arrow_back 原神 クエスト
第三章 第一幕

煙霧のベールと暗き森を抜けて


森での遭遇
パイモンと共にスメールを訪れ、クラクサナリデビに会う方法を探すことに…
森の中を進む
パイモン:
スメールに到着したからには、目指すはスメールシティだな!なんとかして「クラクサナリデビ」に会う方法を探さないと。
パイモン:
そういえば、「クラクサナリデビ」についてあまり有用な話は聞けなかったけど、おまえから妹さんを奪った神だとは思えないんだよな…
パイモン:
でもスメールは「知恵の国」って呼ばれてるくらいだし、その知恵の神に会えたら、きっと価値のある情報が手に入るよな。
旅人:
俺もそう思う。
パイモン:
よし、じゃあまずはスメールシティへはどっちに行けばいいか確認しないと。ほら、七天神像のある、あの大きな岩に登ってみようぜ。
パイモン:
スメールシティは見えなかったとしても、近くに村があるかどうかくらいはわかるんじゃないか?
パイモン:
あっ、ちょっと待った!あそこ、通行人がいるぞ!
パイモン:
へへ、道を探す手間が省けたぜ。
パイモン:
こんにちは——オイラたち、外国から来た旅人なんだ。道を聞きたいんだけど!
パイモンは通行人に声をかけたが、反応はなかった。
パイモン:
あれ?聞こえなかったか…?おーい——そこの人!悪いけど、道を聞いてもいいか!?
通行人:
……
通行人は一行を一瞥すると、すぐに立ち去った。
パイモン:
どういうことだ?オイラたちが呼んでるのは絶対聞こえたはずだよな。なんでこっちを向いてくれないんだ?
パイモン:
ふん!…まあ、そっけない態度だったけど、遠くからあいつに着いていけば、人のいるところに辿り着けるよな?
パイモン:
そしたら、また他の人に聞こうぜ。
無口な通行人をこっそり追いかける
パイモン:
ほら、バレないようにこっそり追いかけようぜ。
洞窟の状況を観察する
パイモン:
あれ?あそこの小さな滝のところで姿が消えたぞ、早く行ってみようぜ。
パイモン:
うぅ、この洞窟は村に繋がる入り口かなにかなんじゃないかと思ったけど、違ったみたいだな。
パイモン:
見ろ、あそこに座ったぞ。まさか、ここに住んでたりしないよな?
パイモン:
どうする?もう一回あいつに聞いてみるか?
パイモン:
はぁ…そうだな、せっかく出会った通行人だしな。たとえオイラたちを歓迎してなくても、なんとか話してみて、方向だけでも示してもらえたらいいよな。
パイモン:
くんくん…あれ、なんかスッキリする匂いだぞ。
パイモン:
あの香炉から出てるやつだな。質素な住まいだけど、こんな香りの中で瞑想できるのって、悪くない暮らしかもな。
旅人:
——!!
パイモン:
おまえ、どうしたんだ?急に顔色が…
パイモン:
えっ?香りでそんなに気分が悪くなったのか?でも、オイラは全然平気だけど…
旅人:
(ここから離れないと…!)
旅人:
(ダメだ、意識が…)
パイモン:
おい、旅人、どうしたんだよ!?しっかりしろ…
視界が徐々にぼやけていく…
声のする方へ進む
朦朧とする中、奇妙な空の下を歩く。
引き続き声のする方へ進む
世界の中心に巨大な樹が立っている。それに近づいてみると、微かに「世界が…私を…忘れて」と聞こえた。 頭が割れるように痛くなり、再び意識を失った…
周囲の状況を確かめる
パイモン:
…本当に大丈夫なのか?でも、こんなに時間が経ったのに…
???:
焦らないでくれ…師匠は物知りだから。師匠が大丈夫と言ったら、きっと大丈夫だ。
???:
あっ、起きたか?
パイモン:
旅人、よかったぁ、やっと目を覚ましてくれたぜ。
旅人:
ここはどこ?
パイモン:
ここは…うぅ、その…おまえが気を失ったんで、動転しすぎて、ここがどこなのか聞き忘れてたぜ。
???:
ここは「ガンダルヴァー村」。最初はスメールの学者の一時的な休憩所だったんだけど、今は主に森を守るレンジャーが使ってる。
コレイ:
こんにちは、えっと…あたしはコレイ、見習いレンジャーなんだ。今日師匠と見回りをしたとき、気を失ったお前を見つけてここに連れてきた。
旅人:
助けてくれてありがとう。
コレイ:
いやいや、あたしは何もしてないよ。ところで、具合は大丈夫か?どこか痛いところとかないか?
コレイ:
ははっ…それは師匠が調合してくれた薬草スープだ。お前が気絶してる間に、ちょっとだけ口の中に入れさせてもらった。
コレイ:
あっ、そうだ。お前の目が覚めたら、もう一回飲んでもらわないとダメだって師匠が言ってた。すぐ取ってくるよ。
コレイ:
わっ…!
ティナリ:
コレイ、どうした?薬草をとりに来たの?言っただろ、触れるなって…後で僕がやるから。
コレイ:
ごめんなさい、師匠…
ティナリ:
はぁ…『アビディアの森·食用キノコ図鑑』は告知板に貼ってあるけど、ファーボッドがまた忘れちゃうって言うなら別のところ——彼の頭にでも貼って、他の人にリマインドしてもらうしかないね。
ナスリン:
本当に。今月だけでもう二回もお腹を壊したんですよ。説教しておかなくちゃ!
ティナリ:
まあ、もし彼が虹色の小人を目の前で踊らせるのが好きなんだったら、今言ったことは忘れていいよ。けど、今度またこういうことがあったらモラを出して貰おうかな。
ティナリ:
どう?元気になった?
コレイ:
これがあたしの師匠、レンジャー長のティナリさんだよ。ガンダルヴァー村にいるレンジャー全員のリーダーでもあるんだ。
ティナリ:
もうパイモンには君が意識を失った理由を説明したけど、君も目覚めたことだし、もう一回説明するね。
ティナリ:
スメールの学派には、学者が森で修行しないといけない決まりのところがあってね、「パラハァム」って植物のお香を使って心を安定させて、瞑想状態に入るんだ。
ティナリ:
君たちは道を尋ねるために、学者のハイパシアが隠居している洞窟に近づいた。その時、洞窟の中ではそのお香が焚かれていた。
ティナリ:
そのお香は大半の人には影響がないんだけど、ごく一部の人の精神を刺激してしまう。そして君はその一部の人だった。この説明で、伝わるかな?
旅人:
すごく分かりやすい。
ティナリ:
そっか、よかった。次は僕の質問に答えてほしいんだけど、倒れた後は、どんな感覚だった?例えば、自我はちゃんと保っていたのかとか、何かを見たとか。
暗闇で見たものを話した…
ティナリ:
なるほど…
ティナリ:
コレイ、とりあえずパトロール日誌をここに持ってこないよう、他の人に伝えてきて。
コレイ:
えっ?どうして?
ティナリ:
もうしばらく、彼らには僕の部屋に泊まってもらう。僕はアミルのところで何とかするよ。ほら、早く行って来て。
コレイ:
あっ、はい。行ってくる!
パイモン:
ちょっと待った、どういうことだ?
ティナリ:
ああ、説明するよ。薬草スープをもう一回飲んでもらえれば治ると思ってたんだけど、しばらくはガンダルヴァー村で療養してもらって経過観察をしたほうがいいと判断したんだ。
パイモン:
「経過観察」?
旅人:
でも、スメールシティに行かないと…
ティナリ:
落ち着いて。君が状況を見極められる人なら、僕の説明を聞いてくれれば、事態の深刻さが分かるはずだよ。
ティナリ:
さっきの君の話によると、お香のせいで君は強烈な「幻覚」を見てしまったらしい。精神状態も良いとは言えない。
ティナリ:
それでも深刻と思えないなら、これを嗅いでみてよ。
旅人:
うぅ——!
パイモン:
おい、大丈夫か?
ティナリ:
倒れた時の感覚と似てるだろ?
ティナリ:
今はちゃんと意識があるかもしれないけど、ここで君を放っておいたら、また突然どこかで意識不明になるかもしれない。
ティナリ:
それに、ここには多くの猛獣が潜んでるし、危険なエリアだってある。今回みたいな幸運が続くとは限らない。
ティナリ:
しばらくは、毎日時間通りに薬を飲んで。この匂いを嗅いで不快感を覚えなくなるまで、できるだけ単独行動しちゃだめだから。いいね?
旅人:
分かった…
ティナリ:
もうちょっと休んでおきなよ、薬草スープを作り直してあげる。
パイモン:
はぁ、なんてこった…スメールについたばっかりで、おまえがこんなことになっちゃうなんて。
パイモン:
旅人、早くクラクサナリデビに会いたいって気持ちはオイラにもわかるけど、今のおまえは確かにまずいぜ。まずは元気になってくれ。
パイモン:
おい、オイラの話を聞いてるのか?オイラ、心配してるんだぞ!
旅人:
少し変だと思って。
パイモン:
変?おまえの体のことか?
パイモン:
ああ、おまえが見てた樹の根と赤い空のことか?でも、あれが幻覚じゃなかったら、なんだって言うんだ?
旅人:
分からない。
旅人:
(あの時、奥深い地の底に立っているような感じだった。あの赤い空は、もしかして…「カーンルイア」?)
パイモン:
うーん…おまえの体質は特殊だからな。その判断を信じるぜ。でもだったらさっき、なんでそのことをティナリに言わなかったんだ?
パイモン:
今、あいつはおまえの病状を勘違いしてるってことだけど、おまえの体がどんどん悪くなったりしないよな?
パイモン:
えっ、じゃあ…ティナリはおまえが見たやつが幻覚じゃないってわかってて、わざとオイラたちをごまかそうとしてたってことか?
旅人:
そう。だから、真相を突き止めたい。
パイモン:
なるほど、だからさっきは黙ってたんだな。
パイモン:
だったらここで静かに休んで体を回復しながら、おまえが見たものの真相を解明しようぜ。
パイモン:
でも、直接ティナリに聞くのはダメっぽいよな…おまえ、なにか案があるのか?
旅人:
コレイと話してみよう。
パイモン:
おお、コレイはオイラたちに親切だし、いいかもな。明日はまず、草神やスメールの風土と気質について聞いてみよう。
部屋で一晩休んだ…

療養と観察
仕方なくガンダルヴァー村で療養することになった。コレイから情報を聞いてみよう。
コレイを探す
パイモン:
朝だぜ!さあ、コレイを探しに行こう。
木製の通路を歩いていると、遠くにコレイとティナリが見えた。
ティナリ:
よし、次は右…うん、問題なさそうだね。
ティナリ:
でも、気を付けたほうがいい。分かった?
コレイ:
うん、分かった。ところで師匠、まだ今日の巡回ルート図をもらってないけど。
ティナリ:
今日は遠いから付いて来なくてもいいよ。それに、あいつらがまたルート上に現れるかもしれないしね。
コレイ:
うぅ、あたしも神の目を持ってるのに、全然役に立ててない…
ティナリ:
そんなこと言うなよ。それは君が今考えるべきことじゃない。
ティナリ:
君たち、来たの。体の調子はどう?
旅人:
何か手伝うことはある?
パイモン:
そうそう、ここに残るって決めたからには、オイラたちも役に立ちたいんだ。
ティナリ:
君たちって暇に耐えられないタイプなの?まあ、じゃあ今日はコレイと、ガンダルヴァー村の南側を見回りして来てもらおうかな。
ティナリ:
もし体力に自信があるなら、七天神像の掃除も任せていい?
アミル:
ティナリさん、俺たちは準備できたよ。
ティナリ:
すぐ行く——僕たちは先に森に入るから、後はコレイから聞いて。
コレイ:
うん、あたしに任せて。
パイモン:
コレイ、今日はなにをするんだ?
パイモン:
さっき、ティナリは七天神像の掃除って言ってたよな。レンジャーがそんなことまでするとは思ってなかったぜ。
コレイ:
うん。実は、レンジャーがやることの範囲って結構広いんだ。
コレイ:
道路状況の確認や森林施設の整備、火災予防に、旅の人や住民たちの手助けとか…
コレイ:
師匠は、雨林にある危険なエリアの処理もしてるよ。
コレイ:
とりあえず、道の街灯を確認しながら七天神像まで行こう。
コレイ:
パイモン、旅人、こっちだ。
コレイ:
あたしが街灯を確認するから、近くに異常がないかどうか見てくれるか?
道の街灯を確認する
コレイ:
この二つの灯りは問題なし。さあ、前に進もう。
道の街灯を確認する
コレイ:
あっ。これ、ちょっとぐらついてるな。メモしておこう。
道の街灯を確認する
コレイ:
よし、この灯りも大丈夫。
七天神像へ向かう
コレイ:
七天神像はあの巨大な岩の上だ。お前たちもこの道を通ったなら、気付いたんじゃないか?
コレイ:
ちょっと高いよな。登るのがきつかったら、無理しなくていいよ。師匠は気にしないから。
コレイ:
そうか?じゃあ任せる。神像の周りのスペースは少ないから、気を付けて。
パイモン:
旅人、オイラも一緒に行くぜ。高い場所を掃除してやれるしな。
パイモン:
ところでコレイ、草神ってどんな神なのか知らないか?
コレイ:
それって「マハールッカデヴァータ」のこと?それとも「クラクサナリデビ」?
パイモン:
え?「マハールッカデヴァータ」?
パイモン:
あっ、もしかして、前の草神の名前なのか?
コレイ:
そうだよ。「マハールッカデヴァータ」はスメールの初代草神様だ。彼女が雨林を創り、砂漠の防砂壁を置いてくれたおかげで、みんな平和に暮らせるようになった。
コレイ:
スメール人にとって、彼女は知恵と博愛、全能の象徴だよ。でも、彼女は何百年か前の災いで姿を消しちゃったんだ。
コレイ:
その後、賢者たちが新しい草神様を見つけて、彼女をスメールに迎え入れたんだって師匠からは聞いた。
コレイ:
神が再び降臨したことを祝って、賢者たちは彼女を「クラクサナリデビ」と呼んで、スラサタンナ聖処に住まわせたんだ。
パイモン:
うんうん、それで?
コレイ:
それから、うーん…あとはよく知らない。
パイモン:
えっ、おまえも知らないのか?もしかして、コレイはスメール人じゃなかったり?
コレイ:
いや、あたしはスメール人なんだけど…
パイモン:
オイラたちは赤の他人だし、話しにくいのか?もしそうだったら、気にしなくていいぞ。
コレイ:
いやいや、違うんだ。隠すつもりはないよ。それにお前たちはあたしにとって、赤の他人なんかじゃない。
コレイ:
その…お、お前たちも、アンバーのことは知ってるだろ?
パイモン:
ええっ、それってまさか——
コレイ:
そう、そのアンバーだ!以前、モンドにしばらく留まってたことがあるんだ。その頃、あたしはアンバーに色々助けられて…彼女があたしを変えたと言っても過言じゃない。
コレイ:
アンバーは本当にすごいよ!日々の暮らしへの愛に満ちていて、正義感が強いんだ。行動力はもちろん思いやりにも溢れていて、いつも人のため、炎みたいに輝いてる。
コレイ:
あたしから言わせれば、彼女ほど偵察騎士に適任な人はいないよ。だってモンドに足を踏み入れるほとんどの人は、最初にアンバーに出会う。彼女の熱意に触れて、あの土地を好きになるんだ…
コレイ:
あっ…
パイモン:
うーん、偵察騎士の仕事はそれじゃないだろっていつも思ってたけど、おまえが本当にアンバーを好きなことは十分感じ取れたぞ。
コレイ:
コホン…ご、ごめん。変なこと言っちゃって。
パイモン:
へへっ、気にするなよ。おまえがアンバーの友達だって分かって、なんだか親近感がわいたぜ。
パイモン:
でも、なんでオイラたちがアンバーと知り合いだってことを知ってるんだ?
コレイ:
ああ、実はスメールに帰った後も、アンバーとは手紙でやり取りしてきたんだ。
コレイ:
手紙には、モンド城が飛龍に襲われた時、金髪の旅人と空飛ぶ仲間がその危機からモンドを救ってくれたこととかも書かれてた。
コレイ:
だから、昨日はお前たちを見た瞬間、すぐに分かったんだ。でも、あの時は旅人が昏睡状態から目覚めたばかりだったから、言わないことにした…
パイモン:
そうだったのか。
コレイ:
ああ!だから安心してくれよ、お前たちのことは絶対信じる。
コレイ:
草神様のことももっと教えてあげたいところなんだけど、長い間スメールにいなかった上、本とかもあまり読めてなくて…ごめん。
パイモン:
大丈夫だ。さっき教えてくれた情報はすごく価値のあったものだったぞ。なにしろオイラたちは、「マハールッカデヴァータ」や「スラサタンナ聖処」すら知らなかったからな。
コレイ:
少しでも役に立ててよかった。でも、どうして草神様の情報を知りたいんだ?
旅の目的をざっとコレイに話した…
コレイ:
そうだったのか。教えてくれてありがとう。
パイモン:
そうかしこまるなよ。オイラたち、友達だろ?
旅人:
パイモンの言う通り。
パイモン:
よし!それじゃ、上で神像をきれいにしようぜ。
コレイ:
うん、よろしくな。あたしはそこの雨除けテントを確認しに行くから、終わったらここら辺で落ち合おう。
草神像と共鳴する
パイモン:
上にあるのが草神の七天神像だな。今までみたいに、神像に触ってみようぜ。
パイモン:
きっと今回も、神が応えてくれるはずだ。
目の前の草神像を観察する
パイモン:
よく見ると、この神像…なんだか小柄な神様だよな。
パイモン:
うーん、これは「マハールッカデヴァータ」なのか、「クラクサナリデビ」なのか…おまえはどう思う?
パイモン:
うん、そうかもな。この神像、けっこう古そうだし。
パイモン:
まあいっか。きっとこの辺の情報もそのうち手に入るよな。よし、次は…
神像の隣に小さな奇妙な生き物が現れたが、すぐさま土の中に潜って姿を消した。
???:
……
旅人:
……
パイモン:
待てよ、今のはなんだ?オイラの気のせいか?
パイモン:
ああ、見たぞ!小さくて、丸くて、野菜っぽい小さいやつ…
パイモン:
びっくりしたぜ。今のがなんなのか、後で聞いてみないとな。
パイモン:
さあ、まずはこっちの仕事を終わらせよう。オイラが飛んで上のほうを拭くから、おまえは下のほうを拭いてくれ。
パイモンと一緒に神像を丁寧に拭いた…
コレイと合流する
パイモン:
神像もきれいになったし、降りてコレイと合流しようぜ。
パイモン:
コレイ、戻ったぞ。
コレイ:
お疲れさま。登ったり降りたり、大変だっただろう。ここでしばらく休憩しよう。
パイモン:
コレイ、近くで小さくて、植物っぽい生き物を見なかったか?
コレイ:
植物っぽい生き物?うーん…師匠ならきっと、「植物も生き物だ」って答えてくれると思うけど。
さっき見たものをコレイに伝えた…
コレイ:
へぇ、それは不思議だな。まるで子供たちがよく言う空想の生き物みたいだ。今度みんなに聞いておいてやるよ。
コレイ:
ところで、お腹空いてないか?水と食べ物を持って来たんだ。
パイモン:
やった!どんな美味しいものだ?
旅人:
パイモン、はしたないよ…
パイモン:
いいじゃないか、コレイはもう知らないやつじゃないんだし。それに食事をする人間の熱意は料理人に対する一番の称賛だぜ。
コレイ:
今日はレンジャーがよく食べる「ピタ」っていう携帯食を持って来た。口に合うかどうかは分からないけど。
コレイ:
わっ…!
