荒くなり、民衆を搾取する法律を数多く出している…これじゃ、もう生きて行けやしない…
リネ:
内にも外にも大きな問題を抱えてるんだね…
ナヴィア:
なんだかかわいそう。ねえ、元気づけてあげましょ?
フリーナ:
何でもかんでも食べ物で解決しようとしないでくれ!
焦った男性:
お気持ちはありがたくいただいておくよ。でもぼくの気持ちより、今は王国が直面している危機のほうが大事だと思うんだ。
焦った男性:
とにかく…この王国の未来は、あなたたちに託したよ!
他のメンバーと今分かっている情報を交換する
フリーナ:
得た情報を照らし合わせると…僕の理解が正しければ、この王国は解決すべき問題を二つ抱えているってことだよね?
リネ:
はい——街の外にいる魔物を討伐することと、街の中で人々の心を惑わす邪悪な魔法使いを倒すことですね。
ナヴィア:
選択の時が来たね…
クロリンデ:
——ちょうどいい機会だ、少し休憩しよう。どうするか決まったら知らせてくれ。
フリーナ:
ところで、ファントムハンターに対する人々の態度は、想像と違ったね。街では英雄のように歓迎されると思ってたのに。
パイモン:
このシナリオは歴史を参考に作ったって、確かクロリンデが言ってたよな。まさか実際そうだったっていうのか?
クロリンデ:
完全にそうだったわけではないが、少し似ている。聞きたいか?
ナヴィア:
ネタバレなしなら!前にちょっとだけ聞いたことがあるけど、どの話も断片的だったからね。
パイモン:
オイラも聞きたいぞ!ファントムハンターがすごく強いってのは知ってるけど、なにか特別な生まれだったりするのか?例えば…えっと、稲妻の妖怪の血筋みたいな。
クロリンデ:
いや、ファントムハンターは皆、普通の戦士だ。唯一の共通点は、数百年も受け継がれてきた特殊な剣技だけだ。
パイモン:
えっ?つまり、誰でもファントムハンターになれるってことか?
クロリンデ:
理論上はそうなるだろう。厳しい訓練を経て、魔物と戦うための剣術を身につけさえすれば…
クロリンデ:
ただ、大半の人は基礎を学ぶ段階で諦める。それどころか、魔物を目の当たりにし、恐怖のあまり立ち直れなくなった者もいる。強い心と強い体は同じくらい重要なんだ。
パイモン:
その魔物って、具体的にはどんな魔物なんだ?シナリオに出てくる邪悪な魔法使いにもモデルはあるのか?
クロリンデ:
フォンテーヌにはかつて、「レムリア」という名の国があった。レムリアが滅亡した後は、多くの魔物が現れ、人間が新たな社会秩序を築く道が阻まれた。
クロリンデ:
レムリアのとある魔法使いは、数え切れないほどの魔像を操って軍団を結成し、この混沌とした大地を統治しようとした。
ナヴィア:
ストップストップ!それってまさか、物語に出てくる邪悪な魔法使いのことじゃないよね?そこについてはまだ情報があんまり集まってないから、話題を変えてくれる?
クロリンデ:
推理にかかわりそうな部分については話さない。それ以外なら…黄金の狩人カッシオドルと、先代水神エゲリアの話か。
パイモン:
そんなに昔のこと、クロリンデはどうやって知ったんだ?
クロリンデ:
師匠に教えてもらった。
ナヴィア:
…!師匠って…ペトロニラさん?
フリーナ:
キミは知ってるのかい?
ナヴィア:
うん。ペトロニラさんはパパと仲がよかったから、よくクロリンデを連れてうちに来てくれてたの。ただ…
クロリンデ:
…話が逸れてしまった。本題に戻ろう。
クロリンデ:
とにかく、戦士たちは水神エゲリアの呼びかけに応え、カッシオドルの指揮のもと、魔物と戦った。彼らは後に「ファントムハンター」と呼ばれるようになった。
クロリンデ:
平和な時代が訪れると、ファントムハンターの仕事は次第に減っていった。当初はファントムハンターによって結成された組織——マレショーセ·ファントムも、今ではメリュジーヌを主とする組織となっている。
リネ:
なるほど。だから出てきた人々もファントムハンターの存在を忘れてたり、伝説の人物だと思ってたりしたわけだ。
フリーナ:
それも悪いとは言い切れないんじゃないかな?常に脚光を浴び続けるのは、居心地が悪い時だってある。
リネ:
まあ、それは人によるかもしれませんけどね。もしみんながファントムハンターという言葉に全然ピンと来てくれなかったら、調査しづらいですよ。
ナヴィア:
調査と言えば、まずはどっちの調査をする?魔物?それとも魔法使い?
フリーナ:
僕は魔物に一票かな。これこそファントムハンターの本職だからね。悪い魔法使いは後回しにしても大丈夫だと思う。
リネ:
僕もフリーナ様に賛成だ。それに、もしあの魔物たちが魔法使いによって召喚されたものだとしたら…また新しい手がかりが見つかるかもしれない。
ナヴィア:
相棒は?どう思う?
ナヴィア:
よし!じゃあ決まりね。
ゲームマスター:
数人のファントムハンターたちは話し合った末、街の外へと向かった…
街の外へ行って情報を集める
パイモン:
じゃあ、依頼人に言われた通り、このあたりで調べてみようぜ…
???:
待て、お前ら!
パイモン:
うわっ!だ…誰だ?
ゲームマスター:
鎧を着た男がこちらに向かって歩いてきた。その強いまなざしと逞しい体からすると、おそらく百戦錬磨の者なのだろう。
ゲームマスター:
しかし、懸命に隠そうとはしているが…足を引きずっており、額に汗が滲んでいるようだ。どうやら、負傷しているらしい。
衛兵隊長:
俺は衛兵隊長だ。さっきから異邦人のお前らが街をうろうろしているのを見てた…
衛兵隊長:
ここに来た目的を正直に言え!さもなくば全員、駐在所へ連行する。
パイモン:
こんな風に不審者扱いされるのも久々だな…
衛兵隊長:
なにをぶつぶつ言ってる!
フリーナ:
えっと…ファントムハンターって聞いたことあるかい?
衛兵隊長:
ファントムハンター?フン、子供騙しのような話を、俺が信じるとでも?
旅人:
「医学」で彼を治療したい…
ゲームマスター:
医学の知識があるあなたは、男の足の怪我が魔物によるものであること、そして傷口がすでに炎症を起こしてしまっていることに気がついた。男は疑いの目をあなたに向け、怪我した足を引っこめた。
旅人:
俺は医者だ。薬を塗り替えよう。もう我慢しなくていい。
ゲームマスター:
図星を刺されて、男は微妙な表情をしたが、やがて我慢をやめ、大人しく足を上げてあなたに見せた。
ゲームマスター:
あなたの言う通りに特効薬を塗り直すと、だいぶ良くなったようだ。男の眉間のシワが和らいだ。
衛兵隊長:
いいだろう…あんたらは本当に伝説のファントムハンターなのかもしれん。少なくとも、あんたらは傷を癒す方法を持っている…それで、何が聞きたい?
パイモン:
魔物がどこにいるか知ってるか?あと、衛兵たちはどこに行ったんだ?
ゲームマスター:
彼は魔物が現れた場所をあなたたちに教えると、しばらくその方向を苦しげに見つめた。まるで形のない細い糸が、彼の傷口に絡みついているかのように。
衛兵隊長:
新米衛兵の中には、盗賊にすら遭遇したことがない者もいる…はぁ、この足の怪我さえなければ…!
ナヴィア:
落ち着いて。その傷じゃ、休んでたほうがいいよ。魔物はあたしたちに任せて!これがファントムハンターの仕事なんだから。
ゲームマスター:
その言葉を聞いた彼の瞳に希望の光が宿ったが、それも一瞬で消えてしまった。
衛兵隊長:
あの魔物たちは…手強いぞ。だが…どうしても行くというのなら、もう止めはしない。
衛兵隊長:
衛兵たちが、無事家族に再会できるといいんだが。あんたらの幸運も祈ってるよ…
ゲームマスター:
医者だと告げられ、衛兵隊長は疑いの目を向けつつも、あなたの診断を受けた。
ゲームマスター:
しかし残念ながら、あなたは彼の足の怪我の問題点を見つけられなかった。まして、痛みを和らげることなどできるはずもなかった。
旅人:
ごめん…ちょっとなまっちゃってたみたい。
衛兵隊長:
これは魔物にやられた傷だ。普通の怪我じゃない。お前は…本当に伝説のファントムハンターなのか?
ゲームマスター:
彼は疑いの眼差しであなたをしばらく見つめたが、助けようとする心は真実であると気付いたのか、首を横に振って言葉を飲み込んだ。
ナヴィア:
さっきは街の中で魔物の行方を尋ねてたんだ。あたしたちの目的はこの街を、そして街で頑張って生きようとする人たちを助けることなの。
ナヴィア:
衛兵たちはまだ魔物と戦ってる。彼らは今、重傷を負って助けを求めてるかもしれない。力になれる助っ人が必要よ!
ゲームマスター:
男は不安と疑念でいっぱいの目をしたまま、しばらく思い悩んだ。しかし結局、長いため息をついた後、魔物の場所を教えてくれた。
衛兵隊長:
新米衛兵の中には、盗賊にすら遭遇したことがない者もいる…はぁ、この足の怪我さえなければ…!
ナヴィア:
落ち着いて。その傷じゃ、休んでたほうがいいよ。魔物はあたしたちに任せて!これがファントムハンターの仕事なんだから。
ゲームマスター:
その言葉を聞いた彼の瞳に希望の光が宿ったが、それも一瞬で消えてしまった。
衛兵隊長:
あの魔物たちは…手強いぞ。だが…どうしても行くというのなら、もう止めはしない。
衛兵隊長:
衛兵たちが、無事家族に再会できるといいんだが。あんたらの幸運も祈ってるよ…
フリーナ:
えっ?大成功?すっごく運がいいね!
ゲームマスター:
……
ゲームマスター:
たったの一秒で——いや、一秒も経たないうちに、あなたは雑に手当てが施された包帯の状態から、彼の傷の状況を見抜いた。
ゲームマスター:
このようなケースは沢山見てきた。今すぐ適切な処理を施さなければ、重大な病を引き起こしかねない。
ゲームマスター:
真剣な表情のあなたを見て、男も眉をひそめた。
旅人:
俺は医者だ。薬を塗り替えよう。もう我慢しなくていい。
ゲームマスター:
あなたは傷口に特効薬を塗り直し、丁寧に手当てした。呆然とあなたたちを見つめる彼の瞳には、いたたまれない気持ちが滲んで見えた。
衛兵隊長:
礼を言う。誤解してしまって、すまなかった…許してくれ。
フリーナ:
大丈夫さ。誤解が解けたならそれでいい。
パイモン:
ところで、魔物は一体どこにいるんだ?オイラたちはさっき、そいつらを探してたんだけど…
ゲームマスター:
男の瞳に光が戻る。彼は、魔物が出現した場所をあなたたちに教えてくれた。
衛兵隊長:
魔物たちは…手強い。衛兵たちは若すぎる。こんな調子じゃ、俺は何もできない…
衛兵隊長:
だが…伝説のファントムハンターが助けてくれるなら、もしかしたら、本当に逆転勝利の希望もあるのかもしれない…!
