arrow_back 原神 クエスト
第二章 第一幕

鳴神不動、恒常楽土


3つの願い
初めて足を踏み入れる稲妻の本島——鳴神島。あなたは招待状を手に「木漏茶屋」へと向かった。果たしてそこにはどのような出会いが待ちかまえているのか?
「木漏茶屋」に行く
パイモン:
招待状にある住所はここみたいだな。
梢:
一般の客は招いておりません。お帰りください。
パイモン:
あっ、ちょっと待ってくれ。オイラたち一般の客じゃなくて…
梢:
海外から密航してこちらに亡命してきた特殊な客ですね。その格好を見れば分かります。
パイモン:
そんなこともわかるのか…って、違う、オイラたちはそんなんじゃ…
旅人:
招待状を見て。
梢:
社奉行の印章、トーマさんですか…お二方は普通の身分ではないようですね。
梢:
では…社奉行の小さな「保有地」、「木漏茶屋」へようこそ。
パイモン:
そうこなくっちゃな。
「木漏茶屋」に入る
パイモン:
やっと着いた。トーマは?トーマはどこだ?
パイモン:
あれ…トーマのやつまさか約束を破ったのか?
???:
約束を破るだなんてひどいな。君たちこそオレのことを忘れてたじゃないか。
カウンターに一匹の犬が座っている、この時あなたたちはトーマの声を聞こえた…
パイモン:
ど、どういうことだ!?犬がしゃべった!
???:
フンフンフン…驚くことはない。オレのこの状態を見るのは初めてだったかな?
トーマ:
ふむ…璃月ではこのようなものを見たことはなかったのか?
パイモン:
そうか、オイラなんかわかった気がするぞ。
トーマ:
ハハハハハッ…もう冗談はここまでにしよう。
トーマがタンスの後ろから出てきた…
パイモン:
おい!おまえってやつはなんでいつもこうなんだ!
トーマ:
離島の時も、茶屋の時も、君たちを待つ時間がとてつもなく長くてね。
トーマ:
こんな特殊な待ち合わせ方法を考えたのさ。
トーマ:
でも…やはり二人にはオレからのきちんとした謝罪を受け取ってほしい。これまでの数々の「試練」は、必要な形式だったんだ。
トーマ:
すべては君たちをお嬢のところまで連れていき、オレたちの…雷光に立ち向かえる仲間になれるかどうかを見極めるためのね。
パイモン:
真面目な顔になったからってオイラたちが許すと思うなよ!
トーマ:
アハッ…やり過ぎたかな、悪い悪い。
トーマ:
君は最初から「規則」なんかに捉われるような人じゃないだろ?
トーマ:
君の「意志」は揺らぐことがなく、屈服することもない。
トーマ:
遥か昔、オレもそんな仲間を一人持っていた、しかし雷光が下され…
トーマ:
へぇ、君たちも彼のことを知っているとは、どうやら…
トーマ:
…彼の光は微かなものなんかじゃなかったみたいだ。
旅人:
もう「白鷺の姫君」に会える?
トーマ:
もちろんさ。社奉行所の神里府まで連れて行ってあげるよ。
トーマ:
だが…その前に、もう一つ二人には来てほしい場所があるんだ。
パイモン:
ん?どこだ?
トーマ:
鳴神島に住んでいる限り無視することのできない、建設中の巨大な——「千手百目神像」だよ。
「千手百目神像」に行く
パイモン:
この神像の周り、なんか殺伐とした雰囲気が漂ってるぞ…普通の人はこんなとこ近寄りもしないだろ。
パイモン:
あれ、よく見ると…上にはめてあるのは…
トーマ:
神の目。
パイモン:
神の目!目狩り令で押収した神の目を、この神像にはめ込んでるのか?
トーマ:
やはり、もう目狩り令のことは聞いているんだね。
旅人:
将軍はどうして目狩り令を?
トーマ:
君たちも知っての通り、モンドは「自由」の国、璃月は「契約」の国…
トーマ:
そして稲妻は…「永遠」の国なんだ。
トーマ:
雷電将軍は稲妻の統治者であり、稲妻の神でもある。
トーマ:
幾千年も変わらない永遠こそ、この国を司る「彼女」の意志なんだ。
トーマ:
そのため、三奉行によって国政を固め、鎖国令で人員の流動を阻止する。
トーマ:
稲妻をそのように静止した状態にし、時間という流れから逸脱させ、稲妻を不変のまま「永遠」まで辿り着かせる。それが将軍の考えだ。
パイモン:
神にも自分たちの考えがあるんだな…
トーマ:
もちろん、これはオレ自身の見解だけどね。最近行われている目狩り令の理由については…
トーマ:
もしかしたら将軍は、神の目が人々に「変革」の力をもたらすと思っているのかもしれない。そのような「不安定」な存在は、将軍の思う「永遠」にふさわしくないのだろう。
トーマ:
だから雷電将軍は「天領奉行」の部下たちに神の目を集めさせ、この神像にそれらを一つ一つはめ込んだ。
トーマ:
この「千手百目神像」は、稲妻の「永遠」の象徴とも言えるだろう。
パイモン:
なんか…雷電将軍ってちょっとわがままじゃないか?
トーマ:
ハハッ、君たちみたいな異郷人くらいだろうね、そんな風に雷電将軍を批判できるのは。
トーマ:
だが…オレもそう思うよ。目狩り令はあってはならないものだ。お嬢は目狩り令が出されたその日から、抵抗する決心をした。
パイモン:
あれっ?旅人、どうしたんだ?そんな顔して…
あなたは神像に触った後、たくさんの声が聞こえた…
トーマ:
ん?音?オレは聞こえなかったけど、何か起きたのか?
旅人:
さっきのは…何の音?
パイモン:
神像に触ったんだよな、なにかあったのか?
旅人:
他の人の…「願い」を聞いた。
トーマ:
「願い」?
トーマ:
ふむ…確かにそれは、ある言い伝えを裏付けることになるね…
トーマ:
聞いたことはあるかな?人の願いが一定の強さに達した時、神の視線がその者に降りそそぐ。
トーマ:
それが神の目の由来なんだ。言い換えれば、神の目はその者の願いを代表している。
トーマ:
もし君が言ったことが本当であれば…
トーマ:
どうやら…人々の願いはオレが思っていたよりも根強いものだったようだ。
旅人:
神の目が象徴するのは力じゃなくて願い…?
トーマ:
さあ、鳴神島のお客人方、そろそろ次の場所——神里府へ向かおうか。
パイモン:
やっと行けるのか!
社奉行所に行く
パイモン:
これが稲妻の良家の屋敷なのか?なんか思ってたほど…そうでもないような?
トーマ:
神里府へようこそ。お客人方、お嬢がお二人をお待ちしておりますよ。
パイモン:
おまえがずっと言ってた「白鷺の姫君」だよな。どこにいるんだ?
神里綾華:
コホンッ…
パイモン:
屏風の後ろ?
トーマ:
ハハッ、社奉行のご令嬢は、いつもこうして客人と接しているんだ。
トーマ:
百年も続いている社奉行の習わしだ。許してやってくれ。
パイモン:
まあ、高貴な「白鷺の姫君」だからな。
神里綾華:
海を渡り、長旅で疲れていることでしょう。ここへ来てもこのような形でしか会うことができず、本当に申し訳ございません。
神里綾華:
お二方の到着をずっと楽しみにしていました。トーマからの報告で、お二方に「形勢を変える」ほどの力があることも確認しております。
神里綾華:
昨今の稲妻では、目狩り令の遂行により、人々の願いが次々と踏みにじられています。
神里綾華:
社奉行は将軍様に仕えているとはいえ、職務上人々と最も近い立場でもあります。
神里綾華:
もともと奉行の権力は民の信頼からくるもの、このような状況を見て見ぬふりをしていては、安心して眠ることすらできません。
神里綾華:
旅人さん、どうか貴方の力を私たちにお貸しください。私たちならばきっと…
神里綾華:
うぅ…
トーマ:
言ったでしょ、お嬢…そのやり方じゃダメだって…
旅人:
もう帰るよ。
神里綾華:
あっ、少々…お待ちを!どうか…お待ちください…
神里綾華:
うぅ…
旅人:
どうしたの?
神里綾華:
貴方を将軍様のところへ導くことを約束します。その代わり…私の3つの願いを叶える手伝いをしてください。
パイモン:
どんな願いなんだ?
神里綾華:
3人の…神の目を失った方々にまつわることです…彼らにお会いすれば貴方もきっと…
神里綾華から「神の目」を失った三人の大まかな状況を聞いた…
パイモン:
村を守る武人、過去に目狩り令を執行していた武士、それと天下一を目指す剣術家。これで合ってるか?
神里綾華:
はい。その者たちをできる限り助けてあげてください。私はここで貴方がたの帰りをお待ちしております。
神里綾華:
ふふ、ではお願いします。
トーマ:
頑張ってくれよ、みんな。

無意味に待つことの意味
神の目を失った村の守護者は、この地に残る意味を忘れてしまったようだ…
紺田村の状況を調べに行く
パイモン:
どれどれ、綾華が言ってた人は…
真昼:
どうしてなんじゃ、もう何年もここにいるのになぜ今さら離れると?
健次郎:
そうだそうだ。まだ心の準備もできておらん。いきなりそんなことを言われても…
健次郎:
子供たちもまたお前と遊びたいと思ってる…頼む、考え直してくれ!
パイモン:
あいつが綾華の言ってた人に間違いないみたいだな。早く行ってみようぜ!
人々から情報を聞く
真昼:
あんたは…手島さんを引き留めに来たのかい?
旅人:
何があったの?
真昼:
手島さんはな、30年前にここに来てから、ずっとこの地におられる方じゃ。
真昼:
宝盗団を追い払ったり、魔物を撃退したり、村の争いを止めてくれたり…彼は多くの心血をここに注いできた。私らの最も尊敬するお方じゃ。
真昼:
しかし、いきなりここを離れるなんて言い出したんじゃ。もしかしたら…私ら何か間違えたことをしてしまったのかのう?
真昼:
できることなら手島さんに非を詫び、これからもここに残ってほしいんじゃが…
人々から情報を聞く
健次郎:
はぁ…
旅人:
何があったの?
健次郎:
このことは「目狩り令」と関係があるのかもしれない。
健次郎:
手島さんは何も悪くないのに、「神の目」を押収された。その後の彼は…人が変わったようだった。
健次郎:
上手く言えないが、彼は何か大切なものを失ってしまったようだった。村の周囲を一人で何度も回っていたかと思うと、いきなり世界を一周するなんて言い出したんだ…
健次郎:
俺たちも別に彼をここに留まらせようとしているわけじゃない。ただ…魂が抜けたような彼をこのまま行かせることはできない。
パイモン:
どうやらみんな、あの人のことを尊敬してるみたいだな。
手島と会話し、状況を確かめる
パイモン:
おまえが手島って人だな。どうしていきなりここを離れようとしてるんだ?
手島:
俺か?離れるっていうよりも…どうしてここに居続けているのかが分からない。
手島:
ああ、だがそれは俺が残る理由にならない。
手島:
30年前、どうして俺はここに来たんだ?30年もの間、どうして俺はずっとここにいた?
手島:
もう何も覚えてない。「神の目」を奪われてから、たくさんのことを忘れてしまったようだ。
手島:
昔の俺はここに残りたいようだったが、今はもうそんな考えもなくなった。どこか遠くに行った方がましだ。まあ、心の中はからっぽなままだが。
パイモン:
そうだったのか…それって、おまえがここに残る理由を探し出せば、残ってくれるってことだよな?
パイモン:
うーん…でも、自分でも忘れてるみたいだし…どうすればいいんだろう。
パイモン:
がんばって思い出してみるってのはどうだ?こう…「ピキーン」っていう感じで?
真昼:
そういえば、以前手島さんに果物を届けた時、日記を書いていたような?
手島:
俺にそんな習慣があったのか?正直…もう覚えていない。
真昼:
あったあった!その時の手島さん、面白いことを書き記しておいて大事な時に使うんだって言ってたよ。
パイモン:
それだ!その日記を探せば、手島さんを引き留めることができるかもしれない。辺りを探してみようぜ。
真昼:
じゃあ頼んだよ…私は先に村に帰って、手島さんの状況を他のみんなに説明してくる。
手島の記憶の手がかりを探す
古い日誌を見つけた。
パイモン:
これが手島さんの日記みたいだな。
パイモン:
どれどれ…
パイモン:
「今日は村のみんなと一緒に干物の網焼きを作った。俺は不器用で、うっかり網を焦がしてしまった。仕方なく、最初から黒魚の蒲焼きを作っていたことにした。」
パイモン:
「今日は村で溺れていた子供を助けた。その子は自分の友達のバンブがまだ水の中にいると言った。俺は半日かけて探し回りやっと分かった。そのバンブっていう友達は、その子の飼っているカニだった。」
パイモン:
「今日は凧を揚げに行った。糸が突然切れた。どんなに追いかけても追い付けなかった。仕方なく休憩できる場所に座り、それが遠くへ行くのをただ眺めていた。」
パイモン:
う~ん…なんかぜんぶ日常の出来事みたいだな。
パイモン:
あれ?待てよ、これを見ろ!
パイモン:
「今日はまた近くの祠へお祈りに行き、そこでずっと座っていた。おまえが送った御守りも色褪せたが、それでも俺の一番大事なものだ…」
パイモン:
なんか有力な情報みたいだな。祠に行ってみようぜ!
近くの祠を調査する
御守りを見つけた。
パイモン:
これが手島さんの日記にあった御守りか。
パイモン:
見た感じ女の子のものみたいだな。色も模様も…
パイモン:
これをずっと持ってたってことは、手島さんの元素力が残ってるかも。これでなにかできないかな?
元素視角を使って日記の中の手がかりを探す
パイモン:
見つけた!ここが手島さんがよく来てた場所みたいだ。
パイモン:
地面に動かした痕跡があるぞ…もしかして手島さん、なにかお宝をここに隠してて、それでずっとこの村に残ってたのか?
パイモン:
手島さんが30年も守ってきたお宝、きっとすごいんだろうな~!早く掘り出してみようぜ!
手紙を手に入れた。手紙の中で、誰かが手島と紺田村で会う約束をした。
パイモン:
これは…手紙?時間が経ちすぎててもう黄ばんでるぞ。
パイモン:
紺田村、聞き覚えのある名前だな。どこだっけ?
