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諧律のカンティクル·第三章

ファルサリアのラプソディ


カピトリウムに通ずる階段
危険な海溝を抜け、ついに沈没した古代レムリアの王城にたどり着いた。ボエティウスとの戦いに決着をつけるため、「黄金の宮殿」へ向かおう…
パイモン:
ふぅ…やーっと着いたぜ!
パイモン:
あれが黄金の宮殿なのか。なんか、デカいオルガンみたいだな。おまえたちの至尊はどうして宮殿をこんな風に建てたんだ?
パイモン:
そうだな。上で見た景色とは全然違うぞ。
ウスさん:
巨大な船を改造して建てられたこの宮殿はまさに、大楽章を演奏するためにデザインされた巨大な楽器だからな。
ウスさん:
あそこから伸びている水路が見えるか?今は壊れてしまっているが、至尊の楽章は昔、ここから全土に広がっていった。
パイモン:
楽器!?あの宮殿全体がか?
パイモン:
わあ…じゃあ演奏するときは、水域全体が振動するのかな?近くにいると、豆腐みたいにぐちゃぐちゃバラバラになっちゃったりして…
ウスさん:
ニャ?豆腐とは何だ?
パイモン:
えっ?食べたことないのか?説明するのがちょっと難しいな…今度機会があったら食べさせてやるぜ。でも猫って、豆腐を食べていいのかな?
スキュラ:
さすが「永遠の都」…やはり、レムスの意志は今でもここを守っているのじゃな。道理であの恥知らずの裏切り者が、今まで生きて来られたわけじゃ…
ウスさん:
ふん、ボエティウスはきっと数千年間、宮殿に逃げ隠れていたからこそ、時の摩耗から逃れたのだろう。
ウスさん:
そしてその間に、少しずつ「フォボス」の力を身につけていった…
パイモン:
せっかくここまで来たんだし、そろそろあの礼儀知らずに会いに行くか。あいつ、オイラたちが行ったらびっくりするかもしれないな!
スキュラ:
では、しばらくは別行動といこう。
パイモン:
えっ?一緒に来てくれないのか?
旅人:
まさか怖くなっちゃったの?
スキュラ:
ふん、そのような考えがどこから出てきた。ワシはただ…あやつの顔を二度と見たくないだけじゃ。
スキュラ:
あの化け物の言葉はもう聞きたくない。すべてが嘘…恥ずべき嘘だ。お前たちもあやつの口車に乗せられないよう、気をつけるがよい!
スキュラ:
それに、一緒に行ったとて、ワシは何の役にも立たぬ。ワシは今、イコルでできたこの仮の体に宿っているだけなのだ。
スキュラ:
本当にやり合うことになれば、ワシは抵抗するすべもない。
スキュラ:
ワシ自身はよいが、もしレムスから預かった「楽章」があやつに奪われたら、元も子もなかろう。
スキュラ:
一旦ここでお別れじゃ。大した力にはなれぬかもしれんが、海流でお前たちを送ることくらいはできる。必要があれば、ワシのところに来てくれ。
スキュラ:
何にせよ、お前たちがあの裏切り者を倒せば、また会えるじゃろう。
スキュラ:
その時が来れば…ワシもあの頃の無念を晴らせるやもしれぬ。
ボエティウス:
カッシオドル、我が友よ。来ると分かっていましたよ。
ウスさん:
……
ボエティウス:
ああ、そして招かれざる蛮族たちも…
パイモン:
なんだよ、おまえはここの主じゃないじゃんか。それに、オイラたちはウスさんに連れられてここに来たんだから、「招かれざる」ってわけでもないだろ!
旅人:
君のほうがよっぽど失礼だと思う。
パイモン:
そうだぞ!それにオイラたち、おまえがどんなに悪いことしたのか、聞いたんだからな!