ナヴィア:
安心して休んでちょうだい。魔物のことはあたしたちに任せて。これがファントムハンターの仕事なんだから!
衛兵隊長:
ああ、頼んだ。心から感謝する。
衛兵隊長:
衛兵たちが生きて帰ってきて、無事家族に会えることを…それから、あんたらの幸運を祈ってるよ。
リネ:
えっ、こんな時に大失敗だなんて。
ゲームマスター:
医者であると告げられ、衛兵隊長は渋々といった様子ではあったがあなたの診察を受けた。しかし…傷を詳しく調べようとして、あなたは思いきり患部に自分の手をぶつけてしまった。
衛兵隊長:
ぐあぁッッッ——!
パイモン:
めちゃくちゃ痛そうだぞ…!
旅人:
ごめん…ちょっとなまっちゃってたみたい。
ゲームマスター:
衛兵隊長は後ずさり、荒い息をしながら、怒りの目であなたを見下ろした。
衛兵隊長:
お前らが何を考えてるか、なんでここに来たのかは知らないが、はっきり言っておく。俺たちはお前らを歓迎しない。
衛兵隊長:
今すぐここを去ってくれ。今すぐだ!
ナヴィア:
ごめんなさい。すぐ行くから、落ち着いて。でも、魔物の行方が分からなくて、どこへ行けばいいか分からないの…
衛兵隊長:
フンッ、お前ら、それで魔物と張り合おうってか?
衛兵隊長:
まあ、いいだろう。他の若者なら忠告してやったところだが…
ゲームマスター:
彼は魔物が出現した場所をあなたたちに教えた。その口ぶりは、まるであなたたちが二度と帰ってこれないとでも思っているようだった。
パイモン:
ひやひやしたぞ。大失敗したからてっきり教えてくれないかと思った。
ナヴィア:
これがクロリンデの臨機応変な対応力ってやつかもね。
衛兵隊長:
なんだ。まだ行かないのか?
リネ:
おっと、ごめん。もう行くよ。
旅人:
彼の考えを「洞察」してみる…
ゲームマスター:
みんなが話している間に、あなたは衛兵隊長の表情と仕草を観察し始めた。
ゲームマスター:
彼は苦しそうな目で、ずっとある方向を見つめている。まるで形のない細い糸が、彼の傷口に絡みついているかのようだ。
ゲームマスター:
そこは危険な場所なのだろうとあなたは何となく気付いた。そこでの戦いは長引き…戦況は悲惨なものになるだろう。
旅人:
魔物がいるのは森の外の複雑な地形の辺り?
ゲームマスター:
突然の問いかけに彼は驚いたようだった。同時に、その推測が正しかったことが証明された。
衛兵隊長:
魔物を…倒しに行くのか?
ナヴィア:
だってあたしたちはファントムハンターだもの。これがあたしたちの仕事よ!
ゲームマスター:
彼は首を振り、半信半疑といった態度で、魔物が出没する場所をあなたたちに教えた。
衛兵隊長:
あの魔物たちは…手強いぞ。だが…どうしても行くというのなら、もう止めはしない。
衛兵隊長:
衛兵たちが、無事家族に再会できるといいんだが。あんたらの幸運も祈ってるよ…
旅人:
ナヴィア、任せた!
ナヴィア:
さっきは街の中で魔物の行方を尋ねてたんだ。あたしたちの目的はこの街を、そして街で頑張って生きようとする人たちを助けることなの。
ナヴィア:
衛兵たちはまだ魔物と戦ってる。彼らは今、重傷を負って助けを求めてるかもしれない。力になれる助っ人が必要よ!
ゲームマスター:
男は不安と疑念でいっぱいの目をしたまま、しばらく思い悩んだ。しかし結局、長いため息をついた後、魔物の場所を教えてくれた。
衛兵隊長:
あの魔物たちは…手強いぞ。だが…どうしても行くというのなら、もう止めはしない。
衛兵隊長:
衛兵たちが、無事家族に再会できるといいんだが。あんたらの幸運も祈ってるよ…
森の奥へ進む
パイモン:
衛兵隊長は、魔物が出たのはこの先だって言ってたよな。
パイモン:
早く行こうぜ。間に合うといいんだけど…
引き続き進む
ゲームマスター:
道の途中で、あなたたちは衛兵らしき人たちが道端に倒れているのを見かけた。
ゲームマスター:
皆一様に恐怖と絶望に満ちた表情を浮かべている。無意味に叫んだり、怒鳴ったりする者もいる。どうやら、見たものを頭から追い出そうとしているようだ…
引き続き進む
ゲームマスター:
倒れていた負傷者たちが、信じられないといった表情であなたたちを見上げた。
ゲームマスター:
そして彼らは叫んだ——「早くここから逃げろ!絶対に振り返るな!」
魔物が出没する場所に行く
パイモン:
ここが魔物が出たって場所だな。
ゲームマスター:
辺りには、ボロボロの鉄の剣が散らばり…折れた木の幹には、恐ろしい爪痕が残っている…
ゲームマスター:
そのすべてが、ここで激しい戦いが繰り広げられたことを示唆していた。
ナヴィア:
みんな、気を付けて。魔物たちはまだ近くにいるかも…
ゲームマスター:
言い終わらないうちに、周囲の低木からカサカサという音が聞こえてきた。魔物が姿を現したのだ。
ゲームマスター:
魔物たちがあなたたちに近づいてくる。血を渇望するその瞳に映るあなたたちは、まるで自ら寄ってきた「据え膳」のようだ。
パイモン:
うっ…!た…助けてくれ!オイラを食べないでくれ!
ゲームマスター:
そして、戦闘が始まった——
他のメンバーと会話する
ゲームマスター:
魔物は恐ろしい咆哮をあげ、怒りと悔しさの執念と共に消えていった。
ナヴィア:
ふぅ…やっと終わった。
リネ:
ファントムハンターの戦闘技能ポイントが高くて助かった。でなきゃ、もっと手こずってたかもね。
フリーナ:
しかも戦闘のダメージまで「運命判定カード」で判定しなければならないなんて。運が悪ければ、一巻の終わりじゃないか?
ナヴィア:
へへっ、運命の不確定性こそが、まさに「テーブルトークシアター」の魅力の一つなのよ。
ゲームマスター:
勝利を祝おうとしたその時…あなたたちは地面にある怪しい突起に注意をひかれた…
パイモン:
怪しい突起?も…もしかして!毎回戦いが終わったら出てくるあれか…!?
ナヴィア:
「みんなは突起の前にかがみこんで、じっくり観察し始めた——」右手は手袋をしてるから、触ってみてもいいよね?
ゲームマスター:
突き出ている部分は木でできている…先ほどまでは、魔物の大きな体に遮られていたらしい。
ゲームマスター:
しかし魔物が倒され、それはまるで蕾のように顔を出した。あたかも、あなたたちに見つけられるのを待っていたようだ。
パイモン:
宝箱だ!やった!
旅人:
宝箱だ!掘り出してみよう!
他のメンバーと今分かっている情報を交換する
ゲームマスター:
あなたたちは力を合わせて、土の中から木の箱を掘り出した。
ゲームマスター:
宝箱を開けるまでもなく…周りに散らばったモラと宝石は、その中身が高価な物であることを示していた。
パイモン:
苦労して手伝った甲斐があったな!早く開けて、お宝を分け合おうぜ!
リネ:
ははっ、パイモンの気持ちも分かるけど。でも冷静に考えたら、このお宝を僕たち以上に必要としてる人が他にいるんじゃないかな?
ナヴィア:
そうね!王都の民は色んな苦労の末に、多くの負傷者を出した…このお宝はみんなに贈るべきじゃない?
パイモン:
えっ?そ…そうなのか?ここで見つけた宝箱は、全部オイラたちのものだと思ってたぞ…
ナヴィア:
うーん…なんて言えばいいのかな。テトシア中は、あらゆる行動がストーリー展開に影響する可能性があるのよ。
フリーナ:
でも…民衆は僕たちの話を信じてくれるかな?ファントムハンターの身分を証明するのは難しいし。もしお金の出所が不明瞭だっていう理由で疑われたら…
リネ:
それは確かに問題だね。彼らを納得させる理由を用意しないと…
パイモン:
ええっ?そんなに面倒なことをするより、このお金でもっといい装備を買って、お腹いっぱい食べて、悪いやつらをもっと倒したほうがいいだろ!
クロリンデ:
…どうやら、また難しい選択をする時が来たようだ。
クロリンデ:
さて、今日はもう遅い。一旦ここまでにしよう。
フリーナ:
あっ、いつの間にかこんな時間まで遊んでたんだね…
リネ:
ははっ、みんなと一緒にいるのが楽しすぎるからか、物語が面白すぎるからか…なんだかまだまだ遊び足りない気がするね。
ナヴィア:
うんうん!なら今日はいっそのこと、徹夜で遊びましょうよ!
フリーナ:
えっと…それはさすがにちょっと…
リネ:
僕もちょっと無理かな。帰りが遅すぎたら、リネットに説教されちゃうよ。
クロリンデ:
ナヴィアの気持ちは分かるが、残念ながら次の会場はここじゃない。
ナヴィア:
えっ?もうシーンが変わるの?
クロリンデ:
ああ。今日進めた分のシナリオの最後に、設置された建物の室内へ移動するようにと、ゲームマスターへの特別なヒントが残されている。
ナヴィア:
へえ、さすがうちの最新シナリオ…かなり凝ってるのね。
パイモン:
物語をちょっと聞くぐらいの時間なら、まだあるんじゃないか?オイラ、クロリンデのファントムハンターの話をもっと聞きたいぞ。
フリーナ:
パイモンは残りのお菓子を食べつくしたいだけだろう…
パイモン:
つ…ついでだぞ!タダのものを食べきれないのは、お金を払って食べるよりツラいことなんだからな!
