스토리
キャラクター詳細
スネージナヤにおいて、「ストリヴォージャ」は誰もが一目置く家名である。
この古き風の精の血脈は、スネージナヤが動乱の中にあった時代よりもはるか昔から続き、幾多の風雪を越え、数多の栄光を掴んできた。
ヴェスナはまさに、この姓に相応しい人物といえる。華やかな美貌を持ち、落ち着きと気品を備え、立ち居振る舞いも優雅だ——たいていの場合は。
自由奔放なヴェスナは、他人の定めた「礼儀作法」に縛られることなく思いのままに振る舞い、型破りな行動で人を驚かせることも少なくない。
運転を禁じられかねないほどの猛スピードで列車を走らせたこともあったし、同僚の皿に厳選した酸っぱいレモンの輪切りを忍ばせたこともあった…
しかし、だからといってヴェスナの高貴さを疑う者はいない。彼女の栄光は礼節や装飾といった上辺のものではなく、その刃にこそ宿るのだ。
「冬契軍」は女皇が自ら振るう剣であり、ヴェスナはその最も鋭い切っ先である。
キャラクターストーリー1
好感度Lv.2後に解放
それは、まだ冬も厳しい二月。スネージナヤ郊外に位置するストリヴォージャ家の、静かな邸宅でのことであった。
身重のベニグナ女大公は、すでにここで九ヶ月間静養していた。彼女の日々は穏やかそのもので、毎日自分が手入れしている庭を愛でるのみであった。
庭に生えている草木は世にも珍しいものばかりであった。夏咲きのキンポウゲ、白化スグリ、五弁のライラック、実のならないニワトコなど、民間から探し集められた種もあれば、
ディルとコリアンダーの交雑種や、サフランとスネージナヤ・セツブンソウの交雑種など、一族の調香師や霊薬師たちが栽培した珍しい種もあれば、
いま女大公が見つめているシダ草など、聖ストリヴォージャ時代から伝わる古い種までそろっていた。
この炎のように赤いシダは、彼女が庭を引き継いだ時からここにあった。シダは長い年月の中、ずっと周期的に、規則的に成長してきていた。
秋に枯れ、冬に眠り、春の訪れとともに、バイオリンのヘッドのような形の薄紅色の丸まった若葉を再び芽吹かせ、その新生を示した。
しかしこの時、また春が訪れていないにもかかわらず、その茎や葉脈はすでに冬のものとは思えないほど膨らんでいた。
地面に近い部分には極めて細い薄紅色の産毛が生えだしており、その中には半透明の心型の薄片もいくつか混ざっていた。
薄片の葉脈の中を、まるで生まれたばかりの心臓が初めて血を送り出すかのように、樹液がゆっくりと流れていた——新しい若葉の誕生である。
風の精は、自然と関わりが深い種族だ。したがってベニグナ女大公にとって、自然の摂理に反し、このシダが成長周期が丸一ヶ月も早まってることは明白であった。
彼女は立ち上がり、庭の他の場所を見回り始めた。驚くべきことに、彼女が行った先々で、植物が同じようにたちまち成長し始めたのだ。
彼女がこの現象を自身の父親と夫に伝えようとしたまさにその時、妊娠の疲れか、はたまた高天にて決められぬまま宙づりになっていた運命か——
彼女は溶け残った氷雪の塊を踏んでしまい、あっと声を上げて転倒した。
そうして転んだ拍子に、あの希少な赤シダが押し潰され、お腹の子も庭の新芽たちと同じように、一ヶ月早くこの世界と対面することになった。
幸いなことに、早産で生まれた赤ん坊は驚くほど健康で、母親も数週間後にはすっかり回復した。
それだけでなく、なんとスネージナヤ全土の白樺とスノードロップがその日に芽吹き、冬の終わりを早々と告げた。
この話は、スネージナヤの女皇の耳にも入った。彼女は風の精の邸宅を訪れ、女大公とその不思議な赤子を見舞った。
女皇陛下は赤子を大層可愛がり、直々に名を授けた——
「彼女と共にある春」、ヴェスナ。
キャラクターストーリー2
好感度Lv.3後に解放
ヴェスナはまだ幼い頃、母親から毎晩、優しい物語で寝かしつけられていた。
物語は皆ベニグナ女大公が庭にある花や草をモデルにして作ったものであり、大抵はこのように始まっていた——
「ヴェスナ、私の勇敢な雪玉花の娘」…
「ヴェスナ、私の幸運なライラックの娘」…
「ヴェスナ、私の聡明なコーンフラワーの娘」…
母からの愛情こもった呼びかけの言葉の一つ一つに、ヴェスナはいつも、この上ない安心感と温もりを感じていた。
そして、これらの唯一無二の呼び名の中でも、もっとも彼女の印象に残っていたのは——
「ヴェスナ、私の不滅の炎のシダの娘」…
彼女は、それがこの世で唯一無二の、ストリヴォージャ家の庭でしか見ることのできないシダであることを知っていた。
それは彼女の祖先であるヴェネターの風の精の主、「純潔なる者」ワセリーサ・ヴォン・ストリヴォージャが自ら植えたシダであった。
数千年前、彼女はそのシダの葉で調合した香水をモノマフ皇帝に献上し、名声を得た。
その香水は、聖ストリヴォージャと風の精一族の純粋、善良、真摯、そして不滅を象徴していた。
しかしこの伝説のシダ草は、自分が産まれたせいで母親にうっかり押し潰されてしまい、それからは二度と成長しなくなってしまった。
不滅の聖ストリヴォージャが、彼女を愛する末裔たちの元から去ってしまったように、その不滅の命も、もうこの庭にはない。
幼いヴェスナは、真理を悟った気がした——この世に本当の意味で不滅なものなど存在せず、万物には皆、去りゆく時があるのだと。