ボエティウス:
やかましい虫けらどもめが…カッシオドルとの会話を邪魔しないでいただきたい。
ウスさん:
Nhà Lữ Hành、パイモン、ここは私に任せてくれ。
ウスさん:
ボエティウス、約束通り来てやった。君にも地上の人の魂を解放するという約束を守ってもらう。
ウスさん:
彼らをこのような不慮の災難に巻き込むわけにはいかない…君と私の恨みは、君と私で解決しよう。
ボエティウス:
不慮の災難ですって…?
ボエティウス:
我々の同族を見なかったのですか?この光なき深海に閉じ込められ、屍のように歩く同族を!
ボエティウス:
彼らが日に照らされる大地で暮らすことの、何がいけないのです?
ボエティウス:
地上の人の魂を一時的にここに閉じ込めたのが不慮の災難だというのなら、我らが同族が数千年もの間受けてきた苦しみは何だったというのですか?
ボエティウス:
いいですか。地上の人間が受ける罰は今始まったばかりなのです!
ウスさん:
いや、彼らを閉じ込めたのも、我々の同族を化け物にしたのも君だ。
ウスさん:
彼らには…我々にはかつて選ぶ道が与えられた。往日の恨みを捨てれば、新たな国に迎え入れてくれると、水の主は約束してくれた。
ウスさん:
だが君は彼らを、彼らの苦しみを、そして君への信頼を利用し…彼らを君の野望を実現するための道具にしてしまった。
ボエティウス:
それは彼ら自身が選んだ道でしょう。彼らはあなたのもたらす甘い死ではなく、往日の秩序を選んだだけのこと。
ボエティウス:
彼らが我々に至尊から授かった指揮棒を預けたように、我々には彼らを正しい道へと導く責任があります。
ウスさん:
この、恥知らずの裏切り者め…!至尊の信頼を裏切り、国を滅亡へと導いた元凶が…よくも言う!
ボエティウス:
フンッ!さてはあの悪龍に何かを吹き込まれましたね。同族や戦友よりも、国の仇を信じるとは!
ボエティウス:
私が忠誠を誓ったのは我々の崇高な理想と偉大なるレムリアに対してです。神や王にではありません。
ボエティウス:
レムスが正道に反するあの命令を下した瞬間から、彼は至尊と呼ばれる資格を失いました。ですから、裏切りなど最初から存在しない…むしろ、私は彼の過ちから国を救ったのです。
ボエティウス:
彼は国の仇と結託し、悪龍に我々の街を壊すよう命じました。そして人々を「フォルトゥナ」の束縛の元に帰そうと、大楽章さえも破壊しようとしました。
ボエティウス:
このような狂気じみた行動を見て、どうして我々が無視できるというのです?
ウスさん:
それで君は至尊を裏切り、ヤヌスの門を閉じた…最終的に「フォボス」の力が暴走し、城は水に沈んだ…
ボエティウス:
目を開けて真実と向き合ってくれませんか?——レムスが我々を、「フォボス」を裏切ったのです。これこそが悲劇の序章。
ボエティウス:
そして私は過去の楽章を再現しようと、この深海で苦しみながら散り散りになった旋律を織りなしました。数千年も費やして…
ウスさん:
違う…楽章は君の手によって耳障りの悪いものになった。苦痛と憎しみに満ちた不協和音が、君の暴虐を訴えている。
ボエティウス:
フン。旋律が調和しているかどうかなど、誰が決めるのです?それは絶対的な力なのではありませんか?レムスはそれを理解できなかったから、蛮族と悪龍に屈したのでしょう。
ボエティウス:
ですが、もうどうでもよいことです。なぜなら今…世界は正され、私が新たな至尊となるのですから!
ウスさん:
それはあり得ない、ボエティウス、君はただの「凡人」だ!只人が神になろうなど…
ボエティウス:
忘れたのですか、カッシオドル?レムスの理想は、すべての人を「神」にし、すべての人に自らの運命を掌握させることではありませんでしたか?