パイモン:
やばい、落ちちゃったぞ…
コレイ:
平気平気、油紙で何重にも包んであるから、中のピタは汚れたりしてないはずだ。
パイモン:
ふっ…焦ったぜ。
コレイと一緒に食事を楽しんだ…
パイモン:
これ、うまいぞ!コレイって料理の腕がいいんだな。
パイモン:
油紙で包んであってよかったぜ。じゃないと、オイラは心が痛むあまり、眠れなくなるところだった。
コレイ:
ははっ、それは大げさだろう…
コレイ:
でも、そんなに気に入ってくれたんなら、今度レシピを書き写してやるよ。コツも書いておくから、安心してくれ。すぐ覚えるよ。
パイモン:
ありがとな、コレイ!へへっ、おまえみたいに真面目なやつでも、うっかりしちゃうことがあるんだな。
コレイ:
ははっ、まあ、ちょっとな…
パイモン:
でも、ティナリは厳しすぎるんじゃないのか?ものにも触れさせてくれないなんて…
パイモン:
オイラだって飛んでる時、たまに机の上にあるものを倒しちゃうけど、旅人はぜったいにオイラを責めたりしないぞ。要するに、誰にだってうっかりすることくらいあるんだ。
コレイ:
いや、そうじゃないんだ!お前たちも師匠と長く付き合えば、本当はいい人だって分かるはずだよ。
コレイ:
師匠は、ある古くて神秘的な一族の出だって、先輩に聞いた。一族の人たちはみんな頭が切れて、ほとんどが人嫌いらしいけど、師匠はとても温かくて親切な人だ。
コレイ:
そうだ、「教令院」って聞いたことないか?せ…生何とか派ってやつ。
コレイ:
とにかく、師匠は植物に詳しいだろう。それで学院の賢者は何度も手紙を送ってきて、教令院で働かないかって師匠を誘ってた。
コレイ:
でも、師匠は「スメールシティは騒がしくて耳に悪い」って理由で断ったんだ。
コレイ:
ははっ、だろう。でも、その手紙を読んだ賢者様は、きっと怒ったと思う。
コレイ:
教令院にだって行けたはずなのに、師匠はレンジャー長を選んだ。毎日、森の住民を助けたり、部下たちに色んな知識を授けたりしてきたんだ。
コレイ:
ピタの作り方だって、師匠に教えてもらったんだよ。
パイモン:
本当か?それは予想外だったぜ。
パイモン:
うぅ…そういえば昨日、気を失ったおまえを見つけた後、あいつはなんにも疑わずに治療してくれて…ガンダルヴァー村まで運んでくれたのもティナリだったんだよな。
パイモン:
けど、やっぱりあいつのことはちょっと気に入らないぜ。だってあいつは道中、オイラをずっと非難するような目で見てたんだ!
旅人:
パイモン、いったい何したの?
コレイ:
あっ、ごめん。それは師匠が悪かったかも…
コレイ:
あの時パイモンが「どうしよう、こいつ、死ぬのか!?」って喚き続けてたから。どんなになだめても無駄で、師匠…怒っちゃって。
パイモン:
おい、おまえ、笑うな!おまえのことを心配してたんじゃないか!
コレイ:
ぷっ…ははははっ…
パイモン:
えっ、なんでコレイまで——
パイモン:
あああ、ムカつく!ふん、おまえたちの頭を鳥の巣にしてやるぜ!
コレイ:
あたしに触んな!!
パイモン:
コレイ、その…ごめん、オイラそんなつもりじゃ…
コレイ:
あっ、あたしは…今…いや、そうじゃない、そうじゃないんだ…
パイモン:
コレイ、どうしたんだ?大丈夫?
コレイ:
あっ…うん、平気だ。もう大丈夫…本当にごめんなさい、びっくりしたよな、ははっ…
コレイ:
そうだ、そろそろいい時間だし、早くガンダルヴァー村に戻ろう。師匠たちも、もう帰って来てるはずだ。
パイモン:
今のはなんだったんだ…?コレイ、大丈夫かな?あっ、足が速すぎて、もう見えなくなっちゃったぞ。
ガンダルヴァー村に戻る
ナスリン:
あ、旅人さん。君たちも戻って来たんですね。
パイモン:
こんばんは、コレイを見かけなかったか?
ナスリン:
コレイなら、さっき部屋に戻るのを見ましたよ。
パイモン:
そっか…どうやら今日は無理みたいだな、また明日にしようぜ。

痼疾
前日の「嫌な出来事」があったため、パイモンと一緒にコレイの様子を確かめることにした。
コレイを訪ねる
パイモン:
はぁ、一晩中考えてみたけど、コレイがどうしてああなったのか、オイラやっぱりわからないぞ。
パイモン:
もう、気分はよくなったかな…コレイのところへ行ってみようぜ。
ティナリ:
君たちか、ちょうど探しに行こうとしてた。
パイモン:
あれ、ティナリがなんでここにいるんだ?コレイは?
ティナリ:
コレイの様子を見に来たんだ。簡単に言えば、病気になった。
パイモン:
病気?まさか…あっ。ひょっとして、昨日のオイラのせいなのか…
ティナリ:
心配しなくていい。おちびちゃんがここまで深刻な事態を引き起こすことはできないよ。これはコレイの持病なんだ。
ティナリ:
まあ実を言えば、確かに君たちが来たこの数日、コレイは興奮しすぎて自分の体の状況に気付かなかったっていうのもあるけどね。
ティナリ:
はぁ…無理もない。何しろ、コレイはもう長いこと友達に会っていなかったんだ。
パイモン:
ティナリ、コレイはいったい…
ティナリ:
場所を変えようか。彼女は薬を飲んで寝たばかりだから、静かに休ませてあげないと。
ティナリと話し合う
ティナリ:
さあ、さっきの話の続きをしよう。
ティナリ:
実は、君がいわゆるモンドの栄誉騎士だってことは、さっきコレイが話してくれた。璃月と稲妻での正義感ある行動についてもちょっとは知ってる。
ティナリ:
でも、先に言っておくけど、コレイに関することを君たちに教えるのは、君たちの身分や経験とはまったく関係ない。理由は一つ——
ティナリ:
コレイに頼まれたから。
ティナリ:
正直言うと、コレイの過去を君たちに教えるのには賛成できないけど…
ティナリ:
コレイ曰く、君たちが友達として誠実に接してくれたから、コレイも同じように君たちに接するべきなんだってさ。
パイモン:
ティナリ、コレイはなんの病気にかかってるんだ?「持病」って言ってたけど、まさかずっと前から病気だったのか?
ティナリ:
そうだ。コレイはまだ小さい頃に、「魔鱗病」という病を患ってしまった。
パイモン:
「魔鱗病」?
ティナリ:
これはスメール特有の疾患でね。患者の体に灰色がかった黒いウロコ状組織が現れることから、その名が付けられた。
ティナリ:
最初は皮膚が変化した部分に少ししびれを感じる程度なんだけど、症状が進行すると手足の指に力が入らなくなり、時には感覚がなくなることもある。
ティナリ:
そして段々患者は自分の体を制御できなくなり、やがては完全に動けなくなってしまう。
パイモン:
それ、けっこう怖くないか…
旅人:
「自分の体を制御できない」?
パイモン:
待った、まさかこの間コレイがうっかりしたのも、原因は…
ティナリ:
うん、魔鱗病の影響だよ。だからコレイにはなるべくものを持たせず、自分を傷つけさせないようにしてる。
旅人:
その疾患って治るの?
ティナリ:
適切な治療方法をとれば、病気の進行を効果的に抑制することはできるよ。でも、残念だけど魔鱗病を完治させる方法はまだない。
ティナリ:
だけど、昔コレイの母親に「魔鱗病」を根治できる方法があるって嘘をついて、コレイを「ファデュイ」って組織に引き渡した人物がいた。
パイモン:
なに、ファデュイだって!?
ティナリ:
ファデュイを知ってるんだね。説明する手間が省けるよ。
ティナリ:
とにかく、コレイを僕に預けた人が言うには、彼女はファトゥスの「博士」という人のところに送られたそうだ。
ティナリ:
そいつがどんな治療方法をとったのかは知らないけど、彼女の魔鱗病はその時、確かに抑えられてた。
ティナリ:
だけどファデュイのところで過ごした日々は、彼女にとって決して愉快な思い出じゃなかったんだ。
ティナリ:
彼女は強い。ずっと楽観的に振る舞ってるけど、未だに人から触れられたとき、恐怖を感じてしまうことがある。
パイモン:
コレイはずっと、たくさんの苦しみに耐えてきたんだな…
ティナリ:
そうだパイモン、コレイからの伝言がある。昨日君を驚かせたことを謝りたいらしい。それから、「ごめんなさい、ずっと病気のことを黙ってて」とも言ってたよ。
パイモン:
コレイはなんにも悪いことしてないじゃないか。謝る必要なんかないんだ!
ティナリ:
うん。その言葉は、次コレイに会うとき自分で伝えてよ。
ティナリ:
彼女は、自分には友情を得る資格がないって思い込んでた。僕の弟子に二度と同じような苦しみを与えないであげて。
パイモン:
おう、ティナリ。任せてくれ!
旅人:
コレイは大丈夫?
ティナリ:
まあ、ひどくはないよ。今回倒れたのはここ数日、体力の消耗が激しかったからだ。薬も飲ませたし、ちょっと休めば治ると思う。
ティナリ:
でも、コレイがガンダルヴァー村に来た当初は、確かに今よりずっとマシだった。
ティナリ:
あの時、彼女はレンジャーの仕事に興味津々でさ、知識も学びたがってた。だから加わってもらったんだ。
ティナリ:
でも最近は体力がかなり落ちてきてる。適度な運動はずっと必要だけど、やっぱり長距離の巡回はもう、やめておいた方がいい。
ティナリ:
さあ、これでコレイの状況はもう全部説明したよ。これから彼女の薬草を採りに行かなくちゃいけないから、話はここまで。
旅人:
俺たちも一緒に行っていい?
パイモン:
連れて行ってくれ、ティナリ。オイラたちもコレイのためになにかしたいんだ。
ティナリ:
…まあいっか。だけど雨林は危険だし、旅人も療養中なんだから、道中は僕の指示通りに動いてね。いい?
パイモン:
ああ、わかったぜ!
ティナリ:
じゃあ行こう。採りに行くのは、「サウマラタ蓮」って植物だ。魔鱗病患者の体力を回復してくれる。
ティナリと薬草を採りに行く
パイモン:
ティナリ、その植物はどこに生えてるんだ?
ティナリ:
サウマラタ蓮は雨林に点在してる。ガンダルヴァー村の近くでもよく見かけるよ。
パイモン:
名前からすると、水のあるところで探したほうがよさそうだな。
ティナリ:
うん、サウマラタ蓮は水生植物だからね。水面に浮かぶ大きな青い花みたいで、結構目立つんだよ。
ティナリ:
でも、実は花びらみたいに見えてるのは葉っぱとがくで、花はその真ん中にあるすごく小さなやつなんだ。
ティナリ:
あと、スメールの植物は名前だけじゃ判断できないものが多い。
ティナリ:
例えば、「カルパラタ蓮」はつる植物だし、「スメールローズ」も薔薇じゃないんだ…
パイモン:
うぅ…そ、そうなんだな。
パイモン:
うっかりしてたぜ。ティナリと植物の話をするのは早計だったな。
ティナリ:
サウマラタ蓮はこの近くに生えてるはず。手分けして探そう。
ティナリ:
君たちは四つ採ってきてくれたらいいよ。
ティナリ:
充分な薬草が採れたら、この近くで落ち合おう。
近くで新鮮なサウマラタ蓮を採集する
パイモン:
サウマラタ蓮も集まったし、早くティナリと合流しようぜ。
ティナリと合流する
パイモン:
ティナリ、これで任務完了だぜ。
ティナリ:
どれどれ…うん、なかなかいいね。よく選んでくれてる。
ティナリ:
君たちの豊富な野外探索経験のおかげで、時間を節約できた。おかげでついでに他の薬草も採れそうだよ…
アミル:
おーい——ティナリさん!
パイモン:
ティナリ、誰かがおまえを呼んでるぞ。服装からして、レンジャーみたいだな。
ティナリ:
うん、知り合いのアミルたちだ。みんな出発したばっかりなのに、もう帰ってきたの…?
ティナリ:
行ってみようか。
アミルと話し合う
アミル:
まさかここで会えるとは。ガンダルヴァー村に帰って、ティナリさんを探そうとしていたところだったんだ。
ティナリ:
何かあったの?
ナスリン:
ついさっき、「死域」を見つけたんです。
ティナリ:
「死域」?君たちのルートは一週間前に徹底して片づけたばかりなのに、こんなに早く現れるなんて…
ティナリ:
具体的な場所は?
アミル:
すぐ先にある谷の奥だ。今回出現した場所は、河谷の狭いエリアをほぼ塞いでたから、すぐ戻ってティナリさんを探すことにした。
ティナリ:
半径は?
アミル:
すまない、そこまではよく見えなかった。
ナスリン:
今日はチームに神の目を持ってる人がいなかったし、死域はまだ拡張し続けてるみたいだったので、あまり近づかなかったんです。
ティナリ:
うん、その判断は正しい。今すぐ片付けに行くから、君たちはこの二人をガンダルヴァー村まで連れて戻ってあげて。
パイモン:
待てよ、ティナリ。なんでいきなりオイラたちを帰らせるんだよ?
アミル:
ああ、スメールに来たばかりじゃ、この状況も分からないか。
アミル:
スメールの雨林では今、一部エリアに独特な異変が起きてるんだ。そのエリアを「死域」と呼んでる。
アミル:
「死域」は植物を枯らすだけじゃなく、動物や人の命まで奪う可能性がある。だから神の目がない者は、近づいちゃだめだ!
ティナリ:
そういうことなんだ。この前、雨林には危険なエリアが存在すると言ったのも、君たちを脅かすためじゃない。
ティナリ:
神の目を持つ者——つまり元素力を操れる者だけが、一定時間死域の侵蝕に耐えられる。
アミル:
そう、だから俺たちみたいな一般レンジャーはただ死域を見つけ、位置を記録してティナリさんのようなプロに任せるのが仕事だ。
アミル:
何しろ、死域の内部に足を踏み入れ、死域を除去できるのはティナリさんたちだけだからな。
アミル:
でも、神の目を持ってないみたいだが…
パイモン:
安心しろ、こいつは確かに神の目を持ってないけど、元素力を使うことに関してはベテランと言っても過言じゃないぜ。
ティナリ:
へえ?どうやら君についての噂は本当らしいね。だったら…いいだろう。一緒においで。
ティナリ:
いつもは旅の人がガンダルヴァー村を離れるとき、死域を見分ける方法だけを教えるんだけど、今日は現地でできそうだ。
「死域」へ向かう
ティナリ:
ストップ、もう進んじゃ駄目。前を見て。
パイモン:
前…あっ、あそこらへんが灰色で、植物も枯れてるみたいだ。空気にも、灰のようなものが漂ってるし…
パイモン:
うう、鳥肌が立ったぞ。
ティナリ:
それが「死域」さ。
ティナリ:
旅人、僕はこれから死域の内部に入る。中には死域の「病変」があって、それを破壊できれば、このエリアを救えるんだ。
旅人:
俺も一緒だから。
ティナリ:
ありがとう。でも、君はこれを処理したことがないし、無理だけはしないで。
ティナリ:
元素力を持っていたとしても、中に入るときっと気持ち悪くなる。もし耐えきれなかったら、外に出て休んでて。何しろ、これは命にかかわるからね。
ティナリ:
さあ、行こう。
ティナリを手伝い死域を修復する
ティナリ:
まずは、死域を維持してる「枝」を探そう。
ティナリと話し合う
パイモン:
やったぜ、周りがまた緑に戻ったぞ!
ティナリ:
君が助けてくれたおかげで、こんなにも早くここを正常に戻すことができたよ。
パイモン:
ティナリ、そう言ってるけど、なんだか冴えない顔だな。
ティナリ:
えっ、そんなに分かりやすかった?はぁ…分かった、説明するよ…
ティナリ:
最近、死域の出現頻度がますます増えてきてさ。さっきみたいに死域を除去しても、間もなくまた新たな死域が現れちゃうんだ。
ティナリ:
僕の仕事が増えただけならまだ良かったんだけど、死域は雨林のあらゆるところに影響を及ぼしてるんだよね。
ティナリ:
例えば、さっきはこのエリアを正常に戻したけど、だからと言ってエリア内の植物がみんな生き返るわけじゃない。
ティナリ:
実際、植物の数がかなり減ってる。この変化は植物に関わる動物たちにも影響を与えるだろう。結果、雨林の生態系が不安定になりつつあるんだ。
ティナリ:
それに…死域の状況が深刻になり始めたことで、コレイの魔鱗病もどんどんひどくなってきた。
パイモン:
えっ、なんでそうなるんだよ?
ティナリ:
具体的な原因はまだ突き止めてない。でも数日前、教令院の知り合いから手紙をもらったんだけど、彼によれば、多くの患者たちも同じような状況らしい。
旅人:
死域を根絶する方法はないの?
ティナリ:
僕の知る限り、ないな。死域は数千年もの間、スメールに存在している。それに、死域はこの世界の深いところから生まれるんだ…
ティナリ:
「世界樹」を知ってる?
ティナリ:
「世界樹」は僕たちが踏みしめているこの大地の奥深くにある。生物学的な意味の「樹」じゃないけどね。まあ、大きな樹が逆さに生えているとでも考えてもらえばいいかな。
ティナリ:
「地脈」は知ってるだろ。あれは「世界樹」の根みたいなもので、地下を縦横に走り、深くて広大な空洞から地表まで伸びてる。
旅人:
(広大な空洞を、縦横に走る…意識のない時に見たのと似てる。)
ティナリ:
「地脈」はこの世界の記憶を吸収し続け、「世界樹」には古代から現代に至る、世界のあらゆる情報と知恵が詰まっている。
ティナリ:
草神が「知恵の神」と呼ばれるのも、彼女の意識が世界樹と繋がっているからだ。草神の力は、世界樹の力の顕れとも言える。
ティナリ:
実は、死域が現れるのは、世界樹が病気になったからなんだ。
旅人:
世界樹が病気になる?
ティナリ:
うん。遠い昔、僕の先祖はマハールッカデヴァータ様の眷属からこのことを聞いた。けど、その神秘的な聖霊たちも、世界樹の治療方法までは知らなかった。
ティナリ:
僕たちレンジャーは、恐らく長い間、死域に立ち向かわないといけないだろうね。
ティナリ:
さあ、話はこのくらいにしておこう。もうやることも済ませたし、ガンダルヴァー村に戻ろう。
ガンダルヴァー村に戻る
アミル:
ティナリさん、おかえり。お疲れさま!
ティナリ:
君たちがこの前見つけた死域はもう片付けたから、安心して。
手紙を届ける暝彩鳥が、近くの止まり木の上にいる。
ティナリ:
ん?それは…
ティナリ:
まずい、ハイパシアだ!
パイモン:
ティナリ?いきなり駆け出して、どうしたんだ?
ティナリ:
この暝彩鳥は、ハイパシアの緊急メッセージを届ける鳥なんだ。ハイパシアって名前を覚えてる?君たちが前に会ったあの学者。
パイモン:
おう、あいつがどうかしたのか?
ティナリ:
手紙を読んでみるよ…あぁ…
パイモン:
急に変な顔してどうしたんだ?オイラにも見せてみろ…
パイモン:
うぅ、曲がりくねった線が三本だけ描かれてるな。
ティナリ:
説明するよ——あの日、ハイパシアのところから君をガンダルヴァー村に連れてきた後、彼女は再び瞑想し始めた。
ティナリ:
そして彼女が目を覚ましたとき——つまりさっき。彼女は三日ほど何も口にしてなくて、食糧を用意するのも忘れてたから、早く助けてくれって書いてあるんだ。
パイモン:
ええっ、ずっとあそこに座ってたのか——って、それよりなんで三本の線からこんな多くの情報がわかるんだよ!?
ティナリ:
こんなことが前にもあったからに決まってる。前回は五本の線だった!まあいいや…あの時のことは思い出したくない。
ティナリ:
ハイパシアはそれほどひどい状況じゃないはずだ。でも、早く様子を見に行った方がいいな。
ティナリ:
僕の非常食を、代わりに持って行ってあげてくれる?