パイモン:
それに、クロリンデの師匠の話も気になるしな。
ナヴィア:
あ…
クロリンデ:
大丈夫だ…気を遣ってくれてありがとう。もう、昔のことだ。話しても構わない。
クロリンデ:
私は物心ついた時から、師匠と一緒に暮らしていた。師匠の話では、私は悪党の手から彼女に助けられたそうだ…実の両親はそれよりも前に、私を残して去ってしまったらしい。
フリーナ:
(お…重いプロローグだな…)
クロリンデ:
師匠は面白い人だった…ただ、子供の世話があまり得意ではなかったのだろう。
クロリンデ:
私の初めてのおもちゃは短剣だった。おもちゃというより、付きまとわれるのが嫌だったのか——腰につけていたものを外して暇つぶしにと渡してくれたんだ。
フリーナ:
子供に本物の剣を?そんなの危なすぎるだろう!手を怪我したりしなかったのか?
クロリンデ:
もちろん、怪我をしました。手のひらを切って、血がだくだくと流れて…しかし師匠は心配も焦りもせずに、私に説教しました——
クロリンデ:
「わかったでしょ?これが剣をしっかり握らなかった結果よ。」師匠はそう言いながら屈みました。「手当ての仕方を教えてあげるから手を出しなさい。手当てが済んだら剣の握り方を教えるわ。」
リネ:
失礼だけど、クロリンデさん。その頃はいくつだったんだい?
クロリンデ:
三歳だったかな、たぶん。
フリーナ:
三歳?フォークもうまく握れない年頃じゃないか?
クロリンデ:
先ほども申し上げた通り、師匠は子供の面倒を見るのが苦手だったんです。何事も経験してみなければ、やっていいことも悪いことも覚えられないと考えていたようで。
リネ:
(もはや「面倒を見るのが苦手」ってレベルじゃないでしょ…)
クロリンデ:
当時は特に問題だと思ってなかったし、子供だったからそれ以外の選択肢もなかった…ああ、それから私の最初のペットは、師匠が璃月で捕らえてきたベビーヴィシャップ·岩だった。
パイモン:
ええっ?ヴィシャップをペットに?もっと危ないじゃないか?
クロリンデ:
師匠はあの時、こう言った——「仲良くするのよ。嫌なら戦ってみなさい。ただし、負けたほうは勝ったほうのペットになること。」
リネ:
えっと…それは何歳の時だい?
クロリンデ:
五歳だ。
フリーナ:
か…勝ったのかい?
クロリンデ:
負けました。
パイモン:
じゃあ…おまえは本当にヴィシャップの…
クロリンデ:
ペットになった…一週間だけだが。一週間後に負かして、それからはずっと悪くない仲だった。
フリーナ:
(こ…これが本当に子供の話なのか…!?)
クロリンデ:
私も次第に理解していった。もしかすると、師匠は他の教育方法を知らないだけなのかもしれないと。師匠はファントムハンターだったが、ご両親の話は一度も聞いたことがなかったから…
クロリンデ:
師匠のおかげで、私は六歳で道に迷わず森で狩りができるようになり、七歳の頃には一人で魔物を倒せるようになっていた。
クロリンデ:
訓練の時は厳しかったが、時間があれば私を旅に連れていき、友人たちにも紹介してくれた。カーレスさん一家との出会いも…あの頃のことだった。
ナヴィア:
初めて会った時は、ペトロニラさんの後ろに隠れてたよね。ピクニックに参加することにもためらってたの、未だに覚えてる。
クロリンデ:
あの時は…同じ年頃の子供になんて会ったことがなかったから、どう接すればいいか分からなかったんだ…
ナヴィア:
でもその後、あんたはよく遊びに来るようになって、他の人ともよく射撃で遊ぶようになったんだよね。棘薔薇の会の中で、あんたよりうまい人はほとんどいなかった。
クロリンデ:
あの頃は本当に楽しかった。
ナヴィア:
ははっ、あたしもよ!棘薔薇の会で冒険ごっこをしてた時、あんたの師匠が当時噂になってた「正義の守護者」だってパパが言ってたのを盗み聞きしたの…まだ覚えてる?
ナヴィア:
結局、パパやペトロニラさんの前では知らないふりをしなきゃいけなかったけど。ふふっ、あんたがうっかり口を滑らせそうになったこともあったよね。
フリーナ:
「正義の守護者」?二十年前頃に夜な夜な活躍してた、あのヒーローのことかい?
クロリンデ:
ええ…あれはおそらく師匠だったんでしょう。よく黒いマントを着て出かけていましたから。あの夜、カーレスさんの口から真実を知らされるまで…どこへ何をしに行っているのかは知りませんでしたが。
フリーナ:
あの頃、警察隊がよく彼女に関する目撃情報をヌヴィレットに届けてた。僕も覚えているよ。
クロリンデ:
申し訳ありません。
フリーナ:
えっと…別にクロリンデが謝ることじゃないだろう…キミの責任じゃないんだから。それに彼女がしたことは全部いいことだった。
フリーナ:
秩序を守らない人が、「秩序の守護者」を名乗るのは、さすがに自由すぎるんじゃないかとは思ったけどね…
パイモン:
あれ?「正義の守護者」じゃなかったのか?
フリーナ:
どっちも彼女さ。毎回聞かれるたびに、適当に思いついた通り名を名乗ってたんだ…
フリーナ:
そのうち考えるのも億劫になったのか、「正義の守護者」と「秩序の守護者」という二つの通り名が定着していった。
クロリンデ:
師匠らしいですね。きっと家に帰った頃には、その日どちらを名乗ったのかも思い出せなかったでしょう。
リネ:
面白い方だったんだね…そして、正義感がとても強い。クロリンデさんも、さすがその人の弟子って感じがするよ。
クロリンデ:
私も師匠のような人になりたかった。強く、自立した、強い信念を持った人に…でも…
リネ:
何かあったのかい?
ナヴィア:
……
クロリンデ:
師匠は…私の十歳の誕生日に、突然失踪したんだ。
パイモン:
失踪?一体なにがあったんだ?
クロリンデ:
さあ…師匠がどこに行ったのか、探りようがなかった。メモすら残してくれなかったからな。
クロリンデ:
あの夜、私はナヴィアの家で誕生日を過ごしていたが、いくら待っても師匠は迎えに来てくれなかった。結局一人で帰ったが、師匠は家にもいなかった。
クロリンデ:
数日経っても師匠は帰ってこなくてな…カーレスさんにも師匠の行方を尋ねたけど、彼もただ首を横に振るだけだった。
ナヴィア:
パパはたぶん本当に何も知らなかったと思うわ。裏で誰かに調査させてたけど…価値のある情報はなかったみたいだったから。
クロリンデ:
ああ…それは師匠らしい行動だと言えなくもない。思い返せば、師匠はおそらく、それを機に私を自立させようとしていたのかもしれない。
クロリンデ:
子猫がある程度育つと、母猫がその傍を離れるのと同じように。
フリーナ:
クロリンデ…悲しんでいるのかい?
クロリンデ:
最初の頃はそうでしたが、今はもう大丈夫です。師匠は理由もなく姿を消したりはしないはず…きっと、やるべきことがあったんでしょう。
パイモン:
その後、おまえは師匠の背中を追いかけて、法律と正義の象徴——フォンテーヌで一番強い決闘代理人になったんだな。
クロリンデ:
師匠がこんなルールだらけの仕事をするわけがない。わがままな人だったからな。ただ…確かに多少なりとも、彼女の影響を受けていたことは事実だ。
フリーナ:
(クロリンデにそんな過去が…今までは知る機会があまりなかった…)
フリーナ:
(もしクロリンデの師匠が決闘代理人を務めていたら…当時のカーレスとどう向き合ったのだろう…)
フリーナ:
(うぅ…あの二人も…同じことを考えてたりして…き、気まずくなってきた…)
ナヴィア:
コホン…さあ、ここまでにしましょ!つい話し込んじゃったけど…もう暗くなってきたし、このままじゃ本当に徹夜コースよ。
リネ:
そうだね。今日は本当に楽しかったよ。ありがとう、クロリンデさん。
クロリンデ:
礼には及ばない。
ナヴィア:
あたしからしたら、シナリオも面白かったけど、あんたの子供時代の話はもっと面白かったね。
ナヴィア:
ねっ、五歳の時、どうやってヴィシャップを倒したのかも、今度詳しく教えてちょうだい。子供たちの参考にもなるかも。
クロリンデ:
そうだな、一理ある。
フリーナ:
(いやいや、一理も何もないだろ?五歳の子供がヴィシャップと戦うなんて、あり得ないし…)
フリーナ:
僕もそろそろ失礼するよ。明日に備えて、体力を温存しておかないとね。明日の物語が楽しみだ。
クロリンデ:
ヴィシャップと戦った物語がそんなに楽しみなのですか?
フリーナ:
テーブルトークシアターの物語のほうだよ!

埋もれた名誉
今日の物語は少し変わっているようだ…
翌日の午前中まで待つ(8時~10時)
パイモン:
そろそろ集合の時間だぞ。早く行こうぜ!今日はどんな展開になるのか、楽しみだな。
ゲーム会場に行き、他のメンバーと合流する
クロリンデ:
揃ったようだな。始める前に、前回の議論の続きでもしておいてくれ。お茶を淹れてくる。
パイモン:
いやいや、そんな場合じゃないだろ、クロリンデ!オイラたち、なんでこんなとこにいるんだよ?
パイモン:
分厚い壁、冷たい鉄格子、薄暗い照明…どう見てもここ、監獄だろ!?
クロリンデ:
セッティングにはずいぶんとこだわったようだが、シナリオの作者はメロピデ要塞を訪れたことがないと見える。
フリーナ:
この場所を選んだのは、シナリオにそう書かれているからかい?
クロリンデ:
残念ながら、それは教えられません。
パイモン:
うぅ、クロリンデのその笑み…なんかぞっとしないか?
リネ:
何はともあれ、引き続きストーリーを進めていく必要がありそうだね。当面の問題は、この財産をどう処理するかだ。
リネ:
もしファントムハンターの称号が不必要な猜疑心を引き起こす懸念があるのなら…僕たちも名前を伏せるのはどうだろう?クロリンデさんの師匠みたいに。
フリーナ:
うん、あまり目立たないほうがいいと思う。肝心なのは人々を助けることなんだから。
パイモン:
うーん…
クロリンデ:
私を見ても無駄だ。もしくは、お茶のお代わりがほしいのか?
パイモン:
うぅ…大丈夫だぞ!ありがとな…
パイモン:
ナヴィア。さっきからずっと黙ってるけど、どうしたんだ?…ん?それ、なんだ?
ナヴィア:
ああ、これね。昨日クロリンデが言ってた短剣よ。出てきたから。
クロリンデ:
…よく見つけ出せたな…
ナヴィア:
当たり前よ。あんなタイミングで渡されたら、保管しないわけにはいかないでしょ。
ナヴィア:
コホン、それで…どこまで話し合ったっけ?そうそう、あたし、「脱獄」の方法を考えてたの!穴を掘るか、看守を買収するか…
フリーナ:
えっ、もうそこまで考えてたのか?