ボエティウス:
覚えていますか。黄金の城で研究したあの術式…あれらが導く終点も、まさにそうだったでしょう。
ウスさん:
いや、だが終点の後に何があるのかは、我々も知らなかった。もし知っていたら、数千年前にはとっくに…
ボエティウス:
時代が変わりました…今は状況も違うのです。カッシオドル、今こそ一つになりましょう。もう準備はできています。これは私たちが力を合わせなければ成し遂げられないことです。
ボエティウス:
魂の不純物はすべて捨て、真の意志を手に入れました。天に登る階段まであと一歩です。
ボエティウス:
水の中に散らばったすべての意志を一つにまとめ、そこにレムスが引き離した、あなたの魂を加え…
ボエティウス:
二つの意志を融合させれば、レムリアは再び結束する…!鍛えた鋼鉄と石でできた、朽ちない身体にそれを注ぎ込むのです。
ボエティウス:
私は…いいえ、私たちは再び「肉体」を得て、新たな至尊になります。それだけではありません…私はレムスでさえ得られなかった、世界の本質を揺るがす力を手に入れることでしょう。
ボエティウス:
運命の歯車を逆転させて往日の世界を取り戻し、正義を再びこの世に降臨させましょう。地上の人は我々の意志に屈するほかありません。
ボエティウス:
頌歌にもあったでしょう——「意志に命令を下し、残った者を従わせることができよう。」
ウスさん:
認めるわけがないということは、君自身も分かっているだろう。君は至尊の理想を穢した。
ウスさん:
私は自分の正義を貫く。
ボエティウス:
いいでしょう。「フォボス」の旋律に飛び込めば、あなたもきっと理解し、私と一つになりたくなるはずです。
旅人:
(ここは…黄金の宮殿。)
旅人:
(またレムスの記憶に入ったのかな?)
旅人:
(でも雰囲気は…今までと違う。)
ボエティウス:
我が宮殿へ、我が楽章へようこそ、異邦人よ。
旅人:
ボエティウス!?
ボエティウス:
そこまで驚くことはないでしょう?何度も会っているではありませんか。
ボエティウス:
現実世界に残した幻影を通して…それにレムスの記憶の宮殿でも。
ボエティウス:
しかしここはレムスの記憶が作りだした幻ではなく、私の「楽章」…私の黄金の舞台です。
旅人:
やっぱり…
旅人:
ここは苦しみの悲鳴に満ちてる…
ボエティウス:
そうですか。異邦人、あなたがどこから来たのかは知りませんが…
ボエティウス:
原初の海から誕生した人間には見えないし、地上から来た生物とも思えません。
ボエティウス:
あなたの魂の色は見えず、触れることもできない…
ボエティウス:
いずれにせよ、これはあなたの戦いではない。私と地上の人間との恨みは、あなたとは関係ありません。
ボエティウス:
なぜ我々の仕事を邪魔する必要があるのかまったく分かりません。
カッシオドル:
Nhà Lữ Hành!やっと見つけた…
カッシオドル:
カッシオドルだ。至尊の記憶で会ったことがあると思うが、このような姿で会うのはこれが初めてだな。
カッシオドル:
時間は限られている。ボエティウスの楽章の宮殿にいる間、この姿を維持するのは容易なことではない。
カッシオドル:
なるべく手短に話そう。
旅人:
ここは一体どこ?
カッシオドル:
ここはボエティウスの魂が具現化した空間だ。
カッシオドル:
君がこの前入った、至尊の記憶空間と同じように、楽章の力によって維持されている。
旅人:
さっきは…
カッシオドル:
彼は楽章の力を使い、私たちをここに引きずり込んだ。
カッシオドル:
「フォボス」の力の中心である、黄金の宮殿に近づき、彼の力はすでに現実の世界に干渉できるほどになっている。
カッシオドル:
もし彼が本当に現実を超えた力を手に入れれば、地上の世界は残らずここに引きずり込まれるかもしれない。
カッシオドル:
その時が来れば、彼の狂想は現実の世界に取って代わり、今のフォンテーヌも数千年前の姿に戻るだろう。
カッシオドル:
ペトリコールで起きたことのように…いや、それ以上にひどい。
旅人:
彼は本当に神になれるの?