パイモン:
えっ、オイラたちがか?でも、ハイパシアのところにはパラハァムがあるだろ。旅人、また気を失ったりしないか…
ティナリ:
旅人、これを嗅いでみて。
ティナリ:
どう?感じは。
パイモン:
あれ?もう大丈夫なのか?本当か?
パイモン:
ティナリ、なんでこいつが治ったのを知ってるんだ?
ティナリ:
死域の片付けを手伝ってくれた時、彼は草元素の能力をうまく扱えてただろ。だから大丈夫だって判断した。
ティナリ:
君たちに世界樹の根についての話をした時、君はそれが「幻覚」とよく似てるって思っただろ?
旅人:
俺が見たのは「幻覚」じゃない、でしょ?
ティナリ:
そう、あれは幻覚じゃない。けど、このあいだ嘘をついたことを謝るつもりはないよ。
ティナリ:
なぜなら、君が見えるものは、スメール、さらに全世界にとっても極めて重要なものだからだ。
ティナリ:
僕の先祖はマハールッカデヴァータ様から大いなる恩恵を受けた。僕たちは彼女と共に、この国を守ると誓ったんだ。だから、僕は君がスメールに信頼に値するかどうか、見極める責任があった。
ティナリ:
でも君の行動は、尊敬に値するものだった。だから、僕ももう君には秘密にしておく必要がないと判断したんだ。
旅人:
俺が見てたのは、一体何だったの?
ティナリ:
実はあの時、君の意識は世界樹と繋がってた。君が見たのは世界樹の記憶だ。
ティナリ:
まあ、詳しくはハイパシアに聞いた方がいいよ。瞑想もパラハァムも、君と同じことをできるようにするためのものだからね。
パイモン:
けど、本当に答えてくれるのか?初めてあいつに会った時、オイラたちとは一言も話したくなさそうだったぞ。
ティナリ:
それは特殊な状態だったからだよ。修行中はなるべく他の人と話しちゃいけないんだ。
ティナリ:
ここでちょっと待ってて。
ティナリがしばらく離れた…
ティナリ:
はい、ハイパシアへの弁当。これで彼女を助けてあげて。それからこっちの食材も彼女のところにお願い。
ティナリ:
この封筒は僕がハイパシアに書いた手紙だ。これを彼女に渡せば、君たちの疑問に全部答えてくれると思うよ。
旅人:
ありがとう。
ティナリ:
いいんだ。こちらこそ、この数日間は色々とありがとう。
ハイパシアを助けに行く
パイモン:
ハイパシアはまだ洞窟にいるんだな。早くあいつの状況を確認しに行こうぜ!

沈黙する知の探求者
ティナリによると、一人で森に暮らす教令院学者のハイパシアなら、世界樹に関する疑問に答えてくれるらしい。
ハイパシアを探す
パイモン:
おーい、ハイパシア——あれ、誰もいないぞ?
パイモン:
もしかして外に食べ物でも探しに行ったのか?オイラ、近くを探してくる!
小さな音:
……
旅人:
(…ハイパシアだ!大丈夫なの?)
以前見た奇妙な生き物に再び出会うが、相手も驚いたようだ。
???:
!?
ハイパシアの状況を確かめる
パイモン:
旅人、ここにいたのか。
パイモン:
あれ、ハイパシアじゃないか!どうなってるんだ?
ハイパシア:
うぅ…お、お腹が空いた…ケホッ…水を…
パイモン:
けど、今の状態じゃすぐには食べられないよな。先に外で水を飲ませてやろうぜ。
パイモン:
待った、急に外が暗くなったみたいだぞ…どういうことだ?外に出て確認しよう。
霧を通り抜ける
パイモン:
あれ、洞窟の外がどうしてこんなことになっちゃってるんだ?
パイモン:
一体なにが起こって、オイラたちはどこにいるんだ?
パイモン:
うん…そうだよな。それじゃ、周りを調べてみよう。
変わった洞窟の入り口に行く
パイモン:
わぁ、広い空間だな…
パイモン:
見ろ、あの洞窟の入り口、ちょっと変わってないか?あそこでなにか手がかりを見つけられるかもしれないぞ。
上層の足場へ向かう
アビスの使徒:
フフフ…旅人、また会ったな!
パイモン:
アビスの使徒だ!おい、おまえら、この変な空間で陰謀を企ててるんじゃないだろうな?
アビスの使徒:
「変な空間」?「陰謀」?フフフ…そんなことは、まだ知る必要はない!
アビスの使徒と対峙する
パイモン:
全然勝てない…なんでだ?これまでこいつらとは散々戦ってきたのに!
アビスの使徒:
旅人よ、これまで数え切れないほどの危機を乗り越えてきたとしても、いずれ運は尽きる。己の無力と弱さを思い知るがいい!
アビスの使徒:
妹?フフフ…ハハハハっ!旅人よ…お前は真相をまだ見抜けていないのか?それとも現実とは向き合いたくないか?
アビスの使徒:
姫様はとうにお前を捨てた。お前の存在は、姫様にとって目障りなのだ。
アビスの使徒:
お前の探す家族の絆など、もはや存在しないのだ。お前の旅は、まったく無意味なもの!
アビスの使徒:
だがもう悩む必要はない。何故なら、今日がお前の命日だからだ!
ハイパシアを助ける
旅人:
——!!
旅人:
(あれ、今のは?短い夢を見ていたみたいだけど、内容はまったく覚えてない…)
パイモン:
どうしよう、外にもハイパシアがいないぞ…
パイモン:
あっ、ここにいたのか!調子はどうだ?
ハイパシア:
…甘い…あぁ…
パイモン:
よかった、まだ意識があるんだな。わぁ!おまえ、弁当を落としてどうするんだよ!
パイモン:
うっかりしすぎだろ、おまえらしくないな。
パイモン:
でも、今はそんなことを言ってる場合じゃない。早くこいつを助けてやろうぜ。
パイモン:
あれ?こいつの周り、果物がたくさんあるぞ?そうだ、この果物なら、役に立つんじゃないか!
意識が半分飛んでいたハイパシアに水と果汁を飲ませた。しばらくすると…
ハイパシア:
うーん…どなた?ティナリかしら…きゃっ!
ハイパシア:
……
パイモン:
ハイパシア、落ち着いてくれ。ティナリに頼まれておまえに食べ物をあげにきたんだ。ほら、あいつからの手紙だ。
ティナリから貰った手紙をハイパシアに渡した。
ハイパシア:
なるほど、あなたたちはティナリのお友達だったのですね。ごめんなさい、先ほどはご迷惑をお掛けしてしまって…
ハイパシア:
いいところに助けに来てくださってありがとうございます。それにこんなにたくさんの果物まで…
パイモン:
いや、この果物たちはオイラたちじゃないぞ。入ってきた時すでにここにあったけど。
パイモン:
それでオイラたち、不思議に思ってたんだぜ。周りにこれほど食べ物があって、口元には果汁も付いてるのに、いったいどうやって空腹で倒れたんだろうって。
ハイパシア:
あらっ、そうだったんですの?
ハイパシア:
あっ、わかりました…ということは、きっと私の「隣人」がきてくれたんですわ。
パイモン:
隣人?ここには、他の人も住んでるのか?
ハイパシア:
もしかして、あなたもご覧になれるんですの?
洞窟に入った時に起こった事をパイモンとハイパシアに話した…
パイモン:
えええ?オイラたちが前見たあの奇妙な生き物をさっきここで見かけたのか?それに、変な夢を見た?不思議すぎだろ。
ハイパシア:
でも、旅人さんは嘘をついてないと思いますよ。私も同じように、人見知りの隣人を驚かせたことがありましたもの。
ハイパシア:
安心なさって。彼らは悪意など持ちません。あなたに夢を見せたのは、ただ早く逃げられるようにです。
パイモン:
ハイパシア、おまえの隣人…あの小さな生き物は一体なんなんだ?
ハイパシア:
私も彼らの名前を知りません。ただ、分かっているのは、彼らが草神様と深い関係にあるということだけ。
ハイパシア:
何故なら、私が初めて彼らを見た時——それはちょうど私の意識が世界樹と繋がった日だったのです。
ハイパシア:
瞑想から目を覚ましたあの時、私は流れ込んできた知識のせいで頭がくらくらしていて、動悸までしていました。
ハイパシア:
そして突然、洞窟の入り口に小さな姿があることに気付いたのですわ。
ハイパシア:
私は好奇心で、そちらへ歩み寄りました。きっと、彼は私が近くで動き回るのに慣れていたのでしょう。警戒心はまったくなくて、楽しそうに自分のやっていることに専念していました。
ハイパシア:
私がひざまずいて彼を見ていると、彼はふと、私には彼が見えていると気付いたのです。
パイモン:
それで?
ハイパシア:
そして…私は夢を見ました。気付いたら、彼はもういなかった。
ハイパシア:
もう二度と現れないと思いましたけど、数日後には、また近くで姿を見かけましたわ。それに、他の仲間たちもいました。
お腹が鳴る音:
「ぐぅきゅるる~…」
ハイパシア:
うぅ、すみません。果汁をたくさん飲みましたのに、まだお腹がぺこぺこみたいで…
パイモン:
ティナリが用意してくれた弁当は落としちゃったし、ハイパシアになにかいいものを作ってあげようぜ。オイラもお腹空いたしな!話はあとにしよう。
パイモン:
そうだな、鳥肉のスイートフラワー漬け焼きと大根入りの野菜スープとかどうだ?この二つは、オイラたちの得意料理だからな。
ハイパシア:
わぁ、食べたことのない外国の料理ですわ!楽しみです!実は、ティナリが最後に来てくれてから、まともな料理を食べていなくて。
焚き火で料理を作る
焚き火で料理を作った…
パイモン:
できた料理をティナリから渡された弁当箱に入れよう。さっきオイラが洗っておいたぜ。
パイモン:
わぁ、いい匂いだな!この弁当、見栄えもなかなかだ。さあ、ハイパシアと一緒にご飯を食べよう。
できた弁当をハイパシアに渡す
ハイパシア:
もう出来上がったのですか?私、料理が苦手で…あなたたちの作った料理を頂けるなんて、本当に幸運ですわ。
ハイパシアと話し合う
ハイパシアと美味しいご飯を楽しんだ。その後、彼女に、この前世界樹と繋がったことを話した…
ハイパシア:
ティナリからの手紙にもありましたし、ご自身でも語っておられましたが…パラハァムを初めて嗅いだというのに、世界樹と繋がれるなんて、驚きましたわ!
ハイパシア:
私は確か、三年ほどかかったかしら。それでも、教令院の学者の中では、「天才」と呼ばれるくらいなのですよ。
ハイパシア:
これができないまま一生を終える学者もいるんですからね。
パイモン:
それで、なんでこのお香は人と世界樹をつなげられるんだ?
ハイパシア:
パラハァムの主な原料はマハールッカデヴァータが創造した植物ですから、草神様の力に対する私達の認識を刺激してくれるのですわ。
ハイパシア:
草神様の力の根源は世界樹です。つまり、私たちは彼女の力をお借りして、地中の奥深くにあるものの片隅を垣間見たということ。
ハイパシア:
ふふ、さすが世界樹と繋がるお方、飲み込みがお早いんですのね。
パイモン:
うぅ、わかった。でもこいつは長い間、植物の匂いが苦手だったんだけど、それはなんでだったんだ?
ハイパシア:
それは彼の特殊体質によるものでしょう。お香によって草神様の力に対する感知が過剰に刺激され、何らかの乱れが生じたのです。
ハイパシア:
それで、パラハァムの成分に似た香料の匂いを嗅ぐと、体がストレス反応を起こしていたのですわ。
ハイパシア:
でも、心配はありません。今のあなたはもう大丈夫です。
ハイパシア:
まだ草神様の力に敏感かもしれませんが、特定の瞑想をしない限りパラハァムがあなたに影響を及ぼすことはありませんから。
パイモン:
ふぅ…それはよかったぜ…
ハイパシア:
正直に言うと、あなたの感知能力が本当に羨ましいわ。例え一生、動悸や頭痛に悩まされるとしても、世界樹と繋がることができるのであれば、いっこうに構いません。
パイモン:
わぁ…そんなにこのことに夢中なのか。
ハイパシア:
うふふ、仕方ありませんわ。学者ですもの。
ハイパシア:
私は教令院明論派の者です。主に星空と衆生運命の関連性について研究していますわ。星空には、あまりにも多くの解けない謎が秘められています。
ハイパシア:
ですので、私は全知の世界樹に問うことしかできません。
ハイパシア:
けれど私の感知能力には限界があり、世界樹を見つけられないこともありますし、感知によって精神を壊されないという保証もありません。
ハイパシア:
私の今の修行段階は「サティアワダライフ」と呼ばれています。スメールの多くの学者はこの段階に留まり、世界樹の探索中に発狂してしまいました。
ハイパシア:
世界樹には神の知識が秘められており、能力のないままに触れれば、心がそれに耐えられないのだと賢者たちは言います。
ハイパシア:
ですから自分の精神を安定させるため、また他の人を巻き込まないように、なるべく一人でしています。
パイモン:
世界樹から知識を得るのって、そんなに危険なことなのか!?ハイパシア、おまえはそれが怖くないのか?
ハイパシア:
怖いに決まっておりますわ。特に、月明かりもなく、虫の鳴き声も聞こえない夜なんかは…
ハイパシア:
でも最近は近くに小さな隣人が住んでいると知りましたから、そこまで怖くなくなりましたの。
ハイパシア:
彼らが見えるようになったのも、きっと草神様のご加護を受けたからです。
ハイパシア:
ふふっ、知恵の神の使者なのに、人に「夢」を見せる力があるなんて、おかしな話ですわよね。
パイモン:
なんでだ?この不思議な生き物に結構ぴったりだと思うけど。
ハイパシア:
だって、スメール人は、ほとんど夢を見ないんですもの。
パイモン:
えっ、そうなのか?
ハイパシア:
ええ、スメールで夢を見るのは子供だけ。大人たちは見られないようですわ。
ハイパシア:
賢者によれば、「知恵」はすなわち「理性」。けれど、夢で見たものは理性に欠けて、一貫性がないそうですわ。
ハイパシア:
そうですの。夢の中で、人は常に自身の悩みを抱えているのです。
ハイパシア:
賢者の考えでは、スメール人は夢を見ません。何故なら、「知恵の神」であるマハールッカデヴァータの恵みによって、人は夢の中にある愚かな妄想から解放されたのですから。
ハイパシア:
私はスメールの学者の家に生まれました。幼い頃から両親は「夢を見なくなったときが、大人になったとき」だと、私に教えてくれましたわ。
ハイパシア:
私は一生懸命勉強して教令院の生徒になり、研究員になりました。そしてやはり、私も二度と夢を見なくなった。
ハイパシア:
けれどあの日、私が驚かせてしまった彼は、私に夢を見せてくれました。
ハイパシア:
夢の内容は忘れてしまいましたけれど、突然子供時代に戻ったかのようで、本当に不思議な感じでしたわ。
ハイパシア:
子供時代の私は本当に無知でしたけれど、恐れることは何もなかった…もしかして、夢は思ったより悪くないのかもしれませんわね。
ハイパシア:
あっ、今後もしスメールシティに行くなら、こんな変な話を他の人に話さないでくださいね。笑われてしまいますから。
パイモン:
わかったぜ。ところでハイパシア、こいつが世界樹のところで見てきたものに、なにか心当たりってあるか?
ハイパシア:
申し訳ないけど、今のところ思いつきませんわ。でも、世界樹で見たものが、存在した記憶だというのは確実なことです。
ハイパシア:
「世界が…私を…忘れて」…一体どういう意味でしょう?
ハイパシア:
今の「サティアワダライフ」の段階を突破して、「パリプーナライフ」に辿り着けたら、その意味を理解できると思いますわ。
ハイパシア:
もし今後ここを通りかかるときは、私に会いに来てくださいな。
ハイパシア:
礼などいいのです。あなたたちは私の命の恩人ですから。それに、またあなたの料理を食べられると思うと、ワクワクしますわ。
ハイパシアと他にも話した後、洞窟で一晩を過ごした…
パイモン:
ハイパシアの安全も確認できたし、知りたいことも聞けたし、そろそろガンダルヴァー村に戻るか。
ハイパシア:
もうお戻りになりますか?また何か聞きたいことがあれば、いつでも私のところへ来てくださいね。
ハイパシア:
私の隣人が見せた夢とはいえ、彼も夢の内容まではコントロールできないようです。
ハイパシア:
夢の最後は確かに少し不気味でしたけど、それはきっと、あなたが心の奥底で何かを心配しているからでしょう。
ハイパシア:
心配なさらなくとも、現実ではきっと乗り越えられますわ。
ハイパシア:
スメール人である私は夢を見ませんから、こういうことに悩まなくて済みますけれど、最近は、自分がこのせいで何かを失っているような気がします。ふふっ、おかしなことですわね。
ガンダルヴァー村に戻る
グラム:
ティナリ、その断り方は、肝心な点を避けてると思わないか?
グラム:
死域を片付けるのがレンジャー長であるお前の仕事だってことは分かるさ。でも、それじゃ根本的な問題解決にならないのは、お前にだって分かるだろう。
グラム:
カジェ様は、お前がスメールシティでできることは、世界樹が治るかどうかに直結してると仰ってるんだ。どこに断る理由がある!?
カジェ:
気性の荒いやつだねぇ。こいつの言い分を聞こうじゃないの。ティナリには教令院に戻るようお願いに来たんであって、敵にするために来たんじゃないだろう。
ティナリ:
カジェ様直々にいらっしゃったというのに、申し訳ない。
ティナリ:
僕はただのしがないレンジャー長で、カジェ様のような知論派の大物学者のお役に立てるとはとても思えない。
カジェ:
ふぉっふぉっ、この前お前さんが手紙で自分の恩師を拒絶して、生論派の賢者であるあいつの面目を粉々にしたから、ワシがあいつの代わりに来てやったまでよ。
ティナリ:
なるほど…先生の性格なら、自ら来て僕を罵倒しないと気が済まないと思ったけど。
カジェ:
ティナリ、お前さんの恩師もこのプロジェクトに参加した。あいつには今、お前さんの力が必要だ。
ティナリ:
カジェ様、先生は僕に何をしてほしいの?
カジェ:
スメールシティに行けば分かるだろうさ。
ティナリ:
何日かかる?
カジェ:
まだ分からん。
ティナリ:
…つまり、カジェ様直々にガンダルヴァー村までいらっしゃったにも関わらず、前に手紙で先生に尋ねたすべての質問にはお答えいただけないと?
ティナリ:
もしそうなら恐縮ではあるけど、僕も行きますとは申し上げにくいかな。
グラム:
ティナリ、お前——
カジェ:
はぁ、もういいよ。行くとしよう。
グラムとカジェはその場を離れた。
パイモン:
ティナリ、なにがあったんだ?
ティナリ:
別に。教令院の人は僕に、スメールシティに戻って手伝ってほしいことがあった。僕はこっちの仕事が忙しいから、断った。
ティナリ:
ところで、ハイパシアの方はうまくいった?
パイモン:
ああ、少し紆余曲折はあったけど、今は元気だぞ。オイラたちもたくさんのことを聞けた。
ティナリ:
ならよかった。旅人、体も回復したんだから、君たちをガンダルヴァー村に引き留める理由はない。ここからはスメールシティに向かうんだろ?
パイモン:
ああ、「クラクサナリデビ」に会って、聞きたいことがあるんだ。ティナリ、彼女に会う方法を知らないか?
ティナリ:
申し訳ないけど、あの方に謁見する方法は知らない。
パイモン:
それじゃ、スメールシティについたら、彼女のことを誰に聞けばいいかは知ってるか?
ティナリ:
そうだな…スメールシティにいた時間は長くないから、知り合いも研究員がほとんどなんだよね。
ティナリ:
こうしよう、紹介状を書いてあげる。僕の知り合いの生論派研究員に聞くといいよ。彼は多くの情報を持ってるから。
ティナリ:
それに君たちがスメールシティに入るとき、あるものが貰えるはずだ。あんまり役には立たないかもしれないけど、試してみなよ。
パイモン:
おお、なにが貰えるんだ?