旅人:
この村の名前。
パイモン:
えっ?てことは手島さん、ここでずっと人を待ってたのか?
パイモン:
でも、もう30年も経ってるんだぞ、まだ現れてないなんて…
パイモン:
とりあえず、これらを手島さんに渡そう。
手島と会話する
手島:
そうだ、この日記にあるのは確かに俺の筆跡だ。御守りと手紙も…俺の物だと思う。
手島:
それに書いてあることは、もう忘れたが…
手島:
しかし、俺は確かにここで誰かを待っていた、30年も。
手島:
その間、毎日起きた面白い出来事を記録した、再会した時にこの30年もの月日を彼女に聞かせるために。
手島:
色んなことが起きたな…時間が過ぎるのは早い、もうこんなにも経っていた。
手島:
どうしてこんな重要なことを忘れていたんだ?よく考えると、神の目を奪われてから自分の中が空っぽになった気がする。
手島:
愛も、後悔も、彼女に関することも、すべて消えた…
旅人:
悲しいと思う?
手島:
そうでもない…
手島:
彼女が誰かさえも忘れているしな。彼女の姿、声、俺と経験した出来事、すべて忘れてしまった。
手島:
始めから彼女がいなかったかのように…すべてが儚い夢だったかのように。
旅人:
じゃあ、まだここを離れたい?
手島:
それはもういい…こんなにも待ったんだ、これからも待ち続けよう。
手島:
ただ、本当に彼女に会えたとしても、名前すら口にできなかったら彼女は悲しく思うだろうか?
手島:
それを考えると、俺の心は確かに悲しくなる。
手島:
おかしいな、彼女のことはもう覚えてないのに、どうしてこんな思いを抱くんだ。前もそうだった、心の中が空っぽで、何か欠けているような…
手島:
何はともあれ、俺がここに残る理由を取り戻してくれてありがとう。
手島:
ここに残って彼女を待ち続けるよ。
パイモン:
手島さんはそんなに悲しくないって言ってたけど…なんか、オイラはすっごく悲しいぞ…
パイモン:
綾華とトーマが言ったように…神の目を失ったら、願いと関係あるすべてが同時に失われるのかもな…
パイモン:
これが手島さんがあんなことになった原因だと思う。
パイモン:
オイラたち、手島さんの役に…立てたかな?
パイモン:
はぁ…次の人を探しに行こう。

仁義を通す人には善意を持って接するべき
神の目を失ってから、人々に「嫌がらせ」を受けてきた武士、一体どのような過去を経験してこの窮地に陥ったのか?
次の神の目を失った人を探す
パイモン:
おかしいぞ、「天領奉行」って将軍の管轄下にあるんだろ。稲妻の治安維持を任されてる。目狩り令もあいつらが執行してるはずだ。
パイモン:
なんで自分たちの仲間に手を出してるんだ?
パイモン:
うぅ…わからない…ん?ちょっと待て。あっちでなにか騒ぎが起きてるぞ、行ってみよう。
大森:
今月の御救米、それを渡すかどうか聞いてるんだ!
悠也:
俺たちみんなそれを頼りに生きてんだぞ!納得のいく説明をしてもらうまで帰れると思うな!
黒澤京之介:
何度も言ったように、俺は御救米なんてものは知らない…
大森:
まだ嘘をつくか。命に関わる食料なんだ、お前たち武士に横領されるためのものじゃねぇ!
悠也:
武士なら好き勝手できるってのかよ!天領奉行所に行って告発してやる!
旅人:
「御救米」って…
大森:
誰だ?黒澤の仲間か?
パイモン:
いやいや、オイラたちはただの通りすがりだ。
パイモン:
なんだか騒がしかったから、なにがあったのか見にきたんだ。
大森:
そうか。ちょうどよかった、お前たちからも何か言ってやってくれ——
大森:
こいつは黒澤っていう武士で、幕府軍の人間だ。幕府軍はこの近くで御救米を配っていて、こいつがその責任者でな。
大森:
以前はこいつに会えば御救米を分けてくれたのに、急にくれなくなったんだ。
大森:
きっと欲に負けて、食料を横領するつもりなんだよ!その食料がなきゃ、俺たち飢え死にしちまうっていうのに!
悠也:
俺たちの気持ちは考えてくれないのか…昔は心優しいお方だと思ってたのに、どうやら他の武士と同じで悪人だったみたいだな。
悠也:
どうりで「神の目」も奪われるわけだ。雷電将軍もこんなヤツに国を治める手助けをしてほしくないだろう。
パイモン:
こいつが綾華の言ってたやつか。でも、なんで綾華はこんなやつの手助けをオイラたちにさせようとしてるんだ?
パイモン:
とりあえずこの黒澤って武士がどう思ってるのか聞いてみよう。
武士黒澤と会話する
黒澤京之介:
何が御救米だ、そんなこと聞かされてない!
黒澤京之介:
あいつらがどこからそんな噂を聞いたか知らないが、きっとそれを使って俺をたかりに来たんだ。俺に御救米があるとしたら、こんなに貧しいわけないだろ?笑えるぜ。
黒澤京之介:
俺も食べる物にありつけてないってのに…用がないならもう行ってくれ、まだやることがあるんだ。
旅人:
神の目を失ったって聞いたけど…
黒澤京之介:
確かにそれは本当のことだ。幕府軍のヤツ、俺が目狩り令に対して不満を持ってるとか、仕事をサボってるとか、雷電将軍に忠実じゃないとか言って、俺の神の目を押収しやがった。
パイモン:
おかしいな、おまえも目狩り令の執行者だろ、なんで目狩り令に不満を抱いてるんだ?
黒澤京之介:
それは…正直、もう覚えてない。
黒澤京之介:
ただ、あの時は毎月何かをやっていたことだけは覚えてる。今はもうやる気すら起きないが。
黒澤京之介:
忘れただけならまだしも、心がなんかもやもやするんだ…誰かに借りがあるのに、それを思い出せないみたいな。
パイモン:
「御救米」と関係はあるのか?
黒澤京之介:
御救米の横領なんてしてない!言っただろ、御救米があったらこんな苦しい生活、誰がするっていうんだ?
黒澤京之介:
それに俺の家はさっき宝盗団に強盗に入られたばかりだ…で、宝盗団を追ってる途中、あいつらに止められたんだ。
黒澤京之介:
信じないっていうなら、宝盗団どもを懲らしめて、俺の家に「御救米」があったかどうか聞いてみるといいさ。
パイモン:
うぅ…うそを言ってるようには見えなかったな。
パイモン:
でも確証はない…やっぱり宝盗団のやつを捕まえて聞いてみよう。
パイモン:
宝盗団が残した痕跡を辿れば見つけられるはずだ。まだ遠くに行ってないうちに早く追いかけようぜ。
黒澤家を略奪した宝盗団を見つける
賢:
兄貴、今日はなかなかの収穫だったな。
賢:
俺たちが行った武士たちの家、貧しかった一人を除けば他はみんな裕福でがっぽり稼げた。
忠夫:
これぐらいどうってことねぇ。今日の成果は、俺たちが億万長者になる一歩目に過ぎないんだからな!
忠夫:
今日!ここから!お前たちを引き連れ、盗っ人の世界で偉業を成し、一躍有名になってやるぜ!
豪:
兄貴万歳!
パイモン:
…どうやら、あいつらがオイラたちの探してる宝盗団みたいだな。懲らしめてやろうぜ。
宝盗団と会話する
賢:
クソっ…なんでこんな…俺の金が、頑張って盗んできた俺たちの成果が…
賢:
兄貴、なんとかしてくれ!
忠夫:
ゴホッ…その…いい身のこなしだな…宝盗団に入って俺たちと大事を成す気はないか?
忠夫:
黒澤?ああ…覚えてるぜ。
忠夫:
まさか、あいつに言われて来たのか?クソっ、なんてツイてないんだ。あんなヤツの家なんかに寄るんじゃなかったぜ…
パイモン:
黒澤の家はどうだったんだよ?食料がたくさんあったんだろ?
忠夫:
食料?んなもんねぇよ。汚ねぇ家ん中だったぜ。そういえば…一つだけ変わった箱があったな。きっと宝が入ってんだろう。
忠夫:
他のヤツらに見られたくなかったから、戻ってから開けようと思ったんだが。
忠夫:
そんな時にお前らに捕まっちまった。いっそこの箱で手を打つってのはどうだ?
パイモン:
まだ少しは誠意が残ってるみたいだな、早く開けてみてくれ!
賢:
あっ!
忠夫:
これは!
豪:
しゃ、借用書?
パイモン:
それにたくさんあるぞ…
パイモン:
雑貨店の葵さんから借りたお金の借用書みたいだ。うわっ…結構な大金だぞ。
パイモン:
いったいどういうことなんだろう…雑貨店に行って聞いてみようぜ。
パイモン:
おい、おまえたちはもう行っていいぞ!もうこんなことやるなよ!
賢:
へい!ありがとうございやす、若頭!
豪:
借用書で手を打てたってことは…俺たち儲かったんじゃないか?
忠夫:
早くずらかるぞ!
雑貨店の葵と会話し、状況を確かめる
葵:
なんでもありな「九十九物」。何かお求めですか?
葵:
それとも…何か聞きたいことでもあるのでしょうか?
旅人:
この借用書…
葵:
うふふ、黒澤さんのお友達でしたか。お客様は黒澤さんの代わりに借金を返しに来たのですか?
パイモン:
いや、オイラたちはただこの「借用書」のことを知りたくて…
パイモン:
黒澤さんはどうしてこんなにモラを借りたんだ?ここでなにか貴重な物でも買ったのか?
葵:
そうですね…
葵:
黒澤さんは定期的にここで大量の食料を購入されています。上からの配給ではなく彼自身のモラで。
葵:
しかし近頃は食料も値段が上がり、黒澤さん自身の俸禄では足りなくなったのでしょう。その時から借用書でモラを借りながら、以前と同じ量の食料を交換するようになりました。
パイモン:
「御救米」ってそういう経緯だったんだな。
パイモン:
でも、なんで昔と「同じ」量を買ってたんだ?食料の値段が上がったんなら、少な目に買えばいいだろ?
葵:
考えてもみてください。「御救米」を受け取りに行く人々は、その食料がどれほどの期間持つか事前に考えておくのが普通ですよね。
葵:
昼夜問わず綿密な計画をしたにもかかわらず、手に入ったのが予想より少なかったら…きっとがっかりするでしょう。黒澤さんはそういう思いをさせたくなかったんだと思います。
葵:
人々の気持ちを大事に思い、借金をしてでも以前と同じ量の食料を換えてきたのです。
パイモン:
過去に渡してきた食料は、黒澤さんが全部自分で買ったものだったのか…
パイモン:
なのに周囲の人から感謝されるどころか、ずっと責められて…
葵:
人の態度は自身の置かれている状況によって変わるものです。生きるということに関して、ほとんどの人は他の事に気を回す余裕がなくなります。
葵:
私からすれば、黒澤さんが「御救米」の出所を最初から話していれば、このような面倒事も減っていたと思います…
葵:
もちろん、減るだけですが。彼がしたことは、端から骨折り損のくたびれ儲けです。
葵:
彼がどうしてお金を払って御救米を買ったのか、どうしてそれを公表して感謝されることをしなかったのか…私にも分かりません。
葵:
もし気になるのでしたら、黒澤さんに直接聞いてみてはいかがでしょう?
旅人:
彼自身も覚えてない。
葵:
ああ…そういえば、彼は「神の目」を押収されたばかりでしたね。
葵:
それは厄介ですね…もし借金を返せないのでしたら、彼が大事にしていた刀を売るしかないかもしれません。
パイモン:
刀?なんだそれ?
葵:
黒澤さんから聞いていませんか?一年中身に着けているほど、彼には大事な刀があるんです。
葵:
私もむかし彼にその刀の来歴を聞いたのですが、これは父から譲り受けたもので、どんな高値でも売らないとだけ言われました。
葵:
当時は少し残念に思ったほどです。なにせ私は、この世の万物は値段で量ることができ、相応のモラを払えばなんでも買えると思っていましたので。
葵:
黒澤さんに刀の事情を聞いてみてください。あなた方の探している答えは、その刀にあるかもしれません。
葵:
もちろん、その前にこちらでのお会計を済ませてくださいね。
パイモン:
でもオイラたちなにも買ってないぞ?
葵:
うふふ、「情報」も売り物の一つ、そうでしょう?
葵:
まあ、確かに黒澤さんの情報は高くはつきませんね。特別秘密にしてくれとも言われていませんし、そうですね…2000モラでどうでしょう。
旅人:
分かった。
パイモン:
少なくとも「御救米」の事情がわかったんだ。それと黒澤さんがずっと持ってる刀のことも…
パイモン:
本人に聞いてみよう、なにか思い出すかもしれない…
武士黒澤と会話する
パイモン:
あれ、おまえ一人しかいないのか?さっきの二人は?
黒澤京之介:
まだ続けるなら刀を抜くと言ったら二人とも行ったよ。
黒澤京之介:
やっぱり、こいつは言葉で話すよりも便利だ。もしかすると、俺もこれからは…
黒澤京之介:
そういえば、宝盗団のことはもう調べたのか?俺が嘘をついてないのが分かっただろ。
旅人:
確かに…
パイモン:
大体こんな感じだ。おまえはたしかに「御救米」を配ってたけど、自分のお金で買ったものだったんだ。
黒澤京之介:
どうして…昔の俺はそんなやつだったのか…
黒澤京之介:
まったく覚えがない。今お前たちに言われ振り返ってみても、何も思い出せない…
黒澤京之介:
昔の俺はどうしてそんなことをやってたんだ?骨折り損じゃないか。理解できない…
黒澤京之介:
でも確かに、さっきこの刀を握ってあの二人を脅そうとした時、体が本能的に抵抗するのを感じた。
黒澤京之介:
この刀、昔は俺のオヤジが帯刀していたものだったんだ。
黒澤京之介:
小さい頃、オヤジからそれを盗んで、近所のガキたちの前で見せびらかしたのを覚えてる。その後オヤジにこっぴどく叱られたがな。
黒澤京之介:
オヤジは…なんて言ってたっけ…おかしい、また思い出せなくなった。
黒澤京之介:
「神の目」が奪われてから、何か大切なものを忘れたような気がするんだ。記憶の所々に大きな空白があって、どうやっても思い出せない。
黒澤京之介:
ただ、オヤジはこの刀には自分の信条があるって言ってたのを覚えてる。オヤジが亡くなる直前、その刀を俺に渡した…
黒澤京之介:
その時に言ってくれたんだ、この刀を持てばきっと…
パイモン:
あれ、よく見ると刀の柄になにか文字が刻んであるぞ?