カッシオドル:
それは神をどう定義するかによるが…虚偽の幻を作るだけなら難しくはない。だが運命を超えようというのなら、それは絶対に不可能だ。
カッシオドル:
もし本当にそこまで簡単なことならば、数千年も前に成功していただろう。
カッシオドル:
だから、彼ができるのは、より多くの罪なき人を彼の作った悪夢に巻き込み、歩く屍にしてしまうことだ。
旅人:
阻止しないと…
カッシオドル:
ああ…しかしここではそれができない。現実世界に戻らねばならない。
カッシオドル:
私も協力しよう。
旅人:
君はどうなるの?
カッシオドル:
心配いらない。彼は今、私をどうにかするつもりはないはずだ。それに先ほど、ボエティウスを徹底的に倒す方法を思いついた。
カッシオドル:
ボエティウスは現実世界で屈強な身体を用意し、黄金の宮殿で「肉体を得る」儀式を行うつもりだ。
カッシオドル:
彼の警戒を解き、深海に散らばった「楽章」をその身体にまとめ…
カッシオドル:
それを機に、その身体を徹底的に消滅させれば…すべてが終わる。
カッシオドル:
Nhà Lữ Hành、これは君にしかできないことだ。
カッシオドル:
「フォボス」の楽章には君の運命がない。ボエティウスも君の魂には干渉できまい。
カッシオドル:
君はすべての計画にとっての例外なんだ。もしかしたら、それが至尊の記憶が君をここに導いた理由なのかもしれないな…
カッシオドル:
早く行ってくれ。私の力はそう長く持たない。
カッシオドル:
現実世界でまた会おう。今度こそ、長い悪夢を終わらせられるかもしれない。
パイモン:
ううっ、やっと気が付いたのか!
パイモン:
すっごく心配したぜ。てっきり…おまえも町のみんなと同じで、あいつに魂を奪われちゃったのかと思ったぞ!
パイモン:
うぅ、ならよかったぞ!
パイモン:
おまえが気絶した後、ボエティウスとウスさんもあの音波と一緒に消えちゃって、オイラだけが残されたんだ…
パイモン:
その後、でっかいのが来てくれたけど、あんまり力になってくれなくて…
スキュラ:
それも仕方のないことじゃ。ワシは今、イコルに宿る魂に過ぎぬ。レムスが最後の「楽章」をワシに託したところで…
スキュラ:
「楽章」の力を駆使してボエティウスに対抗できるかどうかは、また別の話じゃ。
パイモン:
Nhà Lữ Hànhはこうして無事に目覚めたけど、ウスさんはどこに行ったんだ?まさかもうあいつに…
旅人:
彼に会った。
ボエティウスの魂の宮殿で起きたことをみんなに話した。
パイモン:
えっ?じゃあウスさんは一人でそこに残ってるのか?
旅人:
計画があるって言ってたから心配ない。
スキュラ:
とにかく、あやつの考えでは、あの恥知らずの化け物に勝てるチャンスはまだある。ただし、お前たちが黄金の宮殿に入ることが前提じゃ…
パイモン:
じゃあ、でっかいのは…
スキュラ:
ワシを見てどうする。
パイモン:
でっかいのは昔、ヴィシャップの群れを率いてレムリアの王城を攻めたっていうじゃないか?それと比べれば、オイラたちを黄金の宮殿に送り込むなんて簡単だろ!