ティナリ:
「アーカーシャ端末」ってやつだよ。教令院がマハールッカデヴァータ様が残した遺産を利用して作ったツールでね。スメールを知恵の都市にした礎だって言う人もいるくらいだ。
ティナリ:
使い方は教令院の人が教えてくれるから、僕は出しゃばらないでおくよ。
パイモン:
よし、それじゃ準備して、スメールシティに出発だ!でも、その前に…
旅人:
コレイに別れの挨拶をしないと。
パイモン:
その通り!ティナリ、コレイにはまだ大事な話があるんだ。あいつの様子はどうだ?
ティナリ:
うん、良くなったよ。長い間横になってたから、近くを散歩に行かせた。北の別れ道に向かうのを見たよ。
ティナリ:
君たちがもうすぐ行っちゃうから、そこで君たちを待ってるんじゃないかな。
パイモン:
ありがとう、ティナリ。それじゃ、オイラたち行くよ。
ティナリ:
うん、じゃあね。旅が順調であることを祈ってるよ。
出発する前に、やはりティナリと話しておきたい…
ティナリ:
コレイなら、ガンダルヴァー村の北の別れ道だ。そこへ行けば彼女を見つけられると思うよ。
ティナリ:
安心して、彼女の面倒は僕が見るから。何とかして、死域の変化と魔鱗病の関連性を一刻も早く突き止めるよ。
コレイに別れを告げる
コレイ:
あっ、戻って来たんだな。
コレイ:
う、いや…今は、「いってらっしゃい」って言うべきかな。
パイモン:
コレイ、ここで待っててくれてありがとうな!オイラたち、これからスメールシティに行くんだ。
コレイ:
うん、安心して。しっかり体を休めて、病気を治してみせるから。それに、いつも発症するわけじゃないから、心配しなくていいよ。あたしはレンジャーだから、これからもみんなと一緒に雨林を守っていくんだ。
コレイ:
それと…ごめんな、最初、病気のことを教えられなくて。お前たちには同情されたくなかった。平等な友達でいたかったんだ。
コレイ:
でも、友達にはやっぱり真心で向き合うのが一番大事だよな。
パイモン:
コレイ、謝る必要なんかないんだ。むしろ、オイラたちが礼を言うべきなくらいだぞ!昔のことを教えてくれて、ありがとな。
パイモン:
おまえの体が心配なのはもちろんだけど、それは単なる友達への心配だ。
コレイ:
うん、ありがとう。…あっ、そうだ。これをあげるよ。
パイモン:
なんだこれ?
コレイ:
ピタのレシピだよ。この前、書き写してあげるって言っただろ。字はあんまりきれいじゃないけど、笑わないでくれよ。
パイモン:
うわぁ、やった!これで、これからはあの美味しいやつをいつでも味わえるんだな!
コレイ:
食べるときは、ガンダルヴァー村での楽しい時間を思い出してくれたらいいな。
旅人:
きっと思い出すよ。
コレイ:
それじゃ——見習いレンジャーコレイ、二人の旅が順調であることを祈る。またガンダルヴァー村に遊びに来てくれよ!あたしたちレンジャーは、最善を尽くしてお前たちを助けるから。
出発する前に、やはりコレイと話しておきたい…
コレイ:
お前たちの旅が順調で、スメールシティで草神様に会えますように。
コレイ:
良くなったよ。明日からはパトロールチームに戻る。
コレイ:
しばらく師匠と一緒に死域を片付けるのは難しいと思うけど、他の仕事には最善を尽くすよ。
コレイ:
そうだ、もし近いうちにアンバーに会うなら、病気のこと、黙っておいてくれる?
コレイ:
過去のことも魔鱗病のこともアンバーは知ってるけど、最近病状が深刻になったことはまだ伝えてないんだ。
コレイ:
アンバーに心配をかけたくない。もし必要があるときは、自分から言うよ。
パイモン:
ああ、わかったよ。

知恵の神の軌跡
パイモンと共にスメールシティに着いた。草神に会う方法を無事見つけられるだろうか?
スメールシティに行く
パイモン:
やったぜ!ようやくスメールシティに辿り着けた。
パイモン:
見たか、今シティに入ってった人、頭が輝いてたみたいだぞ。
パナー:
ちょいと待った。お二人さん、あんたらスメールシティに来るのは初めてだよな。
パイモン:
えっ、なんでわかるんだ。
パナー:
「アーカーシャ」の中に、あんたらの情報が入ってないからな。
パナー:
おっと、心配する必要はないぜ、スメールシティに入るのを止めてるわけじゃない。その逆で、教令院はスメールシティを訪れた旅の人に便利なツールを提供してるんだ。
パナー:
二人も聞いたことがあるかもしれんが、「アーカーシャ」はマハールッカデヴァータ様が残した遺産であり、知識を集められる宝庫だ。
パナー:
教令院は数百年に渡って絶え間ない研究を重ね、ついに「アーカーシャ端末」を開発した。
パナー:
今やスメールの中でアーカーシャ端末を起動すれば、誰もがアーカーシャと繋がることができる。アーカーシャからは、自分の必要な知識を得られるぞ。
パナー:
もちろん、技術的な理由もあって、アーカーシャ端末はスメールシティやオルモス港のような人の多く集まる大都市でよりスムーズに動作し、より威力を発揮できる。
パイモン:
これが、ティナリの言ってたアーカーシャ端末だな!聞いた感じ、なんだか凄そうだな。
パナー:
二人は運がいいぜ。今まで教令院はスメール人やスメールに長期間滞在する外国人にのみ、「アーカーシャ端末」を配ってた。旅の人全員に配るようになったのはつい最近の話だ。
パナー:
さあ、これは二人へのアーカーシャ端末だ、どうぞ。
パイモン:
葉っぱみたいだな。
パナー:
手のひらに乗せて、「神の知恵の声を聴けますように」と心の中で念じれば、それを起動することができるよ。
パイモン:
これを使えば知識が得られるのなら、もしかして、クラクサナリデビに会える方法がわかるかも。とりあえず、試してみようぜ。
旅人:
神の知恵の声を聴けますように。
パイモン:
神の知恵の声を聴けますように…
パイモン:
わぁ!一瞬で、頭がこれの使い方を理解したぞ!特定のことを考えるだけで習得できるなんて、すっごく便利だな。
パナー:
そう、これがアーカーシャの力だ。
パナー:
さあ、スメールシティへようこそ。草神様の知恵があんたたちと共にありますように。
パイモン:
よし、さっそく、アーカーシャにクラクサナリデビの情報を聞いてみようぜ。まずオイラがやってみるぞ…
パイモン:
五百年前、賢者たちは焦土と化した廃墟から、新しく生まれた神を見つけ出した…現在は、スラサタンナ聖処に居住…おお、コレイが言ってたのと似てるな。
パイモン:
次は、「草神様に謁見する方法」を考える…あれ、これ以上情報を得られないぞ。アーカーシャはこの問題に答えられないみたいだ。
旅人:
俺もだ。
パイモン:
うーんんん…無理矢理この問題について考えると、なにかを思い出せそうな、思い出せないような…微妙な感覚だな。
パイモン:
はぁ、頭が疲れた…
パイモン:
うんうん、おまえは頭の切れるやつだもんな!で、なにを考えるんだ?
旅人:
「何故答えてくれないのか」を考える。
旅人:
(アーカーシャはあらゆる問題に無条件で答えるわけじゃないという感覚が漠然と浮かんだ。)
旅人:
(同じ問題でも、使用者の身分、年齢、経歴などの違いによって、アーカーシャは異なる知識を提供しているようだ。)
パイモン:
うぅ、オイラたちはスメールについたばかりの外国人だから、その問題の答えを得る資格がなかったりして?
旅人:
「クラクサナリデビ」について考える。
旅人:
(新たな認識が少しだけ頭の中に浮かんだ。でも、全体として、これまでの情報をはるかに上回るものはなかった。)
パイモン:
おまえもおんなじ感じか、安心したぜ。
旅人:
「マハールッカデヴァータ」について考える。
旅人:
(たくさんの輝く光点が頭の中に浮かぶ。それを見分けるには、立ち止まって研究を重ねなければならないようだ。)
旅人:
(その他にも、愛着、親しみ、懐かしさ、悲しさ、不安などの感情が頭をよぎった…それはスメール人の、この神に対する感情であるらしい。)
パイモン:
あっ、涙が出そうだ…どうやらスメール人は、この亡くなった神を本当に恋しがってるみたいだな。
パイモン:
色々試したけど、クラクサナリデビに会える方法は見つからなかったな。やっぱり、ティナリが紹介してくれた人に聞いてみようぜ。
パイモン:
そいつはスメール人で、教令院で働いてるみたいだし、きっとアーカーシャからもっとたくさんの情報を得られるだろ。
ロハウェイを訪ねる
パイモン:
ティナリの手紙、住所が書いてあるぞ。門の近くみたいだ。
パイモン:
そっちに行ってみようぜ。家にいてくれるといいんだけどな。
パイモン:
こんにちは!ロハウェイって、おまえのことか?
ロハウェイ:
そうですが、何かご用ですか?
パイモン:
実は、ティナリがおまえのことを紹介してくれて…
ロハウェイ:
なにっ、ティナリだと!?
ロハウェイ:
いやっ、もういい、何も言わなくていいから。先月に発表した文章は確かに雑だった。データにも説得力がないし…
パイモン:
これはティナリからおまえへの手紙だ。
ロハウェイ:
えっ…どれどれ…ふぅ、びっくりした。危うく胃を痛めるとこだったよ。あなたたちは、聞きたい事があるだけなんだな。
ロハウェイ:
ははっ、ティナリも、情報を探る才能については私のほうが上だと認めざるを得ないらしい。さて、あなたたちは何を聞きたい?
パイモン:
クラクサナリデビに会いたいんだけど、なにか方法知らないか?
ロハウェイ:
草神様に?うぅ、私の得意分野じゃないが、いいだろう。アーカーシャに聞いてみるよ。
ロハウェイ:
うーん、すまない、アーカーシャはこの問題については答えてくれない。
パイモン:
えっ、おまえもか?めちゃくちゃ大口を叩いてたから、オイラたちよりたくさんの情報を手に入れられるんじゃないかと思ったのに。
ロハウェイ:
はぁ…言っただろ、これは私の得意分野じゃないって。私は一介の研究員に過ぎない。アーカーシャはきっと、私には草神様の情報を知る必要がないと判断したんだ。
ロハウェイ:
だが私の知る限り、クラクサナリデビ様はスメールにお戻りになってから、一度もスラサタンナ聖処から離れたことはないし、公の場にも姿をお見せになったことはない。
パイモン:
まさか、そんなに謎めいた神だったなんてな。
ロハウェイ:
その通り。草神様はいつも籠居なさっている…恐らく誰にも姿を見られたくないんだろう。もしそうだとすれば、アーカーシャから情報を得られないのも無理はないな。
パイモン:
じゃ、どうすればいいんだ?
ロハウェイ:
まあ落ち着いてくれ、これはあくまで私の個人的な推測だ。他の人に聞いてみるのもいいだろう。
ロハウェイ:
それに、クラクサナリデビ様にお会いできないことは、決して悪いことじゃない。
ロハウェイ:
何しろ、アーカーシャからも得られない知識や、どうしても出来ないことと言うのはこの世に存在するんだ。手放すことも、一種の知恵だと言えるはずだ。
ロハウェイ:
例えば私の知能では、三年に一本論文を発表できれば神に感謝しようというものだが、ティナリなら一年で三本を発表できるだろう?
パイモン:
うぅ、なるほどな…えっと、ありがとう。助けてくれて…それから諭してくれて。
ロハウェイ:
遠慮するな。他のこと、例えば教令院で今年昇進する学者のリストや、六大賢者の人間関係なんかは、いつでも私に聞いてくれよ。
ロハウェイ:
ははっ、これも教令院で生きるための一種のサバイバルスキルだ。
パイモン:
はぁ、まさかとは思ってたけど、手に入る情報がこんなに少ないなんてな。
パイモン:
これからどうする?他の人に聞くって言っても、スメールに知り合いなんかいないしな。
旅人:
知り合いならいるかも。
パイモン:
えっ、誰だ?
旅人:
「星と深淵を目指せ」。
パイモン:
あっ、そうか、キャサリン!冒険者協会には独自の情報網があるもんな。だったら早くあいつに聞きに行こうぜ。
冒険者協会へ行きキャサリンに助けを求める
キャサリン:
星と深淵を目指せ。旅人さんにパイモン、こんにちは。
パイモン:
キャサリン、こんにちは。頼みたいことがあるんだけど。
キャサリン:
はい。冒険者協会はいつでも、ご要望に応えて参ります。具体的にどのような助けが必要でしょうか?
パイモン:
キャサリン。オイラたち、クラクサナリデビに会いたいんだけど、なにか方法を知らないか?
キャサリン:
はい、お二人はスメールの神様に謁見なさりたいのですね、少々お待ちください…
キャサリン:
申し訳ありません。アーカーシャからは関連情報を受け取れませんでした。個人的にも、この神様に関わる記憶はございません。
パイモン:
そっか…やっぱり同じ結果だな。けど、キャサリンにもわからないってなると、もう誰に当たればいいのか思いつかないぞ。
キャサリン:
お二人とも、そう焦らないでください。私から、一人推薦できるかもしれません。
キャサリン:
スメールにおいては、冒険者協会が一番多く情報を抱えているわけではありません。ここでは「エルマイト旅団」と呼ばれる大小の傭兵集団が数多く活動しています。
キャサリン:
彼らはあらゆる依頼を受け、スメールの隅々まで足跡を残していますから、当然情報もたくさん集まります。
キャサリン:
スメールシティの防衛を担当するエルマイト旅団の「三十人団」は、歴史上もっとも古い旅団の一つであるだけでなく、各旅団間の業務を管理·調整する役割も担っています。
パイモン:
「三十人団」?変わった名前だな…
キャサリン:
聞いた話ですが、これは結成当初の人数をそのまま旅団の名前にしたそうです。
キャサリン:
「三十人団」の顧問、アスファンドさんはうちと浅からぬ関係にあります。もう退役されていますが、今でも旅団では有名で、発言力をお持ちです。
キャサリン:
こちらから彼と連絡を取ってみますね。三十人団の本拠点「レグザー庁」で彼とお会いになれますよ。
旅人:
ありがとう、キャサリン!
キャサリン:
どういたしまして、幸運を祈ります。お二人がスメールでもご活躍されることを、心より期待しています。
レグザー庁へ行きアスファンドを探す
パイモン:
よし!それじゃ、「レグザー庁」に行こうぜ。
アスファンド:
ようこそ、冒険者協会の紹介で来たお客人だな。話は聞かせてもらったぜ。
パイモン:
こんにちは、アスファンド。オイラたち、ちょっと聞きたいことがあるんだ。
アスファンドに事情を話した…
アスファンド:
なるほど。で、キャサリンは君たちに俺を探すよう言ったわけか。
アスファンド:
フフッ、確かにエルマイト旅団の皆は情報通だが、草神に会いたいとなると、俺も手の施しようがないな。
パイモン:
待てよ、単刀直入すぎないか!
アスファンド:
ハッハッハ、しょうがないのさ。だって、うちの旅団の連中に信仰心なんかないし、神についてなんか何も知らないんだぜ。アーカーシャから得られる情報は、恐らく君たちより少ないだろう。
アスファンド:
俺たちは砂漠から始まった。神はとっくにお亡くなりになったが、それ以来エルマイト旅団の者は自分の腕で生きてきた。神の力なんか借りずにな。
アスファンド:
だが、それは俺たちに限った事じゃない。スメール人のほとんどはクラクサナリデビに興味がないと思うぞ。
パイモン:
えっ、なんでそういうことになるんだ?
アスファンド:
ははっ、教令院を例えにしようか。やつらはスメールの実質的な管理者だ。神を信仰しているが、その信仰対象は今でもマハールッカデヴァータなんだ。
アスファンド:
やつらから見れば、スメールを創ってアーカーシャを残したのはマハールッカデヴァータの方で、クラクサナリデビはただそれをたまたま継いだだけだと思ってる。
アスファンド:
そして、民衆も教令院の影響で、自然とマハールッカデヴァータをよりよく知り、愛するようになった。
アスファンド:
それに、クラクサナリデビは一度も姿を見せてないし、教令院も彼女の情報を公開しない。だから、スメール人にとって、彼女はただ「存在」しているだけの神なのさ。
パイモン:
そうなのか?なんだか、クラクサナリデビがかわいそうだな…
アスファンド:
フフッ、どうかな。すべては俺たちの独り善がりで、知恵の神は人の付けた異称など気にしていない可能性だってある。
パイモン:
アスファンド、教えてくれてありがとな。
アスファンド:
フフッ、気にするな。冒険者協会の顔も立ててやらんとな。
クラクサナリデビを知る少女を探す
レグザー庁を離れた後、スメールシティで何人かの通行人にも聞いてみた…
パイモン:
はぁ、みんなの草神に対する態度は、やっぱりアスファンドの言った通りだったな。
パイモン:
草神に全然興味がないどころか、「アーカーシャはそれを知る必要がないと判断した」とまで言ってたぜ。
パイモン:
スメールシティに入ってからずっと情報を探してきたけど、なんだか得られる情報がますますネガティブになってきたな。
パイモン:
まさか、スメールシティを丸ごと探しても、クラクサナリデビに興味を持つやつなんかいなかったりして?
???:
ねえ?もしかして、クラクサナリデビ様に興味があるの?
パイモン:
ん?おまえは?
???:
あなたたち、スメールシティに来たばかりの外国人みたいね。クラクサナリデビ様に関する情報を聞き回ってるんでしょ。
ドニアザード:
あっ、ごめんね、自己紹介を忘れてたわ。私はドニアザード。実は私、クラクサナリデビ様の忠実な崇拝者なの!
パイモン:
えっ、本当か?ってことは、彼女に会う方法を知ってるのか?
ドニアザード:
そんなこと、私にはできないわよ。でも、さっきあなたたちの話を聞いてたら、草神様に関するある伝説を思い出したの。
ドニアザード:
もちろん、じゃあ話すわよ——昔々ある人が、最悪の災いが自分に降りかかるという予言を聞いた。
ドニアザード:
彼は恐怖に怯えながら、草神様に助けを求めようとした。草神様が自分に知恵を与え、この危機を救ってくれることを期待してね。
ドニアザード:
彼は砂漠を渡り、雨林を歩き回り、様々な試練を乗り越えたんだけど、ついに草神様の姿は見つけられなかった。
ドニアザード:
彼は「ああ、神はきっと私を見捨てたんだ!」って絶望して、深く悲しみながら運命を受け入れようとした。
パイモン:
それで?
ドニアザード:
そして、ついに男は災厄に見舞われた!けれど予想外なことに、旅で見てきたことが彼の助けになり、危機を自力で乗り切れたの。
ドニアザード:
そして、一羽の鳥が彼の肩に舞い降りた。それは草神様の化身で、彼女はこう語った——
ドニアザード:
「神を探す者よ、理解できたか?あなたはとっくに私を見つけ、知恵の跡を見つけていたのだ」
ドニアザード:
「我らは道の草花に、輝く太陽の光に、捕えられぬ風の中にいる。あなたが思考を止めない限り、私たちはどこにでも存在する」と。
旅人:
いい物語だ。
パイモン:
ありがとう。その話を聞いたら、なんだか気分がスッキリしたぜ。
ドニアザード:
うふふっ、どうやらこの物語も、草神様の化身みたいね。
パイモン:
ドニアザード、おまえがクラクサナリデビの崇拝者なら、彼女に関する他の情報も教えてくれないか?
ドニアザード:
もちろん。そう言えば、知ってる…?
ドニアザード:
あっ…その、悪いけど、用事があるから先に行くわ。また今度話しましょ!
パイモン:
えっ、待てよ、どうしたんだ?
旅人:
あの人たちと関係がありそう。
パイモン:
人を探してるみたいだな。ドニアザードがあんなに慌ててたってことは、まさかあいつらはドニアザードを捕まえようとしてるのか?