そして、幼いヴェスナは顔を上げて母親を見つめ、目を輝かせて言った。
「お母さま。お母さまは、この世に本当に不滅なものなんて何もない、春もいつかは去ってしまうというということをあたくしに知って欲しいのよね?」
「だからこそ、あたくしたちは今この瞬間を大切にするべきなのね。春が来たら春を楽しみ、夏が来たら夏を迎え、秋も、冬も同じように過ごして…」
「毎日を無駄にしないのが、大事なのよね?」
ベニグナ女大公は驚いてヴェスナを見つめたが、すぐにまた、笑みをこらえながら言った。
「いい子ね、あなたはお母さまよりずっと色々しっかり考えているわ。もちろん、あなたの言う通りよ。」
「でも、もう一度考えてみて。この世にはきっと、不滅なる物もあるはずよ…」
ヴェスナは大きな目を見開いて、慌てて尋ねた。「それってなあに?」
ベニグナ女大公はヴェスナを抱き寄せ、顔を近づけて彼女の柔らかい頬に軽く口づけをすると、優しい声で言った。
「おバカな子ね。お母さまのあなたへの愛は、永遠に不滅でしょう。」
キャラクターストーリー3
好感度Lv.4後に解放
風の精一族の大人たちの目には、春と冬の祝福を受けて生まれたヴェスナは、さながら小さな伝説であった。
しかし彼女の成長は、皆の「あの子供はきっと大物になる」という期待をゆうに上回るものだった。
一歳。同い年の風の精たちがまだ喃語しか口にできず、まわりを這い回っていた頃、彼女はすでに庭にあるすべての草花の名前をはっきりと呼べていた。
二歳。同い年の風の精の背中に羽が頭をのぞかせた頃、彼女はすでに風に乗り、邸宅の空をぐるぐると羽ばたくことができていた。
三歳。同い年の風の精が植物を使って香料や霊薬の調合を学び始める頃、彼女の作品はすでに宮廷の貴婦人たちの化粧台に並ぶ定番となっていた。
彼女の小さな体には並外れて豊かな生命力が宿っており、まるで彼女の誕生と共に訪れたあの春は消えることなく、その笑顔の一部となったかのようであった。
しかし、ヴェスナの笑顔に喜ぶすべての大人の中で、少女の力を真に察知できていたのは、ただ一人だけだった。
その人物とはベニグナ女大公の父、ヴェスナの祖父、風の精の現大公、ピョートルであった。
ヴェスナの五歳の誕生日が終わった夜、ピョートルは幼い孫娘に書斎で、極めて重要な、秘められた歴史を明かした。
その歴史はヴェネターの白銀の庭園よりもさらに古く、風の精一族の起源であるヒュペルボレイア時代へと遡る。
言い伝えによると、その時代に天の使いの中の天の使いが、ある口にしてはいけない者の権能の一角を盗み出した。そして、その権能の一部は転々とした結果、風の精の血脈の中に隠された。
そして、ヴェスナの誕生と共に春の訪れが早まったという超常現象や、彼女の驚くべき成長速度は、みな彼女の身にその権能の一部が覚醒したことを指し示している。
その権能の名とは——生。
当時のヴェスナには、まだその一文字の重みが十分に理解できていなかったが、それでもその後の祖父の言葉は、彼女の心に大きな衝撃を与えた。
「誰もが知るように、我々風の精は古くから真摯、高潔、善良、そして女皇陛下への忠誠で知られている。」
「しかし、五百年前のゲルヴァシャ大公から今に至るまで…我々風の精は一日たりとも、本当の意味で女皇陛下の信頼を得られてはいない。」
自分の祖父の口から直接聞いたわけでもなければ、ヴェスナはこの言葉を絶対に信じられなかっただろう。
しかし、彼女が理由を問う間もなく、祖父は彼女の年齢にはそぐわない重責を、その幼い肩に背負わせた。
「ヴェスナ、我が一族の誇りよ。お前は五百年来、一族の中で唯一血脈の力を覚醒させた幸運な者だ。」
「そのうえ、お前は五百年来、一族の中で唯一陛下から名を賜った幸運な者でもある。」
「もしかすると、ストリヴォージャ家のこの先五百年の運命は、お前の手にかかっているやもしれぬ。」
キャラクターストーリー4
好感度Lv.5後に解放
五歳以降、ヴェスナが公立学校に姿を現すことは二度となかった。彼女の教育は、祖父に呼ばれた各学派のエキスパートによって、直接家で行われるようになった。
彼女の一日は、多種多様な英才教育のカリキュラムで埋め尽くされていた。友達と遊ぶ機会はなくなり、家の庭で無邪気にはしゃぎ回る時間も、ほとんどなくなってしまった。
母親と郊外へ散策に行くことでさえ、祖父に厳しく制限されていた。すべては、彼女が一族の希望として見なされていたからだ。
彼女の時間はますます少なくなり、それと共に彼女の顔に浮かんでいた、春風のように人を和ませる笑顔も減っていった。
彼女には、「風の精一族が陛下から信頼されていない」という事実は本当なのか、それとも年老いた祖父の妄想に過ぎないのか、ずっとわからなかった。
そんな日々が五年ほど過ぎた頃、ある吹雪の夜、一人の特別な先生の来訪がすべてを変えた。
祖父によると、その先生は祖父があらゆる苦労を重ね、無数の人脈を使って、ようやくお招きできた方であるらしかった。
その夜、ヴェスナは不安げに書斎で姿勢よく座り、先生の到着を待っていた。ほどなくして、一人の小柄な客人がそっと扉を開けて入ってきた。
相手は雪まみれのコートを脱ぎ、フードの影に隠れていた顔を露わにした。その顔をようやく認識したヴェスナは、思わず小さく驚きの声を上げた。
現れたのはなんと、スネージナヤ・グラード現市長兼皇都評議会議長、ファデュイ執行官第五位——「雄鶏」プルチネッラであった。