スキュラ:
ほう、小さき者は小さき者で色々と考えているのじゃな。じゃが、これはお前が思っているほど簡単なことではない。
スキュラ:
我ら龍族の力はすべて、屈強な肉体に由来するものじゃ。だからイコルに宿っているだけのワシには、微々たる精神力しか残っておらぬ。
スキュラ:
ヤヌスの門を破るのに、ワシはほぼ力を使い果たしてしまった。それに黄金の宮殿は「楽章」の力によって守られている。石の門とは比べ物にならぬ。
パイモン:
じゃあ、もう終わりじゃんか!まさかウスさんがボエティウスに呑み込まれるのを見てるしかないっていうのか!?
スキュラ:
小さき者はせっかちじゃな。ワシにはどうにもならんが、お前たちは違うぞ。
スキュラ:
宮殿を守っているのが「楽章」の力なら、それを解除できるのもまた「楽章」の力じゃ。
旅人:
でも俺が持ってる「楽章」じゃ…
パイモン:
そうだぞ!宮殿を守る「楽章」って…あの「フォボス」っていう超強いやつなんだろ?どうすれば勝てるんだよ…
スキュラ:
勝てないなら、逆にその力を借りればよい!
スキュラ:
昔、「フォボス」の意志は金色の水路に沿って、レムリアのあらゆるところへと流れていった。
スキュラ:
今や水路はバラバラになってしまったが、もしもう一度この水路を繋げることができれば…
スキュラ:
黄金の宮殿の門も、あの頃のように再び開かれるじゃろう!なぜなら、「楽章」にはそう書かれているからな!
旅人:
試してみる価値はある。
スキュラ:
さっき、レムスが残したものを探していたときに、いくつか痕跡を見つけた。まだあの化け物に吸収されていない「楽章」の欠片がこの海域に残っておる。
スキュラ:
ついてくるがよい。もしそれらを見つけ、その力を利用できれば…時を戻し、水路の古の姿を再現できるやもしれぬ。
パイモン:
おお、なんだかできそうな気がしてきた!それなら、さっそく出発しようぜ!
スキュラ:
レムス、忠告せねばならぬ…
スキュラ:
ワシから見れば、お前の国とお前が作った楽章は、おそらくすでにお前の手に負えなくなっておる。
旅人:
……
スキュラ:
衆の水の僭主が作り出し、お前が育てたこの生物たちに期待したことはないが…あやつらの堕落ぶりには、実に驚いたぞ。
スキュラ:
お前と民が作り上げた文明の輝きはかつて、あらゆるものを超越していたが…今や残るものは底知れぬ暗闇のみ。
スキュラ:
文明と秩序の名のもとに尽くされる暴虐は、純粋な野蛮さよりも残酷じゃ。最も残忍なヴィシャップでも、このように無意味な殺戮はせんじゃろう。
旅人:
そんなことは分かっている…
スキュラ:
分かっておるのに、何とも思わぬのか。それとも、どうすることもできぬのか。
スキュラ:
いや…お前がその気になれば、罰すべき人間を抹殺することなど容易いはずじゃ。じゃがお前にはそれができぬ。
スキュラ:
なぜならお前は人間を愛しておるからじゃ。これは僭主であるお前が背負わなければならぬ呪いなのじゃ。
スキュラ:
さて、ここを去る時が来た…ワシは罪のない「凡人」を殺す手助けはせぬが、あやつらを止めもせぬ。
スキュラ:
お前は衆の水の僭主と、あやつからもらった純水で、争いのない、永遠に幸せな世界を創ると約束した。
スキュラ:
ワシもその未来が見たかったから、お前について地上に来たのじゃ。しかし結局…お前は失敗した。レムス、お前は「運命フォルトゥナ」には勝てなかった。
スキュラ:
赤い血は再び高海を赤く染めるだろう。高天は自ら創造したものにさえ残酷じゃ。
旅人:
一つ考えがある…
スキュラ:
ほう?お前はいつも多くの計画を持っておるな、レムス。じゃがお前の計画はどれも失敗に終わった。しかも、どこに問題があったのか、お前は分かっておらぬ。
旅人:
最後の計画だ。聞いてくれるか?