パイモン:
旅人、なにが刻んであるのかわかるか?
旅人:
「仁義」。
黒澤京之介:
「仁義」?
黒澤京之介:
それだったら、この状況も説明がつくような気がするな…
黒澤京之介:
借金をしてでも他人の幸せを願う。それが俺にとっての最大の願いだったんだろう。
黒澤京之介:
だが「仁義」なんて、何になる?その道に従って自分の金で御救米を買った。結果はどうだ?
黒澤京之介:
天領奉行に神の目を奪われ、俺が助けていた人々からも理解されない!
黒澤京之介:
なのにあいつらに刀を向けた時、それでも心が痛んだ…これ以上の皮肉はないだろう。
黒澤京之介:
俺は善人になんかなれない、悪人にも。じゃあ俺はいったい…いったいどうすればいいんだよ…!
パイモン:
こいつもかわいそうな人だったんだな…
パイモン:
借金のことは、トーマに相談してみよう。社奉行なら支援してくれるだろ?
パイモン:
大事な刀を売るわけにはいかないからな…
パイモン:
おう…願いを失うのって恐ろしいことなんだな。
パイモン:
おまえに神の目がなくてよかった。
パイモン:
次の神の目を失った人のところに行こう。

夢によって敷かれた剣道家の道
天下一を目標にしていた剣道家は神の目を失った後、突然発狂した。あなたは原因究明のため、彼の弟子を手伝うことになった…
次の神の目を失った人を探す
パイモン:
3人目の「神の目」を失った人は、たしかこの辺りで有名な剣術家だったよな。
パイモン:
「明鏡止水流」の現師範らしいけど、なんかすごそうだな…
パイモン:
ここがその人の剣術道場みたいだ。ちょうど人がいるみたいだから、聞いてみようぜ。
純也:
菜々子、そう悲しむな。師匠ならきっと無事だ。
純也:
以前道場破りに来たヤツらは、どれだけ強くても師匠が負かして追い返してたじゃないか?
菜々子:
それでも私、心配で…
菜々子:
だって昔はどんなに危険な局面に陥ろうと、師匠は動揺しなかったんですよ。それが今や…
純也:
それは師匠が邪気に取り憑かれたからだ!今回行われる邪気払いの儀式が終われば、師匠もきっと元通りになるさ。
パイモン:
あの…なにかあったのか?
純也:
君たちは…誰だ?
純也:
暇を持て余した野次馬か、それとも師匠が邪気に取り憑かれてる隙を見て騒ぎを起こしに来たのか、どっちかは知らないがとっとと帰ってくれ!
純也:
さもないと、俺の剣で斬らせてもらう!
パイモン:
ち、違うんだ…オイラたち…えっと…
旅人:
弟子入りに来た。
純也:
弟子入り?
パイモン:
そうそう、オイラたち、「明鏡止水流」がすごいって聞いて、それを学ぶために遥々遠くから弟子入りに来たんだ。
パイモン:
でもここに着いたら、「邪気」とかなんとかが聞こえてきて…
純也:
君たちの服装、確かに現地の人間ではないみたいだな。
純也:
すまない…最近ここに来て面倒を起こす人が多くてな。俺たちも警戒心が強くなってた。
純也:
あいにく俺たちの師匠はいま邪気に取り憑かれてしまって、まだ体が回復してない。いま弟子入りさせることはできない。
純也:
どうやら確かに本気で弟子入りしたいみたいだな。分かった、妹弟子と一緒に君たちに師匠の状況を説明しよう。それを聞いてから帰るかどうか自分たちで決めてくれ。
純也:
俺たちの師匠は土門という。この名前は君たちも聞いたことがあるだろう。
純也:
独学で剣術を学び、数々の有名な剣術家を負かしてきた。一敗もせずに。
純也:
師匠は言ってたよ、自分の目標は「天下一」の剣術家になることだって。
純也:
俺たちの修行に付き合ってる時も、自分の剣術を磨き続けてた。そんな師匠の情熱に感化された俺たちは、師匠のあとをひたすら追いかけてたんだ。
純也:
それなのに…
菜々子:
少し前に、師匠の「神の目」が奪われてから、人が急激に変わってしまったのです。
菜々子:
何かおかしなことをずっと言い続けていて、私たちにも剣の修行をするなと…
菜々子:
兄弟子と相談した結果、師匠はきっと邪気に取り憑かれたのだと考え、「鳴神大社」の巫女様に邪気のお祓いを頼んだのです。
菜々子:
しかし正直、私も師匠が良くなるかどうか分かりません…
パイモン:
「鳴神大社」ってなんだ?
純也:
鳴神大社を知らないのか?あそこは鳴神島で一番大きな神社で、神社を司る大巫女様は雷電将軍と親密な関係にある人物らしい。
純也:
俺たちじゃ大巫女様に出向いてもらうのは不可能だが…鳴神大社なら普通の巫女様でも、邪気払いの力があるはずだ。
純也:
だから安心しろ、菜々子。師匠はきっと良くなる。
純也:
邪気払いの儀式は今夜行われる。もし興味があるのなら来てみてくれ。
パイモン:
邪気に取り憑かれる…神の目を奪われるとそんなことになるのか?夜になったら来てみようぜ。
純也と会話する
純也:
シーッ…来たか。君たちが来る直前まで師匠は発狂してたんだが、見ずに済んでよかったな。
純也:
さっき妹弟子が師匠を支えていったが、どうやら師匠が誰かの名前を呟いてるのが聞こえたらしい。
純也:
その人が誰か聞くと、師匠は急に怯えた表情になり、妹弟子を押しのけたそうだ。
純也:
苦しみながら耳を塞いでいたらしい。血眼になって、辺りを見回していた。
純也:
ずっと名前を叫んでいたよ。俺たちが知ってる人も知らない人もいた。みんなかつて師匠に負かされた剣術家のようだ。
純也:
その中の一人である安西という人は師匠の元兄弟子だった。だが師匠に敗れてから、あてもなく彷徨い続けてるらしい。
純也:
師匠はさっき彼の名前を何度も叫んでた…はぁ、神社の巫女様が師匠を殴って気絶させなかったら、儀式も続けられなかっただろう。
純也:
邪気払いの儀式はもう始まってる。ここで結果を待ち、師匠の無事を祈ろう。
純也:
君たちは少しここで待っててくれ、水を取ってくる。師匠が起きたら飲むだろうから。
純也しはばらく離れた。待っている間に、怪しい人影が一瞬ちらっと見えた。
パイモン:
…ん?
パイモン:
なんかさっきコソコソしてるやつが走ってったぞ?まさか「邪気払いの儀式」を邪魔しようとしてるのか?
パイモン:
そうはさせるか。旅人、早く追いかけよう!
不審者と会話する
???:
はぁ…はぁ…お前ら…なんでそんなに足が速いんだ…
???:
本当に土門の弟子か?土門より速く感じたが…
???:
それとも何年も会わねぇうちに、土門のやつまた実力を上げたのか?
パイモン:
おい!聞きたいことがあるのはこっちだ、おまえは誰なんだ?
パイモン:
コソコソしてるし、きっと悪いやつだろ!
???:
悪いやつ?ふんっ、お前らが生まれてくるずっと昔から、俺と土門は一緒に剣を学んできたんだ。
???:
もう昔のことはあまりしゃべりたくねぇが、俺は土門から兄弟子と呼ばれる立場なんだぞ。
パイモン:
兄弟子?まさかおまえ…
安西:
そうだ、俺が安西だ。
旅人:
じゃあ、どうして逃げたの?
安西:
…土門に会いたくねぇからに決まってるだろ。あいつと関係のあるやつともな。
安西:
あの時、俺とあいつは同じ剣術家の師匠の下で、一緒に「明鏡止水流」を学んでた。
安西:
俺はあいつより5年も早く入門した。みんなに頼られる兄弟子だった。
安西:
明鏡止水流は「雑念のない心」を追求する流派だ。そのため門下の弟子たちは名声などに興味を持たなかった、俺も含めてな。
安西:
しかし土門は違った。あいつが門下に入って最初にやったのは、笑いながら師匠に向かって「どうしたら天下一になれるんですか」と聞いたことだ。
安西:
その時、師匠はあいつを叱った、剣術はそのような名声のためにあるものじゃないと。何日か剣を習っただけで最強になるなど、心に雑念を持っている証拠。そんなんじゃ、剣を学ぶなんて永遠にできない。
安西:
当時、俺もそう考えてた…だが、土門の剣術の成長はとてつもなく早く、俺にさえ追いついた。
安西:
その時、俺は確信したんだ。土門はとっくに「雑念のない心」という境地に達していたんだと。
安西:
あいつの心には「天下一を取る」ことしかなかった。剣術の極みを追い求め、どんなに挫折しようと、あいつは立ち直った。
パイモン:
すごい人なんだな…でもなんでその人に会いたくないんだ?
安西:
それはあいつが来るまで、俺は自分が「明鏡止水流」を受け継ぐことを目標にしていたからだ。
安西:
師匠の弟子たちの中で、俺は最も優れた才能を持ち、誰よりも剣の修行をし、みんなの期待を背負ってた。
安西:
だが、あいつが来てからすべてが変わった。俺はあいつとの勝負に敗れ、面子も地位も失い、門下を逃げ出したんだ。
安西:
あとから聞いた話だが、あいつは師匠とも勝負をしたらしい。師匠はすでに年をとっていて、勝負の中で最後の気力を使い果たしてしまったそうだ。
安西:
それから、俺はもうあいつとなんの交流もしてねぇ。だが正直なところ、俺はあいつの剣術とそれを追求する心を認めてる。
安西:
だから、あいつが発狂したと聞いた時は嘘だと思ってた。あいつが発狂なんかするタマか?「明鏡止水」の極みに達したやつなんだぞ。
安西:
それでこっそり、本当に狂ったかどうか確かめに来たんだ。なのにあいつ、俺の名前なんか呼んでやがった…俺はてっきりもうとっくに忘れたのかと思ってたぜ。
安西:
とにかく、あいつに害を加えるつもりはねぇよ。ただ確かめに来ただけなんだ。
安西:
さあ、もう帰ってくれ。俺から話すことはもうなんもねぇ。邪気払いの儀式も…すでに終わったころだろう。
パイモン:
おう…どうやら「邪気払いの儀式」を邪魔しに来たわけじゃなかったんだな。誤解だったみたいだ。
パイモン:
でも、この人を連れて行くべきかどうかは迷うな…とりあえず「邪気払いの儀式」がどうなったか見に行ってみよう!
剣術道場に戻る
菜々子:
なんですって?師匠は邪気に取り憑かれたわけじゃない?
菜々子:
師匠は自分から狂ったとでも言うんですか?そんな…私は信じません。きっと何か事情があるに違いありません!
純也:
菜々子、落ち着け…
稲城蛍美:
申し訳ございません。私の力では、土門さんが取り憑かれているのを確認することはできませんでした。
稲城蛍美:
しかし、この世界には様々な邪が存在します。その多くは私が今まで見たこともないもので、今の段階で結論を出すことはできません。
稲城蛍美:
それに、このことに転機がないとは限りません。先ほど私が得た情報によりますと、八重様があなた方の師匠に会ってみたいとおっしゃっているようです。
純也:
八、八重様が?俺の知ってる、あの八重様がですか?
菜々子:
「鳴神大社」の大巫女様…八重様が?よかったです、これで師匠は助かります…
稲城蛍美:
ええ、八重様は幅広い知識を持ち合わせており、これまでも数々の災厄と邪気を払ってきました。
稲城蛍美:
あなた方の師匠が邪気に取り憑かれたのかは分かりませんが、八重様ならきっと正しい答えを導き出せるでしょう。
純也:
その、巫女様、八重様に会うには、何か準備は必要でしょうか?
稲城蛍美:
必要ありません。唯一行うべきは、指定された時間に「鳴神大社」に着くことです。八重様は無駄に待つことを嫌っています。
稲城蛍美:
では私はこれで。「鳴神大社」にてお会いしましょう。土門さんがいち早く回復することを祈っています。
純也:
まさか八重様が俺たちの師匠を気にかけてくれるなんて…
菜々子:
兄さんは師匠の名声が八重様の目に留まらないとでも言いたいのですか?
純也:
いや、そんな!それは誤解だ!
純也:
ただ、八重様なんだぞ!噂では将軍様と深い関係にある大巫女様だって…
純也:
コホンッ…とにかく、明日は君も来てくれ。
純也:
わざわざ遠くから弟子入りに来たんだ。どんな結果になろうと、我々「明鏡止水流」は君に結果をもたらすべきだろう。
旅人:
じゃあ、また明日。
パイモン:
おう、オイラもその「八重様」って人が気になるぞ。
パイモン:
その人から雷電将軍の情報を聞き出せるかもしれないしな…
鳴神大社に行き大巫女に会う
パイモン:
あ、あの人が「八重様」か…純也の言ってた通り、すごく強いオーラを放ってるぞ。
パイモン:
それに、さっきオイラたちのことを見てなかったか?
パイモン:
うーん、オイラの見間違いだったかも…なにせオイラたちとあの人って初めて会ったはずだから。
土門:
来るな…俺に近づくな…
土門:
もう剣はやめたんだ、許してくれ…
稲城蛍美:
見ての通りです、八重様。
稲城蛍美:
土門さんはずっとこの状態です。かつて彼に負けた人が周りで自分を罵っているようで、とても苦しんでいます。
菜々子:
八重様、師匠は…邪気に取り憑かれたのでしょうか?
菜々子:
師匠は以前このような感じではありませんでした…師匠は昔、どんなことがあっても笑っていたのです。
八重神子:
…
八重神子:
残念じゃが、汝らの師匠から邪気は感じられぬ。
菜々子:
そんな…では師匠は…
八重神子:
そう、自らこのようになった。
八重神子:
巨大な重圧に耐えかね、心は崩壊。精神も傷つき、最後には発狂する。
八重神子:
水に落ちた者のように、足掻けば足掻くほど、暗く冷たき深海に堕ちる。
八重神子:
「原因」は、おそらく神の目を失ったことじゃろう。神の目を奪われるというのは、「願い」を奪われることと同じじゃ。
純也:
「願い」…しかし八重様、願いを奪われたというのなら、師匠は一般の人に戻るだけなんじゃないですか?どうして発狂なんて…
八重神子:
汝らの流派、「明鏡止水流」と言ったか?