スネージナヤの最高行政長官は辺りを見回すと、部屋の一角から自身と同じくらいの高さの椅子を自ら持ってきて、ヴェスナの前に腰を下ろし、穏やかに口を開いた。
「こんばんは、親愛なるシダのお嬢さん。失礼かもしれないが、先にお母様と話をさせてもらった。こう呼べば肩の力を抜いてくれるかもしれないと彼女から教わったものでね。少しは緊張もほぐれたといいのだが。」
「雄鶏」が母親のことと、その馴染み深い呼び名を口にするのを聞いて、肩の力をやや抜いたヴェスナはこう言った。「はい、プルチネッラ市長様。だいぶ良くなりました。」
「雄鶏」は笑顔で頷いて言った。「それならよかった。君にこのような母親がいてよかったと思うよ。しかし、君の外祖父…ピョートル大公は、あまり愉快な人物ではないな。そうだろう?」
その質問を聞いて、ヴェスナはまたほんのりと不安に包まれた。彼女には市長殿がこのように尋ねる意図が読めず、どう答えればいいのか見当もつかなかった。
幸いにも「雄鶏」は軽く手を挙げて、彼女にこの質問には答える必要はないと示した。「君の祖父から、わしが多大な労力を費やして、やっとの思いで招いた教師であることは聞いておるだろう。これについてはどう思う?」
この質問には、特に穴は無いように思えた。ヴェスナは少し考え、こう答えた。「もしお爺さまに本当にそんなことができるのなら、市長様はもっと早くに来ていたはずです。」
「雄鶏」はニコニコと自分の髭を撫でながら言った。「どうやら、もっと早くに聡明なお嬢さんに会いに来るべきだったようだな。その通り、実は私は女皇陛下のご意向で来たのだ。」
彼はヴェスナの返事を待たず、少し表情を引き締めて言った。「陛下は、君の抱える一つの疑惑を晴らすようわしを遣わした——君の祖父であるピョートル大公が懸念している事実は、決して偽りではない。」
「陛下からして、ストリヴォージャ家はずっと、完全に信頼できる存在ではなかった。皇都評議会においても、お前の一族に与えられている議席はごくわずか…商人に与えられている議席よりも少ない。」
決定的な答えを聞かされても、ヴェスナは受け入れようとはせず、さらに疑問をぶつけた。「あたくしたちの一族にはこんなにも輝かしい歴史があるというのに…どうしてなんですか?」
「雄鶏」は穏やかな目で窓の外をちらりと見た。「赤いシダの歴史については、すでにお母上から聞いておるだろう?」
「風の精は昔から、植物から香料や霊薬を作るのを得意としている…しかし、香料と霊薬は、致命的な猛毒とも隣り合わせだ。」
「聖ストリヴォージャはもちろん、それを調香にしか使わなかった。しかし五百年前、ストリヴォージャ家のゲルヴァシャはシダの葉で作った蜜酒で、前大公フォティオスを自らの手で毒殺したのだ。」
「彼女は女皇陛下に反逆する反乱軍について、スネージナヤパレスからの特使を領地から追放したあと、その後はさらに、勅許も得ず独断で従者を募り始めた…」
「異なる氏族のフェイの反乱軍は、互いに敵視しあっていたにもかかわらず、機密情報は喜んで彼女に委ね、管理させていた。」
「最後に彼女はその情報を陛下に献上し、陛下が反乱軍を一網打尽にする一助となった。その上、高潔にも領地を献上し、自ら退位までした。しかし、考えてもみるがいい。もしもあの時、陛下が反乱を画策した異怪の獣の王公たちをいち早く倒せていなかったら、ストリヴォージャ家の従者たちは、また誰に剣を向けていたと思う?」
「皮肉だな。風の精の一族で高潔、誠実、仁愛を象徴するシダに隠されていたのが、これほど後ろ暗い奸計だったのだぞ。」
「君の先祖の動機については、わしが多くを語るまでもない。君の聡明さをもってすれば、少し考えただけですぐにわかるはずだ。」
「しかし、八方美人に振舞いながらも、腹に一物を据えるような人物は、風の精の歴史において特段珍しくもない。ストリヴォージャ家がいつまで経っても陛下の信頼を得られない理由は、ここにある。」
……
ヴェスナは呆然と椅子に座っていた。彼女はこの真相に衝撃を受けたがあまり、しばらく言葉が出なかった。市長はすでに去っていたが、去り際、ヴェスナとある約束を交わした。
今夜、彼はヴェスナの質問に一つ答えた。三日後、彼は再びここに、ヴェスナにまた一つ別の質問の答えを求めに来る。
キャラクターストーリー5
好感度Lv.6後に解放
そして、ヴェスナは迷える三日間を過ごした。
輝かしい一族の歴史は、ヴェスナの中で音を立てて崩れていった。しかし、まだこの重い現実を受け入れきれていないうちに、さらなる疑問が次々と湧き上がってきた。
なぜあの時、女皇陛下は自分に名をお授けになったのだろうか?神聖なる権能の一端は、なぜこの身に覚醒したのだろうか?
市長はなぜわざわざ自分の疑問に答えに来たのだろうか?女皇陛下がそのように指示された目的とは何なのだろうか?
三日後、自分はどのような質問に直面することになるのだろうか?自分の答えは彼らを満足させられるのだろうか?
さらに肝心なのは、一族が長い間取り繕ってきた歴史を、女皇陛下はこれまで暴くことなく見逃してきたのに、なぜこうもあっさりと自分に明かしてしまったのだろうか…
まさかお爺さま、さらにはストリヴォージャ家全体に対して何かをするつもりなのだろうか?自分は、両者の間で選択をしなければならないのだろうか?
