arrow_back 原神 クエスト
ハーモニック・ワルツ・第二幕
波乱万丈の展開
任務一覧
数日後、仲間の竜の様子を見にパレ・メルモニアへ向かった。
パイモン:
みんな、来たぞ…
カクーク:
おはよう、友よ!
旅人:
おはよう、友よ!
パイモン:
カクークのやつ、また新しい言葉を覚えたんだな。
パイモン:
いいことか悪いことかわからないけど…
リオセスリ:
結構頑張って教えたんだが、これが精一杯だった。
パイモン:
ここ数日、それだけやって過ごしたんじゃないだろうな。
カクーク:
まさか!
旅人:
…だって。
パイモン:
えっ?
パイモン:
じゃあ、何か進展があったのか?
キィニチ:
ああ、だから俺もここにいるわけだ。
キィニチ:
リオセスリさんに「話し方」を教わったのはカクークだけじゃない——囚人たちも教育を受けた。
リオセスリ:
手を焼くやつはいなかったさ。
パイモン:
それでそれで?
キィニチ:
囚人たちはやっと思い出したんだ。品物を船に乗せてナタを離れようとした時、ある中年男に話しかけられたことをな。
キィニチ:
男はこだまの子の装いで、例の銃の箱に酷似した箱を持っていたことが分かった。見た感じは、ナタのほかの観光客と区別がつかなかったそうだ。
キィニチ:
商人の格好をした密輸犯たちは、その男から品物の売り先を聞かれ、船に乗せてくれと頼まれたが…
キィニチ:
適当にはぐらかしたそうだ。
キィニチ:
俺がそいつらを目撃したのはその後のことだ。
キィニチ:
どうもきな臭い匂いがしたから、船に乗り込んで、そのままフォンテーヌに来たというわけだ…
カナカ:
アニキ、フォンテーヌ人ってこんなもんに興味持つんすか?売れなかったらどうすれば…
バノルカックス:
ド素人が!滅多に見ないものだからこそ価値があるんだよ。やっとナタの輸出業が解禁されたんだ。このチャンスをものにしないと。
チャハル:
アニキに無駄口叩く暇があったら、しっかり箱を見張っとけ。
キィニチ:
(商人か?商売でフォンテーヌに…?)
キィニチ:
(顔の傷跡、タコだらけの手…)
キィニチ:
(膝や肘あたりの生地は擦り減ってるし、爪も汚れてる…普通の商人じゃなさそうだ。)
キィニチ:
(戦士か冒険者から商人に転身か?)
キィニチ:
(どうも怪しいな。近づいてみよう。)
キィニチ:
(メンバー構成や品の情報は分かった。今のうちに、港の警察隊に知らせよう。)
キィニチ:
…そんな風にして、とにかく不審に思った点をフォンテーヌの警察隊員に伝えた。
キィニチ:
その後も紆余曲折あって、ようやく身柄を確保できたんだ。
パイモン:
悪党を正しい道に戻したんだな!
旅人:
よくやったね、キィニチ!
キィニチ:
当然のことをしたまでだ。
リオセスリ:
今の話だと…
キィニチ:
はぁ、あの時は密輸犯を捕まえて送り届けることに集中してたから、通行人には注意してなかった。
旅人:
しょうがないよ。
パイモン:
おう、おまえは十分頑張ったぞ。
リオセスリ:
とにかく、銃を持ち込んで「失くした」人物は密輸犯たちとは無関係で、あくまで単独で動いてたってことだな。
カクーク:
やれやれ!
リオセスリ:
ほう、何か言いたいことでも?
ヌヴィレット:
その人物が怪しいと。
リオセスリ:
カクークの言う通りだな。
リオセスリ:
だが、情報が少なすぎる。まずは「落とし物」について調べるとしよう。
キィニチ:
確かに、獲物を引っ掛けるためのおとりみたいだな。
キィニチ:
ただ、おとりならもっと目立つはずだが…
リオセスリ:
ふむ…
ヌヴィレット:
何か分かったか?
リオセスリ:
この前観た映影のことを思い出してな。
パイモン:
えっ?