八重神子:
いい名じゃが、今のこの世の中、本物の「明鏡止水」などどこにもあらぬ…
八重神子:
名声に興味ないと自称する者は、弟弟子に破られ門下を去る。年配の剣術家は怒りを抱き、自身の教え子に勝負をしかける。
八重神子:
では雑念がないように見える者が、その手で自身の師匠と兄弟子を負かした時、本当に何も感じぬと思うか?
菜々子:
八重様のおっしゃる意味は…
八重神子:
剣の道とは、千変万化。剣術で天下一を取ることは、凡人にとって容易いものではない。
八重神子:
その手に剣を持ち、他者の夢を打ち砕いていく必要がある。たとえそれが、彼の近くにいる親しい者であろうとも。
八重神子:
ゆえに、「天下一を取る」という願いに執着し、苦しみを一時的に忘れることで、先に進むことができたのじゃろう。
八重神子:
その願いが失われた時、彼は自分を否定し始め、恐怖にもがく。そして、このようになる…
八重神子:
ふふ、そう、あの未熟な妾の友人のように。
菜々子:
師匠はずっとそのような苦しみを抱えてきたのですね…
土門:
すまない、ぜんぶ俺のせいなんだ…
土門:
父さん、師匠、安西さん…
安西:
もういい!!
パイモン:
えっ?さっき会った土門さんの兄弟子?なんでここに…
パイモン:
オイラたちのあとをこっそりつけて来たのか?
土門:
安西…どうして安西が二人…鬼…なのか?
土門:
俺に復讐しに来たんだろ…分かってるさ…やはり俺はあの時…
安西:
確かに俺はお前のことを気に食わねぇやつだと思ってる。だが、お前の謝罪なんか聞きたくねぇ。
安西:
何年も経ち、もうぜんぶ理解した。はなっからお前は間違ったことなんか何もしてねぇ。間違えてたのは俺なんだ…面子を失うことに耐えかねて、門下から逃げ出した。
安西:
お前に負かされたほとんどのやつが、お前を責めたりなんかしねぇと俺は信じてる。それどころか、俺たちは自分たちの願いをお前に託した。お前がさらに高みに行けることを願ってた。
安西:
お前の願いが奪われ、俺たちの期待に応えられねぇことはもう知ってる。
安西:
だけどお前はあいつらの願いまで奪っちゃならねぇ!「剣術を磨き、天下一を取る」、お前があいつらに教えたことじゃねぇか?
土門:
だがいつの日か、あいつらも俺のように…
土門:
血をにじませながら天下一を追いかけるかもしれない。最初から間違ってたんだよ。
土門:
いつの日か、あいつらも俺みたいになるっていうのなら…俺は前に進むことをやめ、ここで立ち止まる方がマシだ。
安西:
…そいつらの考えを聞いたことはあるか?
菜々子:
師匠…師匠は以前、海賊から私を救ってくださいました。私はその時、師匠の後ろを追いかけることに決めたのです。
菜々子:
将来、師匠のように苦しむのかなんて私には分かりません。ただ私に分かるのは、今の私はまだ止まりたくないということだけです。
菜々子:
いつの日か正々堂々胸を張り、私は師匠の弟子で「明鏡止水流」の伝承者なんだと皆さんに伝えることができると信じています!
純也:
菜々子だけじゃない…俺たち、他のみんなもそう思ってる。
土門:
お前たち…
安西:
ほら見ろ…自分の願いをそいつらに託してもいいんじゃねぇか。
安西:
「願いが奪われる」なんてこと、俺は経験したこともないから分かるはずもねぇ。だがお前に負けたあの時、俺も願いが砕かれる瞬間を感じたことはある。
安西:
だからよ…俺が自分の願いをお前に託したように、お前もそいつらに願いを託せ。
安西:
俺とお前は違う。俺が去った時、俺にはなんにもなかった。だがお前にはこんなにも優秀な弟子たちがたくさんいるじゃねぇか。
土門:
そうか…分かったよ…
土門:
すまなかった。「明鏡止水流」の師範だというのに、お前たちに心配をかけてしまった。
土門:
今の俺は、天下一になんて興味はない…心にある虚無と苦痛が解消されない限り、再び「雑念のない心」に到達することは不可能だろう。
土門:
だがお前たちの師匠として、俺がこの人生で学んだすべてのものをお前たちに教えてやれる。
土門:
この点は、兄弟子にも監督してもらいたい。
安西:
もちろん見張っておくさ。また発狂されたら困るのはこっちだからな…
安西:
だが俺はもう今の気ままな生活に慣れてる。道場に残るのはやめておこう。たまにお前のところに行って、サボってねぇか見てやる。
安西:
何を呆けてるんだ。早く八重様に礼を言って帰るぞ。
「明鏡止水流」の弟子は大巫女にお礼を言った後、ここを離れた。
パイモン:
うんうん、奪われた願いを弟子たちに受け継がせる…これで解決したよな?
旅人:
うん、一段落したかな…
稲城蛍美:
旅人さん、お待ちを。八重様からお話がございます。
八重神子:
…やはり、妾の気のせいじゃなかった。
八重神子:
異郷から訪れる風、この海域に新たな望みを吹き付ける…
八重神子:
妾たちの出会いは、少々早すぎたかもしれぬ。じゃが、汝がこの島を訪れた時機はちょうどよかったといえよう。
八重神子:
…妾の期待に応えられるよう励むがよい、童よ。
旅人:
……
パイモン:
んん?あの八重様って人、おまえに興味津々みたいだな。
パイモン:
不思議なやつだな。さっき言ったことの意味はいったい…
パイモン:
うーん、これについてはまた今度話そう。今は早く戻って綾華に報告しようぜ。

獄中に咲く花
神里綾華の3つの願いを叶え、彼女の信頼を勝ち取ったあなたの次の行動は…
社奉行所に行って神里綾華に会う
社奉行所に戻って、神里綾華に報告しようとしたが、トーマはもう少し待つようと合図した。その時、ある優雅な少女が扇子で顔を隠したまま、屏風の後ろからゆっくり出てきて、頷いて挨拶をした。やっと「白鷺の姫君」である神里綾華に合った。
神里綾華:
こうして会うのは初めてですね、旅人さん、パイモンさん。うふふ。
神里綾華:
貴方がたが「友人」たちを手伝ってくれたことはすでにお聞きしました。本当にお疲れ様でした。
パイモン:
そうだぞ。神の目を取り戻さない限り、なにをやっても効果がない気が…
パイモン:
えっと、そういえば綾華、どうして今回は出てきたんだ?
神里綾華:
ふふ、あの3つの出来事から、私はすでに貴方がたを友人と見なしたからです。トーマと話す時と同じように、友人とは屏風越しにお話はできません。
トーマ:
うんうん。
パイモン:
ちょっと待った。トーマっておまえの…家来だろ。オイラ、家来はいやだぞ。
神里綾華:
ふっ…うふふ、パイモンさんは本当に面白い方ですね。トーマは私の家来である以前に、私の友人でございます。
パイモン:
そっか…なんか屏風の後ろから出てきた綾華、雰囲気も違う気がするぞ。わかった、じゃあおまえの友達になってやる!
神里綾華:
ふふ、ありがとうございます。
神里綾華:
では本題に戻りますが、神の目を失った方々の苦しみを見て、どのように感じられたでしょうか?
神里綾華:
神である将軍様の目には、すべての生き物は一つ一つの「生命」に過ぎないのかもしれません…
神里綾華:
雷鳴、凄光、強風、驟雨…それらの到来は人々の思いに配慮することなどありません。
神里綾華:
しかし貴方でしたら、きっと感じ取っていただけますよね?
旅人:
……
神里綾華:
どうやら、私の気持ちを理解していただけたようですね。であれば…もう一度お考えを…
旅人:
目狩り令に抗うことに協力するよ。
神里綾華:
ほ、本当ですか!
旅人:
でも、約束は守ってもらう。
神里綾華:
はい、もちろんです。ふふ。
トーマ:
まったく、お嬢にはかなわない。
神里綾華:
{PLAYERAVATAR#SEXPRO[INFO_MALE_PRONOUN_HE|INFO_FEMALE_PRONOUN_SHE]}はそれらを放ってはおけないお方だと言ったではありませんか。やはり私は正しい方を信じることができました。
神里綾華:
では、このことはご内密にお願いします…木漏茶屋に向かいましょう。社奉行にいる一般の方を巻き添えにしないためにも。
「木漏茶屋」に行く
パイモン:
またここに来たな…
トーマ:
先に話を始めてくれ、オレは周囲の見張りをしてくるよ。
パイモン:
ここはいったいなんのための場所なんだ?どうしていつもここに集合するんだよ。
神里綾華:
ここはかつて将軍様から与えられた社奉行の封地、社奉行神里家のみが計画、建設、修理、そして出入りする者の管理を許されています。
神里綾華:
これらはすべて社奉行の祭祀事務の特殊性に関係しています。多くの場合で、周りの方を近づかせないようにする必要がございますので。
パイモン:
オイラわかったぞ、神秘的な雰囲気が必要なんだな。
神里綾華:
その後、城内での祭祀が減ってから、社奉行の人間のみが自由に出入りできるこの茶室を先輩方が建てられたのです。
パイモン:
そっか、たしかに秘密基地にはピッタリだ。
神里綾華:
さて、ここでは自由に話すことができます。旅人、何かご質問はございますか?
旅人:
雷電将軍はどんな神?
神里綾華:
将軍様…私は将軍様とそれほど多くお会いしたことはございません。お会いしたのも、そのほとんどが祭祀の儀式上でのことです…
神里綾華:
記憶ではとても威厳ある方で、高貴で尊く、類を見ないほどの威圧感を放っていました。それ以外で最も印象的だったのは…
神里綾華:
彼女には感情がほとんどなく、「統治者」というよりも無情な「執行者」として、様々な形で「永遠」という唯一の目標を実践しているようでした。
旅人:
他に目狩り令に反対する人はいないの?
神里綾華:
実は…ほとんどの方にとって、目狩り令は自身と関係ないことなのです。
神里綾華:
神の目を持つ者はそれほど数が多くありません。それどころか嫉妬を招くほどです。
神里綾華:
そのため多くの民は、それに対して無関心なのです。
パイモン:
そんな…あまりいい気はしないな。
神里綾華:
しかし私たち以外にも、遠方の海祇島に「抵抗軍」が存在しています。
パイモン:
抵抗軍?目狩り令に抵抗してるのか?
神里綾華:
はい。神の目を失った者や失うことを恐れている者が、海祇島の珊瑚宮のもとで抵抗組織を結成したのです。
神里綾華:
珊瑚宮に関しては…もともと鳴神島の幕府と信仰上の衝突をしていたようです。
神里綾華:
彼女らの率いる抵抗軍に、他の意図があるかどうかは分かりませんが…
旅人:
正式に目狩り令に反対したことはある?
神里綾華:
もちろん試みました。しかし、目狩り令を廃止する提案が天守閣へ届くたび、天領奉行と勘定奉行による両奉行の否決によって毎回却下されてしまうのです…
神里綾華:
彼らは無条件で将軍様の決定を支持する態度を取っており、相談の余地さえ見当たりません。
神里綾華:
そもそも、将軍様が突然目狩り令を出したのは、いったいどのような理由からなのでしょう…
旅人:
もう聞くことはない。
パイモン:
オイラはまだ質問が残ってるぞ!
神里綾華:
おや、パイモンさん。何が聞きたいのでしょう?
パイモン:
どうやって目狩り令に抵抗するんだ?
神里綾華:
正直…まだ決まっていません。
パイモン:
おい!
神里綾華:
目狩り令に抵抗するということは、神に抗うことにもなります。その覚悟を決めるだけでも、容易なことではございません。
パイモン:
じゃ、じゃあどうするんだよ?
神里綾華:
今のところ私たちにできるのは、目狩り令による損害を減らす方法を探し出すことだけでしょう。
神里綾華:
例えば神の目の所有者を匿ったり、偽の神の目を作りその場を凌いだりすることです。
パイモン:
神の目って偽物が作れるのか!?
神里綾華:
花見坂の手芸職人の手にかかれば、肉眼では見分けのつかない偽の神の目を作り出すことができます。
神里綾華:
しかし現在、ある問題がございます。かねてより私たちのために偽の神の目を製造してきた正勝先生が、数日前に天領奉行の方に身柄を拘束されてしまいました。
パイモン:
見つかっちゃったのか!?
神里綾華:
はい、長期的な解決策ではなかったので見つかるのも仕方なかったのですが…このまま正勝先生を見捨てるわけにはいきません。
神里綾華:
私もそう思います。しかし脱獄となりますと…私とトーマは社奉行としての身分がございますので、このことが露見すれば神里家全体を巻き込んでしまいます。そのあとの行動での支援も難しくなるでしょう。
旅人:
じゃあ、全部{PLAYERAVATAR#SEXPRO[INFO_MALE_PRONOUN_BOYFIRST|INFO_FEMALE_PRONOUN_GIRLFIRST]}に任せるってこと?
神里綾華:
ふふ、もちろんこのことをすべて貴方一人に丸投げすることはいたしません。
神里綾華:
準備が整い次第、花見坂へ向かってください。そこに「長野原」という花火屋がございます。そこで貴方を手助けしてくれる方を見つけられるでしょう。
「長野原花火屋」に行く
大河原五右衛門:
大人しく渡しな、俺たちが手荒な真似をする前にな。
大河原五右衛門:
元素力を使って目狩り令に抵抗するんなら、頭を冷やしてきたほうがいいぜ。
大河原五右衛門:
前にそうしたヤツが…どんな結末を辿ったか知らないわけじゃないだろ?無駄な足掻きだぜ。
半四郎:
見逃してください!この神の目は手に入れたばかりなんです。使わないと誓いますので…
パイモン:
ちょうど神の目の押収現場に出くわしたぞ、放ってはおけないよな?
旅人:
行こう!