ヴェスナはこれ以上考え続ける勇気も、これらの疑問を両親や祖父に打ち明ける勇気もなかった。しかし、もし本当に彼女の想像通りの結末になってしまったら?…彼女は、静かに覚悟を決めた。
三日が過ぎ、二人は予定通り約束の書斎で顔を合わせた。ヴェスナは机の前に座り、体を強張らせたまま、何か覚悟を決めたような表情を浮かべていた。
市長は首を横に振り、先に口を開いた。「こんばんは、親愛なるシダのお嬢さん。今もそうお呼びして構わないかね?」
ヴェスナは少しハッとした。一族のあの人には言えぬ歴史を知った後、自分は本能的にその名前を嫌悪するだろうと思っていた。
しかし実際はそうではなかった。それどころか、その呼び名を聞いてヴェスナの脳裏に真っ先に浮かんだのは、ベニグナ女大公の優しい顔だった。
「…私の炎のシダの娘…お母さまのあなたの愛は永遠に不滅よ…」
ヴェスナの目尻に突然、涙が光った。彼女は「あたくしもよ、お母さま」と小さくつぶやくと、何か重大な決心をしたかのように、はっきりと強く口にした。
「市長様、あたくしはお母様も、ストリヴォージャ家も…あたくしに名を授けてくださった女皇陛下も、絶対に裏切りません。」
「もし陛下が、ストリヴォージャ家の忠誠と栄誉をお認めにならないというのなら、あたくしの血で再び証明して見せます。」
「あたくしの答えが何かなんて聞かないでください!あたくしの答えはここにあります!」
そう言い終えると、彼女は持っていたナイフを二人の目の前にあるテーブルに勢いよく突き立てた。そして目を閉じ首をピンと伸ばし、首を差し出す義士のような姿勢をとった。
プルチネッラはその一部始終を呆然と見ていたが、慌てて何度か咳払いをして言った。「ヴェスナ嬢、お前は何か誤解をしているかもしれない。」
「女皇陛下からお前に尋ねるよう承った質問とは——愛とは何だと思うか、だ。」
ヴェスナは涙で一層キラキラと輝く両目を見開くと、慌てて問いかけた。「な、なんですって?」
「陛下は慈愛を司る神…ただヴェスナ嬢の目に、愛はどう映っているのかが知りたいだけなのだ。」
「母が子とピクニックに出かけた時に、何気なく口にした話題とでも思ってくれ。知っての通り、お前の名前は陛下が自ら授けたもので、陛下はずっとお前のことを気に入ってらっしゃるのだ。」
「ああ…別に陛下が君の母親になりたがっているという意味ではない。陛下はここ数年、ずっと君の成長を見守ってこられたが、君にはすでに素晴らしいお母様がいる。」
「その…とにかく…気兼ねなく答えてくれればいい。深くは考えないでくれ。」
市長は、想像力豊かな風の精の少女がまた何か余計な連想をしてしまわないように、慎重に言葉を選んだ。
しかし市長の心配とは裏腹に、ヴェスナは何も余計なことなど考えなかった。この問いに直面したのは初めてのことだったが、その答えはとうの昔から、彼女の人生の中に現れていた。
「ヴェスナ、私の勇敢な雪玉花の娘」…「ヴェスナ、私の幸運なライラックの娘」…「ヴェスナ、私の聡明なコーンフラワーの娘」…
……
彼女はお母さまが作ってくれたあの優しい物語たちを思い浮かべ、迷いもせず答えを口にした。
「愛は創造です!愛は大切な人のために励ましを創り、笑顔を創り、勇気を創り、希望を創り出す力です。愛とは、創造なのです。」
……
プルチネッラ市長は晴れやかな表情でストリヴォージャ邸を後にした。
女皇陛下がこの答えに満足されるかどうかは分からなかったが、彼はこの答えと、春のように愛らしいヴェスナを気に入っていた。
去り際、彼は風の精の大公ピョートルに、陛下により適切な計画があるため、今後はヴェスナの教育に口を出さないよう念を押した。
ヴェスナは一週間後には、彼の真の教え子になるかもしれないし、一年後には、皇都評議会最年少の議員になるかもしれない。
だがいずれにせよ、今夜を境に、ここ数年冷え切っていた風の精の邸宅は再び温もりと笑い声を取り戻すだろうと、彼は信じていた——「ヴェスナ」の意味は、厳しい冬とはかけ離れているからだ。
「ヴェスナ、ヴェスナ…お前の中には、決して屈することのない春が秘められている。未来では、お前が陛下を支え、より愛に満ちた世界を創り出せることを願っているぞ。」
冬契軍新兵バッジ
好感度Lv.4後に解放
ヴェスナの冬契軍総司令就任祝賀晩餐会の後。彼女は自宅に戻り、屋根の上から薄汚れた冬契軍の新兵バッジを探し出した。
バッジがここにあるのは、かつて母親が話してくれたちょっとした物語が理由でもある。なんでも、兵士が自分のバッジを高い場所へ投げると、その後のキャリアがどんどん上昇するくらい。
当時のヴェスナは、もうそんな話を信じるような年齢ではなかったが、それでも母親の言葉通りにした。
なぜなら彼女は、冬契軍に入隊したその日から、最高指揮官になるのは時間の問題だと分かっていたからだ。
その日が本当に訪れた時、母は自身の作り話が本当に娘の役に立ったことを、きっと喜ぶだろう。
ヴェスナは当時の事を思い出しながら屋根の端に向かい、静かに腰を下ろした。指でバッジの溝を優しく撫でていると、また意識が数年前へと遡っていった。