カクーク:
おいおいきょうだい、マジかよ!
リオセスリ:
落ち着いてくれ。
リオセスリ:
誰かが取りに来るのを待ってたってさっき旅人が推理しただろう?それでちょうど、映影で観た誘拐事件のことを思い出してな。
リオセスリ:
身代金を要求する時、犯人は被害者の家族に、モラや価値のある物を指定された場所に置けと言うもんだ。
ヌヴィレット:
確かにフィクションに限らず、現実世界でも似たような事件はある。
ヌヴィレット:
むしろ、そうしたストーリーは事実に基づいて作られたのだろう。
キィニチ:
なるほど、いい推理だと思う。
パイモン:
待て待て、急に複雑になったぞ…
パイモン:
もしこの銃が本当に身代金代わりのものなら、オイラたちが箱を持っていったせいで、誘拐犯は身代金をゲットできなかったわけだろ。
パイモン:
ってことは…だ、誰かが殺されちゃったのか?
リオセスリ:
ああ。俺も誘拐事件だとは思ってない。
リオセスリ:
盗品は処分が大変だから、特定のものを欲しがる誘拐犯でもない限り、ふつう現金の受け渡しを要求するものだ。
リオセスリ:
古龍時代の銃に目がない誘拐犯…ま、可能性はゼロじゃないが、そういうのはひとまず考えないようにしよう。
リオセスリ:
この事件…どちらかというと「取引」みたいだと思わないか?
キィニチ:
つまり、これは個人の密輸行為だ。
リオセスリ:
ああ、それに取引が完遂しなかった原因は、取引場所だ。
リオセスリ:
誰も訪れない砂浜が、たった一晩でイベント会場になるなんて、誰も思わなかっただろうからな。
リオセスリ:
それに観光客だけじゃなくて、棘薔薇の会の者もいた。売り手も買い手も、さぞ焦っただろうさ。
旅人:
ナイス、レピーヌ・ポーリーン!
ヌヴィレット:
理にかなった推測だが、それをどうやって確かめる?
リオセスリ:
あんたの部下に頑張ってもらうことになるな。
ヌヴィレット:
というと?
リオセスリ:
簡単さ。いつも通り、落とし物のお知らせを出せばいい。
リオセスリ:
いつも通りに振舞うほど、容疑者が受け取りに来る確率も高くなる。たとえ本人が来ずとも、新しい手がかりを得られるだろう。
リオセスリ:
それに——ちょうど告知板を更新する時間だ。
リオセスリ:
どこかの幸運な共律官に、緊急で書類を作ってもらわないとな。
ヌヴィレット:
そう言う意味の頑張りか。
ヌヴィレット:
なら、私が書くとしよう。
ヌヴィレット:
他の者に任せるとなると、説明が必要になる。
リオセスリ:
くくっ、残業させるのがイヤなだけじゃないのか?
パイモン:
そっちかよ!?
キィニチ:
少なくともお知らせが仕上がるまで、ここにいる必要はなさそうだな。
リオセスリ:
ここで待っていてもいいが?パレ・メルモニアの茶はなかなかいける。
キィニチ:
大丈夫だ。出かける前に、うるさいやつを知り合いに預けたから、帰って餌をやらないと。
リオセスリ:
ほう、キィニチさんはペットを飼ってるんだな。
リオセスリ:
はぁ、ペットか…
カクーク:
違う!違う!
リオセスリ:
はいはい、分かった。
ヌヴィレット:
カクーク君はもう行っていい、と言いたかったのだと思う。
ヌヴィレット:
そういえば、カクーク君は飛行物体ではないと判定された。これからはいつでもフォンテーヌを自由に動ける。
カクーク:
やっぱ最高だな、きょうだい!
パイモン:
おお!それはいい知らせだな!旅人、カクークをイファたちのとこへ送ってやろうぜ?
ヌヴィレット:
頼んだ。
ヌヴィレット:
ああ。
リオセスリ:
はぁ、俺もやっぱりペットが欲しいな。
ヌヴィレット:
メロピデ要塞では不都合なら、フォンテーヌ廷で住まいを探してみてはどうだ?