???:
ちょいちょい~待ちや…
パイモン:
ん?あっちで誰かオイラたちを呼んでる人がいるぞ。
???:
こっちこっち!はよこっち来い!
パイモン:
どうしたんだ?緊急事態なんだ、オイラたち今から…
???:
シーッ…見とき。
パイモン:
おい!なんなんだよおまえ。自分に神の目がないからって、そうやって野次馬みたいに…
パイモン:
…ってあれ!?おまえ、持ってるのか!
???:
シーッ!静かにしとき、うちらまで見つかってまうやろ!
半四郎:
分かりました、これでいいですか…武士様…
大河原五右衛門:
ふんっ、それでいい。行くぞ!
パイモン:
どうするんだよ、もう神の目を渡しちゃったぞ。まさか神の目を失ったあとなにが起きるのか知らないのか…
パイモン:
うぅ…おまえのせいでタイミングを逃しちゃったじゃないか…
半四郎:
宵宮さん、ありがとうございます!さっき僕にくれた偽物がなければ、本当に押収されてるところでした。
宵宮:
気にせんといて~!あんたも結構ええ演技してたで!
パイモン:
そうだったのか…そうとも知らずにオイラ、さっき宵宮…さんにあんな態度を…うぅ…ごめんなさい。
宵宮:
ははっ、ええんや。あんたらのさっきの反応、同じ立場におる人間やってのがよう分かったわ。互いに理解するっちゅうのはめっちゃ重要なことや。あんたもそう思うやろ?
宵宮:
あっ、自己紹介がまだやったな。うちは宵宮。この「長野原花火屋」の現店主や。普段は花火を作って生計を立ててんねん。よろしゅうな!
半四郎:
花見坂で宵宮さんを知らない人はいませんよ。「夏祭りの女王」とはまさに彼女のこと!彼女と彼女の花火がなければ、鳴神島に夏がないのと同じことです!
パイモン:
すごい人なんだな。オイラも花火が大好きだ!会えてうれしいぞ!
宵宮:
へへっ、そないなこと言われると照れるな、半四郎。
宵宮:
それと…うちに礼を言うよりも、正勝先生に感謝しいや。正勝先生が偽の神の目を残してくれたおかげやさかい…
宵宮:
あん時、うちの神の目も正勝先生の偽物を使うて守ったんや。もし奪われてたら、商売あがったりやったで。
半四郎:
はぁ、正勝先生は本当にいい方なのに、どうして報われないのでしょう…
パイモン:
正勝先生!
宵宮:
おっ?なんや、あんたらも正勝先生を知っとるんか?
宵宮:
ほんまか!「白鷺の姫君」が手配したもんやったんやな。実はここ数日、獄中に乗り込もうと企んどったところや…
宵宮:
せやけど、いきなり無謀に突っ走っても、神里さんに迷惑かけるだけやと思うてな…ははは…
宵宮:
うちもあんたらと一緒に行動させてくれへんか?
パイモン:
もちろんいいぜ!綾華もオイラたちに「長野原花火屋」で助っ人に会ってほしいって言ってたんだ。どうやら宵宮のことだったみたいだな。
宵宮:
あははっ、どうやら店で神の目の所有者を匿う以外にも、ついに他の役割が回ってきたっちゅうことやな!
宵宮:
正勝先生は町奉行所に閉じ込められとる。あそこの周りはもううちが偵察したで。めっちゃええ潜入場所があんねん。
パイモン:
宵宮は頼もしいな。おまえに会えてよかったぜ。
宵宮:
せやろ?へへっ、準備ができたら出発するで!ぜ~ったいに、正勝先生を助けるで!
パイモン:
助けるで!
宵宮と会話する
パイモン:
やっと入れたな。思ってた以上に不気味なところだ…
宵宮:
こっから入って正解やったな、あいつらの注意を引かずに済んだわ。この機会を逃したらあかんで。
宵宮:
こんなとこに閉じ込められるんは怖いやろなぁ。はよう正勝先生を救いに行くで。
宵宮:
手分けして行動するで。正勝先生を「迎える」には、少し準備がいるんや…
パイモン:
おう…じゃあ気をつけて行けよ。ぜったいに捕まるなよ。
宵宮:
おう、あんたらもな。
正勝先生を探す
パイモン:
シーッ…早く隠れろ。あっち見ろよ…
パイモン:
あれが正勝先生みたいだな。
慎重に探した後、ようやく正勝先生を見つけた。彼は嫌がらせを受けているらしい…
木下:
…あんな小賢しい真似で俺たちを騙せるとでも思ったのか?
前田:
ふんっ、投獄だけで済むと思うなよ!
正勝:
……ゴホッゴホッ……
宵宮:
ちくしょう…天領奉行のヤツら、正勝先生に暴行しとる…
パイモン:
早くどうにかして助け出さないと…あれ!?宵宮おまえいつの間に…
宵宮:
あぁああッ!もう——見てられへん。正勝先生に何かあったら、うちらがここに来た意味は…
???:
お前たち、何をしている!
木下:
く…九条裟羅様!
前田:
俺たちはただ…こいつの指導をしているだけです。
パイモン:
あれ、あいつは誰だ?
宵宮:
九条裟羅、天領奉行九条家の養子で、幕府軍の大将や。なんでこないな場所に…
九条裟羅:
どけ、どんな状態か見せろ。
九条裟羅:
……
九条裟羅:
私刑は将軍様から禁止されているはずだ。知らないわけではないだろう?
木下:
存じております…
九条裟羅:
もし自分たちのやったことに恥を感じていないのであれば、天領奉行の配下としてふさわしくない!
前田:
申し訳ございません、九条様。
パイモン:
威厳のある人だな…
宵宮:
あいつらの注意力が正勝先生から逸れとる、今が好機かもしれんで…
パイモン:
おい!宵宮、焦って行動しないほうが!
宵宮:
あっ…
九条裟羅:
待て、そこに誰か…
九条裟羅:
お前たち、見に行け。
護衛たち:
はっ!
パイモン:
来たぞ、早く隠れろ!
宵宮:
…わるい!うちのせいや…
宵宮:
心配せんでええ、うちの失敗はうちが取り戻す。さっき準備しといた「とっておき」で…
花火の音:
ボンッ——
パイモン:
わっ、花火だ!
木下:
ん?あそこで何か爆発したぞ?
前田:
まさか…花火?
木下:
見に行くぞ!
パイモン:
ふぅ…花火って、注意を引くにはもってこいだな。少し派手すぎる気もするけど…
宵宮:
ふふん、花火の使い道は祭りだけやないで。
宵宮:
へへっ、あったりまえや。こいつはうちの自信作なんやから——
花火の音:
ボン! ひゅるひゅるひゅーーー…どーーん!!
護衛たち:
うあぁああああああ————————
パイモン:
おい…宵宮…おまえ監獄で花火大会でもやるつもりか!?
宵宮:
うーん…うちも職人やさかい。無意識のうちに…ちょっち派手にやりたくなってもうたんや。ははは…
パイモン:
もうあっちに誰もいないみたいだぞ。今のうちに行ってみようぜ?
正勝先生を救出する
正勝:
宵宮!宵宮か!
宵宮:
正勝先生!待たせてもうたな、ちくしょう…あいつら好き勝手に…
パイモン:
早く行くぞ、もしあいつらが戻ってきたら…
正勝先生を連れて出ようとしたが、九条裟羅はもうこの動きに気付き、後ろに静かに立っている…
パイモン:
あっ…
旅人:
ずっと見てたの?
九条裟羅:
今回だけだ。
九条裟羅:
重傷を負っている。連れて行って治療してやれ。
九条裟羅:
だが——
九条裟羅:
治療が終わり次第、必ずもう一度捕まえる。
宵宮:
ふんっ、次は…そう簡単にいかんと思うで。
九条裟羅:
ふんっ、さっさと行け。
町奉行所を離れる
パイモン:
やっとあの不気味な場所から出られたな。
正勝:
やっと…やっと…あの暗いところから…外に…
宵宮:
正勝先生、平気か?歩けそうか?
正勝:
大丈夫だ。医者のとこに着く前に死ぬことはないだろう。
宵宮:
みんな、うちは正勝先生を医者に連れて行く。祝うのはまた今度や!
パイモン:
わかったから早く行け!オイラたちに構わなくていいから!
パイモン:
…なんとか上手く救い出せたな。
パイモン:
そうだな。あの九条裟羅ってやつ、部下の過ちの埋め合わせをするためにオイラたちを見逃してくれたのかな?
パイモン:
天領奉行にもいいやつがいるんだな…もちろん、目狩り令を執行してることを認めたわけじゃないけど!
パイモン:
よし、じゃあこのいい知らせを綾華たちに教えよう。
木漏茶屋に戻る
神里綾華とトーマに先の出来事を話した。
トーマ:
なるほど、九条裟羅は君たちに手を出さなかったと。どうやら彼女もまったくの理不尽というわけではないようだね。
トーマ:
彼女と接触を試み、より多くの情報を聞き出せないだろうか…
神里綾華:
それは難しいと思います。
神里綾華:
九条裟羅は目狩り令の執行者。彼女は将軍様の命令以外は従いません。
神里綾華:
正勝先生が目狩り令に直接脅威をもたらす存在ではないと判断し、見逃したのでしょう。
神里綾華:
しかし、私たちの身分が露わになった場合、彼女は容赦しないはずです。
トーマ:
ごもっとも…しかし正勝先生を救い出せた今、オレたちが一本取り返せたといってもいいだろう。
トーマ:
今回は宵宮と旅人のおかげだ。勝利にまた一歩近づけたってわけだ!
トーマ:
君はオレが思っている以上に頼りになる人みたいだな!
旅人:
どういたしまして。
パイモン:
えへへっ…そうでもないぜ。
神里綾華:
確かに、旅人さんの助けがなければ、今回の救出はこんなにうまくはいかなかったでしょう。
神里綾華:
しかし目狩り令に抵抗するには、これだけではまだまだ足りません。
神里綾華:
今後の計画を準備する必要がございます…
トーマ:
そんなに心配しなくても大丈夫さ、お嬢。
トーマ:
少なくとも、今はすべていい方向に向かっている。監獄から正勝先生を無事救出し、仲間の数も増えた。
トーマ:
そういえば、天領奉行が近頃「祝典」の準備をしていると聞いた…何か「儀式」に似たようなものらしい。
トーマ:
それで町にいる目狩り令の武士が減ったのは確かだ。今は一時的に平和になってる!
神里綾華:
「儀式」…?どうして天領奉行がそのようなことを?
トーマ:
オレにも分からないが、オレたちとは関係ないことだろう。とにかく彼らが最近忙しくしているのは事実だ、オレたちに構う暇なんてない。
神里綾華:
そうですね…確かに一理あります。
神里綾華:
ずっと気を張っていても疲れが溜まるだけでしょう。少々休息を取った方がいいかもしれません。
神里綾華:
トーマ、何か提案はございますか?
トーマ:
ちょうど祝賀会を行おうと思ってたところだ、みんなで一緒に鍋でもどうかな?
トーマ:
実は、最近新しい「鍋遊び」を知ってね。とっても面白いんだ。
パイモン:
鍋遊び?なんだそれ?聞いた感じ、食べ物と関係があるみたいだけど…
トーマ:
簡単に言えば、各自それぞれ違う材料を用意し、一緒に鍋に入れる。
トーマ:
目を閉じて鍋から食材をすくい出し、食べながら誰の食材かを当てるんだ。
トーマ:
正解した場合、同じ作業を「もう一回」繰り返す。最終的に得点が一番高かった人が、鍋の神のご加護を得られるという言い伝えがあるんだ。
トーマ:
面白そうだろ?もう待ちきれない。実はすでに自分の分の食材は用意してあるんだ!
パイモン:
どんだけ遊びたいんだよ!
パイモン:
しかたないな…旅人、オイラたちも食材を用意してこようぜ。なにがいいかな?
旅人:
普通の食材セット。
パイモン:
どれどれ…新鮮な魚肉、エビのむき身、タケノコ…
パイモン:
うん!鍋にぴったりな食材だな。オイラも楽しみだ!
不思議な鍋遊びの時間を過ごした…
パイモン:
まさか、普通の食材を入れたのが旅人だけだったなんて…おまえたち、食べ物を無駄にするんじゃない!
パイモン:
今までで一番恐ろしい鍋だったぞ…おかしな食材はぜんぶトーマが食べてくれたけど。
トーマ:
そう…得点が一番高いのはオレだ。うぅ…待ってくれ、お腹が痛い…
神里綾華:
トーマが変な物をたくさん入れたせいで、出汁が変な味になってしまったではありませんか。
神里綾華:
旅人さんが入れた普通の食材もおかしな味になっていて、何度か正解を外してしまいました。
パイモン:
でも綾華は鍋にケーキを入れてたよな…旅人が食べてたぞ。
パイモン:
鍋ケーキ…うぅ…想像するだけでも…
神里綾華:
ご、ごめんなさい…もっと美味しくなると思いまして…
トーマ:
ダメだ、少し休ませてくれ…
またしばらくすると…
トーマ:
ふぅ…生き返った。
パイモン:
トーマ…別にあんなに頑張らなくてもよかったんだぞ。わざといくつか間違えれば、綾華や旅人の番になってたのに。
トーマ:
ハハッ、最近運があまり良くないと感じてね。鍋の神のご加護で運勢を変えたかったんだ。
トーマ:
だけど気づいたら火がついちゃってたようだ。まあ、一種の修行だと思えば問題ないさ。
トーマ:
もう悪い運気はすべてこの遊びで使い切ったことを感じるよ!
トーマ:
今ここに宣言しよう。本日の「鍋遊び」はこれにて閉幕、優勝者はこのオレだ!
パイモン:
おぉ————
トーマ:
ふぅ…遊びも終わり、仕事も一段落ついた。次は休息を取る時間かな?
神里綾華:
はい、トーマの言う通り天領奉行が本当に何か準備をしているのでしたら、一度休息を取りましょう。
神里綾華:
休んでいる間に、私も少々行いたいことがございます…
トーマ:
じゃあ、各自休んでくれ。何日か後に、木漏茶屋に集合して次の計画を相談しよう。
トーマ:
めったにない休暇だ、大事に使うんだぞ。
トーマ:
オレもそろそろ支度をして、次の「鍋遊び」の食材を用意してくるとしよう。
パイモン:
またやる気かよ!
トーマ:
一回だけじゃ物足りないだろ!ハハッ、じゃあみんな、また。
パイモン:
おう、またな!