スキュラ:
原海を離れるようワシを説得したときもそう言っておったがな…では聞かせてもらおう。ここを離れて原海へ、衆の水の僭主の傍へと帰る前に。
旅人:
(……)
スキュラ:
……
スキュラ:
ふぉっふぉっふぉ、面白い、実に面白い…!
スキュラ:
なんと利己的で無私な計画じゃ。お前しか思いつかぬだろう!
スキュラ:
ワシも計算に入れたとは、本当に勝手なやつじゃな、「凡人」の僭主よ。
スキュラ:
じゃが、気に入った。
スキュラ:
ワシがヴィシャップを率いて、お前の傲慢で愚かな民を踏みにじるとは…考えただけで気分が爽快になる。
旅人:
しかしこれはただの儀式であり、芝居だ…
スキュラ:
安心しろ。言われた通り、手加減しておく。
スキュラ:
じゃが、そうすると…お前の魔神としての命はここで終わってしまう。「楽章」以外、何も残らない。覚悟はできておるのか?
旅人:
無論。
旅人:
私が開けた「恐怖の箱」は私が閉じる。
スキュラ:
よかろう…お前の提案に乗ろう。本当にその時が来たら、ワシも力を貸し、お前の楽章と共に…
スキュラ:
「フォボス」の枷を断ち切り、お前の民を自由にしてやろう。
旅人:
では、これを受け取ってくれ…
旅人:
私の、最後の「楽章」を。
パイモン:
Nhà Lữ Hành、またレムスの記憶を夢に見たのか?
パイモン:
ん?まさか今回もまた、あの礼儀知らずが出てきたわけじゃないよな?
パイモン:
たとえ夢でも、あいつに会うなんて嫌だぜ!
旅人:
そのためにスキュラの楽章を演奏しなきゃ。
パイモン:
えっ?なんだよ急に。一体どんな記憶を見たんだ?
スキュラ:
興味深い。レムスの力がまだ海の底に集っていて、ワシもようやくここまでやって来ることができた。これがどういう意味か分かるか?
旅人:
条件はすべてそろった。
スキュラ:
その通り。ワシも数千年の無念を晴らすために、お前たちと一緒にここへ来たんじゃ。
旅人:
次は「フォボス」をどうするかだね…
パイモン:
待て、オイラわからなくなってきたぞ!楽章っていったいなにに使うんだ?おまえたちはなんか通じ合ってるみたいだけどさ…オイラだけが仲間外れかよ!
パイモン:
不公平だぞ!オイラにも教えてくれよ!
スキュラ:
レムスがワシに託した最後の「楽章」、いわゆる「鎮魂曲」は、「フォボス」を自滅させる指令じゃ。コマンド
スキュラ:
あやつは自身を犠牲に、「楽章」の力を解き放った。そしてあやつが呼び覚ました原初の野蛮な力を、ワシは受け取った。
スキュラ:
そうすればレムスの民をあの石の身体から解放できる。あやつらの生身を取り戻したうえで、人為的に作られた種族の隔たりを消すことができるんじゃ。
スキュラ:
あやつはワシにこう念押しした。この計画を民に漏らしてはならないと。なぜなら、自らの限界を認識することだけが、偏見と傲慢を捨てるための唯一の道だからじゃ。
スキュラ:
しかしどうやら…Nhà Lữ Hànhはあやつの記憶を見ただけで計画の全容を掴んだようじゃな。
パイモン:
なるほど…でも結局、犠牲は無駄になっちゃったんだな…
スキュラ:
うむ…じゃが、ワシの魂が自由を取り戻した今、ようやく埋め合わせのチャンスが訪れたとも言えるかもしれない。
スキュラ:
レムスの臣民たちの迷う魂は未だ、彫像の中に閉じ込められている。あの化け物を倒し…
スキュラ:
「鎮魂曲」の力を借りれば、彼らの魂は解放されて高海に戻り、永遠に続く生と死の循環に帰れるだろう。
スキュラ:
これでワシも、あやつの望みを叶えてやれる。
旅人:
俺がここに来た理由もそれだったのかも。
スキュラ:
これが縁というものじゃろうな、異邦人。
パイモン:
これで水路が再び繋がったな!