リオセスリ:
…確かにな。
リオセスリ:
昔は洪水の予言があったから、フォンテーヌ廷に不動産を持ってても意味がないと思って、諦めてたんだが。
ヌヴィレット:
君はそろそろ爵位に関する書類をちゃんと読んだ方がいい。
リオセスリ:
えっ?
ヌヴィレット:
栄誉称号を持つ市民は、フォンテーヌ廷で不動産を購入する際に、優遇されるのだ。
リオセスリ:
そうなのかい?
ヌヴィレット:
私がお知らせを書いている間に、最初から最後まで読んでみるといい。
オロルン:
アハウ。
アハウ:
こ、今度はなんだ?
オロルン:
お手。
アハウ:
いいぜ。パンチをくらわしてやるっ!
オロルン:
!
イファ:
おお!見事にかわしたな!
パイモン:
えっと…あいつらにはあんまり近づきたくないような…
カクーク:
会いたくなったか、きょうだい?
イファ:
カクーク!自由になったんだな!
アハウ:
ちっ、お前かよ!?お前になんか、全然会いたくなかったぞ!
オロルン:
旅人のじいちゃん。
オロルン:
それからパイモン、キィニチ、こんにちは。カクークを連れ戻してくれてありがとう。
アハウ:
あっち行け!
カクーク:
会えて嬉しいぜ、きょうだい!
アハウ:
もう一回言ってみろ!誰がきょうだいだって!?
キィニチ:
ケンカする元気があるなら、腹はまだ大丈夫らしいな。
キィニチ:
後でみんなで飯に行くか。アハウをひとりにしてやろう。
旅人:
いいと思う。
イファ:
ははっ、かわいそうに!オロルンにさんざん苦しめられた挙句、それがただの始まりだったなんてな。
オロルン:
イファ、竜医である君が人の不幸を喜ぶとは。
イファ:
おっと、悪いのは俺か?
カクーク:
なに言ってんだ!?
パイモン:
カクークがどういう経緯で「釈放」されたのか、誰も気にならないのかよ…
賑やかな声が飛び交う中、イファとオロルンにカクークの状況を簡単に説明した。
オロルン:
全員揃ったな。次はどうする?
オロルン:
やっぱりじゃんけんで決めようか…
イファ:
やめてくれ!もし俺が負けたら、また部屋で映影を観ることになるんだろ…!
オロルン:
いや、今回は僕が負けたら映影を観ることになっている。
イファ:
お前も飽きたんだな。
カクーク:
マジかよ、きょうだい。
イファ:
真面目な話、じゃんけんなんて運任せじゃなくて、運命は自分の手で掴まないか?
オロルン:
じゃんけんは「手」でするものだが…
カクーク:
ハハッ!
イファ:
…笑うな、パーしか出せないくせにっ!
パイモン:
へへっ、他にもオイラたちと同じ考えのやつがいたみたいだな。
ヌヴィレット:
ごきげんよう。
パイモン:
なにか進展はあったか——?
パイモン:
ないみたいだな…
パイモン:
それもそうか、お知らせが出てまだそんなに経ってないし…
オロルン:
特巡隊だ!開けろ!
パイモン:
うわっ!なんだよ!
パイモン:
と、特巡隊?
リオセスリ:
違うと思うが。
パイモン:
冗談言ってる場合じゃないだろ!とにかく行ってみようぜ…
パレ・メルモニアの警察隊員が慎重にドアを開けた。すると、そこにいたのはよく知る人物だった…
オロルン:
じいちゃん、ばあちゃん、こんにちは。
パイモン:
オロルンだったのかよ!?
リオセスリ:
ほう、カクークの飼い主かい?
パイモン:
飼い主の一人ってとこかな…
パイモン:
でも、なんでおまえが?なにしに来たんだ?
オロルン:
落とし物を受け取りに来た。
旅人:
さらっと言うね…
ヌヴィレット:
こちらは…キィニチ殿が船で会ったという者だろうか?