パイモン:
旅人、しばらく木漏茶屋には来なくていいみたいだから、他の場所に行ってみようぜ。

出航の日
北斗と稲妻に行く約束をしてからしばらく経った。あなたは進捗を伺ってみることにした…
キャサリンに稲妻に行く方法を尋ねる
キャサリン:
旅人さん、何かお手伝いが必要なことはありますか?
キャサリン:
はい、すでにお聞きしております。南十字船隊の頭領と、稲妻へ向かう約束をしているのですよね?
キャサリン:
確かにもう随分と日が経ちましたが、まだ私のところに情報は何も入ってきていません…
ある船員の格好の人がこちらに向かって歩いて来た…
海龍:
探したぜ!あんたが姉御の見込んだっていう旅人か?
海龍:
そうか、はははっ、そいつは良かった。
海龍:
艦隊の補給作業がほぼ完了した、あとは人員を確認するだけだ。
海龍:
姉御にあんたを探すよう頼まれてな、あんたが船に乗ればすぐに出発できるみたいだぜ。
パイモン:
やっぱり北斗は約束を守るやつだったな。
海龍:
もちろんさ、姉御の義理堅さはこんなもんじゃないぞ。出航したらあんたらも徐々に分かってくるはずさ。
キャサリン:
もう行かれるのですか?無事に出航できるみたいでよかったです。
キャサリン:
この先が星であろうと深淵であろうと、次の一歩を踏み出すのは良いことだと思います。
キャサリン:
では、またの機会にお会いしましょう。皆さんのご無事を祈っておりますね!
パイモン:
そうだな。ほとんど毎日会ってたから、名残惜しいぞ。
キャサリン:
うふふ、でしたら、稲妻に着き次第、いち早く私を探し出してくださいね?私は鳴神島であなたたちをお待ちしております。
パイモン:
やっぱり、稲妻にもキャサリンがいるのかよ!じゃあ、なんでこんな悲しげな雰囲気をかもしだしてたんだ!
海龍:
はははっ、璃月にもきちんとお別れをしてきな。船はもう孤雲閣に止まってる。ちゃんと伝えたから、俺は先に戻るぞ。
パイモン:
おう、知らせに来てくれてありがとな!
海龍:
いいってことよ、じゃあ船でな。
北斗と会話する
北斗:
よぉ、やっと来たか。
北斗:
かつては嵐でさえ止めることのできなかったこの「南十字船隊」を港に引き留めてるんだ、アタシがどれほどあんたたちの顔を立てたか言うまでもないだろう。
北斗:
はははっ、冗談さ。ちょうどいい時に来たな、出航準備がいま終わったところだ。
北斗:
じゃあ、人も揃ったことだし、そろそろ——
北斗:
雷雨に包まれし「永遠」の国へ向けて、出航だ!
パイモン:
しゅっぱーつ!
出航の時間が迫ってくる、「死兆星」号の多くの船員たちは最後の準備をしている、万葉もその中の一人だ。すべてが整った時、北斗の号令で、「死兆星」号がやっと帆を張って出航した。稲妻へ出発だ!
交渉人トーマと会話する
movie
稲妻近海の雷雨から抜け出し、「死兆星」号が港に着いた。いくつか美しい島が目の前に現れた。甲板から降りると、長い時間待っているような若者がすぐ迎えて来た。
トーマ:
やっと来た。「璃月の姉御」、待ちくたびれてたところだよ。
トーマ:
それと二人の密航者…あっ、いや客人と言うべきか。
パイモン:
シーッ!
北斗:
あんたたちの将軍様のせいで、近頃は稲妻近海の雷雨と暴風が前よりも強くなってやがる…
北斗:
もちろんアタシの船隊も大いに本領を発揮したが、それでも少し時間がかかっちまった。
北斗:
そうだ、紹介しよう。こいつはトーマ、最近知り合った商売仲間だ。
トーマ:
よっ、君たちに会えることをずっと楽しみにしてたよ。
北斗:
トーマ、この二人は…
トーマ:
紹介はいらない。異郷の旅人の名声は、外海の嵐だろうと防げないからね。とっくに耳に入ってるよ。
パイモン:
嬉しいこと言うなおまえ、えへへっ。
北斗:
ふむ、手間が省けたな。
北斗:
旅人、トーマはもう長いこと離島で活動している、ここの顔役と言っても過言ではないだろう。
北斗:
何か困ったことがあればこいつを訪ねるといい。だが、もしこいつがあんたに不埒を働けば…次、稲妻に来た時、アタシがあんたの代わりにこいつをシメてやる。
トーマ:
アハハッ…安心してくれ、オレたちなら仲良くやれると思うよ。
北斗:
そろそろ時間だ、アタシの船にはまだ「お尋ね者」が一人乗ってるからな。長居はできない。
パイモン:
万葉のことか…
北斗:
また会おう!旅人、稲妻でどんな「荒波」に遭おうが、乗り越えてみせろ!
パイモン:
バイバーイ!元気でな~!北斗船長~!
北斗が離れた…
トーマ:
それじゃ、まずは審査所で登録手続きを済ませよう。
パイモン:
えっ、稲妻のお偉いさんに会うのか?こっそりって言ったはずだけど…
トーマ:
ハハッ、「鎖国令」を舐めないでくれ。身分を調べることからは、どう足掻いても逃れられないよ。
トーマ:
だからこうして、規則を守りながら規則をかいくぐるんだ。

異郷人の懺悔録
稲妻の離島にたどり着き、待ち合わせ相手のトーマと会った。しかし離島では異郷人は嫌われているようだ…
トーマと一緒に審査所に行き登録する
蔭山:
こんにちは、身分の証明と島へ上陸する目的を教えてください。あっ、もちろんトーマさんは結構です。
蔭山:
皆さん見ないお顔ですね…
パイモン:
うぅ…
蔭山:
どうしたんですか?お二方の詳細と、荷物を持っているかどうかを…
蔭山:
そうなんですか?今は「万国商会」の商人のみがそういった類の貿易業務を許可されています。お二方は商会から許可を得ているのでしょうか?
パイモン:
あっ…オ、オイラたちは…
蔭山:
すみません、やはりお二方には…
トーマ:
これが二人の上陸手続きの書類だ、確認してくれ。
パイモン:
おい!あるならもっと早くに出しとけよ!
トーマ:
アハハッ、君たちがどう対応するのか少し気になったんだ、悪い悪い。
蔭山:
ふむ…そうでしたか。書類に問題はありません、離島へようこそ。
パイモン:
ふぅ…
パイモン:
これからどこに行けばいいんだ?
トーマ:
「遠国監察」だ。
トーマ:
ここは上陸の可否を調べるだけなんだ。離島に滞在するなら、遠国監察で滞在手続きを行う必要がある。
パイモン:
うぅ…なんか聞いただけで厳しそうなとこだな。
トーマ:
稲妻では、外国から来た人間を「外の人」と呼ぶほどだからね。
トーマ:
この言葉からも分かると思うけど、鎖国令によって封鎖されてる今の状態じゃ、外国人が簡単に受け入れられることはないんだ。
トーマ:
たとえそれが、「異邦人居留地」のあるこの離島でもね。
トーマ:
ハハッ、君の覚悟は気に入ったよ。オレたち気が合うんじゃないかな。
トーマ:
じゃあ行こう、遠国監察へ。
トーマ:
これら規則のほとんどは、離島をずっと管理してきた——「勘定奉行」によって定められたものなんだ。
パイモン:
「勘定奉行」?
トーマ:
稲妻三奉行の一つで、主に国家の財産を管理したり、国に利益をもたらしたりするのを責務としている。あれ?聞いたことなかったかな?
トーマと一緒に遠国監察に行って手続きを行う
百合華:
すでに上陸手続きは済ませてありますよね?では滞在手続きを行いましょう。そちらのお二人ですか?
パイモン:
そうだ!
百合華:
はい、では手続料の200万モラをお支払いください。
パイモン:
200万!?手続きだけで200万もするのか?
百合華:
はい、お一人100万ですので。計算に間違いはありません、ご安心ください。
パイモン:
いや…間違いというかそういう問題じゃなくて…うぅ…
トーマ:
ハハッ…お嬢さん、この二人はオレの友達なんだ。ほら、オレって一応ここの顔なじみでもあるし…
百合華:
あら、トーマさんのお連れ様でしたか。ではトーマさんの顔に免じて、40万モラにしましょう。
トーマ:
本当に感謝するよ、百合華さん。
トーマ:
でもオレから見たら、手続料なんて…600モラで十分じゃないか、ここはオレが代わりに出すよ。あとで君にメシを奢ってあげるからさ、どうかな?
パイモン:
そんな値切りの仕方があるのか!?いくらなんでもそれは…
百合華:
分かりました、それで手を打ちましょう。いま登録しますね。
トーマ:
ヘヘッ、まいど。
トーマの交渉のおかげで、百合華がやっと滞在手続を行ってくれた。これで、安心して遠国監察から離れた。
パイモン:
ええっ!200万が600って…稲妻人の金銭感覚、おかしすぎだろ!
トーマ:
ハハッ、そんなに驚くことじゃない。「手続料」自体が私的な要望なんだ。
トーマ:
遠国監察では、手続料をいくら取ろうとも最後はすべて監察官の懐に入る。それが多いか少ないかってだけで、それ以外は重要じゃない。
トーマ:
もし、不幸にもここに滞在することになった外国の富豪商人が現れれば…
パイモン:
そいつからがっぽり稼げる!
トーマ:
そう、そんな時に現地の友達がいることの重要性、君たちにも分かるよね。
トーマ:
ああ、異郷の客人が鎖国中の稲妻に訪れているんだ。仕方ないと思うのが普通だろう。
トーマ:
外国の商人ができることは、「仲間同士で助け合う」ことが関の山。
トーマ:
これが離島にある「万国商会」が発足した由来でもあるんだ。
パイモン:
外国人が自分たちで立ち上げた商会か?
トーマ:
そうだ。商会は利益のため以外にも、組織の取り組みや管理などで稲妻に住む外国人の支援も行っている。
トーマ:
商売の道と生存の道、その両方を担っている商会だ。
パイモン:
なんか、外国人って稲妻で生きていくだけでも大変なんだな…
トーマ:
それが君たちの目的か。なるほど、君の立場を考えれば、確かにそれは「遠い」目標だろう。
トーマ:
雷電将軍は、唯一無二なる高貴な存在。すべての生物が見上げるべき神なんだから。
トーマ:
……
トーマ:
この世の出会いは、いつも捉えどころのないものだと言いたかったけど…君たちならもしかすると、午後の散歩中にでも雷電将軍とばったり会えるかもね…
パイモン:
うぅ…そんなの、ありえないだろう…
トーマ:
分かった、率直に言おう。君たちを雷電将軍のところまで導くすべはある。
パイモン:
ほんとか!離島の顔役にそんな権力があったなんて!
トーマ:
ハハッ、持てるすべてのコネを使えばなんとかなる。だがその前に…
トーマ:
権力というのも、高く売り買いされているものだ、言ってる意味が分かるかな?
パイモン:
おまえもかよ!
トーマ:
ハハハッ、オレの言う売り買いは、モラを払うことなんかじゃない。
トーマ:
それどころか、対価を払う必要すらないんだ。ただ…望むものを手にしたいのなら、人々の問題を解決してもらいたい。
トーマ:
すべての人が幸せになる方法を探す、それがオレのモットーなんだ。
パイモン:
かっこよく言ってるけどオイラにはわかる。おまえ、自分が人に恩を売りたいだけだろ!
トーマ:
おっと…なんだか君たちから悪者でも見るような視線を感じるが…まあ、それは一旦置いておこう。
トーマ:
状況を説明しよう。さっきも言った通り、万国商会の会員はかねてより生き残りの厳しい状況に陥っている。
トーマ:
最近はそれがますます加速しているんだ。君たちに何かできないか様子を見て来てほしい。
トーマ:
商会の会長は久利須という、オレの友達だ。オレはここで君たちからの吉報を待ってるよ。
万国商会に行って商会成員の状況を把握する
久利須:
おや、万国商会に助けを求めに来たのですか?もしや…遠国監察にモラを?
久利須:
それならよかったです。…来てそうそう財産をすべて失うことにならないよう気を付けてくださいね。
パイモン:
最近、商会で困ってることはないか?
久利須:
困ってること…至る所に困難があり過ぎて、もう慣れてしまいました。
パイモン:
鎖国令って、外国から来た人にとっては大変なんだな。
久利須:
問題の根源は鎖国令ではありません。活動範囲が制限されるとはいえ、それでもそこそこやっていけました。
久利須:
実際に我々外国の商人を搾取しているのは…
久利須:
…勘定奉行にいる強欲なヤツらなんです。
パイモン:
えっと、オイラ覚えてるぞ。三奉行の中で離島を管理してる奉行のことだよな。
久利須:
はい、高額な税金徴収や不条理な規則、それだけならまだよかったのですが…
久利須:
一番ひどいのはここ最近、新たな税収法令が出されたことです。上納する税金がモラから「晶化骨髄」という物に変わりました。
パイモン:
「晶化骨髄」…?
久利須:
その法令が出されるまで、商会にいるほとんどの商人が、そんな物を耳にしたことはありませんでした。
久利須:
最終的に、璃月から来た年配の商人がそれを知っていました。それは、彼が若い頃にスネージナヤへと運送したことのある一種の材料でした。
久利須:
皆さん嫌々ながらも、各地でその「晶化骨髄」を探して税金として納めたのです。
久利須:
しかし、それはその場しのぎでしかありませんでした。上納する税金の要求が大きくなるにつれ、「晶化骨髄」の値段が益々上がっていったのです…
久利須:
そして最後には、ある一人の商人の手にのみ残り、他では買えない代物となりました…
パイモン:
うーん…そういう状況って、独占っていうんだよな?
久利須:
お詳しいんですね。その商人は値段をずっと上げ続けました。我々も法令の圧力から、それを買うしかなく…
久利須:
そのような悪循環が続いた結果、今や税金の値段が我々の利益をも超えようとしています…このままでは…
久利須:
勘定奉行と法令について相談しようと試みたのですが…
久利須:
雷鳴轟くこの国で、窮地に立たされた商人の声など誰が聞くというのでしょう…
久利須:
はぁ…フォンテーヌよ、我が故郷が…懐かしい…
パイモン:
そんなひどいことが…そんなんじゃ生きていけないだろ。
パイモン:
旅人、おまえはどう思う?