ナヴィア:
遅かれ早かれ対策は必要でしょ?「降らぬ先の傘」ってこと。
パイモン:
よし!オイラ…決めたぞ。お宝をみんなに配ろうぜ!
パイモン:
もし、オイラがお宝を独り占めしたせいでみんなが監獄行きになったら、おやつを食べてもちっともおいしく感じないと思うしな。
クロリンデ:
意見が揃ったようだな?では、始めよう。
パイモン:
ゲームマスター!箱の周りに溢れちゃってたお宝も、ぜーんぶ綺麗に拭いて持ってくぞ。
クロリンデ:
分かった。
ゲームマスター:
宝物を残さず鞄の中に入れたあなたたちは、ずっしりと重い戦利品を背負って王都へ戻った。
ゲームマスターを務めるクロリンデの解説を聞く
ゲームマスター:
街は相変わらず重苦しく暗い雰囲気に包まれていたが、あなたたちの心境には少し変化があった。
ゲームマスター:
あなたたちは日差しの届かない場所を歩き回り、年寄りや子供、ボロボロの服を纏った者など、助けを必要とする者たちに手を差し伸べ、モラを分け与えていった。
腰の曲がった老婦人:
ありがとう、お優しい方々…
ゲームマスター:
老婦人が優しい眼差しで応える。振り返ると、彼女は互いの姿が見えなくなるまで、ずっとこちらを見守っていた。鞄の中のモラはまだ随分残っている。配布作業はあまり捗っていなかった。
フリーナ:
(あまりここに長居してはいけないってことかな?邪悪な魔法使いの問題もまだ解決していないし…)
リネ:
前広場で会った男に、配るのを手伝ってくれないか、頼んでみるのはどうかな。責任感のありそうな人だったし、僕たちよりも住民のことをよく知ってるでしょ。
パイモン:
おう、いいアイデアだな!
ゲームマスター:
男を探しに広場へ向かおうとした、その時だった…
無表情の衛兵:
皆様、お待ちください。
ゲームマスター:
数名の見知らぬ衛兵に呼び止められた。彼らは小走りに駆け寄ってくると、礼儀正しく敬礼した。
ナヴィア:
こんにちは。もしかして、アフタヌーンティーにでも誘ってくれるの?
無表情の衛兵:
ご冗談を…とんでもございません。我らが国王陛下があなた方に会いたがっておられます。案内いたしますので、どうぞこちらへ。
現状を分析する
リネ:
うーん…嘘って可能性はないかな?
フリーナ:
初めから大臣については調べる予定だったし、国王本人に会えるというのは、またとないチャンスじゃないかい?
ナヴィア:
行きましょ。もしも何かあったら、王宮をひっくり返してやればいいだけの話よ!
パイモン:
ええ、それは過激すぎるだろ…
ゲームマスター:
しばらく話し合った後、あなたたちは衛兵に向かって首を縦に振った。彼らは王宮内にある謁見の場へと、案内してくれた。
ゲームマスター:
ホールの両側には、金メッキの机や椅子、高そうな骨董品、そしてガラス製の低いキャビネットと銀の燭台が所狭しと置かれている。どれも普通サイズだが、広々としたホールに並んでいると、現実離れした光景に見えた。
パイモン:
ご、豪華だな…
ゲームマスター:
深紅の玉座には、華やかな服を身に纏う、年老いた国王が座っている。
ゲームマスター:
頭上に戴く威厳ある王冠の中央には、鳥の卵ほどもある大きな宝石が嵌め込まれており、あらゆる方向に光を反射させていた。
???:
陛下、おいでになりました。
ゲームマスター:
暗い色を身に纏った大臣らしき男が身を屈め、手で口を隠しながら、国王の耳元で囁いた。
ゲームマスター:
男はすぐに両手を下ろし、背筋を伸ばして玉座の傍に立つと、さりげなく視線をあなたたちのほうに留めた。
フリーナ:
(国王はあまり意識がはっきりしていないみたいだ。傍にいるあいつには…気をつけたほうがいいだろう…)
ゲームマスター:
国王は、一言も発さなかった。
王国の宰相:
——遠路はるばるお越しいただき、感謝申し上げます。あいにく陛下は日頃からの激務でお疲れですので、我が国の宰相である私が代わりに皆様をお迎えいたします。
王国の宰相:
あなた方…「ファントムハンター」は、優れた剣術で王都周辺の魔物を追い払ってくださったとのこと。誠であれば、褒美を与えるにふさわしい行いです。
王国の宰相:
しかし、この目で確かめたわけではございませんので、皆様方から直接お話を伺わないことには、事の真偽を判断できかねます…
パイモン:
嘘なんかつくわけないだろ?ま、おまえが聞きたいなら、聞かせてやってもいいぞ。
パイモンは魔物との戦いについて、生き生きと語った…
パイモン:
…魔像の剣は、木を丸ごとぶった切るほど強かったんだ!百戦錬磨のオイラたちですら、結構苦労したぞ。
パイモン:
詳しいことまで話してやったけど。信じる気になったか?
王国の宰相:
ええ…生存者の話とも一致しています。魔物を倒したのは皆様で間違いないと信じましょう。ところで、魔物から奪ってきた宝物は…皆様がお持ちなのですか?
パイモン:
確かに持ってるけど…
フリーナ:
(ん…?どうして宝物の存在を知っているんだ?)
王国の宰相:
そうですか…ならばお渡しいただきましょう。それは我が王国の財産ですので。
リネ:
魔物を追い払った行為は褒美に値すると先ほど仰っていましたね?宝物はその報酬の一環ではないのですか?
王国の宰相:
ハハ…確かにそう申し上げましたが、順番を間違っておられるのでは?
王国の宰相:
国王陛下がお与えになる場合は褒美ですが、陛下の承諾を得ずに国の財産を無断で持ち去る行為は…犯罪ですよ。
フリーナ:
そんなの、屁理屈だ!
パイモン:
そうだぞ!オイラたちがいなかったら、この財産は埋もれたままだったんじゃないか!
王国の宰相:
しかし、その財産を届け出もなく勝手に処理したことは、紛れもない事実ですよね?
パイモン:
うぅ…
王国の宰相:
どうされました?誰も答えて下さらないのですか?「伝説のファントムハンター」ともあろう方々が、まさか王国の財産を横取りする算段ではないでしょう?
パイモン:
ううっ、ムカつくぞ。王様は?なんにも言わないのか?
ゲームマスター:
華やかな衣装に身を包んだ国王は、両手を椅子の肘掛けに置いた先ほどの姿勢から、微動だにしていない。虚ろな目は、王座の下の出来事に一切関心がないようだった。
フリーナ:
(見た感じ、宰相が悪い魔法使いなのかな…?或いは…宰相も国王も両方、悪い魔法使いに操られているとか?)
ナヴィア:
周辺の衛兵の数を観察させて。
ゲームマスター:
王宮内には、完全武装で真剣な面持ちをした衛兵たちが立っている。険悪な雰囲気を察しているようで、腰に差した剣を握り締めたその姿勢は、いつでもあなたたちを包囲する準備ができているようだ。
ナヴィア:
あたしがひと暴れできるような状況じゃないみたいね。
王国の宰相:
誠に残念だ…蓋を開ければ「ファントムハンター」の名義を借りて不義を働く者だったとは。全員、王城の地下牢に連れて行け。
王国の宰相:
あなたたちの処分を決める前に、外にまだ仲間がいるかどうか調べねばなりませんね…
パイモン:
うぅ…なんとか逃げる方法はないのか?抵抗しなくていいのか?
フリーナ:
でも、この衛兵たちを敵に回すのは…
ナヴィア:
心配しないで。少なくとも黒幕は分かったんだから、タイミングを見て行動すればいい。パイモン、怖いなら、あたしの手を握ってていいよ。
旅人:
俺の手も握っていいよ。
パイモン:
おまえら、優しいな…
ゲームマスター:
衛兵たちに前後を挟まれたあなたたちは、抵抗しないことにした…
ゲームマスター:
地下牢の天井から滴り落ちる水滴が肩に落ち、すぐ近くから腐敗臭が漂ってくる。このとき初めて、今までとはまったく異なる世界に来たことを、あなたたちは実感した。
無表情の衛兵:
大人しくしていろ。
ゲームマスター:
衛兵は扉の錠をおろすと、振り向きもせず去っていった。
リネ:
待って!
ゲームマスター:
その声は、滴り落ちる水の音とともに、暗い牢屋の中にむなしく響いた…
パイモン:
うぅ…ど、どうすればいいんだ…?
ナヴィア:
もちろん、自分たちの手で運命を切り開くに決まってるでしょ?武器を取り出すわよ!
ゲームマスター:
そう言って腰の辺りを触るが、何も掴めない…そうだった。牢屋に放り込まれる前、衛兵に武器をすべて没収されたのだ。配り終えていなかったお宝も同じく持ち去られている。
ナヴィア:
あたしがブーツの中に忍び込ませたナイフは?
ゲームマスター:
…いつ忍び込ませた?
ナヴィア:
穴を掘ろうかって考えてたときよ!
ゲームマスター:
却下だ。あのときゲームマスターに伝えていなかっただろう。それに衛兵は徹底的にボディーチェックをしたはずだ。
リネ:
僕たちの見える範囲に鍵はないのかい?
ゲームマスター:
ああ。鍵穴にすら触れられない。
フリーナ:
なす術なし、か…
クロリンデ:
そうですね。
パイモン:
えっ!?なんでクロリンデがそんなこと言うんだよ?
クロリンデ:
事実だからな。脚本にはここまでしか書いていない。
パイモン:
えーっ!?ひどい脚本だな!
クロリンデ:
ああ…本来なら、こういうときは何らかのヒントやゲームマスターにしか分からない暗号などが現れるはずなんだが…
ナヴィア:
もしかして、牢屋に閉じ込められる気分を存分に味わわせるため…とか?絶望しそうになったときに、新たな道が現れるんじゃない?
クロリンデ:
その可能性はあるな。
パイモン:
現実の牢屋にも、お菓子とお茶がこんなにたくさんあればいいのにな。あっ、でも運がよければ、メロピデ要塞の食堂ではもっと美味しいものが食べられるんだった。
フリーナ:
そういえば、ナヴィアが持ってきた短剣だけど…
フリーナ:
よく見たら、今の時代の作り方とはちょっと違うような…僕の覚えている限り、何百年も前に流行っていたスタイルだった気がする。
リネ:
クロリンデさんの師匠の剣だって言ってたね。クロリンデさんの師匠も長く生きてる方だったのかい?
クロリンデ:
そんなことはないと思う。師匠は時に子供よりも幼稚なことをする人だった。おそらくこの剣は、代々受け継がれてきたものだろう。
ナヴィア:
そんなに貴重なものだったの?なのに、あのときあんな風にあたしに預けるなんて…あたしがなくしたらどうするつもりだったのよ?師匠にもらったものなんでしょ?