リオセスリ:
違うだろうな…
リオセスリ:
じいちゃんやばあちゃんなんて呼んでるくらいだ。中年の人にしては、相当若く見えるしな。
旅人:
ごめん、うちの孫が…
オロルン:
ノックのマナーが間違っていただろうか?映影ではみんなああしていたが。
パイモン:
いやいや、それは公務執行中の特巡隊だろ。全然違うぞ!
オロルン:
そ、そうか…部屋に入る時は、大声でこう言うのがマナーなのかと思っていた。
オロルン:
どうやら僕の勘違いだったようだ。もう一回やり直すから、ちょっと待ってくれ…
旅人:
いい、大丈夫だから…
キィニチ:
コホン…オロルン、落とし物を取りに来たと言ったな?何を失くしたんだ?
オロルン:
ああ、それは…
オロルンは「落とし物」の特徴を丁寧に説明した…箱の見た目も銃の形も、全てが合致している。
パイモン:
マジかよ、きょうだい…
旅人:
孫を逮捕することになるとは…
パイモン:
オロルン…しょ、正直に教えてくれ。これは本当におまえが失くしたものなのか?
オロルン:
いや、友達のものだ。
パイモン:
え?い、イファの…?
オロルン:
いや、イファの銃は別にある。
パイモン:
えっと…
旅人:
オロルン、大人しく白状して。
オロルン:
分かった…そう上手くいくはずがないとは思っていた。
オロルン:
実は今朝のじゃんけんもイファの負けで、外出してフォンテーヌ廷の観光スポットを巡ることになったんだ。
オロルン:
そして広場の近くで、突然一人の男性に呼び止められた。
オロルン:
落としたものがパレ・メルモニアに届けられたのだと言っていた。
オロルン:
だが、以前ここで働いていて、昔の同僚に会うのが気まずいから、自分に成りすまして落とし物を受け取ってきてほしいと頼まれたんだ。
パイモン:
成りすますハズなのに、全部言っちゃったな…
オロルン:
僕は気まずくないから大丈夫だ。
リオセスリ:
パレ・メルモニアで働いていたと言ったのか…依頼主はフォンテーヌ人か?
オロルン:
ああ、紳士的な格好をした人だった。
オロルン:
断ろうと思ったけど、あまりにも礼儀正しかったから…
キィニチ:
もしかして、変装してたとか?
パイモン:
やっちゃったな…おまえ、たぶん騙されたんだぞ。そいつは悪者の仲間かもしれないんだ…
パイモン:
おまえの任務が失敗したら、おまえを見捨てて逃げるかもしれないぞ!
オロルン:
それはない。僕はバカじゃないから。
パイモン:
えっ?
オロルン:
彼は逃げられない。イファとカクークが広場で見張っているんだ。
リオセスリ:
「見張る」か…いい響きだな。
旅人:
よくやった、きょうだい!
パイモン:
それじゃ、早くイファのとこに行こう!
パイモン:
そいつを捕まえて、詳しく調べるんだ。
リオセスリ:
ちょっと待ってくれ。その前に、一ついいかい?
リオセスリ:
旅人、パイモン、あんたらはナタじゃ有名人なんだよな?
パイモン:
もちろんだぞ!でも、なんでだ?
旅人:
俺とパイモンだけじゃない…
リオセスリ:
ふむ…
キィニチ:
何か気がかりでも…?
リオセスリ:
売り手が裏で監視する可能性があると言っただろ?
ヌヴィレット:
オロルンを騙せば藪蛇になるのは必然。
リオセスリ:
そうだ。なら、オロルンに依頼をしたやつは、ナタの事情をよく知らなかったのかもしれない。
リオセスリ:
…疑問だらけだが、ここで考えてても仕方ないな。
リオセスリ:
一つ提案なんだが、有名人のみんな——つまり旅人とキィニチさんはここに残ったほうがいい。おっと、ヌヴィレットさんもだな。
リオセスリ:
ひとまず空っぽの箱をオロルンに渡して、受け取ったフリをしてもらうんだ。
リオセスリ:
監視するやつがいないか、俺もついて行って確かめてくる。
リオセスリ:
俺を知ってるやつはほぼいないから、目を付けられることはないだろう。
旅人:
目立たないメリットもあるんだね。
ヌヴィレット:
良い提案だと思う。それでは頼んだ。
オロルン:
もう一度身分を偽ればいいだろうか?