「雄鶏」プルチネッラはヴェスナの答えを聞いたその夜、女皇陛下による彼女の未来に対する構想を、本人に伝えていた——
この最高行政長官のそばで学び、然るべき時に皇都評議会の議員となり、行政の面から徐々にスネージナヤの権力の中心へと近づいていくか…
はたまた直接ファデュイの軍隊に参加し、将来の十一人の執行官の一座を狙うか。
未来に対する想像を胸に、一週間後、ヴェスナはスネージナヤパレスへ謁見に訪れた。しかし、当初の想定とはまったく異なり、彼女は冬契軍の新兵バッジを受け取ることとなった。
さらに、彼女の先生も、ファデュイ執行官の第五位「雄鶏」から第一位「隊長」へと変わっていた。
宮殿にて、「雄鶏」は遠くから彼女に向かってこっそり「計画に変更があった」という表情を作ってみせたあと、堂々とした口調でこう言った。「これはカピターノ自身の主張だ。」
叙勲式の後、ひどく不安そうなヴェスナは、無言の「隊長」の後について訓練場へとやって来た。
彼女はすでに自分の前途に不安を感じ始めていた。彼女が一族の中でずば抜けて優秀だとしても、風の精は所詮、戦闘を得意とする種族ではないのだ。
その時、「隊長」の低く力強い声が聞こえてきた。「お前の話はすでに聞いている。」
「それほどの才能を持っているのなら、自分に自信を持て。それほどの品格を持っているのなら、自分を誇りに思え。」
その言葉でヴェスナの緊張はややほぐれたが、それでも不安を完全に払拭できたわけではなかった。彼女は慎重に口を開いた。「カピターノ様…」
「俺のことは先生と呼べ。」即座に低い声が彼女の言葉を遮った。
「先生…自信がないわけじゃありません。ストリヴォージャ家で一番優秀なのはあたくしだって、ずっと信じていますから。」
「ですが、もし将来、本来自分の物でないこの力を失っても…みんなの期待に応えられるのか、不安なのです。」
「隊長」はすぐには答えず、ゆっくりとしゃがみ込み、その大きな体をヴェスナと同じ高さに合わせた。
そして、彼はヴェスナの目の前で、ゆっくりと自分の仮面を外した。見た者を圧倒する気配が、ヴェスナに押し寄せた。
ヴェスナは、その気配が自身の血脈に宿る生の力と同じ位にあることを、本能的に感じ取った。
「どうだ?俺もお前と同じように、己の物でない、超常的な力を体内に宿しているのだ。」
「隊長」は再び仮面をつけ、身を起こした。彼が真っ直ぐ立ったその瞬間、ヴェスナは太陽さえもが先生に遮られたかのような錯覚に陥った。
「だが、軍人の名にかけて保証しよう。この力を失った俺が、今の自分に負けることはない。」
「ヴェスナ、お前はストリヴォージャ家において、ここ数百年で唯一生の力の欠片を覚醒させた者だ。」
「その力がお前を特別にしたのではない。お前がその力を刺激し、覚醒させ、使いこなしたのだ。お前こそが特別な存在なのだ。」
「いいか、ヴェスナ。お前があの早い春に合わせて産まれて来たのではない。あの春が、お前に会うために早めにやって来たのだ。」
「だから、俺の誇りとなる弟子になれ。お前が冬契軍の頂点に立つ日を待っているぞ。」
星の楔
好感度Lv.6後に解放
隊長がこの世を去ったという知らせがスネージナヤに届いた時、ヴェスナはちょうどダニカの水筒にこっそりレモンスライスを忍ばせているところだった。
冬契軍親衛兵からの知らせを聞いた後も、司令官は変わらず、レモンスライスを一枚、また一枚と水筒に入れた。
一枚、また一枚…水筒の中の水が溢れ出すまで、レモンが水筒の中の空間を埋め尽くすまで、水筒にこれ以上他の物が入らなくなるまで…
彼女は手を振って衛兵を下がらせた。そして、椅子にもたれかかって、しばらく休んだ。まるでレモンスライスを詰め込むことに、全身の力を使い果たしてしまったかのように。
またしばらくして、十分に休んだ彼女が部屋を出て訓練場へと向かうと、そこにはダニカの姿があった。ヴェスナは彼女に「少し手合わせしない?」と声をかけた。
ダニカは無表情に頷くと、二人は練武場の木の剣を手に取り、手合わせを始めた。
しばらくすると、ヴェスナは剣を放り出し、「やーめた!」と叫びながら地面に寝転がったあと、目を細めて太陽を見上げた。
スネージナヤに強い日差しが降り注ぐ日はあまり多くはないが、隊長がここで彼女を弟子にしたあの日、太陽は今よりもずっと熱く輝いていた。
ダニカはそんなヴェスナの元へやって来て、「あなたの腕前は、先生の十分の一もありませんよ」と言い放った。ヴェスナは口を尖らせ、珍しく何も言い返さなかった。
しばらくして、彼女は手を伸ばし、兵士を指揮するようにダニカに指示を出した。ダニカは本来なら相手にするつもりなどなかったが、先ほどヴェスナが言い返してこなかったことに免じて、指示の通りにした。
そこでダニカは、儀仗隊員になったつもりで、総司令の指揮通りに動いた。
ダニカがちょうどヴェスナの顔に降り注ぐ日差しを完全に遮った時、ヴェスナの顔に微かな満足の色が浮かんだ。
彼女は目を閉じ、思い出に浸っているかのような表情を浮かべた。そして微かに唇を動かし、うわごとのように言葉を漏らした。「先生、やっぱりまだいたんですね。」
ダニカは、ただ無言でそこに立っていた。彼女はヴェスナが具体的に何をしているのかは理解できなかったが、少し目頭が熱くなった。