クロリンデ:
師匠は色んなものを残していった。古い鍵や剣、それから…彼女が持っていきたくなかったであろうガラクタの数々。
クロリンデ:
あのときは…私たちの友情がそのまま終わってほしくなかったんだ。
フリーナ:
あのときって、一体いつだい?
ナヴィア:
……
クロリンデ:
…カーレスさんとの決闘の後です。
一同:
……
ナヴィア:
…それまでは、よくうちでご飯を食べたり、棘薔薇の会に泊まったりしてたから、パパとも仲が良かったの。
ナヴィア:
でもその件のあと、お互いどう向き合えばいいか分からなくなっちゃって。クロリンデはこの剣をあたしに預けてから、二度と訪ねてこなかった。
クロリンデ:
……
ナヴィア:
まっ、あのときは悲しみに浸ってたから…そういうときって色んなことを考えちゃうでしょ?
ナヴィア:
もしペトロニラさんが、ピクニックであたしたちを出会わせなかったら、こんな悲しい思いはしないで済んだのにって…この剣を見るたび思ってた。
ナヴィア:
…あたしはパパを失ったうえに、大切な友達まで失ったって。
リネ:
過ぎたことはやり直せない。でも、こうしてまた一緒に過ごせるようになって、僕はよかったと思うよ。
ナヴィア:
うん…その通りだね!
フリーナ:
すまない、悲しいことを思い出させて…
ナヴィア:
ううん、あんたたちのせいじゃないんだから。
その時、扉の外から「バサッ——」という音が聞こえた。
クロリンデ:
…ん?
クロリンデは立ち上がり、扉のほうを調べた。
クロリンデ:
ああ…脚本が届いたようだ。
フリーナ:
(た…助かった。このタイミングで届いてくれて…色んな意味で…)
パイモン:
続きがいい方向なのか悪い方向なのか…こいつの表情からはまったく読み取れないな。
クロリンデ:
……
ゲームマスター:
滴り落ちる水滴が止まる気配はない。暗い地下牢で、時の流れを測る手段を見つけることは困難だ。
ゲームマスター:
藁の匂いと、カビや錆びた鉄の匂いが混じった悪臭にも慣れてきて、襲いくる絶望と睡魔の間で意識を彷徨わせるようになった頃…
ゲームマスター:
扉の外から、微かな足音が聞こえてきた。
リネ:
みんな、気をしっかり。誰かが来るみたいだ。
???:
皆さん、こちらへ。どうか声を抑えて。
監獄の外側にやってきた者と会話する
フリーナ:
キミは誰だ?
「看守」:
今はこうして地下牢の看守をやっていますが…本当は皆さんと同じファントムハンターです。
パイモン:
えっ…!
「看守」:
しーっ!他の看守は引き離しましたが、大声を出せば…
リネ:
分かってる。でも、どうして君の話を信じられると思う?
「看守」:
国王の命令が下りました——確かな物証がある以上、明日、日が昇る前にあなたたちを処刑するようにと。逃げるなら今しかありません。
フリーナ:
処刑?こんなちっぽけなことで?
リネ:
もしかして…宝物の付近に魔物が現れたこと自体、罠だったのか…?
「看守」:
皆さん、今そんなことを考えても仕方がありませんよ。私の正体については…証明する術がありませんが…
「看守」:
王城内部に潜入することは極めて困難で、私はかなりの代償を支払ってここまでたどり着きました…しかし、今はそんなことを言っている場合ではありません。皆さんもよくお分かりでしょう。
旅人:
(他に選択肢はないみたい。)
ナヴィア:
看守さん、ここに来る途中、あたしたちの武器を見なかった?
「看守」:
はい、全部持ってまいりましたので、ご安心ください。扉のこちら側に置いてあります。しかし、このような武器だけで黒幕を倒すのは到底不可能です。
「看守」:
やつの勢力はあまりに強大です…衛兵だけではありません。王宮の中にはやつの魔像が置かれた専用の部屋まであります。
「看守」:
彼を倒すためには、隠し宝庫へ行って、かつてのファントムハンターが残した宝物を手に入れねばなりません。それは邪悪な魔法使いを倒す力を秘めた宝物だと聞いています。
リネ:
君は一緒に行かないのかい?
「看守」:
はい。皆さんを脱出させた後、私はここに残って、他の看守の相手をしなければなりませんので。皆さんの行方を追う兵力も、引き離しておかないといけません。
「看守」:
私の正体がばれない限り——決戦の時には、多少お力添えができるかと思います。
フリーナ:
では、キミも安全には気をつけてくれたまえ。
「看守」:
はい、お気遣いありがとうございます。
「看守」:
宝庫の位置は…こちらの宝の地図に。
ナヴィア:
うん…よし、覚えた。
「看守」:
では、扉を開けますので、音を立てずに私について来てください。迅速にここから出して差し上げます。
「看守」:
最後に、一つお願いです——どうか、我々ファントムハンターの名誉を取り戻してください。
「看守」:
くれぐれも…お気をつけて。
ゲームマスター:
看守の助けによって、あなたたちは無事地下牢から逃げおおせた。無力感と心臓が高鳴るほどの緊張感からも脱することができたのである。
地下牢を離れる
パイモン:
あっ!そういえば、技能を使うのを忘れてたぞ。「召喚」は…いったいどんなときに使えばいいんだ?
クロリンデ:
残念だが、やり直しはナシだ。
秘密の宝物庫に行き、宝を探す
ナヴィア:
地図に描いてあった場所はここね。
リネ:
ん?この岩、なんだか怪しくないか?
ナヴィア:
怪しいものは調べないとね。それか、爆発させちゃうか!
「ズドーン」という音を立てて、ナヴィアは岩を砕いた。
パイモン:
おいおい、ほんとにやるのかよ…
ゲームマスター:
目の前に音もなく湖が現れた。水面は一級品の宝石のように青く光り輝いている。
パイモン:
こういうときって、つい潜りたくなるな!
引き続き進む
クロリンデ:
……
フリーナ:
どうしたんだい?
クロリンデ:
…いえ、なんでも。
ゲームマスター:
——ファントムハンターたちは洞窟の中へ入っていった。静けさと神秘的な雰囲気に包まれた狭い通路が、奥へと伸びている。
引き続き進む
パイモン:
わぁ…伝説のお宝があるのって、ここなんじゃないか!?
フリーナ:
でも、大きな扉が立ちふさがっているね。それにしても…この大道具、作りが素晴らしいな。本当の年代物みたいに見えるよ。
クロリンデ:
ん…?
ナヴィア:
あれ?下にあるのって…扉と繋がってる仕掛けかしら?対応する模様に組み立てればいいんじゃない?
クロリンデ:
(石の扉に刻まれたあの模様…師匠から聞いたことがある…)
ナヴィア:
ん?どうしたの、ゲームマスター?
ゲームマスター:
…ファントムハンターたちは険しい道を突き進み、ついに宝の地図に示された場所へとたどり着いた——宝が鎮座する、古代遺跡だ。
ゲームマスター:
辺りは静まり返り、穏やかな空気に満ちている…今まで一度も呼び起こされることなく、深い眠りについていた秘密の、安らかな寝息が聞こえてくるようだった。
パイモン:
うぅ…そんな描写を聞いたら、開けづらくなってきちゃったぜ。
リネ:
でも、邪悪な魔法使いを追い払って王都の民を助けるためには、宝物にも光を浴びてもらわないとね。
ナヴィア:
そうそう、リネの言う通りよ。王都の未来のために、ここで立ち止まるわけにはいかないの。
ナヴィア:
ゲームマスター、次は謎解きよね?自由に探索していい?
ゲームマスター:
…ああ、問題ない。
クロリンデ:
……
クロリンデ:
(…何かおかしいな。まあ、臨機応変に動くとしよう。)
みんなで手分けして手がかりを探す
一通り探索した後、あなたたちは協力して謎を解いた。
さらに先へ進み、調べる
フリーナ:
上手くいったね!
リネ:
何かが現れた…新しい仕掛けかな?
ゲームマスター:
ファントムハンターたちは知恵を駆使して謎を解き、自分たちが過去の秘密を受け継ぐに足る人物であることを証明した。
ゲームマスター:
そして、彼らの目の前には…
ナヴィア:
目の前には…?
ゲームマスター:
一本の鍵…
フリーナ:
この扉を開ける鍵だね?
ゲームマスター:
……
クロリンデ:
(これは…ファントムハンターに代々受け継がれるという鍵…師匠からもらったのと同じだ…)
クロリンデ:
(鍵を完成させるためには、全部で四本必要だと聞いた。すでに手に入ったのは…三本?ということは…)
クロリンデ:
……!
ナヴィア:
ん?どうかした?
ゲームマスター:
…奇異な音が響いて、遺跡の明かりが突然消えた。
フリーナ:
えーっ?ど…どうなってるんだ?トラップにでもかかっちゃったのか?
ゲームマスター:
ファントムハンターの皆は目を瞑ってくれ——光のない洞窟の中では、何も見えない。
パイモン:
ちょっとは見えるけどな…
パイモン:
あっ、そうだよな。ごめんごめん…
ゲームマスター:
暗闇の中…とある足音が聞こえてきた…
フリーナ:
ええっ?僕たちの他に誰かいるのか?うぅ…何も見えないし、怖いよ!
???:
…チッ、バレましたか。
リネ:
…!この声は…
ゲームマスター:
声の主の正体はなんと、あなたたちに情報を提供してくれたあの「看守」だった。どうやら、ファントムハンターの残した宝物を奪いに来たようだ…
フリーナ:
(なんだ、演出か…ふぅ…)
フリーナ:
何も見えない状況じゃ戦いようがないし、一旦撤退しようよ?
クロリンデ:
(演出なんかじゃない。やつの剣の持ち方…おそらく本物の「ファントムハンター」だ…)
ナヴィア:
撤退?そんなのあたしたちのスタイルじゃないでしょ?見えないのは相手だって同じ——戦うよ!
ゲームマスター:
行動決定。明かりが再びついたと伝えるまで、目を開けてはいけない。暗闇の中で戦うこと。
ナヴィア:
了解!
クロリンデ:
では…戦闘開始。
「看守」?:
……
招かれざる客を倒す
クロリンデは「看守」と決闘を繰り広げた。他の人は目を閉じたまま、緊張しながら待った…
ナヴィア:
「剣術」発動!
クロリンデ:
判定成功。
ナヴィア:
ふふん、あんたの目の前にいるのは百戦錬磨のファントムハンター。あんたに勝ち目なんかないよ!
「看守」?:
チッ…
フリーナ:
ま…まだ終わらないのかい?いったいどれだけ生命力が高いんだよ。
招かれざる客を倒す
リネ:
そろそろ、目を開けてもいいかい?