パイモン:
ダメだぞ、せっかくクラクサナリデビに関する情報を聞けたんだ。あいつらを阻止しないと!
パイモン:
とりあえず、あいつらの注意を逸らして、それからドニアザードを追おう!
ドニアザードの代わりに追手をまく
ムルワ:
おい、そこの二人。茶色い髪に紫の上衣と水色のロングスカートを履いた若い女の子を見なかったか?捜してるんだ。
パイモン:
手にバンデージも着けてるやつか?
ムルワ:
そう、彼女だ!どっちへ行ったか見たか?
パイモン:
見たぞ、そっちに行った!
ムルワ:
さあ、追え!
パイモン:
あいつらの注意を逸らせたぞ。早くドニアザードを探そうぜ。
ドニアザードに追いつく
パイモン:
ドニアザード、ここだったんだな。もう遠くまで逃げたのかと思ってたぜ。
ドニアザード:
わぁ、あなたたちね。びっくりした。
パイモン:
安心しろ、おまえを追ってたやつらは、オイラたちがまいておいたぞ。
ドニアザード:
えっ、そうなの?本当にありがとう。でも、私を捕まえに来たのはあの人たちだけじゃないと思うわ。
ドニアザード:
あっ、やっぱりあっちからも人が来た…
パイモン:
えっ、他にも追手がいるのか?だったらここに突っ立ってる場合じゃないだろ、早く逃げろ!
ドニアザード:
待って。私…実は体がよくないのよ、走るのはちょっと無理。
旅人:
屋内に避難するのは?
ドニアザード:
うん、それがいいかも。港に酒場があるから、そっちへ行きましょう。私が店の中に隠れるなんて、思いもしないはずだわ。
パイモン:
よし、じゃあおまえは後ろからついてこい。オイラと旅人が追手を警戒してやるから。
酒場に入る
ドニアザード:
ふぅっ、ここなら、見つけられないでしょう…——待って!やめてディシア!
ディシア:
お嬢様、こいつらは何者ですか?
ドニアザード:
彼らは道で出会ったばかりの異国の旅人よ。たまたまあなたたちが私を探してるのに気付いて、私を助けてくれただけ。
ディシア:
へぇ、なるほど。あんたらはもう用済みだ、出てってもらうよ。
パイモン:
待てよ、おまえは誰だ?なんでオイラたちを追い出すんだよ!
ディシア:
あたしはドニアザードお嬢様のボディガードだ。お嬢様を無事に帰すためにここにいる。
ディシア:
お嬢様、あたしと一緒に帰ってください。お嬢様が逃げ出して随分経ちましたから、旦那様と奥様はとても心配されてるんです。
ドニアザード:
もし、あなたと帰りたくないって言ったら?
ディシア:
もちろん、協力してくださることを願ってますよ。それがお互いにとって一番良いですから。ですが、どうしても帰ってくださらないと言うなら、担いででもご自宅にお返しするしかありませんね。
パイモン:
おい、ドニアザードは帰りたくないって言ってるだろ。なんで無理強いするんだよ?
ディシア:
邪魔するな、あんたらが考えてるようなことじゃねぇ。
ディシア:
失礼しました、お嬢様。あたしはお嬢様のボディガードですが、ご両親に雇われた以上、雇い主に責任を果たさなきゃなりません。
ドニアザード:
…いくら?
ディシア:
何です、お嬢様?
ドニアザード:
あなたを雇ってお父さまたちの言葉を聞かないようにさせるには、いくら払えばいいの?二倍…三倍?少し時間をくれれば、なんとか集めて見せるわ!
ディシア:
お嬢様、モラの問題じゃありません。
ディシア:
はぁ、あんたがあたしたちエルマイト旅団の人間をどんな目で見てるかは知りませんが、言わせてもらいますよ——あたしは確かにモラが好きだが、自分の原則を破るような真似はしない。
ディシア:
雇い主に言われたってだけじゃなく、自分の良心がそうすべきだと囁くからあんたを探してたんです。
ディシア:
あんたの体はよくない。こんな風に外でぶらぶら歩いたりして、体への負担はどれほどか。ですので、あんたを愛してる人のためにもわがままを言わないでください。
ドニアザード:
いいえ、あなたは間違ってるわ。私は自分の状況を理解してるし、自分がどんなことをしてるのかも分かってる。私から言わせれば、今わがままを言っているのは、お父さまとお母さまの方だわ。
ドニアザード:
私が家にいようがいまいが何の変わりもないのは分かってるのに、その現実を受け止めようとしていない。
ドニアザード:
私からあの人たちにこのことを相談しても、避けるばっかり。ディシア、あなたは長いことうちにいるんだから、これくらい知ってるはずでしょ?
ディシア:
……
ドニアザード:
ディシア、お父さまとお母さまが大変だってことは分かってるの。私のためにしてくれたことにも感謝してる。でも、この世界には、もう一人感謝しなければならない方がいるわ。
ドニアザード:
だってあの方は私を救ってくれたのよ。あの方への敬愛は、私にとって両親への敬愛と同じなの。
ドニアザード:
これは私の人生で、私の最後のチャンスよ。もっと有意義なことをやりたいの!
ディシア:
お嬢様、ご自分のやっていることが有意義だと断言できますか?
ドニアザード:
断言できる。少なくとも…私にとってはそう。
ディシア:
ふっ…分かりました。お嬢様、もう一緒に戻れなんて言いません。
ディシア:
でも言っときますが、お嬢様のやり方に賛同してるわけじゃありません。その決意に敬意を表してるだけです。
ドニアザード:
ありがとう、ディシア!ごめんね、さっきは焦って、あなたにひどい態度をとったわ。それに、モラのことを言って気を悪くさせた…
ディシア:
平気ですよ、お嬢様。あたしはモラが好きって言ってましたしね。それに、これについてはしっかり話し合わなくちゃなりません。
ディシア:
何せ、今日はすごい騒ぎになったし、お家のボディガードもみんな出動してる。旦那様からお嬢様を庇うのは簡単じゃありません。
ディシア:
それに、逃げ出すのは今回限りじゃないんでしょう?今度動き出す前にはせめて、お嬢様の近くにお付きして、外出期間中の世話をする人を用意しないといけません。
ディシア:
ってことで、あたしを雇ってみないか、お嬢様?お互いに都合のいい話ですよ。報酬は…まあ、旦那様の半分くらいで、あんたが家に帰ってから払ってくれればいい。
ドニアザード:
ええ、問題ないわ。
パイモン:
よかった、ちゃんと話がついたみたいだな。
ドニアザード:
うぅ…
旅人:
ドニアザード、大丈夫?
ドニアザード:
えへへっ、大丈夫よ。安心したら、ちょっと力が抜けちゃった…
ディシア:
お嬢様、もうご無理なさらないでください。この店で何か食べながら休みましょう。
ドニアザード:
二人も、心配させてごめんなさい。よければ、一緒にどうかしら。
パイモン:
おう!おまえが元気になったら、クラクサナリデビの話をもっと聞きたいしな。
酒場で休憩する
ランバド:
よ、ディシアじゃないか?この半年、見かけなかったな。
ランバド:
フーマイ家のところで、ボディガードをやってるって聞いたぜ。へへっ、ボディガードは面白くないって散々言ってたくせにな?
ディシア:
慣れればそんなに悪くないよ。旦那、メニューを見せてくれ。
ランバド:
はいよ。ん?こちらの方はひょっとして、フーマイ家のお嬢さん?いやぁ、お嬢さんがいらっしゃるなんて、この店で一番うまい料理を用意しないとね!
ドニアザード:
マスター、ありがとう。気持ちは頂いておくけど、今はモラが必要なの。手持ちがあまりないから、できるだけ節約したいわ。
ドニアザード:
でも、こちらのお二人には、一番いい料理を用意してあげて。知り合ったばかりの友達だから、ちゃんともてなしてあげないとね。
パイモン:
そうだぞ、ドニアザード。クラクサナリデビの話をしてくれるだけで、感謝してるんだから。
ランバド:
だったら、「デーツナン」はいかが?うちの看板おやつで、値段もお手ごろ。ほら、そっちのお客さんが食べてるやつさ。
パイモン:
うぅ、黒くてパサパサしてそうだ…オイラはやだぞ。
パイモン:
なんだよ、オイラにだって個人的な趣味嗜好があるんだぞ。
ディシアが注文を終えた後、ドニアザードとまたクラクサナリデビについての話をした…
パイモン:
ドニアザード、スメールシティにいた人たちに聞いて回ったんだけど、みんなクラクサナリデビに興味がなかったんだ。おまえはどうして彼女の崇拝者になったんだ?
ドニアザード:
パイモン、草神様に会う方法を私に聞いたでしょう。方法は分からないけど、私は草神様にお会いしたと思うわ。
パイモン:
えっ、本当か?
ドニアザード:
ええ、子供の頃の話よ。私は病気になって、ほとんど一年中、お部屋で横になってた。
ドニアザード:
パパとママは私の病気を治すためにずっと頑張っていたわ。でも、私は友達を作るどころか、アーカーシャから知識を得ることさえできなかった。
ドニアザード:
子供時代の私には何の夢もなく、希望なんか何一つなかった。一度ひどい発作に襲われて、何日も朦朧とした状態で過ごしたことがあるの。
ドニアザード:
ある夜、目が覚めたら部屋には誰もいなくて、すごく怖かったわ。でも、動こうとしても動けなくて、泣くことすらできなかった。
ドニアザード:
その時、頭の中に不思議な声が浮かんできて、私にこう言った——「ドニアザード、怖がらないで、泣かないで」と。
ドニアザードは幼少時代を思い出した…
???:
ドニアザード、怖がらないで、泣かないで。
ドニアザード:
誰?どうして私の名前を?
???:
うーん、どう言えばいいのかしら。理解できないかもしれないけれど、あなたのことは全部知っているわ。
ドニアザード:
本当?
???:
もちろん。雷が怖いことや、朝のお薬が嫌いなこと…それからお母さまのスカートについた花びらを数えるのが好きなことも。
ドニアザード:
わぁ、本当に何でも知ってるのね。
???:
ドニアザード、何か願いはある?
ドニアザード:
願い?ないわ…私、どこにも行けないから、何もできないの。
???:
あら、そうなの?でもあなたはまだ子供でしょ。子供は皆、願いを持ってるのよ。あなたの願いを教えて、叶えてあげられるかも。
ドニアザード:
じゃあ、私の病気を治してくれる?
???:
ごめんなさい…それは今の力じゃ、まだできないわ…
ドニアザード:
それじゃ…友達になってくれる?
ドニアザード:
その後、「いいわ、私はあなたのお友達よ。」と言う声が聞こえてきたの。
ドニアザード:
病気になってからはとても辛かったけど、その声はいつも私を励ましてくれて、面白いことをたくさん教えてくれたわ。
ドニアザード:
窓の外には賑やかなスメールシティがあることとか、スメールシティの外は緑豊かな雨林が広がっていることとか、その雨林のさらに外には、防砂壁や砂漠、そしてテイワット大陸があることとか…
ドニアザード:
その後ようやく発作は治まったけれど、声は消えてしまった。お母さまにもこのことを話したけど、きっと私の夢だって言われたの。
ドニアザード:
でも私は知ってる…あの声は決して私の妄想で作り上げたものなんかじゃないわ!だって私はその前に一度だって、「テイワット」なんて言葉を聞いたことがなかったんだもの。
ドニアザード:
ええ、絶対そうよ!
ドニアザード:
その声がなければ、私はこの世界に好奇心を抱くことはなかったわ。読み書きを勉強したり、色んな本を読んだりすることもなかった。
ドニアザード:
その声のおかげで、私は「知恵」に触れることができたの。だからあの方はきっと、草神様だわ。
ドニアザード:
その恩返しをずっとしたいと思ってて。実は今日逃げ出したのも、あの方の「花神誕日」を準備してあげたかったからなのよ。
パイモン:
「花神誕日」?なんだそれ?
ドニアザード:
「花神誕日」はクラクサナリデビ様の誕生日で、賢者たちがあの方を見つけた日なの。
ドニアザード:
実は、これはかなり古いお祭りで、最初はマハールッカデヴァータ様の誕生日祝いをするために設けられたそうよ。そしてあの方が身罷られた後、日付がクラクサナリデビ様の誕生日に変更された。
ドニアザード:
聞いた話では、クラクサナリデビ様がスメールに迎えられた当時は皆それはもう盛大に、このお祭りを祝ってたらしいわ。
ドニアザード:
でも、教令院の影響で、皆は次第にこのお祭りを祝わなくなっていったわ。
ドニアザード:
スメールにはマハールッカデヴァータ様に関するお祭りがたくさんあるけれど、教令院はすべての準備に参加する。でも「花神誕日」に対してはモラを出すどころか、気配すら見せなかったわ。
ドニアザード:
彼らにとってクラクサナリデビ様の誕生は、マハールッカデヴァータ様が本当に逝去されたことの証明でもある。だから、こんなお祭りには参加したくないのね。
パイモン:
うううぅ、ひどいぞ!
ドニアザード:
でしょ、ひどいのよ!
ドニアザード:
確かにこの国を創り上げたのはマハールッカデヴァータ様よ。だけどクラクサナリデビ様だってこの数百年間、スメールを守り続けてきたじゃない?
ディシア:
コホンッ。あの、周りに他のお客さんもいるからあまりはしゃがないでください。
ドニアザード:
グランドバザールの人々は、今でも「花神誕祭」を祝い続けているそうよ。でも、以前は彼らのことを知らなかったから、何もしてあげられなかったの。
ドニアザード:
でも最近、そこに住む人と友達になったわ。彼女もクラクサナリデビ様の信奉者なの!
ドニアザード:
だから、このお祭りのためにしっかり準備して欲しいという願いを込めて、私は貯金を全部彼女にあげたの。私がクラクサナリデビ様のためにできることはこれくらいだから。
ディシア:
待ってください、お嬢様。その友達って、まさか家に花を届けに来てたニィロウのことですか?
ドニアザード:
ええ、彼女よ。
ディシア:
先日、慌てた顔で屋敷を離れるのを見ましたよ。懐に何か抱えているようでしたけど、彼女に何か渡したんですか?
ドニアザード:
ええ、その…最初に用意したモラじゃ足りなかったから、ニィロウに私のスカートを売るように頼んだの。
ドニアザード:
実は今日、ニィロウとグランドバザールに行ってみると約束したの。ディシア、一緒に行ってくれる?
ディシア:
ええ。グランドバザールはここから少し離れてるから、おぶって行ってあげますよ。
ドニアザード:
ええ、それは大変だから大丈夫よ。
ディシア:
グズグズしてる暇なんかないですよ。お嬢様に歩いて行かせたら、いつ着けるか分からんでしょう!あんまり遅くなると、旦那様に何にも言い訳できなくなりますよ。
旅人:
俺たちも一緒に行ける?
ドニアザード:
ええ、もちろん!クラクサナリデビ様を信じる人がまた増えるって知ったら、きっと喜ぶと思うわ。
グランドバザールへ向かう
ドニアザード:
ニィロウ、ごめんね、遅くなっちゃって。
ニィロウ:
わぁ、ドニアザード!ずっと来ないから、きっと家に閉じ込められてるんだと思ってたのに、まさか本当に逃げ出したなんて。
ニィロウ:
あれ、ディシアまで?もしかして、彼女に捕まっちゃったの?
ドニアザード:
確かにそんな状況にもなったけど、今はもう平気よ。ディシアも私たちの味方になったわ。
ディシア:
コホン、そう言い切ることはできません。
ニィロウ:
ところで、そっちのお二人は?
ドニアザード:
あっ、こちらは旅人にパイモン、知り合ったばかりの友達なの。彼らはつい最近スメールシティに来たばかりの旅人なんだけど、クラクサナリデビ様について聞きたいんだって。
ニィロウ:
つまり、あなたたちはクラクサナリデビ様の、異国の崇拝者ってこと?
ニィロウ:
それは素敵だね。この度、私たちが用意する「花神誕祭」を絶対お見逃しなく!
ニィロウ:
そうだ、ドニアザード。私たち、もうグランドバザールを飾り始めたんだよ。本当に…あなたの資金援助のおかげで、今回はすごく盛大なお祭りにできる。
ドニアザード:
そうかしこまらないで。私にできるのは、これくらいなんだから。そうだ、モラはまだ足りるかしら?
ニィロウ:
うーんと…でも心配はいらないよ。シアターの舞台はすでにリフォームできたから。ほら、案内するから、見に行こう。
ニィロウと一緒に舞台を参観する
パイモン:
わぁ、立派な舞台だな!
ディシア:
悪くねぇな。前にここを通ったときは、階段に穴が開いてたぜ。
ニィロウ:
階段に穴があるだけならまだしも、前は舞台のてっぺんにある木のうろから、すごく大きな樹皮が剥がれちゃいそうになっててね。ズバイルさんはとても心配してたんだ。
ニィロウ:
教令院には何度も報告したんだけど、処理する人を手配してくれなくて。その数週間のあいだに事故が起こるのを恐れて、シアターの演出はみんな中止になったの。
旅人:
なんで誰も処理しに来なかったの?
ディシア:
ふん、シアターからの依頼だからじゃねぇか。
ニィロウ:
教令院の人たちは、私たちのように歌ったり踊ったりする人間を軽蔑してる。彼らから見れば、シアターが二度と開かれないのは願ってもないことだったのかもね。
ニィロウ:
でもあのままじゃ、シアターのみんながお腹を空かせるばかりか、花神誕祭も行えなくなっちゃうでしょ。
ニィロウ:
そこへありがたいことに、ドニアザードが資金援助してくれたの。おかげで私たちは人を雇って木のうろを修理して、舞台全体のリニューアルもできたんだ。
ニィロウ:
花神誕日には、今よりもっと綺麗な舞台になるよ。楽しみにしててね。
ドニアザード:
うん、あなたが舞台に立つのをすっごく楽しみにしてるわ!あなたは花神誕祭のためにあれだけ練習してきたんだもの。今度こそ夢を叶えられるわよね。
ニィロウ:
これは「私たち」の夢だよ。当日は、あなたの分まで頑張るから。
パイモン:
ニィロウはどんな出し物をするんだ?
ドニアザード:
ニィロウは「花神の舞」を披露するの。これは花神誕祭で一番重要な出し物なのよ。
ニィロウ:
ドニアザード、彼らにこのお祭りの由来は話した?
ドニアザード:
マハールッカデヴァータ様とクラクサナリデビ様の話だけ。
ニィロウ:
そうなんだ、だったら私がこのお祭りの始まりを教えてあげる——
ニィロウ:
伝説によると、この日を「花神誕日」って呼ぶのは、「花神が誕生を祝う」って意味から来てるんだって。
ニィロウ:
昔々、マハールッカデヴァータ様のお誕生日を祝うため、ご友人が宴を開いたの。
ニィロウ:
宴の途中、何柱かの神様が酔っぱらって、そのうちの一柱がノリに乗って演奏をし始めた。そしてマハールッカデヴァータ様は歌を歌い、花神様は踊り始めた。
ニィロウ:
花神様が踊ると、彼女に踏まれた芝生の上に無数の美しいパティサラが咲いた…
ニィロウ:
鮮やかな赤紫の花が光り輝く舞台を作り、神様たちは「ああ、時間がこのまま止まればいいのに」と感心した。
ニィロウ:
うん。神様たちの話をすると、魔神戦争のことを思い出してしまうって言うけど、スメールの神様たちにも楽しい時間があったんだ。
ニィロウ:
確かに、神様たちはみんないなくなってしまったけど、献舞をして誕生を祝う伝統が残されてきた。私のこの服も、花神様の姿を模してデザインされたものらしいよ。
ニィロウ:
私たちはちっぽけな人間だけど、誕生日の主役が愛されているって感じられるように努力しないといけないんだ。
ドニアザード:
ニィロウなら、きっと私たちの祝福をクラクサナリデビ様に届けられるわ。舞台の周りにもたくさんのパティサラを飾ってるでしょ。
ニィロウ:
えへへ、パティサラは花神様を象徴する花だからね。でも残念ながら、本当のパティサラは花神様が逝去されると同時に絶滅してるの。
ドニアザード:
そうね、マハールッカデヴァータ様が花神様を記念して創られたパティサラも、結局はあの鮮やかな赤紫色を再現できなかった。
ニィロウ:
伝説の中の花神様が踊る姿を想像すると、何だか羨ましいよ。
ニィロウ:
もし私の舞台もそんな風になったら…いや、たとえ隅っこに本物のパティサラが二つあっただけだとしても、私は満足できるよ。
ニィロウ:
そうだ、旅人とパイモン、あなたたちは花神誕祭に興味があるの?だったら参加しない?