二人はそのまましばらく黙っていたが、突然、ヴェスナが起き上がって言い放った。「あたくし、ちょっと家に帰ってくるわ。あたくしのお手製のレモン水、ちゃんと飲んでおきなさいね。少しは泣く言い訳にもなるでしょうから。」
言い終わるや否や、ヴェスナはあっという間に飛び去っていった。その日の午後、彼女は自分が産まれた家の庭へと戻り、あの赤いシダ草の前にやってきた。
彼女は手を伸ばし、シダのギザギザとした葉っぱをそっと撫でた。とても奇妙なことに、この個体はあれから十数年、死んでもいなければ、成長してもいない様子だった。
ただあの時のまま、押し潰された形を保っていた。ヴェスナはたまに、これこそ不滅ではないかと思っていた。
彼女は体内の生命の力を呼び起こし、それをゆっくりとシダの根へと注ぎ込んだ。
——今までは思いつきもしなかったのだが、どういうわけか、ふと思い立ってそうしたくなったのだ。
だが奇跡は起きず、シダの茎や葉は依然としてしおれたままであった。ヴェスナはため息をつくと、軽く手を振って立ち去ろうとした。
ちょうどその時、彼女の視界の端に、三枚の葉っぱの真ん中に生えている、一つの小さな蕾が映った。
ヴェスナは、シダが蕾をつけることなどないことを知っていた。シダは胞子で繁殖するため、花もなければ実もつけない。
彼女は再び顔を近づけ、もう一度生命の力を注ぎ込んだ。するとその小さな蕾は、なんとどんどんと大きくなっていった。
最後にポンッと音を立てて破裂したあと、中から濃密な有毒胞子が噴き出し、ヴェスナの顔面を直撃した。
毒で倒れる寸前、ヴェスナはこれが普通のシダではなく、ストリヴォージャ家唯一無二の猛毒を持つ赤いシダであることを思い出した。
再び目を覚ました時、夜空にはすでに星が昇っていた。ヴェスナはぼんやりとした頭を振り、自分が見ていた短い夢を微かに思い出した。
そこは、全てが色鮮やかな世界だった。かつてのように、先生はその世界の果てに真っ直ぐに立っていた。
「帰れ、ヴェスナ。」「先生は帰らないのですか?」
「俺の終着点はここにある。」「ですが、あたくしもダニカも、すごく先生に会いたいんです。」
「また会える。千の風が吹き抜ける万物の間でな。」
夢から戻ってきた彼女は、ぼんやりとそのシダに目をやった。すると、まさに開花したばかりの蕾の中央に、碧緑の宝珠が一つ横たわっていた。
それはまるで、数百年にも及ぶ長い歳月の終着点にて結晶した、一粒の不滅の果実のようであった。
初めまして…
ごきげんよう、冬契軍司令官のヴェスナよ。祝砲も儀仗隊も準備万端だから、いつでも歓迎の儀を始められるわ。もちろん、派手な儀式が苦手なら、もっとこぢんまりしたのも用意しているから!ほらほら、ついてきて!
世間話・協力
冬契軍は女皇陛下にのみ従うの。だから、そう簡単に君に協力するわけにはいかないのよね。でも、風の精のヴェスナとしてなら、いつでも力を貸すわ。
世間話・喜び
この礼装、素敵でしょ?陛下から賜ったの。ほらほら、もっと見とれちゃってもいいのよ?
世間話・効率
書類仕事なら、とっくに終わらせたわ。大して時間もかからないしね。これからはずっと見回りの時間ってこと。さ、行きましょ。
雨の日…
フェイだって風邪くらい引くわ。濡れたらちゃんと乾かさないと——あ、もちろん羽の話よ?
雪の日…
真っ白な雪原では、ほんの些細なカモフラージュのほころびが命取りになるわ。だから、足元には気をつけるのよ、うふふ。
晴れの日…
言われなくても分かっているわ。太陽の下では、あたくしの羽がもっとも美しく輝くの。
砂漠にいる時…
その…スネージナヤにはいつ帰れるのかしら?いいえ、聞いてみただけよ…
おはよう…
新しい一日の始まりね!今日もスネージナヤ・グラードに朝日が昇るわ!
こんにちは…
さあ、セラーガーデン・レストランに行きましょ!もちろん、今日もあたくしのおごりよ。
こんばんは…
コロレフスキー劇団で新しい演目が始まったの。ヴォジャニーツァの素晴らしい高音や、オデットの美しい舞いだけじゃなく…「新しいお友達」があたくしを待っているわ。
おやすみ…
ちょっと…もう寝ちゃうの?お散歩に行きましょうよ!ほら、オーロラが出ているわよ!
ヴェスナ自身について・「魔法武器」
周りを飛んでいるこれは「魔法武器」よ。元素力にあたくしの意識を編み込んで作ったから、性格も似ているところがあるのよね。君に遊んでほしそうに絡んでくるかもしれないけれど、気にしないで。でも、できればかまってあげてね。うふふっ!
ヴェスナ自身について・司令官
司令官の「威厳」ねぇ…ふふっ、そんなの、場を仕切れない人のためのものよ。あたくしには必要ないの。もちろん、君にもね。
確かめたいことについて…
あたくしに関するいろんな噂の真偽を確かめたいんでしょ?うふふっ、ゆっくりで大丈夫よ。時間はたっぷりあるんだもの。でも、その代わりに君についても少しずつ「確かめ」させてもらうわよ。
付き添うことについて…
「誰かに付き添う」っていう言い方、あまり好きじゃないのよね。ロマンチックに聞こえるけど、よくよく考えてみると…片方が主役で、もう片方が引き立て役みたいじゃない?