パイモン:
でも会長も試したんだよな…それにオイラたちだって異郷から来てるわけだし…
久利須:
はい、それどころか…この窮地に立たせることこそ、彼らの目的かもしれません。
パイモン:
それを踏まえた上で考えると、問題を解決するカギは…
久利須:
あの商人ですか…
久利須:
以前は彼とも交流があったのですが、その後は我々との関係も途絶えてしまいました。彼の商品の供給元がどこなのかも分かりません…
パイモン:
うーん…たしかに怪しいな。そいつを探す方法はないか?なにか情報を聞き出せないか、オイラたちが探ってきてやるよ。
久利須:
おぉ~!それは有り難い申し出。あなた方は外国から島に上陸したばかり、それに商会の者でもありません。彼もそこまで警戒はしないでしょう。
久利須:
彼を探すなら、居住区の海辺にある木の下へ行ってみてください。そこが普段我々と彼が待ち合わせに使っている場所になっています。
パイモン:
わかった、オイラたちに任せろ!
晶化骨髄を売っている商人を探す
ヴェルナー:
おや?見ない顔だが、新入りか?
ヴェルナー:
言えよ、何しに来た?
旅人:
商品の供給元のことだけど…
ヴェルナー:
チッ、あっち行った!そんなもん教えたら商売にならないだろ。
ヴェルナー:
企業秘密だ、分かるか?企業秘密。
パイモン:
ひどい態度だな…
旅人:
値段のことで…もう少し安くできない?
ヴェルナー:
買うかどうかも決めてないのになぜ値段のことを?ほほう~、さては分かったぞ。お前たち久利須に言われて来たんだろ?
ヴェルナー:
へっ、あいつらには関係のないことだ。俺の利益を損なわないでほしいね。
パイモン:
なんでだよ!
ヴェルナー:
行った行った!久利須のヤツに伝えておけ、売ってやってるだけ感謝しろってな。俺がいなきゃ、あいつら税金すら払えないんだから。
パイモン:
どうしよう、まったく話を聞いてくれない…
パイモン:
そうだな、一度あいつに聞いてみるか。
情報についてトーマに助けを求める
トーマ:
おや?もう帰ってきたのか。問題は解決したのかい?
パイモン:
うぅ、それが…ちょっと困ったことに…
旅人:
人に頼んだ以上、自分も何かやらないとね?
トーマ:
お?いいよ、できる限りのことは協力する。
トーマ:
来たばかりの慣れない地で、いきなり問題を解決しろなんて確かに厳しすぎたね。
旅人:
ヴェルナーの情報について…
トーマ:
あいつのことか、それなら調べたことがある。
トーマ:
以前は砂浜で貝殻を拾って商売してた可哀想なやつだったが、なぜか最近、急に羽振りが良くなったらしい。
トーマ:
万国商会を抜けたあと、新たな拠り所となる場所を見つけたのかもしれない。
パイモン:
え?あいつも昔は万国商会の一員だったのか?じゃあ、あいつも外国人?
トーマ:
彼の髪の色と目の色には気づいたかい?
トーマ:
そう、ヴェルナーはモンド出身で、璃月と稲妻の間で海運業をしていた。
トーマ:
鎖国によって、彼は離島での滞在を余儀なくされた異郷人なんだよ。
パイモン:
そうだったのか…
トーマ:
もともと万国商会も彼にひどい扱いなんてしてなかったんだが、あとから出された数々の法令により、商会自身も立場が危うくなってね…
パイモン:
だから、あいつは商会をやめて恩知らずなやつに…
トーマ:
ハハッ、それは言い過ぎだよ。この世に根っからの恩知らずはいないし、永遠に冷酷で残忍なヤツもいないとオレはそう信じてる。
パイモン:
えっ?もういいのか?
トーマ:
どうやら、「切り込む隙」を見つけたようだね。
もう一度商人ヴェルナーと交渉する
ヴェルナー:
何しに来たんだ?確かに俺は暇だが、お前たちのために時間を費やしたくはないんだが。
ヴェルナー:
あ?何を言って…
ヴェルナーにモンドの品物を見せる
ヴェルナー:
モンド…モンドのことを言ってるのか?
引き続きヴェルナーと交渉する
ヴェルナー:
…っ!お前の口からモンドのことが聞けるなんて。前に帰ったのはいつのことだったか、それすらも忘れちまった…
ヴェルナー:
なつかしい…モンド城の雰囲気…
ヴェルナー:
故郷に…はぁ、帰りたい…自由の都へ…
パイモン:
効果があるみたいだぞ…
ヴェルナー:
ゴホンッ…感情を揺さぶろうたってそうはいかないからな。
旅人:
目をつぶって…
ヴェルナー:
あ?今度は何だ?
パイモン:
いいから、目をつぶれって。
旅人:
聞いて、懐かしいあの音を…
ヴェルナー:
…波の音か?
ヴェルナー:
あっ!璃月港!俺の目の前に、波の音が、客引きの声が、璃月港の姿が浮かんでくる!
ヴェルナー:
霄灯だ!海灯祭だ!霄灯が昇っていくのが見えるぞ!
パイモン:
ぷっ、想像力が豊かすぎると言うべきか…璃月港のことが懐かしすぎるのか…
ヴェルナーに璃月の品物を見せる
ヴェルナー:
はぁ…璃月、璃月よ…
引き続きヴェルナーと交渉する
ヴェルナー:
これは…もういい…もう思い出させるな、俺の心はもう…
ヴェルナー:
万国商会の人たちか。確かに…みんな俺と同じく故郷を離れた者たちだ。
ヴェルナー:
俺はいつも、夜の海辺に来ては波の音を聞いてる。ふるさとから届いた音だと思いながらな。
ヴェルナー:
そんな時、いつも商会のヤツらがやって来る、でも俺は顔を隠しながら離れるしかなかった…
ヴェルナー:
はぁ、気晴らしにあいつらと一緒に話がしたいと何度思ったことか。俺だって、愚痴をこぼし合いたかった。
パイモン:
じゃあ、どうして…
ヴェルナー:
あいつらは心が強い。拠り所のなかった人たちが、一致団結して生きていくすべを探してるんだ…そんな真似、俺にはできない…
ヴェルナー:
少しの利益と約束だけで、俺は…ヤツらの言いなりになっちまった…ふるさとの顔に泥を塗っちまった…
旅人:
「ヤツら」って?
ヴェルナー:
いいだろう。言うよ、もうこんな葛藤はうんざりだ。
パイモン:
大丈夫なのか?
ヴェルナー:
だが俺はあいつらを裏切ったんだ…
パイモン:
臆病なやつだな、間違ったことをやったらちゃんと償うべきだろ!
パイモン:
だから早く、いったいなにが起きたのか言ってみろよ?
ヴェルナー:
税金徴収を任せられてる足軽、慶次郎たちがやったことだ。
ヴェルナー:
ヤツらが商人たちに告げた税率は、実際より高いものなんだ。それで余った「晶化骨髄」はヤツらが蓄えてる。
ヴェルナー:
そして商人たちが入手先に困った時、高値で売るよう俺は指示された。
パイモン:
そんな…なにもしないで儲けようとするなんて、卑怯だぞ。
ヴェルナー:
俺はヤツらの操り人形になっていたが、その見返りは生活をギリギリ維持できるほど些細なものだった。
旅人:
まだ証拠がいる。
ヴェルナー:
証拠…証拠…そうだな、決定的な証拠がなければヤツは認めないだろう。
ヴェルナー:
そういえば、いつも俺が報告をしたあと、ヤツは毎回必ずどこかに行くんだ。いつも怪しいって思っててな…
ヴェルナー:
ついさっき慶次郎と会ったばかりだ、今から連れてってやるよ。
パイモン:
よし、じゃあ早く行こう!
足軽の慶次郎を見つける
ヴェルナー:
ヤツだ!慶次郎だ!
パイモン:
行くぞっ!
ヴェルナーと状況を分析する
ヴェルナー:
こんな場所に何をしに…
パイモン:
なにか埋めたみたいだぞ!見てみようぜ~
ヴェルナーと今後の計画を練る
パイモン:
うーん…これは…帳簿?
パイモン:
オイラはてっきりモラでも埋めたのかと思ったぞ、がっかり。
パイモン:
えへっ?
ヴェルナー:
見せてくれ、これは…
ヴェルナー:
間違いない、これだ。取引の記録が一つ一つきれいに残ってる。これでヤツの罪を証明できるだろう。
パイモン:
証拠も手に入れたことだし、まずは久利須会長にこのいい知らせを教えに行こうぜ?
ヴェルナー:
じゃ、じゃあ俺はここで。先に帰るよ。
パイモン:
えっ?一緒に行かないのか?
ヴェルナー:
会長に会うのは…まだ少し時間がいる、すまない。
パイモン:
ヴェルナーってひねくれた性格だな。
事の経緯を万国商会に教える
パイモン:
あっ、ちょうど慶次郎が税金を徴収してるぞ!早く行こう。
久利須:
もう本当にありません。このままでは商売も損するだけで、飢え死にしてしまいます…
慶次郎:
法令は法令、規則は規則。払うべきものは払ってもらう、言い訳は無駄だぞ?
旅人:
規則を守ってないのはお前だ、慶次郎!
慶次郎:
あん?誰だお前、商会の新入りか?
パイモン:
おまえの帳簿はもう手に入れた。それと隠してた物もな。転売して儲けてたことも、すべて公に晒してやる!
久利須:
なんと?そうだったのですか?
ハリソン:
ずっと騙されてたのか!
慶次郎:
あの…その…税金のことは…俺は…
久利須:
帳簿を見せていただけますでしょうか?
久利須は帳簿を丁寧に読んだ。
久利須:
この帳簿にあるものと以前商会が納めた税金の額はすべて一致しています。間違いありません。
久利須:
慶次郎さん、もう何も言わなくて結構です。今はこのことをどう解決するかが先決…
慶次郎:
ふんっ…お、俺の弱みを握れたなんて思わないことだ。俺はただ、ちょっとだけ利益に目がくらんだだけで…
久利須:
そういえば、奉行武士は誉と名望を大変重んじると聞きました。奉行府からお咎めはなくとも、このことが露見すれば…
慶次郎:
おい、聞き捨てならんぞ!脅しか!それは俺を脅してるのか!
久利須:
いえいえ、ただあなたのような君子殿に、汚点が残ってしまうことを心配しているだけですよ。
慶次郎:
くっ…じゃ、じゃあ…お前が正しいということにしよう。で、どう処理するつもりなんだ?
久利須:
まだ、お手元に「晶化骨髄」をお持ちですよね?
久利須:
それらを使いこれから先少しの間、税金を立て替えてください。我々商人には状況を立て直す時間が必要です。
パイモン:
それだけで…いいのか?
慶次郎:
ふんっ、あれらは俺が一生懸命運んで大事に隠したものだ。それをみすみすと…ちっ、いいだろう。お前の顔に免じて、ただでやる。
パイモン:
面の皮が厚すぎる…
ハリソン:
そんなんで納得がいくもんか!俺の店はもう何日も閉まってる、すべて友人の助けでつないでいる状態だ。この損失の責任はいったいどう取ってくれるんだ!
久利須:
ハリソン!もういいんです、これ以上は…
ハリソン:
搾取されるのはもううんざりだ、この件がそう簡単に終わると思うなよ!
久利須:
ハリソンッ!
勝家:
こんな場所で大声で叫ぶとは、法令に異でも唱えているのか?
慶次郎:
お疲れ様です、勝家組長。
勝家:
ああ、何を騒いでいる?
慶次郎:
その…税金のことで少々。彼らの世話をしているというのに、恩を仇で返されまして。
ハリソン:
何が世話だ!こんなの横領だ、必ず慎介様にもこのことを知らせてやる!
勝家:
ほう?勘定奉行様の名を直接呼ぶとは。ふん、よそ者はこれだから規則というものを知らない。
勝家:
この商人共を連れて行け!何か言いたいことがあるのなら奉行府で話してもらおう。
パイモン:
まずい…このままじゃ…
トーマ:
はぁ…まったく皆さん、そんなに深刻にならなくても。何か相談したいことがあるのなら、お酒でも飲みながらにしませんか。
慶次郎:
誰だお前?誰がお前なんかと酒を飲むか。
パイモン:
ここの顔役だぞ!
トーマ:
私の名刺をどうぞ…
勝家:
ほう?これは…社奉行の者か?
トーマ:
シーッ…
勝家:
ふん、ここは勘定奉行の縄張りだ。いくら社奉行の権能が高かろうと、離島のことに手を出す資格はない。
トーマ:
その通りですが、ここは我々のお嬢様の顔に免じていただきたく…
話していると、トーマはある精巧な扇子を出した…
トーマ:
お二方も、将軍様にお渡しされる上奏の中で…ご自身の名前を見たくないでしょう?
勝家:
その扇子は…白鷺の姫君?
勝家:
…貴家の令嬢に御足労させるつもりはない。我々も余計なことは御免だ。すべて忘れよう。
慶次郎:
勝家組長、しかし…
勝家:
行くぞ!
トーマ:
いつか日を改めてお食事でも。その際は私の奢りですので、お二方ともどうかご遠慮なく。
慶次郎と勝家はトーマを無視して、立ち去った。
トーマ:
うーん…無視された。はぁ、人付き合いに影響が出ることはしたくなかったんだけど…
久利須:
ありがとうございます、トーマさん。しかし…我々のせいであなたと勘定奉行の間に亀裂が…
トーマ:
ハハッ、さっきのは冗談だよ。こんな代価、些細なことさ。礼ならこちらの旅人に言ってくれ、{PLAYERAVATAR#SEXPRO[INFO_MALE_PRONOUN_HE|INFO_FEMALE_PRONOUN_SHE]}が「形勢を変えるきっかけ」を与えたんだから。
トーマ:
今後はあの足軽たちも少しは態度を改めると思うよ。
パイモン:
トーマ、おまえ…さっきいったい…
トーマ:
シーッ…ここは人が多い、場所を変えて話そう。
トーマと会話する
トーマ:
勘定奉行はやはり骨の髄まで腐ってたか…
トーマ:
そうだ。そろそろ本題に入ろう、何が聞きたい?