ドニアザード:
クラクサナリデビ様の誕生日には、彼女の崇拝者たちもここに集まるわ。あの方のことをもっと知りたいなら、いい機会だと思う。
パイモン:
うんうん、ドニアザードの言う通りだぞ!
パイモン:
祭りが好きでなにが悪いんだよ!それに、これはお誕生日会だろ。誕生日を祝う人が多ければ、クラクサナリデビもきっと喜ぶぞ。
ドニアザード:
ふふっ、それじゃ一緒に花神誕祭に参加しましょうね?
旅人:
うん、約束する。
ニィロウ:
ドニアザード、今選んでる舞台装飾を見せてあげる。興味がなかったら、旅人とパイモンはこの近くを見て回ってきたらどうかな。
ニィロウ:
グランドバザールの人たちはみんなクラクサナリデビ様のことが大好きで、花神誕祭のことも楽しみにしてるよ。
パイモン:
それじゃ、オイラたちはこの辺りを見てくるぜ。
グランドバザールの近くを見て回る
ドニアザード:
ニィロウ、その服素敵ね。初めて会ったときと雰囲気が違うわ。
ニィロウ:
へへ、花神誕祭のために、ちょっと飾りを足してみたんだ。ほら、ここ。
ドニアザード:
ニィロウが縫ったの?すごい!
ニィロウ:
シアターのみんなが舞台で着ている服も、ほとんどはみんなが自分で縫うんだよ。それに、ズバイルさんは衣装だけじゃなくて、道具も作れるんだ。
ニィロウ:
そうだ、この冠、つけてみない?これを見つめてたでしょ。
ドニアザード:
いいの?
ニィロウ:
もちろん。伝説によると、花神様の頭にも美しい角があったらしいから、冠はこんな感じにしてみたんだ。ドニアザードはとても綺麗だから、これを着けるとまるで花神様みたいだね…
ディシア:
舞台をこんな風にリニューアルしたのは大変だったろう。どうやら今回の花神誕祭もいいものになりそうだな。
ディシア:
あたしはグランドバザールにはあまり詳しくないが、ここの人たちが歌ったり踊ったりするってのは知ってるぜ。ふん、教令院はそれが気に食わねぇんだ。
ディシア:
ここで売ってるフェイスパウダーも悪くないよな。他んとこで売ってるやつよりも香りが長持ちするし、肌にも優しい…
ディシア:
コホン、全部他のやつから聞いた話だけどな!
クマリと少しだけ話をした…
クマリ:
わぁ、お兄さんの髪は金色だし、着ている服も私たちのと違うね。あなたは外国から来たの?
クマリ:
知ってる?ここではもうすぐ花神誕祭が開かれるんだよ。花神誕祭には面白いものがいっぱいで、花の騎士ファーリスもキャンディを配ってくれるの!
スリマティと少しだけ話をした…
スリマティ:
ほほほ、花神誕祭の献舞か。若い頃に踊ったもんじゃ。
スリマティ:
子供の頃、ばあちゃんに聞いたよ——花神様の舞はマハールッカデヴァータ様のためのものなのに、なんでアタシたちはクラクサナリデビ様のために踊るのかってねぇ。
スリマティ:
ばあちゃんはこう答えた——マハールッカデヴァータ様はとてもいい神で、クラクサナリデビ様もいい神だ。もし花神様がクラクサナリデビ様と知り合ったら、きっと彼女の友達になって誕生日を祝ってあげるはずじゃろうって。
スリマティ:
ここ数年は花神誕祭の雰囲気も薄れてきておったが…どっかのお金持ちのお嬢ちゃんが沢山モラを出してくれたから、今年はちゃんと行えるそうじゃ。
ファルハードと少しだけ話をした…
ファルハード:
今年の花神誕祭が賑やかなものになれば、グランドバザールだけでなく、他のところの住民たちも買い物しにくる。
ファルハード:
みんなスメールシティで暮らしてるけど、ここにしか売ってない花神誕日のお祭り料理もあるからな。
ファルハード:
それに、歌舞や楽器と言えば、やっぱりグランドバザールだ!教令院のやつらが気に食わないって言うなら気に食わないままでいればいい。これがなくちゃ祭りになるもんか。
キャサリンと会話する
パイモン:
おい、見ろ。あそこにいるのって、キャサリンじゃないか!
キャサリン:
ふんふんふん…♪
パイモン:
そういえば、キャサリンはいつも冒険者協会のカウンターの後ろに立ってるような。あいつの休んでるところって、見たことないぞ。
パイモン:
キャサリン——
キャサリン:
あら?旅人さんにパイモン、こんにちは。
パイモン:
わぁ、これが休憩中のキャサリンなのか…雰囲気が全然違うぞ。オイラはてっきり、キャサリンはどんなときでもまずは「星と深淵を目指せ」って言うんだと思ってたぜ。
キャサリン:
確かにカウンターに立つのに、複雑な機能は必要ありませんが。
キャサリン:
いつも同じセリフを言って同じことをしているというのは、まるで一作のフォンテーヌ映画をずっと流しているようで、退屈じゃありませんか?
キャサリン:
あなたたちも豊かな人生を送るために、あちこちを転々としているのでしょう?
パイモン:
確かに、各地の風習を体験するのも好きだけど、オイラたちが旅をするのは、こいつの家族の手がかりを探すためだ。
キャサリン:
別に今のままでもいいじゃないですか。本当の答えは旅の終わりにあるとは限らない。旅の途中にあるかもしれませんよ。
パイモン:
なんだか、どっかで似たことを聞いたような気がするぞ。そうだ、キャサリン。おまえはなんでここに来たんだ?
旅人:
キャサリンも花神誕祭が好きなの?
キャサリン:
好きというより、最近ここの雰囲気がいいから見に来ようと思ったんです。お祭りが人に喜びをもたらしてくれるのなら、存在する意義があるはずですから。
キャサリン:
あら、そろそろ戻らなくてはなりませんね…
パイモン:
また冒険者協会で会おうぜ、キャサリン。そうだ、今日はおまえのおかげで新しい友達に出会えたんだ。なんだか、この街の人たちとのつながりを深められた気がするぜ。
キャサリン:
あなたたちなら、きっとこの街の人々とも仲良くなれるはずです。何しろ、あなたたちには草元素の祝福がありますから。それでは、先に失礼いたします。
パイモン:
今日のキャサリン、確かにいつもと違うみたいだな…
ディシア:
旅人、パイモン。
パイモン:
どうしたんだ、ディシア?
ディシア:
お嬢様はあんたらが草神に会う方法を探してるのを知ってるだろ。実は、お嬢様があんたらを手伝いたいようでな。あたしはあんたらを導いてやれるかもしれん。
パイモン:
本当か?やったぜ!
ディシア:
でもあまり期待するなよ、あんたらの役に立てる確証があるわけじゃないからな。あることを聞きに行くから、付いて来てくれ。
旅人:
ドニアザードは?
ディシア:
お嬢様は少し疲れて、ニィロウのとこで休んでる。先にお嬢様を家まで送ってくるから、後でレグザー庁の前で会おう。
パイモン:
うん、また後でな。
レグザー庁の入り口でディシアを待つ
パイモン:
レグザー庁でディシアを待とうぜ。
ディシア:
遅くなってすまん。帰ってから旦那様と奥様を、お嬢様はただ機嫌が悪くて港口で座ってたんだって信じさせるのに一苦労だったぜ。
ディシア:
でもありがとな、お嬢様がこんなに楽しんだのは久しぶりだ。あんたたちがいなかったら、今日お嬢様はとっくに家に連れ戻されてただろう。
パイモン:
ディシア。おまえ、初めて現れたときは荒っぽかったけど、ドニアザードのことをすごく大事に思ってるんだな。
ディシア:
チッ、あたしはボディガードだぜ。それに、お嬢様は金を払ってあたしを雇ったんだから、これはプロ意識ってもんだ。
パイモン:
へへ、照れるなって!
旅人:
照れるなって。
ディシア:
あのなぁ——
ディシア:
この仕事は長くないだろうが、ちゃんとこなしたいんだ…世間話はここまでだ、レグザー庁に行こう。あんたたちの道案内ができるかどうかは、中にいる人次第だけどな。
ディシア:
おじい!
アスファンド:
これはこれは、ディシアじゃないか。何故ここに?おっと、何で君たちまで一緒にいるんだ?
ディシア:
へぇ、あんたら知り合いだったんだな。
パイモン:
おう、実は冒険者協会の人が、クラクサナリデビの情報を聞けるかもって紹介してくれたんだ。
ディシア:
なるほどな。おじい、ルコシャの兄さんはいないか?兄さんたちの代わりに盗難の件を聞きたいんだが、この二人にも教えていいか?
アスファンド:
あいつは教令院に戻った。近頃、大賢者にスメールシティの警備を強化しろと言われたからな。各地に分散している人手はみんな呼び戻さなきゃならないんだ。
アスファンド:
まあ、君がそう言うのなら、この件を二人に教えてもいい。
ディシア:
ありがとな、おじい。
パイモン:
一体どんなことなんだ?
ディシア:
実は以前、教令院はある物を失くしたんだ。草神とも関係してるものみたいだから、彼女に会うのに役立つんじゃないかと思ってさ。
アスファンド:
はぁ…それはいささか独断的だな。俺に言わせればむしろ、この件は教令院の方と関係が深い。
アスファンド:
簡潔に言うと、先日教令院が砂漠のアアル村までとても大事な物を取りに行ったとき、道半ばで品が奪われたんだ…情報が漏らされていたせいでな。
アスファンド:
大賢者はこれをとても重視してたもんで、マハマトラを出動させただけでは終わらず、俺たちも捜査を手伝っていた。そして、大方確定できたのは、今そいつがオルモス港にあるってことだ。
ディシア:
オルモス港は知ってるか?スメールで一番大きな商港なんだが、スメールシティから水上を川に沿って南に行けば、港口に着く。
ディシア:
教令院もそこまでは管理できないし、雰囲気も緩い場所だからな、色んなやつらがいるんだ。
アスファンド:
失くした物はアーカーシャや知識に関係があり、それに今回は——神にも関わっている。俺の立場では、これ以上は言えん。
アスファンド:
興味があるならオルモス港で情報を集めればいい。一つコツを教えてやろう——教令院の学生だと名乗れば、話は簡単になるはずだ。
ディシア:
おじい、学生たちはスメールシティにいるんじゃないのか?オルモス港に行って何をするんだ?
アスファンド:
フフッ、興味があるなら自分で聞きに行くんだな。
ディシア:
あたしはそんなことに興味ねえよ。それに、最近はフーマイ家の仕事も多いからな。
ディシア:
そうだ、もしオルモス港に行くなら、気をつけたほうがいいぜ。スメールシティにいるのと違って、規則を守らないエルマイト旅団もいるからな。
ディシア:
「キングデシェレトのためにスメールを取り戻せ」ってスローガンを掲げてる過激な旅団もいて、最近ものすごい速さでデカくなってるから、おじいたちも困ってるんだ。
アスファンド:
そうだな。フン、砂漠のキングデシェレトは何千年も前に亡くなってるのに、今頃復活するなんて噂が広がるとは、馬鹿げたことだ。
ディシア:
みんながおじいみたいでいられるわけじゃないからな。一部の砂漠の民たちは、とっくに荒野を去ってでも自分の神が欲しいのさ。
ディシア:
旅人、あんたらに教えられる情報はこれくらいだ。
パイモン:
ありがとな、ディシアもアスファンドも。
パイモン:
スメールシティにいてもこれ以上の情報は手に入りそうにないし、さっそくオルモス港に行ってみようぜ。
ディシア:
お嬢様は、花神誕日にまたあんたらと会えるのを楽しみにしてる。その前に帰ってきてくれよ。
ディシア:
ああ、花神誕日にまた会おう。

繁華に隠されし失物
教令院の失くした物が神と関係している可能性があると知り、すぐにパイモンとオルモス港へ向かうことに…
オルモス港へ向かう
ラマ:
皆さん、寄ってらっしゃい見てらっしゃい!伝統的な香料はいかがですか?凝った製法で作ってますよ!
プリア:
ハハハ、交渉成立だな!毎度あり。
ジャヤント:
これはでたらめなんかじゃないよ。今、あそこのエルマイト旅団は激しく争ってて、三十人団の言うことは相手にされてないようさ。それに…君たち、知ってる…?
パイモン:
賑やかなところだな…さすがスメールで一番大きな商港だ。でもディシアの話を聞いたからか、なんか危ないやつがいる気がするぞ。
パイモン:
それじゃ、さっそく調査を始めようぜ。
パイモン:
教令院が「神」と関係のある物を失くしたのは分かったけど、それ以外の情報は全然ないぞ。
パイモン:
学生のふりをして情報を聞くといいってアスファンドは言ってたけど、さっきアーカーシャで調べたら、オルモス港に教令院の研究施設はないらしいぜ。
パイモン:
教令院が失くした物なんだったら、学生のふりして聞き込みする方が怪しくないか?
パイモン:
だな。市場は賑やかで、毎日たくさんのお客さんが来てるみたいだから、この辺で聞いてみようぜ。
道端にいる商人から情報を聞く
エルハーム:
いらっしゃい、何をお探しですか?
パイモン:
店主、聞きたいことがあるんだけど、ふだんからオルモス港には学生っているのか?
エルハーム:
フフ、もちろん。それに、毎年この時期には、卒業する学生たちがスメールシティから気晴らしに来ますよ。
エルハーム:
教令院に入学して卒業するのはそれはもう大変ですが、残って研究員の仕事をするのはもっと大変だと言う話は結構聞きます。
エルハーム:
ここは景色もいいですし、雰囲気も教令院より楽な感じでしょう。それに、ここで幸運に恵まれれば、学業と研究がうまく進むなんて言う人もいますしね。
エルハーム:
ほら、あそこにも教令院の学生がいるでしょう?
エルハーム:
あの人たち、数日前にここに来てからずっと、冴えない顔をしているんですよ。
エルハーム:
やっぱり、私たちのように商売をする方がいい。アーカーシャが教えてくれるものさえあれば、楽に生きていけますから。
パイモン:
なにか話してるみたいだよな。こっそり聞いてみようぜ。
教令院学生の会話をこっそり聞く
シドゥ:
はぁ、だめだ…役に立つ情報は何も聞けなかったよ。それに、最近街にはエルマイト旅団の人が沢山いて、何だか怖そうだ。
バンディ:
ここ最近、オルモス港じゃいくつかのエルマイト旅団が激しく争っているらしいぜ。一人でいるときは、あいつらのとこには近づかないほうがいい。
バンディ:
特に「キングデシェレト」やら「復讐」やら言ってるやつらには、レグザー庁でさえ手を焼いているらしいぜ。たしか、アフ…なんとかいったっけ?
クダリ:
「アフマルの目」だ。実は今日、ある情報が手に入った。この旅団は俺たちが探している「物」の情報を持っているようだ。
シドゥ:
なに?
クダリ:
君たち、知らないのか?オルモス港には、あの「物」の取引をしているエルマイト旅団も結構いるんだ。
クダリ:
彼らは見知らぬ人を警戒してるが、学生はそれほど拒まない。何せあの人たちは学生が欲しがっている物を必要としていないからな。身分さえ説明すれば、交渉の余地はある。
クダリ:
あの旅団の人たちはよくジャファータバーンに現れるようだ。五十万ほど払えば、彼らから情報を買えるらしい。
シドゥ:
待て…五十万だって!?情報だけで五十万もかかるなら、物は高くて買えないだろう?はぁ、おしまいだ…これを頼りには卒業できそうもない。
クダリ:
そうとは限らないさ。俺たちの研究方向は不人気だからな。俺たち以外に、誰があんな知識を買うんだ?売れるわけがないさ。
シドゥ:
確かに一理ある。今肝心なのは案内してくれる人を見つけることだよな。三人でモラを集めて、聞いてみようか?
パイモン:
わぁ、なんか怪しいことを話し合ってるぞ。今の、オイラの聞き間違いじゃないよな?「俺たち以外に、誰があんな知識を買うんだ」だってさ。「知識」って買えるものなのか?
パイモン:
どうするんだ?
パイモン:
え、でも情報は五十万モラもするって言ってたぞ!おまえ、本気なのか?
パイモン:
うぅ…わかったよ。ちょっとモラは惜しいけど、おまえがそう言うなら安心だ。行ってみようぜ。
ジャファータバーンへ向かう
パイモン:
さっきあいつらが言ってたのはこのタバーンだな。
パイモン:
とりあえずどっかに座って、あいつらの言ってた人たちがいるかどうか確認しようぜ。
座る場所を見つけ、エルマイト旅団の人を待つ
座ってしばらく経つと…
エイマン:
おっと、お二方、いらっしゃいませ。どうぞお座りください。
タリク:
やつらごときが、ボスに喧嘩を売りてぇと思うか?オレらがキングデシェレト様の力を取り戻したら、ボスはきっとやつらを真っ先に始末するぜ。
トゥーマルト:
もちろんやつらを恐れる必要はない。今、我々の一番の競争相手はカラカル団しか残っていないはずだからな。今回はやつらも大金を手に入れた——気を緩められないぞ。
タリク:
カラカル団のやつらなんざみんな金目当ての連中だろ。これで大儲けしたいだけだ。ボスと一緒になんかできねぇよ!
トゥーマルト:
ああ、ボスは本当に信仰深い。きっとそのお力を使って、俺たちの神様を迎えることができるはずだ。
パイモン:
なんだかキングデシェレトのことばかり言ってるな。オイラたちが探してるのはこいつらに違いないぞ。
タリク:
ふん、あの裏切り者のマハールッカデヴァータと、その民たち…絶対に許せねぇ!この先、キングデシェレト様がスメールに復讐するとき、オレら以外の全員に罰が当たるからな。
パイモン:
オイラもちょっと気になるな。後で機会があれば、これについても聞いてみようぜ。
エルマイト旅団の人から情報を聞く
タリク:
ん?何もんだ、何か用か?
タリク:
学生?ふん、教令院の学生がスメールシティにいないで、オルモス港なんかに来て何をしてる?
旅人:
「物」の情報を聞きたい。
タリク:
フン、ここのルールをよく分かってるじゃねぇか。モラはあんだろうな?
パイモン:
(うぅ…モラは惜しいけど、今は渡すことしかできないよな…)
タリク:
フフッ。ほら、この紙に書いてあるのが「商人」の居場所だ。何か欲しいものがあるなら、行って選べよ。…ん、行かねぇのか?
旅人:
聞きたいことがある。
パイモン:
そうそう、さっきおまえたちが言ってたキングデシェレト…様に、実は興味があるんだ。オイラたちは…その…考古学を研究してる学生だからな!
タリク:
…フン、いいだろう。その太っ腹に免じて、教えてやってもいい。
タリク:
お前たちも分かるはずだろう?我々アフマルの目の者は、みなキングデシェレト様の忠実な信者だ。
タリク:
当時キングデシェレト様は砂漠の中に偉大な国、つまりオレらの故郷を作った。発展具合は、今のスメールより遥かにすごかったんだぜ。
タリク:
キングデシェレト様は「知恵の神」の名に相応しい神だった。だが残念ながら、キングデシェレト様は信頼していたやつに裏切られ、「知恵の神」という名称まで奪われてしまったのさ。
パイモン:
それって…
タリク:
そう、マハールッカデヴァータだ!この恥知らずがキングデシェレト様の文明を壊したんだ。オレたちの先祖もここに逃亡し、仇の元で生活せざるを得なかった。
タリク:
それに、あいつは教令院のやつらと一緒に当時の真相を隠して、寛大で慈愛に満ちてる「フリ」をしてやがる。ふん、本当に…見るに堪えないぜ。
タリク:
でも、キングデシェレト様は本当に亡くなったわけじゃない。砂漠で神託を聞いたやつがいるんだ——キングデシェレト様は今、復活されている!