リオセスリ:
いや…偽れってわけじゃない。特巡隊の真似さえやめてくれれば、あんたは自分らしくしてればいい。
オロルン:
分かった。
リオセスリ:
(この辺りも怪しいものは見当たらない…)
リオセスリ:
(おかしい…複雑に考えすぎたのか?)
カクーク:
やれやれ!
アルジャントー:
つ…つつくのをやめてくれ!
アルジャントー:
お願いだ、お宅のペットを何とかしてくれ!
カクーク:
なにデタラメ言ってんだ?
イファ:
悪いね、こいつはペットじゃなくて、同僚なんだ。
イファ:
あんたの言葉が気に入らなくてすねてる。自分で何とかしてくれ。
アルジャントー:
ええ!?ナタじゃこんなものにも働き口があるのか!
オロルン:
おっと、「こんなもの」呼ばわりも好きじゃなさそうだぞ…あとは祈るしかないな。
アルジャントー:
すまなかった、カクークさん!いや、カクーク様!オレが悪かったから、許してくれ!
オロルン:
その辺にしておいてくれ、カクーク。彼に聞きたい事がある。
カクーク:
わかった、きょうだい!
リオセスリ:
(今のオロルン、まともだったな。今まではとぼけてたのか?)
リオセスリ:
(面白そうだから、もうちょっと傍観していよう。)
イファ:
手に入れたんだな。こんなに上手くいくはずがないと思ってたぜ。
アルジャントー:
おお、やっぱりキミに取りに行かせて正解だったな!
イファ:
やっぱり?
アルジャントー:
いや…だって、ほら、オレの同僚はキミたちのことなんて知らないだろう?あはは…
オロルン:
手に入れはしたが、君に渡すとは言っていない。
アルジャントー:
えっ?
オロルン:
いいものだから、欲しくなった。
イファ:
……
リオセスリ:
(?)
アルジャントー:
それだけは…勘弁してくれ!それは私の命に関わるものなんだ…
リオセスリ:
(命に関わるもの?)
オロルン:
それほど貴重なものなら、引き換えに何を差し出せる?
イファ:
まさか「命」とか言わないだろうな。
オロルン:
どうしてそれを?
イファ:
一緒に観た映影のセリフだからな!
イファ:
もう映影の受け売りはやめてくれ。誤解を招くだけだ。
オロルン:
…分かった。でも、そしたら何を言えばいいか分からない。
オロルン:
すまない、「自分らしく」するのもこれが限界だ。そろそろいいだろうか。
リオセスリ:
ああ、十分だ。
イファ:
えっと、そちらは…
リオセスリ:
パレ・メルモニアの職員とでも思ってくれ。
リオセスリ:
命に関わるその宝物についてだが、少し聞きたいことがある。正直に話してくれるとありがたい。
アルジャントー:
もう…おしまいだ…
リオセスリ:
何を言ってるんだ。フォンテーヌ市民の安全を守るパレ・メルモニアを疑ってるのか?
アルジャントー:
と、とんでもない!な、何でも聞いてくれ…
リオセスリ:
俺が質問するより、自分で一から説明してくれないか?
アルジャントー:
はぁ…分かった。もとはと言えば、レアな骨董品に目がない私が悪いんだ。
アルジャントー:
私は骨董品愛好家で、珍しいものを集めるのが大好きなんだ。正直、モラで買えるものであれば…出所はあまり気にしていない…
アルジャントー:
今回の売り手は…顔すら見たことがないんだ。
アルジャントー:
これまでのやり取りは、三流新聞の物探しや人探しの募集コラムで行われていた。
アルジャントー:
文章に取引場所や受け渡し時間の情報を織り込み、封筒にモラをいくらか忍ばせておけば掲載してもらえるし、余計な足跡も残さないで済む——簡単だろ?