トーマ:
アハハッ、いきなりそのことか。じゃあ改めて自己紹介しなきゃね。
トーマ:
オレは鳴神島の社奉行神里家に属している。「白鷺の姫君」の側近だ。
パイモン:
なんだって!本当の身分をオイラたちに隠してたのか!
パイモン:
その社奉行も三奉行の一つなのか?
トーマ:
ああ。社奉行の神里家は、祭祀活動や文化、芸術などを管理する家系だ。具体的な責務はオレにも分からないものが多い。
トーマ:
そしてオレは、ただ運よく神里家に迎え入れられ、「白鷺の姫君」という名誉を持つ神里家のご令嬢——神里綾華の世話を任せられている。
パイモン:
「白鷺の姫君」…さっきの二人の反応からして、稲妻でけっこうな有名人みたいだな。
トーマ:
ハハ…もちろんさ、礼儀正しく優しいお心を持つお嬢は、かねてより稲妻の民に敬愛されている。
トーマ:
その名声は当代当主をも超えるほどだ。そう、彼女の兄——神里綾人よりもな。
トーマ:
お嬢はオレのような側近にさえ、友人のように平等に接してくれる。心の優しいお嬢がみんなから好かれているのも納得がいくだろう。
トーマ:
そこが重要な点だ。正直、君たちに隠し事はしたくない。
トーマ:
顔役という身分は、偽装しようと思って出来るもんじゃない。オレは正真正銘1ヶ月もかけて、離島にいるすべての人と顔見知りになり、北斗の姉御と仲良くなったんだ。
パイモン:
たった1ヶ月で?凄すぎる!
トーマ:
ハハッ、少し才能があっただけだよ。それにこれもすべて、君たちをいち早く受け入れるためだったんだ。
トーマ:
今は鎖国令が敷かれているが、君たちがモンドと璃月で活躍したことは稲妻にも伝わっている。
トーマ:
君たちが稲妻への渡航を望んでいると知ったお嬢は、その到着をずっと気にしていたんだ。それと同時に——
トーマ:
——君たちが噂通り、形勢を変える力があるかどうかもね。
パイモン:
形勢を…変える?
トーマ:
さっきの「試練」では、最後にいくつか予想外なことが起きたが、それでも君たちは「形勢を変えるきっかけ」を与えることに成功した。
トーマ:
お嬢の期待通り、勢力の間に巧みに取り入り、人の心にある隙を突いた。
トーマ:
君たちが協力してくれれば…「目狩り令」は…
トーマ:
…えっ…
トーマ:
ふむ、予想外の展開だ。情報に間違いがあったか…
旅人:
{PLAYERAVATAR#SEXPRO[INFO_MALE_PRONOUN_BOYFIRST|INFO_FEMALE_PRONOUN_GIRLFIRST]}たちの目的は雷電将軍に会うこと。
トーマ:
…ふむ、そうか。それは理解してるよ。それにオレも君たちを導くって約束したしね。
パイモン:
あれ、トーマがあっさりと受け入れた…
トーマ:
まっ…とりあえず離島での任務は終わったんだ、暫しの別れといこうじゃないか。
トーマ:
あっ、そうだ。この招待状を君に…鳴神島に来たら、ここに書いてある「木漏茶屋」に来てオレを訪ねてくれ。
トーマ:
それじゃ、健闘を祈るよ。
パイモン:
トーマって実は結構いいやつなのかもな?オイラたちも先に進もう。
パイモン:
ん?どうした?
旅人:
外国人は離島から離れられない。
パイモン:
あっ、そうだった!オイラなんでそんな大事なこと忘れてたんだ!?
パイモン:
トーマも忘れてたのかな?
パイモン:
うぅ…まったく!どうりであんなにあっさりと行ったわけだ!
パイモン:
離島を離れたら「木漏茶屋」に行って、絶対にけりをつけてやる!
パイモン:
うぅ…とりあえず今は行動あるのみ…離島から出る関所に行ってみよう。

離島脱出計画
自力で離島から脱出すること、それがトーマから与えられた次の試練だ。もし失敗すれば旅が行き詰まってしまう…
離島から離れることを試みる
小林:
お待ちを!「通行証」をお出しください!
パイモン:
あの…ちょっと鳴神島に急用があって…
小林:
「通行証」がないのでしたらお帰りください。規則ですので。
パイモン:
はぁ…やっぱり…
パイモン:
旅人、なんか考えろよ。どうやったら外に出られるんだ?
パイモン:
勘定奉行の偉い人に直接会いに行くってことか?
パイモン:
…そいつの手下にはまだ文句が残ってるけど、やってみるしかないな。
パイモン:
もしかしたら、オイラたちを歓迎してくれる可能性だってあるしな?えへへ。
勘定奉行所に行って離島を離れる方法を尋ねる
横山:
待て、ここは勘定奉行所、部外者は立ち入り禁止だ!
パイモン:
オイラたち…勘定奉行に…会いたいんだ!
横山:
勘定奉行様は普段外国人になんて会わない、早く帰れ!さもなくば我々が…
柊慎介:
いや、待て…
横山:
あっ、奉行様!
柊慎介:
この二人は遠くから来た賓客だ、そんな古いやり方はよせ。
柊慎介:
さあ、来るといい。話は中で聞こう。
パイモン:
ふんっ、今の聞いたか!
横山:
も、申し訳ない…
勘定奉行慎介と会話する
柊慎介:
私は柊慎介、勘定奉行柊家の当主をやっている。君たちに会えて実に光栄だ。
パイモン:
会えてうれしいぞ!
パイモン:
今回会いに来たのは、その…
柊慎介:
まあ、そう急くな。せっかく有名な二人の旅人が来たんだ、そう焦って本題に入らなくてもよかろう。
パイモン:
へへっ、オイラたちって有名なのか?
柊慎介:
もちろんだ。風魔龍を倒し、渦の魔神をも鎮圧するほどの実力を持った人間が、この世に何人いるというのだ?
パイモン:
たしかにな!おっしゃる通りだ!うんうん!
柊慎介:
それと…璃月港でファデュイの計画を阻止し、決戦の最中、彼らの執行官を倒したのは本当か?
パイモン:
そんなことも知ってるのか。たしかに本当だぞ!
柊慎介:
ふむ…やはり本当だったか。
パイモン:
どうしたんだ?
柊慎介:
いや、なんでもない。ただ君たちを称賛しているんだ。
柊慎介:
…お二人がこの離島に訪れたのは、実に光栄なこと。
柊慎介:
かねてよりお二人は熱心な方だと聞いている、我々勘定奉行のためにちょっとしたお手伝いをお願いできないだろうか?
パイモン:
いいぜ!遠慮しないでなんでも言えよ!な、旅人?
柊慎介:
ははっ、よかった。それなら…
柊慎介:
知っておられると思うが、璃月の山には清心と呼ばれる植物が生えている。
パイモン:
オイラたちそれを採ったことあるから知ってるぞ。璃月に行って採ってきてほしいのか?
柊慎介:
ああ、新鮮な清心を300個ばかし採ってきてほしい。新鮮で採りたてのものだ。
パイモン:
オイラの聞き間違いか?
柊慎介:
おっと?そんなに面倒なことであったか…ふむ、そうだな。
柊慎介:
それでは、島の手紙配送を手伝ってくれないか?
パイモン:
それならいいぜ。
柊慎介:
全部で709通だ。
パイモン:
おい!どういうことだよ!それって本当にオイラたちがやらなきゃいけないことなのか?
柊慎介:
はは、すまないね。しかし、島は確かに人手不足なんだ…
パイモン:
理由もありきたりだな!
旅人:
……
柊慎介と話している時、ある見知らぬ女性が彼女の後ろから遠くないところに出てきて、あなたとこっそり視線を交わした。
パイモン:
どうするんだ、旅人?本当に手伝うのか?
柊慎介:
さすが旅人殿。では私は返事を待つことにしましょう、ははは…
パイモン:
本当にあんな依頼を受けるのか?おかしすぎるぞ…
勘定奉行所を離れる
柊慎介:
前に言った依頼は、もう終わったかね?
柊慎介:
終わったら、私に言ってくれ。
新之丞と会話する
新之丞:
お待ちを。
パイモン:
えっ?オイラたちがどうかしたか?
新之丞:
お嬢様からのお手紙があります。どうかお読みください。
パイモン:
手紙?見せてくれ!
手紙を読み終わった。
パイモン:
これって…夜こっそり会いたいってことか?
パイモン:
それにおまえ、このことに勘付いてたみたいだけど…なんでだ?
パイモン:
えっ?こっそりなにやってんだよ!
パイモン:
うーん…夜になったら彼女に聞いてみよう。
柊千里に会う
柊千里:
あっ、いらしてくれたのですね…私は…柊千里と申します。
柊千里:
お会いするのは…二度目ですね。何卒、よろしくお願いします。
パイモン:
わぁ、本当に柊家のお嬢様だったんだな。
柊千里:
いえ…そんなにかしこまらずに。あなたのお噂はかねがね聞いております。そして、やっとこのような機会を得ることができました。
パイモン:
ん?なんか雰囲気が変だぞ。
柊千里:
今回このように人目を忍んでお会いしたのは…この機会を逃せば、もうあなたに話せないからです…
パイモン:
なにを…話すんだ?
柊千里:
その…お手紙を届ける依頼についてです。
パイモン:
おまえやっぱりあの父親の娘だな!それしかないのかよ!
柊千里:
いえ…お待ちください!
柊千里:
お二方には私の代わりに鳴神島へ行き、天領奉行の次男の鎌治さんまでお手紙を届けてほしいのです。
柊千里:
父上からはずっと連絡を反対されておりました。政治の面から見てもっと良い相手を望んでいるのでしょうが、私の心には鎌治さんしかいません。
柊千里:
離島で父上に歯向かえる方はいないでしょう。しかし、あなた方は鳴神島へ行こうとしておられる異郷の方…
パイモン:
そんな事情があったのか…
柊千里:
もちろんその代わり、あなた方がここを離れるのを全力で支援いたします。どうか私を信じてください!
柊千里:
実は、あなた方が稲妻にいる限り…父上はあなた方を離島から出すつもりがありません。
パイモン:
おう、それはオイラたちも勘付いてたぞ。あんなことを依頼するなんて、最初から足止めが目的だったんだろうな。
柊千里:
何日か前に、父上と身分の高そうな女性が話しているのを見ました…
柊千里:
異郷の旅人をどうやって離島に閉じ込めるのか相談していたようです。父上が将軍様以外の方にあんなにかしこまるのを初めて見ました。
柊千里:
そろそろ時間です。あなた方を外に行かせるための計画を話します…今ちょうど外へ送る貨物がありまして…
柊千里は旅人に計画を話した…
柊千里:
では、関所でお待ちしております。手紙のこと…どうかお願いします。
離島の辺境に行って千里の計画を実行する
柊千里:
少々お待ちを、その貨物…海祇島まで送るのでしょうか?
新之丞:
お嬢様!どうしてここに?おっしゃる通り、これは勘定奉行様から特別に命じられた貨物で、傷ひとつ付けることなく海祇島まで送り届けなければなりません。
健三郎:
どうかされましたか、お嬢様…?
柊千里:
であれば間違いありません。それについて父上が心配されているようで、私と「手練れ」の方を付き添わせるよう手配しました。
健三郎:
お嬢様が自ら運送を?いえ、それは…お手を煩わせてしまいますし、それにその…「手練れ」の方の身分も…
柊千里:
時間がありません。遅れれば処罰があると父上から言われているはずですよね?
健三郎:
お嬢様、おっしゃることは分かりますが、しかし…
柊千里:
しかしなんですか?父上の気性はあなたたちも知っているはずです。私の身に何かあれば、あなたたちに課せられる罰は言わなくとも分かっていますよね?
柊千里:
あなたたちに、私を完璧に守る自信が…あるのでしょうか?
パイモン:
千里さんすごいな、人が変わったみたいだぞ…
新之丞:
分かりました…お嬢様とご同行できとても光栄に思います…お嬢様の身の安全、命と引き換えにしてでも守って見せます。
健三郎:
新之丞!いいのか!
新之丞:
ああ…お嬢様がそう言うんだ。部下はそれに応えるしかないだろう。
健三郎:
しかし、問題はそこじゃなく…
柊千里:
もういいでしょう、早く出発を。もたもたしていると賊に隙を突かれてしまいますよ。
健三郎:
はぁ…分かりました。出発!
柊千里に別れを告げる
新之丞:
ふぅ…前方にある村で少し休めるでしょう。お嬢様、大丈夫ですか?
柊千里:
はい、ここまで来ればもう大丈夫です。旅人さん、あそこが鳴神島へ続く道です…
柊千里:
天領奉行から稲妻全土で通用する「通行証」を特別に発行するよう、鎌治さんに手紙で頼んであります。お礼として受け取ってください。
新之丞:
お…嬢…様…?
健三郎:
はぁ、やっぱりそういうことだったのか。こんなことだろうとは思っていたが、新之丞お前…
新之丞:
いや、それはない。お嬢様はきっと考えあってのことだ。ですよねお嬢様?その、お嬢様がおっしゃっていた鎌治というのは…?
柊千里:
もう隠す必要はありません…私の意中の人です。
新之丞:
意中の…人…?
健三郎:
おいおい、嘘だろ。新之丞お前まさか…
新之丞:
い、いや…なんでもない…ゴホッ…な、なんとなく聞いてみただけだよ。俺がそんな、夢みたいなこと…思ってるわけ…ぐっ…
柊千里:
二人とも心配しないでください。このことは何も知らないことにしておけば問題ありません。もし父上が咎めても、私が全責任を負います。
健三郎:
そうするしかありませんね。はぁ…分かりました、お嬢様…
パイモン:
でも千里さん、もし本当にバレたらどうするんだ?
柊千里:
大丈夫です。父上は小さい頃から私を可愛がっています。酷くても食事を半日抜きにされるだけでしょう、ご心配なさらないでください。
パイモン:
あの爺さんにそんな一面があったとは…
柊千里:
ではお二人ともお気を付けて。またいつかお会いしましょう。
パイモン:
おう、またな~千里さん!
健三郎:
ほらさっさと貨物を運ぶぞ、何をふさぎ込んでんだ!
新之丞:
うぅ…ぐすっ…うぅう…
パイモン:
これで自由だ!
パイモン:
そろそろトーマのやつを探しに行こうぜ?たしか…「木漏茶屋」だったよな!