タリク:
これでオレたちはついに、自分たちの神を迎えられるに違いない。その日が来れば、あの裏切り者の信者にも、自分の神を忘れた砂漠の民にも、全部けりをつけるからな。
タリク:
お前らもビビってんなら、今すぐキングデシェレト様に帰依すればまだ間に合うかもな、ハハハハ。
タリク:
ふん、お前みてーな教令院のやつらに話すことはねぇ。話はここまでだ。
その時、見知らぬ人から声をかけられた。
アルハイゼン:
待て——君たちはこの人に騙されている。
パイモン:
なんだって?
タリク:
またてめぇか!この教令院の気狂いが!
アルハイゼン:
そう、俺だ。前にも言ったが、もし俺と向き合って話をしてくれるつもりがないなら、君たちが不愉快になるようなことをする。
アルハイゼン:
それから君たち、さっき渡されたその住所は偽物だ。こいつらは人を騙して自分たちの縄張りに行かせるために、あちこちで「物」の情報を提供できると喧伝している。
アルハイゼン:
そこに着いたら最後、彼らは君が「物」を買いたがっている証拠を盾に取って、持ち金を全部渡せと脅すんだ。
タリク:
黙れアルハイゼン!いつもオレたちの商売を邪魔しやがって、一体どういうつもりだ!?
アルハイゼン:
何度も言ったはずだが——君たちのボスと交渉したい。
タリク:
うちのボスも言ったはずだが?てめぇと交渉なんかしねぇってな!
アルハイゼン:
確かに前はそう言っていたが、これからもそう思い続けるとは限らないだろう。
タリク:
言っておいてやるが…オレらに手を出させるな!普段オレらは教令院のやつらに乱暴な真似なんざしない、収めるのが面倒だからな。でもてめぇみたいな気狂いに対してなら、話は別だ。
アルハイゼン:
「武力対談」が君たちの答えなら、いいだろう…俺は受けて立つ。魔神たちだって、戦争でテイワットの帰属を決めたのだから。
アルハイゼン:
だが、もし対話の道が見つからないのなら、俺がこれからすることは君たちの商売を邪魔するだけで済むようなことじゃない。
アルハイゼン:
君たちエルマイト旅団は面目を失うことになる——君たちが、それを大切にしているのは知っている。
アルハイゼン:
もし俺が行動を起こせば、君たちのボスは自ら俺に会いにくると確信できる。だがその時には、もう取り戻せないこともあるだろう。
アルハイゼン:
それから一つアドバイスがある——今日ここで起きたことはボスに正直に伝えておいたほうがいい。後になって、君がちゃんと報告しなかったからだと責められないようにな。
タリク:
なんだと——
アルハイゼン:
よく考えてみるといい。俺が今まで言っていたことの中で、果たさなかったことがあるか?
トゥーマルト:
兄貴…この気狂いが…
タリク:
分かった…てめぇが本気で死にてぇのなら、一週間後の午後四時、ファロス灯台の前の桟橋に来い。ただでは済ませねぇからな!
アルハイゼン:
待て、彼らの五十万を返せ。
タリク:
ふん。
エルマイト旅団は、お金の入った袋を置いて去っていった。
エイマン:
お客さんたち、あの人たちを怒らせちゃって、これからうちの店はどうすればいいんだ?それに、彼らは食事代だってまだ…
アルハイゼン:
旦那、最近店の接客係がだいぶ減っているようだが。学生たちに情報を広める仕事で忙しいようだな。
エイマン:
あっ、それは…
アルハイゼン:
君はあの悪者たちと取引をしているのだから、聞かれた時には口ごもるだけでは済まないだろう?俺たちへの口止め料にしてはかなり安いはずだ。
パイモン:
さっきのあの人、なんであんなことができるんだ?エルマイト旅団のやつら、オイラたちのモラを置いて逃げちゃったぞ…
パイモン:
あいつ、色々知ってるみたいだ。追いかけて聞いてみようぜ!
パイモン:
あっちに行ったぞ、早く追いかけよう!
アルハイゼンを追いかける
パイモン:
ちょっと待て!おまえはアルハイゼンっていうのか?
アルハイゼン:
どうかしたか?
旅人:
助けてくれてありがとう。
アルハイゼン:
いや、そもそも俺の目標はあいつらだった。君たちはチャンスを提供してくれたからな、今はお互い貸し借りなしだ。
アルハイゼン:
それと、一つ忠告しておくが、あいつらからは離れたほうがいい。彼らは君から金を稼げなかったからな。この先また君たちにちょっかいを出すかもしれない。
アルハイゼン:
それでは。
パイモン:
ちょっと待てよ、おまえに聞きたいことがあるんだ。
パイモン:
さっきおまえは、あいつらの前でその詐欺をあばいた。ってことは「物」の本当の情報を知ってるってことだよな!
アルハイゼン:
君たちは何者だ。どうしてこのことを知りたがっている?
旅人:
教令院の学生だ。
アルハイゼン:
学生?あいつらが君と「商売をした」のは、君のそのでたらめを信じたからではないよ。
パイモン:
へ?あっ、そうなんだ!こいつはとってもすごいんだぞ!おまえ、これからあいつらと武力対談するだろ?オイラたちは手伝えるぞ。
アルハイゼン:
神の目も持っていないのにか?やめておけ。
パイモン:
確かにこいつは神の目を持ってないけど、元素力を使えるんだ!そうじゃなかったら、オイラたちだって気軽にあのア…アフなんとかのやつらに情報を聞きに行けないだろ。
パイモン:
あいつらのこわーい様子だと、おまえと会う日にはきっと大人数を連れて来るに決まってる。おまえに助っ人がいるのかは知らないけど、オイラたちを連れて行けば、なにか役に立つかもしれないぞ!
アルハイゼン:
ふむ…
パイモン:
うぅ…
アルハイゼン:
いいだろう、分かった。君たちはあの「物」を売っている商人を探しているんだろう?紙とペンはあるか。そのうちの一人の住所を教えてあげるから、運試しに行くといい。
アルハイゼン:
約束の時間に、桟橋で落ち合おう。君たちが来なくても構わないけどな。
パイモン:
あの…商人の情報を教えてもらっておいてなんだけど、それ以前に「物」って一体なんなんだ?
アルハイゼン:
君たちは物の正体も知らないのに、五十万も出したのか?
アルハイゼン:
まあ、確かにもし君が本当にすごい腕前の持ち主であれば、あいつらが本性を曝け出したときに武力で答えを見つけられるか。
アルハイゼン:
物の情報を聞いているからには、全く知らないわけはないだろう。どこまで知っているのか教えてくれ。そうすれば無駄なことを言わずに済む。
パイモン:
「物」はたぶん教令院と関係があって、エルマイト旅団のやつらが取引をしてるだけじゃなくて、学生たちもそれを探してる。うぅ、それと…
旅人:
それはある種の「知識」のようだ。
アルハイゼン:
君たちは情報を大体掴んでいるさ。実物を見たことがないから、情報をまとめられないだけだろう。
奇妙なものを見せると、アルハイゼンはすぐにそれをしまった。
アルハイゼン:
これが、君たちが探している「物」だ。
パイモン:
う、よく見えなかったぞ…あの飾りみたいなのはなんだ?
アルハイゼン:
これは「缶詰知識」という。簡単に言えばこれは単なる器で、特定の知識をある程度の量、保存しておける。小型のアーカーシャみたいなものだ。
アルハイゼン:
これを自分のアーカーシャ端末に接続すると、誰でもその中の知識にすぐアクセスできる。
旅人:
誰でも?
アルハイゼン:
そう、誰でも。複雑な規則があり、それぞれの知識にアクセスできる人を厳格に審査するアーカーシャとは違い、これは無条件に中身のものを渡すんだ。
パイモン:
なんだかすごそう…
アルハイゼン:
基本的には、これは便利で無害な知識ベースだ。だが残念ながら、スメールでこれを個人的に所持したり取引したりするのは違法だ。
アルハイゼン:
これは、学者たちが世界樹から手に入れた知識をアーカーシャに保存するために作られた。使った後はすぐに処分すべきなんだ。
アルハイゼン:
しかしたとえ厳重に警戒していても、一部の缶詰知識は処分の運命から逃れてしまう。この世には、アーカーシャにデザインされた人生に不満を持ち、これを使って運命を変えたいと思う人がいるからな。
アルハイゼン:
この百年、教令院から流出した缶詰知識は、色んな内容のものが混雑している。そしてオルモス港では、真に価値のある上物はエルマイト旅団の金儲けの道具と成り果てた。
アルハイゼン:
だがエルマイト旅団がゴミと見なしたものは、一般人や教令院の不運な学生たちの役に立つことがある。
アルハイゼン:
俺に言えるのはこんなところだ。
アルハイゼン:
君の本当の狙いはそこなのか…
旅人:
その情報を知りたい。
アルハイゼン:
現状の取引では、その質問に答えるのには値しないと思うが。
アルハイゼン:
まだ諦めないんだな…いいだろう、人が少ない場所で話そう。
アルハイゼンと人の少ない場所で会話を続ける
アルハイゼン:
さあ、さっきの話の続きをしよう。教令院の失くした缶詰知識に関する情報を知りたいなら、あることに協力してくれ。
旅人:
何?
アルハイゼン:
ある人のところに行って欲しい。ドリーという名の旅商人だ。
アルハイゼン:
ゴミの缶詰知識しか持っていない商人とは違い、彼女はよく本当に良いものを手に入れているんだ。利益がでる限り、彼女は何を売るのも恐れない、という人もいる。
アルハイゼン:
彼女は教令院の人を警戒している——貨物のほとんどが、教令院の管制に合わないものだからな。
アルハイゼン:
だが、俺は彼女のブラックリストに載っているかもしれない。彼女御用達の情報屋に会ったことはあるんだが、誤魔化されたんだ。
アルハイゼン:
ドリーのお客になって、彼女の信頼を得てほしい。これが今後、協力を続けるための条件だ。
パイモン:
なんでオイラたちをそいつに会わせるんだ?
アルハイゼン:
事が成るまで、君たちに引き続き質問する資格はない。
パイモン:
うぅ…わかったよ。じゃあオイラたち、どうすればいいんだ?
アルハイゼン:
君たちはスメールに来たばかりの外国人だから、ドリーにとっては安全な顧客のはずだ。俺から、情報屋の住所と連絡を取るための暗号を教える。
アルハイゼン:
暗号以外に、彼女から特殊な要求があるかどうかは分からない。君たちには臨機応変に対応してもらうしかない。
パイモン:
わぁ、なんだか緊張してきたぞ…
アルハイゼン:
そして、鍵になるのはドリーに会えてからだ。彼女は金銭に関するものへの嗅覚が鋭い上、商品を見る目も優れているから、目の肥えている客しか好まないんだ。
アルハイゼン:
資金はこちらで用意するから、彼女の商品の中で質の一番良いものを買い、彼女に認められてきてくれ。
パイモン:
だけど、缶詰知識を見たのはさっきが初めてなんだ。どう選ぶのかなんて全然わからないのに、こんな短い時間で見分け方を覚えられるものなのか?
アルハイゼン:
うん、確かに…君たちは「元素視角」というものを知っているか?
旅人:
使えるよ。
アルハイゼン:
ほう?意外だな、また君のことを見直したよ。その能力を持っているなら、話は簡単だ。
アルハイゼン:
ここに缶詰知識が二つある。品質の違いが分かるか?
パイモン:
うぅ…オイラから見ると、まったく同じように見えるけど。
アルハイゼン:
元素視角を使ってもう一度見てみてくれ。
パイモン:
おい、どうだ。なにか見えるか?
アルハイゼン:
これが噂によれば、一つの見分け方らしい。元素視角を使って見たとき、「より価値のある」缶詰知識はほとんどがより明るく見えるそうだ。
アルハイゼン:
知識は世界樹に由来し、草元素力の根源でもあるからな。知識の力が強ければ、草元素力の色もより明るくなるというわけだ。
アルハイゼン:
ただし、一部の缶詰知識は強い元素力を持つにも関わらず、その内容が現在の生活にはあまり役立てられないから、価値も高くない。
アルハイゼン:
まあ、あくまでも小手先の見分け方だが、ドリーの信頼を得るには十分なはずだ。
パイモン:
なんだかすごそうだぞ…
アルハイゼン:
これを持って行け——情報屋の住所と暗号を書いておいた。そしてこっちは缶詰知識を買うための資金だ。
アルハイゼン:
モラを惜しむ必要はない。ドリーの心を動かすには、このくらいは必要だ。もし取引後に資金が余っても、返さなくていい。
アルハイゼン:
くれぐれも気をつけてくれ。最近一部のマハマトラもオルモス港に来た。彼らに捕まったら、これまでの努力が無駄になってしまう。
パイモン:
「マハマトラ」?
アルハイゼン:
教令院に所属し監督管理をしている者たちで、缶詰知識の違法取引問題の処理を担当している。先ほども言った通り、缶詰知識の所持や取引は教令院に禁じられていることだ。
アルハイゼン:
あいつらは勘が鋭いから、目を付けられたらひどい目に遭う。——もしやめておくなら、まだ間に合うが。
アルハイゼン:
分かった、交渉成立だな。もしドリーとの取引に成功したら、ウィカラ隊商宿に来てくれ。その時には心を開いて話し合おう。
パイモン:
アルハイゼンからもらった紙によると、ドリーの情報をもってるやつは旧市街にいる商人だって書いてあるぞ。
パイモン:
紙に書いてある方法で、こいつと接触してみよう。
ドリーの情報屋に会う
ラティシュ:
こんにちは、どんなものをお探しで?
ラティシュ:
ハハッ、お客さんは独特な好みだな。全然甘くないハッラの実はあるが、あまり屋台に出して売らないんだ。仲間に案内させるよ。
パイモン:
紙に書いてあるのと同じだな。どうやら第一段階は成功したみたいだ。
ラティシュ:
ラウナック、このお客さんたちは全然甘くないハッラの実を買いたいらしい。二人を倉庫まで案内してくれ。
ラウナック:
はいよ。お二方、こちらへどうぞ。
ラウナックと一緒に倉庫へ向かう
ラウナック:
お二方は独特な格好ですな。スメールローズを付けるお客さんを見るのは久々ですぜ。
パイモン:
待てよ、えっと…「スメールローズ」は、普通の商品って意味だったよな。
パイモン:
見間違いじゃないか?オイラたちがつけてるのは、悼霊花のほうだぞ。
ラウナック:
おっと、こりゃ失礼。間違いでしたな。
パイモン:
ふぅ…びっくりしたぞ、抜き打ちまであるのかよ!
ラウナック:
お二人とも、倉庫はこの先ですぜ。ついてきてくだせぇ。
ラウナックと会話する
ラウナック:
お二方、物を取りに行く前に、いくつか確認したいんですがね。
ラウナック:
今日の在庫はお二方が思うほど多くはない。この間、ハッラの実がネズミにたくさん盗られてしまったからね。
ラウナック:
へへっ、ありがとうございやす。今後もっといい物が入ったら、先にお知らせしますよ。
ラウナック:
お客さん方はすごい腕前の持ち主のようですな。どうです、今日は食べるとめまいがするようなものにするってのは?
パイモン:
そうそう、そう答えなくちゃな。でも食べるとめまいや耳鳴りがするようなハッラの実って、想像するだけで怖いぞ。
ラウナック:
ハッラの実はスメールシティの方法で梱包するかい?それともオルモス港の方法で?
ラウナック:
おっと、お客さんは太っ腹だね。綺麗に梱包してあげますよ。
ラウナック:
…お二方の情報は確認済みですぜ。ドリーさんはこの先に待って…しまった、マハマトラだ!早く逃げろ!
パイモン:
なに、マハマトラ?どこにいるんだ?やつらに捕まったら大変だってアルハイゼンが言ってたよな。オイラたちも早く逃げよう!
パイモン:
オイラたちはここに慣れてないから、情報屋の後を行こうぜ!
ラウナックと一緒に逃げる
パイモン:
そっちに行ったぞ!
ラウナックと一緒に逃げる
パイモン:
見ろ、あいつはあそこだ!
ラウナックと一緒に逃げる
???:
ほら、リシュボラン虎から隠れるならこっちですの!
パイモン:
これも暗号みたいだぞ!声は右の家の後ろからだ!
声の主を探す
ドリー:
こっちこっち。さあ、もう逃げる必要はありませんわ。
パイモン:
さっきオイラたちを呼んだのはおまえか。でもこの場所って本当に安全なのか?本当に逃げなくて大丈夫なのか?
ラウナック:
ドリーさん、この方々はハッラの実を買いに来たお客さんでさぁ。人はもう案内したんで、おれは先に失礼しやす。
ドリー:
ええ、お疲れお疲れですわ!
パイモン:
えっ、なんだって!おまえがドリーなのか?てっきり恐ろしい姉ちゃんが出て来るのかと思ってたぞ…
ドリー:
あらあら、この頭空っぽのフライムは何を言ってやがりますの。私は怖いお姉さんではありませんのね?もうあなたとは商売できなくて結構ですわ。
ドリー:
でもあなたたちの今までの反応はとてもよかったですわ。情報屋を見つけた上に、警戒心も強い。はれやれ、命知らずの輩ではなくとも、人目を憚るようなコトもたくさんしてきたんでしょう?
パイモン:
オイラたちを誉めたのか?なんだかあまり嬉しくないけど。
ドリー:
モラを持っていても、二、三歩走っただけで息切れするような輩はマハマトラにすぐ捕まるだけでなく、小さな商売をしている私たちのような善良な市民まで巻き添えにする…そうでしょう?
ドリー:
だから、あなたたちみたいなお客様は歓迎しますわ。
ドリー:
お二人は初めていらっしゃいましたが、それでも構いません——余計なことは伺いませんわ。たとえお客様が缶詰知識を家の柱に飾ると仰っても全然気にしませんの。
ドリー:
あなたたちがその手にキラキラとした丸いモラを持っている限り、私たちは友達ですわ。
旅人:
物を見せてくれない?
ドリー:
ええ、いいですわよ。お好きなようにお選びくださいまし——よいしょ!
パイモン:
(うわぁ、こいつ…すごい量の缶詰知識を持ってるぞ…!うーん…この数だと、マハマトラに捕まったらきっとやばいよな。)
ドリー:
いかがです…お客様はどんな物が欲しいのかしら?私はお客様が商品を買う理由には興味がありませんが、おすすめはできましてよ。
ドリー:
これをご覧くださいな。「ヒルチャール社会学イデオロギーと弁証法的分析」、全テイワットで研究している方はわずか三人。激レアとも言えますわ!特別価格、三十五万モラでいかがかしら!
パイモン:
(こんな変わった知識が欲しい人なんか、本当にいるのか?)
ドリー:
あるいは、この「魔神戦争初期のテイワット各国の建築様式と建築工法」もなかなかいいですわね。
ドリー:
これさえあれば、古い建築物の修復名人になれますわ。どの国に行っても給料がとっても高い仕事に就けましてよ!
パイモン:
(うん、これなら少し役に立ちそうだ。)
ドリー:
こっちは二百万モラ。値段交渉はしませんわ。
パイモン:
わっ、たかっ!
ドリー:
もちろん、お客様ご自身で選んでいただくこともできますの。内容と値段は、缶詰知識の下に小文字で書いてありますわ。
パイモン:
(よし、じゃあアルハイゼンから教わった方法で見てみようぜ。)
旅人:
これが欲しい。
旅人:
そしてこれと…
旅人:
あとはこれも。
ドリー:
あぁ…お客様はお目が高いですわ。
缶詰知識をたくさん選んだ…
パイモン:
よし、今回はこれくらいにしとこうぜ。
ドリー:
おやおや、お客様たちは物を見る目が優れている上に、太っ腹で、本当に百載…いや、千載一遇のお友達ですわ。
ドリー:
お二人とも、あと十万モラほどいただければ、百万モラに値する缶詰知識を一個自由にお選びいただいてもいいですわよ!