ゲームマスター:
手強い相手だが、そろそろ決着がつきそうだ。しかし、未だ明かりは灯らない…
ナヴィア:
まだ灯らないの?
ゲームマスター:
最後の一撃!
「看守」?:
くぅ…!
フリーナ:
どんな状況なの?
クロリンデ:
……
旅人:
(返事がない…)
フリーナ:
ゲ、ゲームマスター?
ゲームマスター:
…暖かい炎が再び周囲の壁を照らし、視界が明るくなった…
ゲームマスター:
その招かれざる客は、四名の勇敢なファントムハンターによって倒された…
クロリンデ:
(…やつの目つき…負けてから、まるで別人みたいだ。)
フリーナ:
えっ?キミはフ…フロリアン…?
フリーナ:
(…!しまった。テトシアなんだから、芝居をしないと。)
フリーナ:
コ、コホンッ…!宝の地図をくれた看守さんじゃないか?名は何という?どうして僕たちを襲った?
フリーナ:
…街の平和よりも、宝のほうが価値があるとでも言うのかい?
フロリアン:
フン…街?平和?そんな全部うそですよ!
フロリアン:
私…このフロリアンはファントムハンターです!代々続いてきたファントムハンターを受け継ぐ者なんです!
フリーナ:
(本名を言っちゃってるぞ。いや…?もしかして、最初から劇中人物の名前を名乗ってたのか?)
リネ:
なら、なおさら理解に苦しむね。君もファントムハンターなら、なぜこんなことをする?世の中の人々のために戦うべきじゃないのかい?
フロリアン:
あなたたちに何が分かるというのですか?…今日のファントムハンターに、名誉なんてものはないのに!
ナヴィア:
どういう意味?
フロリアン:
私の剣術は…父から教わったものです…ファントムハンターだった父は、名を隠し、私を連れて森の中で暮らしていました。
フロリアン:
そんな父を待っていたのは何だと思いますか?貧困、苦痛…そして人々に忘れ去られる虚しさ…!父の死を悲しむ者さえ誰一人いませんでした。
フロリアン:
ファントムハンターはかつて人々を救った英雄でしょう!?もっと尊敬されてしかるべきなのではありませんか!?
フリーナ:
(ファントムハンターが忘れ去られてしまった現状を訴えているのか。このシナリオには、そんなメッセージが込められていたんだね…)
パイモン:
だから、ここにあるお宝を独り占めして、自分が得るべき財産と名誉を手に入れようと思ったのか?
リネ:
宝の在処を知っていたのに、どうして自分で取りに来なかったんだい?
フロリアン:
そのためには…最後の鍵が必要だったからです…
ゲームマスター:
コホンッ!この最後の試練をくぐり抜けられるのは、正真正銘のファントムハンターのみ…
ゲームマスター:
しかし、私欲のために他人を傷つけることをも厭わないフロリアンは、とっくに宝を手に入れる資格を失っていた。
ナヴィア:
宝物って一体何なの?鍵も手に入れたことだし、いっそのこと、中に入ってみようよ!
ゲームマスター:
それは皆の最終決定か?
パイモン:
ここまで来て、気にならないやつはいないだろ?
フリーナ:
フロリアンは抑えたから、横取りされる心配もないしね。
フロリアン:
くっ…クソ…
クロリンデ:
(おとなしくしていろ…)
リネ:
じゃ、みんなで一緒に扉を開けよう。
ゲームマスター:
行動決定だな。
クロリンデは重厚感ある扉の前に立つと、先ほど手に入れた三本の鍵を取り出した。
初めから持っていた鍵をこっそり懐から出して組み合わせると、それは完全な形になった…
ゲームマスター:
みんなの視線が注がれる中、百年もの間、閉ざされていた扉が開いた。
ゲームマスター:
扉が軋んで、おぞましい音を立てる——まるで深い眠りから目覚めた巨人が欠伸をしたかのような音だった。きっとここに隠された秘密も、扉と同じくらい重いものなのだろう。
パイモン:
わぁ!開いたぞ!早く入ろうぜ!いったいどんなものがあるんだ?
フリーナ:
僕も見たい…!
ナヴィア:
ふっ、冒険の一番の醍醐味って、やっぱりお宝を見つけたときだよね!あたしにも見せて…あれ…?
リネ:
石碑が一つと…古い武器?
クロリンデ:
……
パイモン:
こ…これのどこがお宝なんだよ?ただのボロボロの倉庫じゃないか!
リネ:
もしかして、倶楽部の経費が尽きちゃった…?
パイモン:
なんだよ、最初は結構没入感があったのに、一番肝心なとこでがっかりさせられるなんて。厚紙で作ったモラでも、これよりマシだぞ!
ナヴィア:
…いや、あたし分かったかも、パイモン!これがファントムハンターの「宝」なのよ!
パイモン:
…えっ?
フロリアン:
…な…そんな。こんなものがお宝だなんて…こんなものが?いや、いや…ありえません…絶対にありえません!
フロリアン:
うわああ…!うわああ…ああ!!!
パイモン:
うわっ!きゅ、急にどうしたんだよ?
クロリンデ:
……!
ゲームマスター:
どうやら、このファントムハンターは相当ショックを受けたようだ。しばらく外で、心を落ち着かせてやったほうが良いだろう。
ゲームマスター:
ファントムハンターの中には、「宝」の秘密に気づいた者もいるようだ…しばらくの間、周辺を探索できる。
離れたところでフロリアンと会話する
クロリンデ:
…気分はどうだ?少しよくなったか?
フロリアン:
これは…一体…?
クロリンデ:
ここに来るまでの出来事や自分の身体に何が起きたか、覚えているか?
フロリアン:
たしか…あなたたちをここに誘導して…あっ…まずい!洞窟に爆弾が…!
クロリンデ:
これのことか?
フロリアン:
えっ…?どうして…
クロリンデ:
洞窟に入ったとき、なんとなく違和感を覚えたから、注意して観察していた。もう全部取り外してある。
フロリアン:
…はは、さすがフォンテーヌ最強の決闘代理人。ファントムハンターとしての腕前も、まったく衰えていないようですね…
クロリンデ:
そちらこそ、どうなのだ?そろそろここまで誘導した理由を教えてくれてもいいだろう。
クロリンデ:
先ほどのあなたの見事な告白が、演技だとは思えなかった。幸い、仲間たちはテーブルトークシアターのシナリオだと思い込んでいるようだが。
フロリアン:
わ…私にもよく分からないんです…まるで、心の中に自分以外のものが忍び込んだような…怒りと焦燥に満ちていて…はぁ、というか、あれが自分自身の感情だったのかどうかということさえ、分からないんです。
フロリアン:
ファントムハンターや父の不遇を嘆き…その功績が誰にも讃えられないことに…怒りを抱いていたのは事実です…
フロリアン:
いつの間にか、その怒りは抑えられないほど膨らんでいき…そしてあるとき、ふと父親から聞いた「ファントムハンターの宝」のことを思い出しました…
クロリンデ:
狙いが宝物だけなら、なぜ爆弾を置く必要がある?あなた自身も埋もれてしまう可能性があったんじゃないのか?
フロリアン:
それも…覚えていません。頭の中がぐちゃぐちゃで…「ファントムハンターを駆逐しろ」という声が何度も聞こえていた気がするのですが、今はもうその声も聞こえなくなりました…
クロリンデ:
…聞いた限り、それはおそらく「呑魂獣ソウルドリンカー」の仕業だろう。
フロリアン:
…「呑魂獣」?
クロリンデ:
ん?あなたの師匠…いや、御父上から聞かなかったか?数百年前の魔物のことだ。
フロリアン:
いえ、聞いたことはあります。ただ、どうしてそれが原因だと…
フロリアン:
…!まさか、あの封印…!
クロリンデ:
封印?
フロリアン:
うちは…代々ファントムハンターを生業にしてきましたが、同時に、ある魔物の封印も受け継いできました…
フロリアン:
常に封印の状態を確認し、定期的に手入れするようにと、父によく言われたものです…それは長きに渡って受け継がれてきた、我が一族の最も重要な使命なんだと。
フロリアン:
しかし、父が亡くなってからというもの、私はそれを疎かにしてしまっていました…ある日ふと思い出して、封印が置いてある地下室まで行ってみたら…その後のことは…あまり覚えていなくて…
クロリンデ:
只人でしかなかったファントムハンターにとって、当時、「呑魂獣」は相当手強い相手だったのだろう…
クロリンデ:
やつを倒すほどの力を持たない者は、逆にやつに心を侵され、惑わされた…だから、一部のファントムハンターは解決法として、ひとまずそれを封印することを選んだ。
フロリアン:
やつは人の心の中の欲望や執念を拡大し、最後には宿主を操るようになると聞いたことがあります…ははっ、どうやら私は腕前もさることながら…心の強さもまだまだだったようですね…
クロリンデ:
そういえば、三本の鍵をどうやって手に入れたんだ?それぞれの鍵は皆に信頼されるファントムハンターに預けられていたはずだが。
フロリアン:
…一本は父親が持っていたもので、一本は盗んだものです。もう一本は、えーと…ファントムハンターが酒を飲んだ帰り道に奪ったものです…あやうくその路地で死ぬところでしたが。
クロリンデ:
……
フロリアン:
あなたの強さはフォンテーヌ人なら誰でも知っていますし、観察したところ、普段の暮らしにも一切の隙がなかった…酒を飲むところも見たことがありません…
フロリアン:
唯一思いついた方法は…あなたの「趣味」を利用してここまで誘導し…ああ、そういうことだったのか…!魔物の狙いは…ファントムハンターの宝と共にあなたを生き埋めにすることだったんですね…
クロリンデ:
…何はともあれ、あなたのシナリオは悪くなかった。
フロリアン:
はぁ…自分の本当の気持ちを書いたものだったからかもしれません…
フロリアン:
父から聞いた伝説…英雄…かつてのファントムハンターの輝かしい活躍…そして、そのすべてが忘れ去られる虚しさ…
クロリンデ:
それだけじゃない。
フロリアン:
え?
クロリンデ:
僅かではあるが、あなたの心の中には、ファントムハンターとしての誇りがまだ残っていた。
フロリアン:
冗談はやめてください。あれだけ卑劣なことをしたのです…誇りなんて…
クロリンデ:
だって…「邪悪な魔法使い」——なんだろう?
フロリアン:
……!
クロリンデ:
あなたが書いた物語の中で、「人を欺く」魔法使いは悪役として登場した。それはやつへの反抗心が、あなたの中にあったからではないか?