アルジャントー:
これまでは順調だったのに、今回の取引場所に着いたら、何かの準備の真っ最中だった。
アルジャントー:
約束と違うから、諦めようとしたんだが諦めきれず…いつも通りのやり方で売り手と連絡を取ってみたんだ。
アルジャントー:
結局、何を言われたと思う?欲しいものはパレ・メルモニアにあるってさ!
リオセスリ:
ま、その通りだな。
アルジャントー:
そして、自分は顔を出すわけにはいかないが、パレ・メルモニアから商品を持ち出せるなら、割引すると持ち掛けられた…
アルジャントー:
もちろん、割引目当てなんかじゃないぞ。私が金に困ってるように見えるか!?
イファ:
ずいぶん偉そうだな。
カクーク:
ずいぶん偉そうだな!
アルジャントー:
し、失礼…もう勘弁してくれ。
リオセスリ:
続けてくれ。
アルジャントー:
どこまで話したっけか…とにかく、ナタの骨董品なら、ナタ人に取りに行かせるのは理にかなっているだろう?
アルジャントー:
それで、ちょうどこのお二人を見かけたから、つい…
アルジャントー:
はぁ、本当に申し訳ない。お二人を見くびっていた私が悪かった!
リオセスリ:
売り手は、パレ・メルモニアに行って品物を受け取ったあんたが、モラを支払わずにそのまま逃げちまうのを心配しないのか?
アルジャントー:
その…実は私も向こうのことはあんまりよく知らないんだ。でも向こうは私をよく知ってるらしい。名前も、住所も…
アルジャントー:
それに、ナタの武器を入手できる者なんて、一筋縄では行かないだろう…?
リオセスリ:
なるほど、分かった。
リオセスリ:
ところで、あんたの名は?
アルジャントー:
あっ…ああ、アルジャントーだ。
リオセスリ:
それじゃアルジャントーさん、次の言葉は心して聞いてくれ。あんたがこれから、どれぐらい水の下で過ごすかにかかわるからな。
オロルン:
どういう意味だ?溺れ死にするのか?映影で観たギャングみたいに?
オロルン:
ああ、分かったぞ!フォンテーヌの海の底にある…
イファ:
しーっ!
リオセスリ:
ナタの文化財の非合法的取引に関わった疑いで、あんたは国際密輸事件の容疑者になった。
リオセスリ:
エピクレシス歌劇場に行くのは避けられないだろう。だが、あんたにはまだ挽回するチャンスがある。
アルジャントー:
そ…そうなのか?どうすればいい!
リオセスリ:
簡単さ。いつも通り売り手と連絡を取って、モラを持って取引を続けてくれればいい。ただし、取引の時間や場所などは、すべて俺に事前共有すること。
リオセスリ:
もしこれで相手を捕まえることができれば、あんたのお手柄ってわけだ。分かったか?
アルジャントー:
あ…ああ!わ、分かった!やってみる!
リオセスリ:
ああ。法を犯したり、逃げたりするなよ。パレ・メルモニアがあんたを色んな意味で見守ってるからな。
リオセスリ:
よし、身分証明書を残して、箱を持って行ってくれ。
リオセスリ:
そしてあんたらは…
リオセスリ:
はぁ、本来ならパレ・メルモニアに行って、秘密保持契約にサインしてもらわないといけないんだが…これがまた手間でな…
カクーク:
めんどうだ、きょうだい!
リオセスリ:
ほら、カクークも手間だとさ。
リオセスリ:
というわけで、あんたらは旅人の友達だから…
イファ:
分かってるさ、きょうだい。俺たちは巻き込まれただけで、この件とはもともと無関係だ。
イファ:
旅人に迷惑がかからないよう、黙っとく。
オロルン:
ああ、口を固く閉じないと、セメントで塗り固めて海の底に沈められるとか。
オロルン:
僕も黙っておこう。
リオセスリ:
…全然違うが。ま、そう理解してもらっても構わないか。
リオセスリ:
とにかく、ご協力感謝する。
リオセスリ:
(やっと終わった。今日はこれで切り上げよう…さて、帰るか!)
パイモン:
おお、リオセスリが戻ってきたぞ!
パイモン:
その顔、いい知らせか?
リオセスリ:
まあまあかな。
リオセスリから事の経緯を聞いた。