パイモン:
なんだと?
パイモン:
おいおい、聞いたか?あと十万モラ払えば、百万モラ相当の好きな缶詰知識を手に入れられるってことだぞ!
パイモン:
でも、今オイラたちが買った缶詰知識はどれも五十万モラ以上したんだ。もうちょっとモラを払えば、百万するやつが買えるんだぜ、お得だろ?
パイモン:
それによく考えてみろよ。オイラたちが苦労して、大きなリスクを負って買ったこの缶詰知識たちは、みんなアルハイゼンのものだ。
パイモン:
缶詰知識があれば、人は知識を一瞬で身につけられるんだぜ。こんなすごいもの、おまえは気にならないのか?自分で試してみたくないのか?
パイモン:
いいじゃないか、アルハイゼンからもらった経費はちょうど十万くらい残ってるんだ。このモラでおまえの役に立つようなものを買おうぜ。マスター、十万払うぞ!
ドリー:
ええ、ええ。それではお二人とも、こちらの缶詰知識の中から一つお選びくださいまし。
パイモン:
え、待てよ、自由に選べるんじゃないのか?なんでそっちのやつは選べないんだ?
ドリー:
あらあら、お客様。こちらの缶詰知識も、みんな百万モラに値するものですわ。お二人さんの実力なら、きっとお気に召すものを選んでいただけますから。ごゆっくりご覧くださいまし。
パイモン:
なんだかよくない予感がするぞ…元素視角を使って、もう一回見てみるか?
パイモン:
どうだ?
旅人:
明るさにあまり差がない。
パイモン:
それってつまり、こいつらの価値はほとんど同じってことなのか?
パイモン:
モラを使ったからには、おまえの役に立つようなものを探してみようぜ。
パイモン:
どれどれ、「スメール伝統醸造·入門」、「香料栽培技術」、「古代符文概説」…え、これ見ろよ、「片手剣の戦闘技術·八」!
パイモン:
前の七つがどこにあるかはわからないけど、これは役に立ちそうだぜ。これにしようぜ!
パイモン:
マスター、オイラたちこれにする!
ドリー:
ええ、承りますわ。近いうちにまた新しい物を仕入れますから、またお越しくださいまし!それに缶詰知識以外にも欲しいものがあれば、本店は最善を尽くしてお客様のニーズにお応えしますの!

間近に迫った目標
約束通りドリーの信頼を得た今、そろそろ「本題」についてアルハイゼンと話をしよう。
ウィカラ隊商宿へ行きアルハイゼンを探す
パイモン:
ドリーとの取引は順調だったな。次はウィカラ隊商宿のアルハイゼンのところへ会いに行こうぜ。
パイモン:
これで教令院が失くしたものがなにか、教えてくれるはずだよな。
アルハイゼン:
来たか。君たちのその表情…どうやら成し遂げたようだな。
パイモン:
わぁ、なんだか教令院の人がたくさんいるぞ。なんで待ち合わせ場所をこんなとこにしたんだ?
アルハイゼン:
そもそもウィカラ隊商宿は教令院の管理下にある。教令院の者がここで働いているのも当たり前のことだ。俺がオルモス港に来たのも表向きには、ここの公務を処理するためだ。
パイモン:
おまえって本当に大胆なやつなんだな…
アルハイゼン:
そんなに緊張する必要はない——ここの人は俺たちの話題に興味がないからな。それに、ここにマハマトラは来ない。では早速、ドリーと会った時の状況を教えてくれ。
アルハイゼンにこれまでのことを話し、買った缶詰知識を渡した…
パイモン:
アルハイゼン、オイラたちは頼まれたことを果たしたんだ。今なら教令院が失くした缶詰知識のことを教えてくれるよな?
アルハイゼン:
その前に一つ聞きたい。君たちはどうしてあの物を調べてるんだ?…もちろん、答えなくてもいいが。
パイモン:
そうだぞ、こいつは知恵の神に会って大事なことを聞きたいんだ。でも、スメールに来てからだいぶ経っても、方法がなかなか見つからなかったんだ。
パイモン:
そしたら、教令院が失くしたある物が「神」と関係してるかもって聞いた。だから、一か八かって思ったんだ。
アルハイゼン:
それなら、君たちの方向性は間違っていない。
アルハイゼン:
このあいだ教令院は、砂漠である缶詰知識を失くした。失くしたのは「神の缶詰知識」。それを使えば、神の知恵が手に入るそうだ。
パイモン:
わぁ、そんなものまであるのかよ!もしそれを見つけられたら、草神に会う方法も、おまえの妹さんのこともわかるようになるんじゃないか?
アルハイゼン:
それが本当にそれほどすごいものなのかどうか、俺は疑っている。だが、それは確かに存在していて、今はこのオルモス港のどこかにある。
パイモン:
どこにあるんだ?
アルハイゼン:
それが、俺たちのこれからの課題だ。
旅人:
もしかして、君もそれを狙ってる?
アルハイゼン:
否定はしない。「神の缶詰知識」とは一体何なのか——俺は興味があるし、解明したいと思っている。
アルハイゼン:
もちろん、オルモス港のエルマイト旅団もそれを狙っている。そのもの自体がとても貴重だというだけでなく、中身の知識は多くの力や富をもたらしてくれるかもしれないからな。
アルハイゼン:
最近いくつかの旅団がその物の帰属を争っているが、最終的な勝者はまだ決まっていないらしい。
アルハイゼン:
俺一人の財力と人脈では、彼らと競うのは難しいだろう。だから、色々試した末に、俺はいくつかの旅団と簡単な契約を結んだ。
アルハイゼン:
俺はこの神の缶詰知識を独占しないが、それを研究する機会を与えてくれると彼らは約束した。まあ、それを解明したって彼らに損はないからな。
アルハイゼン:
だが、エルマイト旅団の中には、条件の交渉がうまく進まない旅団もある。例えばアフマルの目の人たち。
アルハイゼン:
彼らは、神の缶詰知識にキングデシェレトの力があると信じている。キングデシェレトを世に蘇らせるために、それを手に入れたいようだ。だから、彼らは教令院の者がキングデシェレトの精神を汚すことを決して許さない。
パイモン:
あいつらがおまえと協力してくれないから、この前おまえはやつらとやりとりをしてたんだな?
アルハイゼン:
そうだ。アフマルの目がすごい財力を持つとは言えないが、彼らはそれを手に入れる決意がとても固い。十分な資金を得るために、あらゆる卑怯な手段を使って金を集めているんだ。
アルハイゼン:
だから、俺は彼らの商売を邪魔し続けることで、俺に向き合って話をしてもらおうとしてる。
アルハイゼン:
神の缶詰知識の秘密取引は、数日のうちに行われるはずだ。旅団たちがそれぞれ入札し、物がこっそり勝者に渡される。
アルハイゼン:
各旅団は品物の安全を守るため、またマハマトラを警戒して、自分が神の缶詰知識を手に入れたことを宣伝はしない。
アルハイゼン:
…もし神の缶詰知識が誰の手にあるのか分からなかったら、彼らとの約束も果たせなくなる。
アルハイゼン:
情報を得るのに最も頼もしいのはドリーだが、この道も行き詰まっていた。しかし君たちがいてくれたおかげで、状況は好転した。
パイモン:
つまり、ドリーと仲良くしろって頼んできたのは、神の缶詰知識の行方を探すためか?
アルハイゼン:
うん、そう思ってくれていい。君たちにとっても、デメリットは一つもない。
アルハイゼン:
明後日、もう一度ドリーのところに行って欲しい。彼女から、神の缶詰知識の行方に関する情報を買うんだ。もし情報がないと言われたら、もう二日待ってからまた行くといい。
アルハイゼン:
俺が神の缶詰知識を研究する機会を得られたら、研究結果を君たちに教える。これが報酬でどうだ?
アルハイゼン:
それでは、また明後日に会おう。
パイモン:
アルハイゼン、ちょっと待ってくれ!実はオイラたちも缶詰知識を一個買ったんだけど、その使い方が全然わからないんだよな。
アルハイゼン:
君たちは缶詰知識を使ってみたいのか?いいだろう、使い方を教えてあげるよ。
アルハイゼン:
だが教令院の人々の前でそんなことを教えるのは少し難しい。ここを出よう。
野外で缶詰知識を使う
アルハイゼン:
ここにしよう。買った缶詰知識を見せてくれ。
パイモン:
はい、これ。
アルハイゼン:
「片手剣の戦闘技術·八」…うむ、実践系の缶詰知識か。この手の知識はそうあるものじゃない。ほとんどはエルマイト旅団の人が戦闘力を高めるために使ってしまったからな。
パイモン:
本当か?よかった、いいものが手に入ったかもな。
アルハイゼン:
これが役に立つかどうかを知りたいのなら、君の戦闘時の状態をテストしてあげよう。もし君が既に強い実力の持ち主であれば、大きな進歩を遂げるのは難しいと思うが。
アルハイゼン:
そうだな、対照実験を行うのはどうだ?この缶詰知識の使用前と使用後に、それぞれ一回ずつ戦おう…
アルハイゼン:
…俺はアーカーシャ端末を通して、戦闘時の君の身体状態を測定しておく。
アルハイゼン:
二回の間で出る体力差や、相手の強度差などは、後で計算して影響を排除するから、安心してくれ。
パイモン:
わぁ…アルハイゼン、おまえ…教令院で成績がとてもいいだろ?
パイモン:
ちょっと気になったんだけど、缶詰知識を卒業に使いたい学生でもあるまいし…なんでマハマトラに狙われるリスクを負ってまでこれを扱おうとしてるんだ?
旅人:
俺も少し気になる。
アルハイゼン:
学者の行動が理解できない時、ほとんどの場合は「好奇心」で説明できる。これは定理なんだ。
パイモン:
うぅ…なんだかごまかされたような気がするぞ。
アルハイゼン:
もういいだろう、テストを始めよう。いつも通り戦えばいい。
アルハイゼンと会話する
アルハイゼン:
今、君のアーカーシャ端末に接続し、データを記録する。
アルハイゼン:
では、この缶詰知識を使おう。
アルハイゼン:
これを手に持って。君がこれと接続できるよう手伝う。そうすれば君はこの力を活性化できるようになる。
アルハイゼンと会話する
旅人:
(頭にひらめきのようなものが浮かんだ…)
旅人:
(片手剣で戦う多くの人々の姿が一瞬見えたかと思ったら、次の瞬間、それらは遥か遠くの記憶となって刻まれた。)
パイモン:
おい、どうだった?
パイモン:
それって、役立てられるってことだよな?
アルハイゼン:
うん、ならもう一回戦いに行こうか。さっきみたいに平常心でやればいい。
テストの状況をアルハイゼンに聞く
アルハイゼン:
では、データをもう一度記録する。
パイモン:
アルハイゼン、どうだったんだ?
アルハイゼン:
うん、君たちの買った缶詰知識は確かに彼の戦闘能力を向上させたよ。二回目の戦闘時の戦闘機能データは一回目と比べて0.073%アップしたな。
パイモン:
待て、いくらだって?
パイモン:
あああ!くぅぅ…やっぱりあの悪徳商人、オイラたちを騙したんだな!これは百万どころか、十万モラにも値しない気がするぞ!
アルハイゼン:
まあ、そもそも彼が強い実力を持っていた場合、缶詰知識の内容ではこれ以上大きく成長させられないかもしれないさ。
アルハイゼン:
少なくとも、今回のテストを通して、俺は君たちのことをもっと知ることができた。君たちとの取引はお得かもしれないと思えたよ。
アルハイゼン:
俺は先に隊商宿に戻る——二日後の連絡を待っているから。そうだ、これはドリーに情報を聞くための経費だ。彼女の提示した額を払えばいい。
2日後の朝7時まで待つ
パイモン:
よし、今日はドリーに、神の缶詰知識の行方を聞きに行こうぜ。
神の缶詰知識の行方をドリーに聞く
ドリー:
あら、こっちですわよ!お客様たち、またまた早くもお会いしましたわね。今回は、どういったご用件で?
ドリー:
缶詰知識であろうが何であろうが、ポケットにモラががっぽり入るなら、どんな物でも差し上げて見せますわよ。
パイモン:
ドリーは、オイラたちが欲しいものならなんでも用意できるのか?
ドリー:
あらあら、その言い方。缶詰知識ではもう満足できないようですのね?何が欲しいのかしら、お聞かせ願いますわ。
旅人:
「神の缶詰知識」の行方。
ドリー:
おっほほほ。さすが、あなたたちのような気前のいいお客様は、普通の缶詰知識なんてアウトオブ眼中なのですのね。
ドリー:
ただ、その情報は決して安くはないですの。
ドリー:
何しろ、取引現場に忍び込むのはとても大変でしたのよ。それに、情報を漏らしたのが私だと知られれば、人に狙われますわ。
パイモン:
でも、おまえの情報が本当だってどうやって証明するんだよ?しかも、なんで「ちょうど」その情報を持ってるんだ?
ドリー:
ほほほ…私にとって、市場に流通している価値のあるものはすべてが「商品」なんですの。商売をするためには、お宝たちの状況を常に把握する必要があるのですわ。
ドリー:
それに情報の信憑性については、なおさら心配無用ですの。取引の瞬間を写真機に収めましたから、ごまかしは通用しませんわ。
ドリー:
さすがお客様、毎度ありがとうございます。
ドリー:
代金は確かにいただきましたわ。では耳を澄まして聞いてくださいまし。神の缶詰知識は、昨日アフマルの目の頭領であるミズリさんによって確保されましたわ。
パイモン:
アフマルの目?あのキングデシェレトを信奉するエルマイト旅団か?
ドリー:
あら、お客様もよくご存じですのね。
ドリー:
アフマルの目は、神の缶詰知識に「キングデシェレト」の力が宿っていると信じてますので、そのために全力を尽くしているのですわ。
ドリー:
さすがは神の缶詰知識。今まで見たことのないような、真っ赤な輝きを放っていましてよ。
ドリー:
私が撮った写真にも、神の缶詰知識がはっきりと映っていますわ。
パイモン:
情報ありがとうな、ドリー。
ドリー:
いいんですの。お二人のように知識の豊富なお客様がいてくださるなんて、昨日の苦労は無駄ではなかったんですのね。 今後も、何かあればいつでもお越しくださいまし。
パイモン:
神の缶詰知識の情報を手に入れたぞ!まさか本当にアフマルの目の手に渡っちゃうなんてな。
パイモン:
早くアルハイゼンのところに戻ろうぜ!
アルハイゼンに情報を伝える
パイモン:
アルハイゼン、情報を手に入れてきたぞ!
アルハイゼン:
そうか、どうだった?
パイモン:
ドリーから取引の証拠をもらったんだ、見ろ!
アルハイゼン:
ほう、はっきり撮れているな。エルマイト旅団の取引場所に忍び込むだけでなく、至近距離に姿を隠すとは、大した度胸だ。
アルハイゼン:
この、上に映っているのがアフマルの目の団長、ミズリだ。彼の持っている独特な赤の缶詰知識は、「神の缶詰知識」である可能性が高い。
アルハイゼン:
こうなると、来週の彼らとの「武力対談」で、強制的に「登場」してもらうしかない。
パイモン:
アルハイゼンがどうしてアフマルの目の連中を挑発するのか、最初は理解できなかったけど…今ではすっかり優位に立ったな。
パイモン:
あいつらを倒せば、そこのボスと対談できる。神の缶詰知識を貸してもらえるぞ!
アルハイゼン:
お疲れ様、ここから何日かは休んでいてもらっていい。その間、俺も準備してくる。あいつらに会う日の午後三時、あいつらより先にここで合流しよう。
旅人:
分かった。
アルハイゼン:
では、お先に失礼する。
数日後、ついにアフマルの目との約束の日が訪れた…
パイモン:
アルハイゼンのやつ遅いな、まだかよ…あ、来たぞ!
アルハイゼン:
待たせたな。ファロス灯台の前の桟橋に行くぞ。
パイモン:
おう、行くぞ!
約束の場所に行く
タリク:
アルハイゼン…まさかイカレ野郎がまた現れるとはな。
アルハイゼン:
この対談は俺から要求したものだ。君たちが約束を守ってくれるかどうか心配だったが、信用できるようだな。
アルハイゼン:
かなり盛大に迎えてもらっているようだが、俺の方も助っ人を連れてきた。文句はないな?
タリク:
助っ人?店にいたガキじゃねぇか。このイカレ野郎に助けられたからって、恩返しのつもりか?ふん、いい度胸だ。
タリク:
そろそろ無駄話はおしまいにするぜ。お前らを魚の餌にしてやる。野郎ども、かかれ!
パイモン:
あいつら突っ込んでくるぞ!二人とも気をつけろ!
アフマルの目のメンバーと武力対談を行う
movie
アフマルの目のメンバーと戦った。相手が劣勢になると、ついに団長のミズリが姿を現す。しかし、彼は狂気に陥っているようだ。アルハイゼンはすぐさま彼を抑える。一方、教令院のマハマトラたちもミズリを捕まえにやってきた。アルハイゼンはミズリの様子を確認すると同時に、密かに「神の缶詰知識」を持ち去った。だが、誰もその行動に気付いていないようだ。 マハマトラは発狂したミズリを連行していく。そして、彼らがあなたの前を通り過ぎる瞬間、こう呟いた「世界が…私を…忘れて」と…
アルハイゼンと会話する
パイモン:
いったいなにが起こったんだ?あのデカいやつ、どうして急にあんな姿に…
アルハイゼン:
どうやら、彼は神の缶詰知識を使ったらしい。
パイモン:
ああなったのは、神の缶詰知識による影響ってことか?
旅人:
そういえば、ハイパシアが言ってた…
パイモン:
それって、世界樹の知識を得るとき、学者たちは神の知識に触れて発狂するって話のことか?
アルハイゼン:
俺の知る限りでも、「サティアワダライフ」の学者が発狂した例はかなり多い。あいつらの様子は、同じような状況に見える。
アルハイゼン:
どうやら神の缶詰知識は確かに神と関係があるようだ。だが、本当に噂通り、これを所有して神の知恵や力が得られるものだろうか。
アルハイゼン:
あいつの言ってた言葉を聞いたか?「世界が私を忘れて」っていったいどういう意味なんだ…
旅人:
(あれは以前世界樹で聞いた言葉とまったく同じだった…もしかして、彼もあの光景を見た?)
パイモン:
そいつがマハマトラに連れ去られたんだったら、持っていた神の缶詰知識も教令院に持ってかれるよな?こんなに近くまで来てたのに残念だぜ。
パイモン:
でも、神の缶詰知識があんなに危険だなんて思わなかったぞ。むやみに試したりしてたら、オイラたちもああなってたかも…
アルハイゼン:
こうなると、もうオルモス港に留まる理由はない。俺たちの協力関係もこれで終わりだ。
パイモン:
そういえば、神の缶詰知識を探すのに夢中で、おまえに聞いてなかったんだけど。おまえって教令院の人間なんだろ?クラクサナリデビに会う方法を知らないか?
アルハイゼン:
実のところ、俺にも分からない。クラクサナリデビはスメールのシステムの外にいる存在で、普段はその存在すら感じられないんだ。
アルハイゼン:
しかも、教令院には神の知恵を象徴するアーカーシャが存在する。学者たちには、自ら神との接触を図ろうとする理由がない…
パイモン:
そうなのか…クラクサナリデビって、神秘的なやつなんだな。
アルハイゼン:
俺は教令院に戻るつもりだ。君たちはどうする?
パイモン:
もうすぐ花神誕日だし、オイラたちもスメールシティに戻るか。ここ最近はずっと走り回ってたから、少し休めばまた元気が出るかもな。
パイモン:
アルハイゼン、じゃあオイラたちはここでお別れだ!じゃあな!
あなたたちがその場を離れた後、アルハイゼンは手に持った「神の缶詰知識」をもう一度眺めた…
アルハイゼン:
…さて、「これ」を先に処理するべきか、それとも、上へのレポートを書くべきか。