フロリアン:
しかし…握った剣を穢してしまった以上…そんな資格なんて…
クロリンデ:
目を覚ませ、フロリアン!最初、自分がどう自己紹介したのか思い出すんだ。
クロリンデ:
ファントムハンターが、本当に「名誉」や「尊敬」のために戦ってきたと思っているのか?ファントムハンターだったという御父上に、一体何を教わったんだ?
フロリアン:
……
クロリンデ:
その剣は自分のためじゃなく、守るべき人のために握るものだ。名誉など、取るに足らない。
クロリンデ:
ずっと追いかけてきた「宝」の正体を目の前にしても、まだ分からないか?これこそが、ファントムハンターが残すべきものなんだ。
フロリアン:
…はい、その通りです。わ…私はファントムハンター。これからは罪を償うため…いえ、人々を守るために尽くします。
クロリンデ:
罪もきっちり償ってもらうがな。
フロリアン:
はい、もちろんです…弁明するつもりはありません。
クロリンデ:
なら、今から戻って、このシナリオを最後まで演じ切る。協力してくれ。
フロリアン:
えっ!?演じきる…?で、でも続きがありません。
クロリンデ:
書き終わっていないのか?
フロリアン:
その…あなたたちをここへ呼ぶところで物語は終わっています。それが、このシナリオを書いた目的でしたので…
クロリンデ:
なら、続きを書いてくれ。邪悪な魔法使いを倒しに行くんだ。
フロリアン:
といいますと…あの「呑魂獣」を?えっと…それは今から書けということでしょうか?
クロリンデ:
難しいのか?ここまで書けたのだから、ファントムハンターが邪悪なやつを倒す結末を書くことくらい、さほど難しくないだろう…私も手伝おう。
フロリアン:
…しかし、お友達の皆さんが危険に遭うかもしれません。いいんですか?
クロリンデ:
皆、腕は確かだ。それに、今はまさに皆の力が必要な時だ。
フロリアン:
で…でしたら、直接そう伝えればいいのでは?
クロリンデ:
そんな興ざめなやり方はしたくない。それに、皆の幻想を守ってやることも大事なことだ…そうだろう?
他のメンバーと合流する
リネ:
おかえり。
パイモン:
遅かったな。
クロリンデ:
…コホンッ。
フロリアン:
その…えーと…
フロリアン:
ファントムハンターの仲間たちよ…どうか、私を赦してください。私の犯した罪を赦してください…!!!
クロリンデ:
(大袈裟で不自然だ…)
フロリアン:
(す、すみません…)
フロリアン:
先ほどの戦いで、戦う皆さんの雄姿を目の当たりにし…私はようやく自分の初心とファントムハンターとしての誇りを取り戻すことができました…
フリーナ:
(なるほど!自分の過ちに気付き、悔い改めるという設定なんだね?)
フロリアン:
実は…先ほどの私の行動は…あの邪悪な魔法使いの影響を受けたものでした…私は、あなたたちをここに生き埋めにしようとしたのです…
パイモン:
なんてひどいことしようとしてたんだ!…って、んん?邪悪な魔法使いって言ったか?
フロリアン:
はい、この国に潜む邪悪な魔{RUBY#[S]呑魂獣}法使いは、人の欲望を増長し、心を操る術に長けています。私は心が弱く、やつの誘惑に負けてしまったのです我が家の地下室…
パイモン:
ふん!もうおまえの言葉には騙されないぞ。おまえが本当に反省してるって証拠はあるのか?
フロリアン:
そ、それは…
フロリアン:
…実は、「宝」を目にした瞬間、目が覚めたのです。父の教えを思い出して…
フロリアン:
「宝」の正体は…
ナヴィア:
歴代のファントムハンターの名前と、彼らと運命を共にしてきた武器。そうでしょ?
フロリアン:
えっ?知っていたのですか?
ナヴィア:
もちろん。テトシアプレイヤーの探索能力…あ、いえ、ファントムハンターの探索能力を甘くみないでちょうだい!
リネ:
さっき、石碑に書かれた内容をざっと読んでみたんだ。
フリーナ:
石碑には、色んな人のストーリーや功績が書かれていて、とても興味深かったよ。例えば、この「エスト」というファントムハンター…
フリーナ:
彼女は黄金の狩人の意志を受け継いで、審判を司った人物だったらしい。そんな厳格な一面とは裏腹に、普段は皆と一緒に歌ったり踊ったりするのが好きだったと書いてあったよ。
ナヴィア:
へえ?フリーナと似てるんじゃない?
フリーナ:
えっ?そ…そうかい?
リネ:
なるほど…その線で考えると、この「ウォルト」って名前のファントムハンターは、僕と少し似てるかもね。
リネ:
彼は処刑人で、戦闘中に変幻自在にトリックを駆使することで、敵の目を欺いたらしい。当時はどんなマジックを使ってたんだろう…
パイモン:
それぞれ素敵なストーリーがあったんだな。もし本に記録したら、数え切れないほどの伝説や物語が生まれただろうに…なんで誰もあいつらのことを覚えてないんだ?
フロリアン:
それが…ファントムハンターたちの選択だったからです。
フロリアン:
狩るべき魔物が暗闇に現れるならば、彼ら自身も同様に暗闇の中を生きる必要があります。だから、ファントムハンターたちは…名声と富を諦めたのです。
ナヴィア:
となると、おそらくこの石碑は、ファントムハンターの仲間が残したものなんだろうね。
フロリアン:
はい。ファントムハンターは自分の功績を見せびらかすようなことはしません。ただ静かに街を守っているだけでフォンテーヌ…
フロリアン:
夜に仲間と一緒に焚き火を囲むとき、誰がよりすごい魔物を倒したのか、些細な自慢話をし合う程度です。
フリーナ:
この石碑は…人々に覚えていてもらうためじゃなく、仲間を忘れないためだったんだね。
パイモン:
だから、こんなに隠れた場所にあったのか…
ゲームマスター:
静かに佇むいくつもの名が刻まれた石碑に、あなたたちは心を揺さぶられた。自分たちが歩む道は、決して孤独な道ではない——
ゲームマスター:
過去にも、そしてそう遠くない未来にも、同じ志を持ち、共に闇夜の中を進んでくれる仲間がいたと教えられた気がした。
ゲームマスター:
彼らの精神と名前は、この石碑のように受け継がれていき、末永く世に残り続けることだろう。
フロリアン:
(父さん…道に迷ったら「宝」を探しに行け、というのは…こういう意味だったんだね…)
フロリアン:
ありがとうございます。心優しき友よ…
フロリアン:
どうか私に罪を償うチャンスを与えてくださいませんか?王都の民を苦しめる邪悪な魔法{RUBY#[D]呑魂獣}使いを倒すために地下室…私も参戦させてください。
ナヴィア:
よし、分かった!
フリーナ:
誰でも過ちを犯すときはある。それをどう正すかが大事さ。
リネ:
うん、僕もそう思う。ところで、魔法使いとの戦い方について、フロリアンさんは何か知ってるかい?
フロリアン:
はい…意識を乗っ取られている間、あいつの心を感じていました。「宝」のことが思い浮ぶたび、明らかに伝わってきた感情があります——恐怖です。
パイモン:
ん?お宝が怖いのか?でも、石碑と古びた武器以外、なにもないぞ。
ナヴィア:
もしかして…ここにある武器の中に何か秘密が隠されてるのかな?
ナヴィア:
ゲームマスター、「捜査」していい?
ゲームマスター:
一見何の変哲もない武器だが、意識を集中すると、わずかながら、何らかのエネルギーを感じた。
ゲームマスター:
無数の魔物を斬ってきたそれらの剣は、長い年月を経てもなお、鋭く輝いている。まるで、共に戦うファントムハンターの到来を待っていたかのように…
リネ:
(武器を持っていくべきってことかな?)
フリーナ:
僕はこの「エスト」の武器にしよう。彼女も芸術が好きだったそうだから、きっと僕と気が合うだろう。
リネ:
いい選択だね。じゃあ僕は「ウォルト」さんの武器にしようかな。彼も弓使いだったみたいだし、ははっ、何だか奇遇だね。
ナヴィア:
……
パイモン:
みんな選んでるぞ。オイラたちも選ぼうぜ!
ゲームマスター:
武器を握り締めると、そこに宿った意志がひしひしと伝わってきた——長らく受け継がれてきた、死をも覚悟して魔物との闘いに臨む意志だ。
リネ:
フロリアンさん、邪悪な魔法使いの隠れ場所を知ってるかい?
フロリアン:
やつと思考が繋がったとき、周りの光景が見えました…おそらく、王都の教{RUBY#[D]地下室}会の中に隠れていると思います。我が家
フロリアン:
くれぐれも気を付けてください。やつは昼夜魔物と共に過ごし、自身もすでに魔物へとなり果てています。そう簡単に倒すことはできないでしょう。
パイモン:
そ、そうなのか?じゃあ、もっとすごい装備を集めてきたほうがいいんじゃないか…?万が一負けたらどうするんだよ?
フロリアン:
えっ?それは…
フロリアンがクロリンデを見る。クロリンデは首を横に振った。
フロリアン:
いいえ、今が…今こそが絶好のチャンスです!私がやつの支配から抜け出せたおかげで、やつは弱っています。回復の時間を与えれば、今の居場所から逃げ出してしまうかもしれません。
リネ:
僕もフロリアンさんの意見に賛成だ。この機を逃すわけにはいかない。街の人々は、僕たちの助けを待ってるんだ。
フリーナ:
うん、解決策が見つかったからには、さっそく行動しよう。これ以上先延ばしにしたら、事態はもっと悪化するかもしれない。
フロリアン:
はい。えーっと、まさに…
フロリアン:
そうそう、その通りです…
パイモン:
はぁ…おまえらに「説得」されちゃったぜ。
リネ:
じゃ、フロリアンさん、道案内をよろしく。
フロリアン:
分かりました。では、ついてきてください。
フリーナ:
(シーンの切り替えにしょっちゅう対応しつつ、芝居までしなきゃいけないなんて…大変だな…)
ゲームマスター:
そうして…王都の平和を脅かす魔法使いを狩ると決心した狩人たちは、出発の支度を済ませた。
ゲームマスター:
後ろに佇むずっしりした石碑から、厳かな眼差しが向けられた気がした。それは、信頼する戦友に捧げる悠久の祝福を込めた眼差しであり…あなたたちの凱旋を待つ、期待の眼差しでもあるのだろう。

不穏な影を狩れ
「今、我々は長い夜の危機に直面している…」
「王都の教会」へ向かう
ゲームマスター:
やがてあなたたちは教会の近くへとやってきた。地下室
ゲームマスター:
周囲に漂う不吉な気配が、敵がすぐ近くにいることを示していた。
フリーナ:
(なんか…本当にそんな気配がしてきたぞ…一体どうやって演出したんだ?)
ゲームマスター:
そして…決戦のときが来た。
リネ:
さあ、行こう。
クロリンデ:
フロリアン、待って。
フロリアン:
どうしました?