でも、足を踏み出すのは自分自身だし、その道のりで得るものはすべて自分だけのものでしょ。だから、あたくしは「君に付き添っている」わけじゃなくて、「君と共に歩んでいる」の。この感覚は、歩いている時にふと横を見たら…なんて偶然なの!同じ方向に向かっていたのね!って気づくようなものよ。
「星の楔」について…
「星の楔」はすっごく綺麗だから、コレクションする価値があるわ。そうそう、「月の輪」の美しさにも惹かれるのよね。でも、「神の目」は…遠慮させていただくわ。
シェアしたいこと…
これはあたくしの「古い相棒」よ。素敵でしょ?一族に代々伝わる代物で、あたくしよりもずっと年上の超骨董品と言っても過言じゃないわ。魔法の杖とか、教鞭とか、指揮棒として使っているんだけど…その、銀行の保管庫で埃を被らせるより、現役で使ったほうが、ご先祖様たちも喜んでくれるはずよ。
興味のあること…
フロストフラワーは極寒の地で生き抜く、美しくてたくましい花よ。模様もすごく独特で、目を細めながら頭を揺らして見ると、万華鏡のように幻想的な光景が広がるわ。でも、試すなら周りに誰もいない時にね。
「女皇」陛下について・忠誠
これまで、愚かにも陛下に楯突こうとする連中を嫌というほど捕らえてきたの。彼らが語る大それた野望なんて、どれも吹けば飛ぶような絵空事だったわ。謀略を巡らせる頭脳も、事を成す器量もない…そんな「野心家」たちと比べれば…いいえ、撤回させて。彼らと陛下を比べるなんて、無礼にも程があるもの。
要するに、陛下に忠誠を誓うことは風の精一族の責務であり、このあたくし、ヴェスナ個人の意志でもあるということよ。
「女皇」陛下について・慈愛
陛下が口にされる「慈愛」という言葉は、常に氷の棘をまとっているわ。陛下は、それは天理に強いられた呪いであって、本当の愛ではないとおっしゃるけれど…あたくしはそうは思わないわ。あたくしが魔獣の討伐から戻ると、いつも指示書の最後に「ゆっくり休むように」と一言添えてくださるもの。あたくしが生の執政の力を失った時も、うまく隠したつもりでいた落胆に気づかれて、残っていた力をあたくしに返してくださった…
本来、陛下がそこまであたくしたちを気にかけてくださる必要はないの。おこがましい考えかもしれないけれど、神に「愛」があるかどうかは、民が決めることだと思うの!だから、あたくしが決めてもいいはず…よね?
ダニカについて・小さい頃
ダニカちゃんは今でこそあんなに落ち着いているけれど、小さい頃はあたくしと一緒に先生の仮面を外すことを企むような、やんちゃな子供だったのよ。二人で先生の肩によじ登ったこともあったんだから!まあ、その企みは結局失敗して、罰として凍った湖の上でずっと「気をつけ」をさせられたんだけど…って、そんな話はどうでもいいの!重要なのは、そのイタズラを思いついたのはあの子だってこと。遊ぶことに関しては、あたくしに負けず劣らずだったのに…それが今となっては、一日中まるで大人が子供に向けるような、呆れた目で見てくるのよ。まったくもう、あたくしのほうがお姉ちゃんだっていうのに。
ダニカについて・口喧嘩
信頼できる情報筋によると、「口喧嘩大会」なんて訳の分からないイベントを開いて、騒ぐ群衆にまぎれて違法な取引をしようとしている輩がいるそうなの…これは見過ごすわけにはいかないでしょ。
というわけで、ダニカをエントリーしておいたわ。あの子は何食わぬ顔で相手の面目を潰して、弱みにつけこむのが得意だもの。一体誰なら言い負かせるっていうの?きっと、たっぷり時間を稼いでくれるはずよ。
頑張ってね、ダニカ!
「隊長」について…
あたくしが記憶している先生の背中は、とっても大きくて頼りがいがあって、まるで山のようだったわ。その山が崩れるなんて…少なくともこんなに早くその日が来るなんて、思ってもみなかった。先生は「真の戦場では別れを告げる機会などない」とおっしゃっていたけれど、身をもって証明しなくたっていいじゃない。最後の機会くらい、残してくれてもよかったのに…
ひどいわよ、先生。
「道化」について…
この世界には、明日への希望を胸に、軽やかな足取りで未来へ歩む人たちがいる。その一方で、「道化」様は常に重々しい足取りで歩まれているわ。時折、あの方から先生に似た雰囲気を感じるのは、お二人とも想像を絶する悲しみを仮面の下に隠し、痛ましい過去を背負ってきたからなんでしょうね。
「雄鶏」について…
皇都評議会で堂々と発言する市長の、終始余裕に満ちた振る舞いには本当に威厳を感じるわ。
「富者」について…
冬契軍司令官の給料は決して安くはないけれど、好き放題にコレクションを買い集めたり、毎回食事をおごったりするには少し厳しいのよね…って、おごるお金がないわけじゃないわよ。物心ついた頃から、一族が受け継いできた遺産の運用を北国銀行に任せているんだけど、パンタローネさんのおかげで結構な額の利益を生んでいるの。だから負担に感じることはないし、次もあたくしにおごらせてちょうだい!
「傀儡」について…
サンドローネの振る舞いはまさしく淑女って感じだけど、言葉遣いはとても攻撃的。でもその論理は揺るぎなくて、非の打ち所がないのよね…ふふっ、面白いわ。あたくしも見習わなくちゃ。
ミティヤについて…
ミティヤとはしょっちゅう一緒に遊んでいるわ。彼はいつもオルジェイナヤ・パラタから抜け出す方法を考えついてくれるから、毎回三人で思いっきり楽しんでいるの!え?二人じゃないのかって?あたくし、ミティヤ、彼のお利口さんなマフラー。ほら、三人でしょ。
ヴォジャニーツァについて…
ヴォジャニーツァの歌はどれも本当に素敵で、生で聴くのが大好きなの。劇場ではあたくしも他の観客と同じように、彼女の歌声で笑ったり、涙を流したりしているわ。たまに、公演が終わった後もみんながその場に残って、大合唱が始まることもあるのよ。偶然にもあたくしは手頃な指揮棒を持っているから、それで指揮をするの。それに何度か、衣装を着替えて帽子を被ったヴォジャニーツァがこっそり紛れ込んで、一緒にコーラスを歌っていたこともあったわね。
オデットについて…
オデットが朝の会議に出席するたびに、つい何度も横目で見てしまうの。だって、彼女はファデュイの一員であると同時に、もう一つ「特別」な肩書を持っているんだもの。気にするなっていうほうが無理な話…え?もちろん、コロレフスキー劇団のプリンシパルのことよ?他に何があるっていうの?