パイモン:
じゃあ、次はでっかいののとこへ戻ろうぜ。
パイモン:
うぅ…ウスさんはどうなったんだろうな。早く行動しないとだぞ!
パイモン:
えっ?Nhà Lữ Hành、どうしたんだよ、まさかまた…
旅人:
ウスさんのために…
ボエティウス:
あなたたちの短い友情は果たして、同じ血で繋がった同族の重みに勝てますか?
ボエティウス:
私とカッシオドルは…私たちはレムスが自ら作った新人類であり、そのわずかな生き残りです。魔像
ボエティウス:
他の同族たちと比べれば、彼の魂は水に溶かすことのできないイコルのようなものです。
ボエティウス:
今、本物の意志を持つ者は私を除けば彼しかいません。我々が融合して、やっと完璧な「自我」が手に入るのです。
ボエティウス:
「我らの意志は一つである。」オペラのフィナーレで、彼は必ず私たちの中に帰ります。それが彼の「運命」なのですから。
旅人:
ペトリコールの住民を救うためには…
ボエティウス:
あの人たちは…あなたの同胞でも、臣民でもないでしょう?
ボエティウス:
むしろ、あなたの力は彼らを凌駕しています。あなたの前では、彼らは虫けらにも及びません。
ボエティウス:
弱者が強者に服従する、これが世の理ではないでしょうか?
ボエティウス:
しかしあなたは彼らを守ると言いました…それは果たして無限の慈悲なのか、それともただの愚かさなのか。
旅人:
この世の正義のために…
ボエティウス:
正義?本気で言っているのですか?
ボエティウス:
たとえ私にも看破できない力を持っていたとしても…単なる武力で私を倒せると思っているのなら、考えが甘いですよ、異邦人。
ボエティウス:
私は深海にある「楽章」と一つになりました。たとえ私の身体が破壊されても、苦しき海水が流れる限り、憎しみの記憶が消えない限り…
ボエティウス:
私の意志は消えません。私は依然として現実世界の悪夢なのです。
ボエティウス:
カッシオドル…あの野良猫のように自分自身を追放し、過去の監獄を守る看守になるというならば話は別ですが…でもあなたのような高貴な人物がそこまでするとは到底思えませんがね。
ボエティウス:
余計な同情心はお捨てなさい!自業自得の人間は、審判を受けることこそ正義でしょう?
旅人:
自業自得…?彼らに罪はない。
ボエティウス:
罪がないと?フォンテーヌ人に罪のない者などいません!彼らは皆、過去に私たちと敵対した蛮族の子孫なのですから…
ボエティウス:
彼らの先祖は私たちの国を奪い取った。彼らにその代価を支払ってもらうのは至極当然のことです。これは彼らの原罪ですよ!
ボエティウス:
異邦人、まだ何か話があるのですか?
ボエティウス:
とにかく、私の計画を阻止しようというのなら、しばらく私の宮殿に留まってもらうしかありません。
ボエティウス:
長くは引き止められませんが、十分でしょう。私が神になり、至尊となった暁には、また新世界でお会いしましょう。
ボエティウス:
その前に…私のアンサンブルに少し付き合ってもらいましょうか。

金色の水路修復·1
「黄金の宮殿」に入るためには、古の金色の水路を修復する必要がある…

金色の水路修復·2
「黄金の宮殿」に入るためには、古の金色の水路を修復する必要がある…