クロリンデ:
外で待っていろ。呑魂獣は一度あなたの意識に侵入したことがある。再び侵入して、身体を操ることは容易いはずだ。
クロリンデ:
それに、やつの本体に近いところで侵入されれば、身体にどんな異変が起こるか分からない。
フロリアン:
だからこそ、私は行かなければなりません…先頭に立たせてください。
クロリンデ:
…!もしかして…
フロリアン:
はい、やつを私の身体の中に引き寄せます。
クロリンデ:
危険すぎる。最悪の場合、あなたを殺さないといけない…分かっているのか?
フロリアン:
十分承知しています。でもそれで、あなたたちのターゲットも明確になります。
フロリアン:
やつは操りやすい身体から簡単に逃げたりはしないはずですから…あなたも仲間たちが取り憑かれる心配をせずに済みます。
クロリンデ:
……
フロリアン:
クロリンデさん、私と違って、あなたは強くてまっすぐなファントムハンターです。自分が犯した過ちは、きっちり償わせていただきます。
フロリアン:
というより…そうしないと気が済まないのです。
フロリアン:
私自身の誇りのために、あなたに決闘を申し込んだと思っていただけませんか?手加減は一切必要ありませんから。
クロリンデ:
…分かった。
クロリンデ:
フロリアン、決闘代理人の名のもとに、「決闘の申し込み」を受け入れよう——あなたに敬意を表する。
フロリアン:
…ありがとうございます。
クロリンデ:
さて、本題に入ろうか。ファントムハンターの剣先に震える魔物の醜態を、再びさらけ出してやろう。
「王都の教会」に入る
movie
不吉な黒い霧が襲い掛かり、フロリアンの体内に入った——彼は魔像となった。一行は力を合わせて魔像を攻撃したが、彼を倒すことはできなかった。
クロリンデのヒントを受けて、あなたたちはファントムハンターたちの名前を一つずつ唱え、彼らを「召喚」した。
ファントムハンターたちが、再び魔像に攻撃を仕掛けた。クロリンデは手にした剣を振り、彼に最後の一撃を与えた。
ゲームマスター:
「魔物」が倒され、「魔法使い」も討伐された…
ゲームマスター:
その後、王都に再び平和な日々が訪れた。心を支配されていた臣下たちは、己の犯した過ちを知った…
ゲームマスター:
国を救った英雄である彼らの名前を覚えている者もいれば…何も知らず、生き続ける者もいる…
ゲームマスター:
これが、不穏な影を追いかけ、蹴散らし、狩り尽くす「ファントムハンター」の物語だ…
ゲームマスター:
人々の記憶に留まろうと留まらなかろうと、彼らはこの街を守り、人々の暮らしを守り続けている…
フリーナ:
ふぅ…おしまいかい?
クロリンデ:
素晴らしい結末でしたね。
フリーナ:
素晴らしいストーリーだったよ。最初はありふれた冒険物語だと思っていたけど、ストーリーが進むにつれ、構成や細部にこだわっている感じが伝わってきた。
フリーナ:
特に最後の決戦のシーンは、本当にリアルだった。
ナヴィア:
あはは…
リネ:
うん…そうだね。宝物庫で手に入れた武器に、あんな効果があるなんて思いもしなかった。
フリーナ:
そうそう。手に持った武器が輝き出したときは本当にびっくりしたよ。でも、じっくり観察してみたけど、もう二度と光らなかった。
フリーナ:
あ、武器も小道具だから、後で回収するんだろう?ここに置いとくよ。
クロリンデ:
フリーナ様、楽しんでいただけましたか?
フリーナ:
うん、楽しかった。またこういう「テトシア」をやる時があれば、ぜひ僕も呼んでくれ。
クロリンデ:
もちろんです。
フリーナ:
では、僕は先に失礼するね。帰りながら、物語の余韻を楽しもうっと。
フリーナ:
フロリアンが目を覚ましたら、代わりによろしく伝えておいてくれ。よっぽど疲れているんだろうな、こんなに眠り込んでしまうなんて。
クロリンデ:
そうですね、相当疲れていたのでしょう。
フリーナ:
ではみんな、また会おう。
ナヴィア:
…もう…聞いていいよね?
リネ:
うん、いいと思うよ。
ナヴィア:
一体どういうこと?
クロリンデ:
…気づいていたのか?
リネ:
ははっ…洞窟で目を閉じろって言われたシーンなんて…気づかないでいるほうが難しいよ。
ナヴィア:
聞きたいところをぐっとこらえたのよ!クロリンデは何事もなかったかのように振る舞ってたし、フリーナったら全然気づいてないみたいだったし。
リネ:
幻想を壊したくないって気持ちは、みんな同じだったみたいだね。
パイモン:
ん?いったいなんの話だ?
ナヴィア:
えっ!相棒、気づいてなかったの…?ごめんごめん、今からでも耳を塞いでて!いや、あたしが塞いであげる!
リネ:
後の祭りだと思うけどね…
パイモン:
えっ?ってことは…さっきまでの出来事は、シナリオじゃなかったってことか?
クロリンデ:
最初から普通の「テトシア」とは違った、と言ったほうがいいかな。
パイモン:
…えっ?ええーッ!?
フロリアン:
…なんだ、騒がしいな…頭が、痛い…
パイモン:
おい、早く起きろよ!いったいどういうことなんだ!
フロリアン:
あぁああ!ゆ、ゆすらないでください!頭が…!
フロリアンは一部始終をありのまま説明した…
パイモン:
お、オイラの聞き間違いじゃないよな?シナリオの後半はおまえたちが即席で作ったものってことか?
パイモン:
嘘をつかれたのはムカつくけど、フロリアンの創作力も、クロリンデの臨機応変な対応もすごかったぞ!
リネ:
ステージの上で道具を忘れたことに気づいて、その場で素晴らしいマジックを考えて披露するマジシャンみたいだね。
パイモン:
そんな怪しい宝物庫だってわかってたら、オイラ怖くて、とっくに逃げてたかもしれないぞ!
クロリンデ:
恐れるに足りない。
ナヴィア:
クロリンデにとっての「恐れるに足りない」場面は、他の人からしたら度肝を抜かれるほどなんだってば。
クロリンデ:
私は慣れてしまったのかもな。
パイモン:
ええ…クロリンデの毎日ってどれだけ刺激に満ちてるんだよ?…だからゲームマスターをやってるときも、いろんなシチュエーションに対応できたんだな。
クロリンデ:
フロリアン、あなたのことだが…
フロリアン:
…弁明するつもりはありません。今すぐ警察隊のところに行って、自分の罪を告げ、処罰を受けます。
クロリンデ:
私に言わせれば、あなたはもう十分処罰を受けている。
フロリアン:
…えっ?
クロリンデ:
最初こそ利に目が眩んでいたようだが、最終決戦の時、あなたは行動を以て自らのファントムハンターとしての資格を証明した。
フロリアン:
……
クロリンデ:
あなたがファントムハンターとしての役目を果たし続けることが、この街のためになるのではないだろうか?
フロリアン:
しかし…
クロリンデ:
無論、鍵を持って二人のファントムハンターを訪ね、きちんと謝罪したうえで、相手の提示した条件にも応じてもらう。
フロリアン:
…はい。
クロリンデ:
しかし他のことについては…私との「決闘」で、あなたはすでに自分自身の誇りを見せてくれた。
フロリアン:
…!では…おおせの通りに。い…今から二本の鍵を返しに行ってきます。
フロリアン:
改めて、皆さんにお礼を言わせてください。私にもう一度チャンスをくれた皆さんの期待を絶対に裏切らないことを、ファントムハンターの名において誓います。
フロリアン:
それでは…またお会いしましょう。
フロリアンが去ったあと、あなたたちも地下室を離れた…
リネ:
ところで、洞窟の「宝」はどうするつもりだい?
クロリンデ:
現状復帰だ。
パイモン:
本当にそれでいいのか?街のみんなに開放して、ファントムハンターのことを知ってもらったりしなくていいのかよ。
クロリンデ:
ああ。それがファントムハンターたちの選んだ道だ。
クロリンデ:
私も同じだ。これからも決闘代理人として役目を果たしていきたいと思っている——「ファントムハンター」という身分を人々に覚えておいてほしいとは思っていない。
リネ:
「魔術師」の道とはだいぶ違うけど…クロリンデさんの決定には敬意を表するよ。
パイモン:
あれ?そういえば、最後戦ったとき、武器が光っただろ?演出じゃなかったんなら、いったいなんで光ったんだ?
クロリンデ:
過去にファントムハンターは、武器に魔物を制圧するための術式を施していた。魔物を感知すると、光るようになっている。
ナヴィア:
ああ…!だからあいつの動きを抑えることができたのね。あたし、本当に召喚が成功したのかと思っちゃった。
クロリンデ:
…成功した部分もあると言えるかもしれない。
リネ:
ん?というと?
クロリンデ:
おそらく、封印されていた「呑魂獣」は、例のファントムハンターたちと同じ時代を生きていたんだろう。
クロリンデ:
皆が名を唱えたファントムハンターたちは、かつてやつの同胞を数え切れないほど狩った、最も勇敢な狩人たちだ。名を聞いた時、やつは明らかに怖気づいていた。
パイモン:
名前にはそんな力もあるんだな…
クロリンデ:
……
クロリンデ:
…ナヴィア、先ほど「召喚」したときに唱えていたのは——
ナヴィア:
ん?あ…あああ!あれはあたしの本心…あっ、いや、だから、その…本心を言ったってお芝居よ!お願い、聞き流して。蒸し返さないでよ、恥ずかしい。
クロリンデ:
…ありがとう。
ナヴィア:
まあ、あんたとあたしの仲だしね!
ナヴィア:
コホン…そ、その話はおしまい!あたし、先に行くからちゃんとついてきてよね。
パイモン:
あ…逃げちゃったぞ。
リネ:
じゃ、僕もそろそろ失礼するよ。今日は収穫が盛りだくさんだったな。帰ったら、素敵な物語をみんなに聞かせてあげないと。一晩中語れそうだよ。
旅人:
またね。
リネ:
うん、また会おう。
クロリンデ:
……
クロリンデ:
旅人…もし誰もあなたの名前を覚えていなくても…誰もあなたの旅のことを語らなくても…その旅には意味があると思うか?
旅人:
(……)
旅人:
たとえ誰一人覚えていてくれなくても、仲間と過ごした時間、そして一緒に描く未来に意味がある。
クロリンデ:
…いい答えだ。覚えておこう。
旅人:
クロリンデはどう思う?
クロリンデ:
私は…ふふっ…
クロリンデ:
「その質問に、ファントムハンターは答えなかった。」
クロリンデ:
「今宵の静寂は、答えの代わりになるだろうか…?」