アリョーシャについて…
ええ、気持ちはよく分かるわ。犬なんだもの、「轟く」強風の中で舞う美しい蝶を見かけたら、追いかけずにはいられないわよね。でも、それはそれとして…ダニカの朝食をこっそりトゥガリンにあげて、アリョーシャからもよく言ってもらおうかしら。顔を見るなりあたくしを追いかけ回さないようにって。
ヴェスナを知る・1
ふふっ、どうやってあたくしのことを知るつもりなの?まさか、ただおしゃべりするだけじゃないでしょ?それじゃつまらないわ…「ホントかウソか大冒険」みたいなゲームをするのはどうかしら?
ヴェスナを知る・2
冬契軍は女皇陛下直属の親衛部隊よ。魔獣の討伐や戦争への参加といった軍務だけじゃなく、女皇陛下の権威と名誉に関わるすべての任務を担当するの。陛下の命に従い、行く手を阻むあらゆる障害を排除するのが、あたくしたちの務めってわけね。
もっとも、天理に抗うという偉業を成し遂げるまでは、どうしても陛下の手が回らないこともあるわ。だから、テープカットや晩餐会への出席のようなオイシイ仕事…コホン、雑事は、あたくしが積極的に引き受けているの。
ヴェスナを知る・3
あたくしはいろんなものをコレクションしているの。ジュエリーに古書に油絵に…あたくしを幸せにしてくれるなら、どんなものでもコレクションに値するわ。そして、欲しくなったらすぐに手に入れないと気が済まないの。ほら、「スプーンは昼食時にこそ価値を帯びる」って言うでしょ?一瞬の心のときめきを逃してしまうと、後から手に入れても嬉しさは半減しちゃうわ。だから、今欲しいものは、今手に入れるべきなのよ。
ヴェスナを知る・4
モノマフ皇帝が崩御した後、スネージナヤは動乱の時代を経験したわ。その時、あたくしのご先祖様は強い意志を持って女皇陛下のおそばに仕えることを選んだの。なら、その先人たちの意志を受け継ぐあたくしは、彼ら以上に陛下に貢献できているのか、って?ふふん、君の疑問なんてお見通しよ。さあ、今度は君があたくしの答えを代わりに言う番よ。
ヴェスナを知る・5
死の執政と対峙する前日の夜、あたくしは多くの人から「生の印」を取り出したわ。素敵な思い出の定義は、みんなそれぞれ違っていて——家族と暖炉を囲んで、たわいもないおしゃべりの時間を大切にする人もいれば、列車の窓際に座って見上げた、夜空に静かに流れるオーロラを忘れられない人もいた。ソリを引いて氷上釣りに出かけるだけで心が満たされるって人もいたっけ…
そんな思い出たちは、まるでカラフルなシャボン玉のように、熱く輝く「生命力」を帯びていて——ああ、生きているって本当に素晴らしいって思ったわ。
それなのに、天空の存在ときたら、何も言わずにそのシャボン玉を簡単に壊してしまうなんて。一体、何様のつもりなのかしら…
あの瞬間から、あたくしが天理に抗う理由は、陛下のためだけではなくなったの。
ヴェスナの趣味…
幼い頃から、あたくしには絵画、ダンス、声楽の先生がついていたわ。少し大きくなってからは、フェンシングや馬術なんかも始めて…最近は、歌劇や公演の鑑賞や、ちょっとしたコレクションの収集に夢中になっているの。とにかく、あたくしの生活に「退屈」の二文字は存在しないのよ。
ヴェスナの悩み…
ダニカの言うことなんて信じちゃダメよ。あたくしの運転技術は決して悪くないの…いわば「人車一体」といったところね。運転禁止令が解けたら、乗せてあげるわ!
好きな食べ物…
こんなに寒い日は、みんなで温かいスープを飲んで、まったりするのが一番ね!あたくしがみんなに声をかけるから、君とパイモンは適当に食材を用意してくれるかしら!
嫌いな食べ物…
うふふ…嫌いな野菜は、ぜーんぶダニカのお皿にポイっと!…うぅ、全部返されちゃったわ…
贈り物を受け取る・1
それじゃあ、遠慮なく!美味しいものは全部、お腹の中にコレクションしちゃうんだから。
贈り物を受け取る・2
へぇ…面白い工夫で仕上げているのね…なるほど…もう一口…
贈り物を受け取る・3
ご、ごちそうさま!もうお腹いっぱいだから、残りは持ち帰ってダニカにあげるわね!
誕生日…
パンパカパーン!ついにこの日が来たのね!昨日、あたくしがどれだけ必死に我慢していたか分かる?フライングで祝福の言葉を口にしたら、吹雪に呑み込まれちゃうんだから!これでようやく言えるわね——誕生日おめでとう!君が白樺のようにたくましく、いつまでも吹雪に負けませんように。
さて!それじゃあスネージナヤの習わしに従って、本日の主役の耳を引っ張らせてもらうわね!
突破した感想・起
新兵訓練第一課。吹雪に屈せぬ忍耐力を持つ者のみが、陛下のおそばに仕える資格を得る。
突破した感想・承
新兵訓練第二課。剣を握る手を震わせてはならない。
突破した感想・転
新兵訓練第三課。敵に涙を見せることなかれ。
突破した感想・結
君に教わった心得もあるわ——ほんの少しの穏やかさは手放さず、吹雪を耐え抜いた後には、己の守るべき者を抱きしめよ…ってね。
宝箱を開ける・1
うふふ、新しいコレクションゲットよ!
宝箱を開ける・2
あなたの分と、あたくしの分と、陛下の分と、あたくしの分!これで決まりね!ダニカの分はなしよ、ふふん。
HP低下・1
司令官が戦場を離れるわけにはいかないわ。
HP低下・2
心配しないで、ちゃんと避けてみせるから。
仲間HP低下・1
下がって。あとは冬契軍に任せて!
チーム加入・2
どれどれ——何か面白いものはあるかしら?